可児市(3)

平成20年第1回定例会

◯12番(伊藤健二君)

 12番議員、日本共産党の伊藤健二でございます。
 きょうは3点について質問させていただきます。
 第1点目は、大森川の河川浄化の計画を立ててきれいにしよう、地区住民の願いをぜひ実現したい、この点についてお伺いをいたします。
 その質問の要旨としまして、公共下水に改良復旧して浄化槽の下水を接続すれば、汚水問題の解決ができると今後が見えてきた今日の状況の中で、地域住民、自治会のこれまで浄化槽を利用してきた地域住民の皆さんはどういう方向を選択されたのか、この点について1番目にお聞きしたいと思います。2番目には、こうした公共下水につなぐ管渠などについて、これまでの浄化処理槽の財産権、財産的な移管については準備がどうなっているか、この点についてお尋ねをします。3点目に、今後要する時間の長さ、期間がどれぐらいになるのかということを知るために、対策を必要とする世帯数や件数などについてお尋ねをします。最後に、今後に事故が発生した場合、どういう対策をしていくか、あるいは河川そのものの浄化対策方針は可児市としてはどう考えているのか、この点について、提案も含めてお尋ねをしたいと思います。
 まず最初でありますが、今日、環境問題では特に法令遵守(コンプライアンス)の問題が大事であります。しかし、集中浄化槽管理と河川の水質保全・維持との関係では、法そのものが不備だと言わなくてはなりません。事が起きてからの行政の後追いだと言わざるを得ない事態がその間続いたんだと考えます。管理怠慢で直すべき装備の補修やメンテナンスを行ってきた事業管理者が、機械事故、故障で、その結果として不良汚水や未処理水が下流域に放出をされる、これが今日の大森川の汚濁を招いてきた主要な原因だと認識をしています。2007年、昨年の6月に塩素の流出事故が起きました。これは金属が腐り落ちるまで放置をしてきたことから起きたと言わざるを得ません。
 私は、昨年の9月議会で、この6月の事故を受けて、これ以上の大森川の汚濁に歯どめをかけてほしい、こういう地域の皆さんの声を議会へ届けました。しかし、残念なことに、その後にも、昨年の暮れですが、1月にまで及ぶ越年の事故が発生し、沈殿槽の軸のシャフトが折れるというものまで起きています。ここに来て設備・装備が不良であり、それが使用の限界を示している、こう言わざるを得ないのではないでしょうか。アフターケアをまともにしないままで、すり減るまで機械を酷使してきた結果起きた事故。その結果、浄化不良の汚水が下流域の大森川へそのまま、一部は浄化されたと聞いておりますけれども、全部が必要な水準にまでなったわけではありません。結果として汚濁はさらに行われたということが明らかとなりました。こうした結果、大森川中流及び下流域の河川水質汚濁問題は、上流の清流とは裏腹に、浄化センターの放流口より下では高濃度の窒素分、あるいは石けん成分などが多量に含まれている水質であることは検査の結果からも明らかであります。堰の付近では悪臭を放つ汚泥がたまっている現状があります。この河川汚濁の問題にいかなる決着をつけるべきか。一昨年の6月、そして昨年9月の議会に続き、今回3回目の質問を行う中で、何としても今後の対策について明るい方向をつくり出したい、このように考えております。
 第1点目です。1回目の質問で、汚濁問題の発生する構造的な問題が明らかになりました。昨年9月では、市の公共下水道に今の桜ケ丘浄化センターの汚水を改良復旧して接続することが最も合理的で具体的な方法である、また経済的に見ても経済的で現実的だと私は主張してきました。こうした流れが最終的には桜ケ丘団地の住民の皆さんの選択としてどうなったのか、この点について、市当局で把握されている内容についてお尋ねをします。お示しください。
 2点目は、浄化槽管理企業が昨年春には一方的に撤退表明をして、この3月末で1年になるときを迎えます。この間に塩素大量放流事故や越年浄化槽の事故が続発をしたわけでありますが、1月事故のてんまつ書の中には、「消耗が進行しており、施設全体の更新が必要になっている」と、このように管理企業が中濃振興局へ出した資料の写しの中には記載がなっております。全面的なオーバーホールが必要だ、こういう状況になっているのではないでしょうか。浄化槽管理会社から出されているこうした紛れもない事実、現実を踏まえれば、一日も早く公共下水につなぐ以外には基本的な解決方向はない、このように私は思います。
 そこでお尋ねをするわけでありますが、この明白な方向に立って、管理企業の経営権の問題、あるいは財産権の問題などがまだ残るわけですが、所有者の財産権移管などの対応については、そうした対応の準備が市の方としてはできているのか、この点について、簡潔で結構ですが、お答えください。
 三つ目の質問です。公共下水接続への住民合意が成立をして、汚濁への主原因がなくなるまでにはまだしばらくの時間が必要と考えられそうです。あとどれほどの期間を待てば住民はいいのか、どれだけの期間を要するのか、どれぐらいの規模の対応を市としては地域住民の皆さんとの間で行わなければいけないのか、こうした点についてお示しいただきたいと思います。
 最後の4点目です。公共下水道への供用開始までの間、今後とも浄化槽事故が発生しないように、安全確認点検等適正な運営を求めていかなくてはなりません。万一事故や故障が発生した場合などの緊急避難対策などもぜひ検討していただきたいと要望しておきたいと思います。昨年の秋にも言いましたけれども、これ以上の汚濁は許せないということであります。原因がわかっているのに手をこまねいているのでは、可児市の側の怠慢であるというふうに市民は言わざるを得ない、このように考えます。
 また、汚れてしまった河川の部分浄化についてもぜひ検討していただきたいというのが最後の結論であります。特にヘドロ除去対策、市民参加の清掃活動など、いろいろと準備し、構築していく課題・方向はあると思うんですが、きょうはちょっと写真を持ってきませんでしたけれども、あの大森川の中流域の堰の周りを大変な藻が生えた状態、それに汚れ、汚泥がヘドロ状にまとわりついているような問題、ああいうものについては、堰を一回倒して、水を流した後に、それを取り去る作業をしないと、私にはとてもできないと思います。ただ、この川の問題は、河川管理者が岐阜県だということで、浄化槽の監督責任も岐阜県、川の管理責任も基本的には岐阜県、岐阜県が予算を組んでやるかどうかが問題になるということで、汚されるのは可児市民であり、可児市でありますけれども、管理監督、点検するのが岐阜県ということで、行政の壁に実はさいなまれているという現状ではないかと思うんです。それで、要はこういうときには可児市がどれだけこの川をきれいにするか、このことについてどういう方針を持って臨んでいくのか、この点についてお尋ねをするものであります。岐阜県に強く要請するとともに、市民サイドでできる問題については市民にも協力を求めていくことも必要でしょう。
 先ほどの前の一般質問の中で、教育面からもたくさんの可児市の子供たちが河川の管理や環境浄化に向けたいろんな取り組みをしている、こういう話がございました。これは可児市ばかりじゃなくて、岐阜新聞によれば、2月の記事ですけれども、児童が約1,000匹の蛍の幼虫を飼育して、それを川に放す前に、3月末に川に流すそうですけれども、そのためにEM菌入りのだんごを500個ほどつくって、美濃市の小俣川に流すという計画で記事が報道されておりました。こうした同じようなことはたくさんやられていると思いますけれども、特に川の浄化を目的にEM菌を入れただんごをつくって流す、こうした努力も当然できるんではないかと思います。ただ、大森川の場合は1級河川でありまして、それなりの水量も出てくるということで、幾らだんごをつくって流したって、みんな押し流されちゃうよと、こういう話もきっとあろうかと思いますので、この辺についていろんな検討はできると思うんですが、まずどういう方針で臨んでいくか、この辺の考えについてお尋ねをするものであります。
 以上4点につきまして質問させていただきます。御答弁をお願いします。

平成20年第1回定例会

◯建設経済委員長(橋本敏春君)

 これより、建設経済委員会の審査結果報告をいたします。

 廃棄物減量推進事業の中の生ごみ減量推進業務委託料は、EMボカシの研究委託事業だと思うが、これは今年度で終わり継続はされないのかとの質疑に対して、この研究は当初5年間の予定で研究委託を行ってきたが、19年で実質7年になり成果も上がっている。そこで今年度を持って完了したいとの答弁。

平成20年第2回定例会

◯12番(伊藤健二君)

 2番目は、簡単にできる生ごみの段ボール箱処理という課題であります。
 話の要点は、燃えるごみの40%を占める生ごみの減量が取り組まれてきました。段ボール箱利用の生ごみ処理も有効だと思います。手軽さと効果というのは、自分でもやってみましたけども、大変好評で、大いにこれは普及を図るべきではないかと感じました。
 今日、地球環境の問題やCO2低減、低炭素社会を目指す環境問題の取り組みが大変重要です。先ほど、私の前で質問されました天羽議員のさまざまな論点もあろうかと思いますが、一言で言うと、この段ボール箱利用の生ごみの処理も、その有効な手段の一つだと思います。
 市によると、生ごみの処理方式は12通りもあるそうでありますが、庭や畑に穴を掘って埋める在来方式の埋設型から、EMぼかし、密閉容器を使ってのやり方、あるいは電動処理等もありまして、多種多様であります。それぞれの市民が生活をし、住まう場所で一番合ったもの、やりやすくて、かつ簡便にできる、そして長続きするやり方が最も必要な方法じゃないかと。足元でしっかりとできるということが必要だと思います。
 その意味では、最近、我が家ではEMボカシを使った処理から、この春に勉強しまして、段ボール箱の利用に切りかえをしてみました。報道によりますと、大垣市ではダンボールコンポストと呼びまして、平成20年度予算で130万円事業費をかけ、生ごみ減量への普及促進を図っていると聞いております。19年度では約500世帯が活用をして、実証実験等にも参加をしておられるというふうに聞いております。新たに、20年度では600世帯の利用開始を図るということで、目標値も持ちながら勢い普及を図ろうと、努力をされていると聞いております。
 可児市におきましても、ワーキンググループを初めとしまして、この間、こうした利用促進ができるよう講習会等が取り組まれて、普及を、努力をされておられます。ぜひ身近な手法で、条件でやれるという点で環境対策が重要だと考えますから、市が積極的な対応を図っていただきたいと思い、質問をさせていただきました。ぜひ、よろしくお願いしたいと思います。

◯環境経済部長(尾石吉平君)

 可燃ごみのうち生ごみは、重量的には4割から5割、体積的には2割から3割を占めると言われております。
 19年度の可児市のごみの排出量は2万6,730トンで、前年度に比べ若干減っておりますが、このうち生活系の可燃ごみは1万7,625トンあり、相当量の生ごみが家庭から出されていることになり、ささゆりクリーンパークへの負荷が大きいものとなっております。
 ささゆりクリーンパークは平成11年4月から稼働しておりますが、この施設を40年間安定して稼働させていくためにも、生ごみを含め、ごみの減量は最優先で取り組まなければならない課題だと考えております。
 御紹介いただいた段ボール箱を利用した生ごみ処理方法は、今週の金曜日までケーブルテレビ可児の「いきいきマイタウン」で紹介されておりますが、園芸用の土、もみ殻、米ぬかなどを使い、段ボール箱の中で生ごみを2カ月ほどで肥料にするもので、処理後の堆積は当初の20分の1に減り、初期投資額は2,000円程度、ランニングコストはかからないというように、手軽に取り組んでいただけるものでございます。毎日、500グラム程度の生ごみを処理していきますと、1年間で180キロものごみが減量できる計算になります。
 現在は、本市の環境基本計画に位置づけたワーキンググループである「生ごみエコサークル」が小学校での環境学習や公民館講座などで紹介し、市民への普及を図っております。
 市は、現在、段ボール箱による生ごみ処理についてはPR面で支援しておりますが、本格的に普及させるために、ほかの方法がないか、紹介いただきました大垣市の例も参考に考えていきたいと思っております。
 生ごみの処理には、このほかにもEMぼかしによるもの、コンポストや家庭用生ごみ処理機によるものなど、さまざまな方法があり、生活の場で簡単に長続きするものという、それぞれに特徴がございます。
 どのような方法にしろ、市民の皆様一人一人が生ごみの減量に取り組んでいただけるということが重要でございますんで、さまざまな方法を紹介し、普及を図っていきたいと考えております。
 以上でございます。

◯12番(伊藤健二君)

 どうもありがとうございました。
 積極的にホームページなどにも載っけていただいて、普及を図っていただくようにお願いをしたいと思います。
 大垣市では、大変、ほかのこともあるんですけどね、これが大垣市のホームページの1面で、ダンボールコンポストで堆肥をつくってみませんかという、わかりやすい絵や写真もつけながらやっています。
 もちろん可児市も、こういうしっかりとした冊子をつくっていただいて普及をしておられますので、これはこれで大変いいんですが、大分電子化が進んでおりまして、ホームページ上からも簡便にたどって、興味のある方は積極的にやっていただけるように要請をしたいと思います。

平成20年第2回定例会

◯10番(山根一男君)

 さて、私が今回この温暖化対策について質問しようと思いました直接のきっかけは、先月5月21日に締め切られた、国の環境モデル都市への応募状況でした。これは地球温暖化防止に向けて、大都市、地方中心都市、小規模市町村レベルの3パターンに分けまして、10都市を選ぶというものです。応募には、効果的な温室効果ガス削減や再生可能エネルギーなど、地域資源の活用、地域の新たな魅力や長期的な活力の創造など、具体的な方策が必要とされていました。これに対して、最終的には82の市町村が応募したということですが、ふたをあけてみれば、お隣の御嵩町や岐阜市、各務原市、さらに多治見市、大垣市、中津川市などが応募していたということです。つまり、岐阜県の10万人都市は、可児市を除いてすべて応募していたのです。私は殊さら可児市がこれに応募しなかったことを責めるつもりはありませんが、とても残念な寂しい気持ちになりました。というのは、私は可児市に越してきてやっと10年になろうかという比較的新しい市民ですが、可児市は緑豊かで、環境については先進的な市だというイメージがあったからです。実際、当市はEMぼかしの発祥の地とされていますし、ISO14001の認証を得たのは、自治体としてはかなり早い時期だったと思います。環境基本計画を市民主体でつくり上げた手法は、よその自治体からも褒められた記憶があります。

平成20年第5回定例会

◯8番(川合敏己君)

 次の質問に入らさせていただきます。
 2点目の質問ですけれども、この9月からいよいよレジ袋の有料化が始まりました。それに先駆けて、市長みずからそのキャンペーン活動に参加してくださったりとか、またケーブルテレビでも毎日そういった話題が取り上げられてきました。既に、住民のほとんどに9月からのレジ袋有料化が周知されていることと思います。
 少し前から、市役所の1階の受付の横や、あと市内約5カ所の公民館でペットボトルに入った液体を見かけております。これは環境微生物えひめAIというものだそうですけれども、それがどのようなもので、本市においてはどういった有効な活用法があって、環境問題を考える上では、今後、行政サイドからどのようにバックアップをされることが考えられるか、そういった方法をお教えください。


◯環境経済部長(尾石吉平君)

 今、御質問にございましたえひめAI、持ってまいりました。こういうペットボトルに入れた容器、市役所とか公民館に置いてございます。
 このえひめAIは、可児夏まつりとか、イルミネーション・冬のほたるなどの地域交流活動を続けている可児商工会議所青年部の皆さんが、川や海の汚染の原因である家庭から出る生活排水を少しでもきれいにしたいという思いから、地域ぐるみの活動となるように始められました。
 このえひめAIは、微生物の働きで、水質の浄化、有機物の分解、悪臭の防止に効果を発揮するもので、台所の排水溝に吹きかけることにより、においだけでなく、ぬめりも取れ、また生ごみのにおい消しにも有効とされております。ほかにも浴槽の水あかの除去、トイレの消臭など、多用途に活用できる液体でございます。
 もともとは、名前にございますように、愛媛県の産業技術研究所で産業用に研究開発されたもので、ヨーグルト、納豆など、身近にある材料を使ってつくることができます。このえひめAIを詰めたペットボトルは、市役所西館1階のロビー、また今渡、川合、下恵土、広見、平牧の各公民館で無料配布しており、随時補充されております。市では、市民団体によるこのような環境活動は、環境保全にとって大変大きな力になると考えております。
 商工会議所青年部では、これが地域ぐるみの活動となるよう、今後、公民館などで講習会を開き、市民の皆様が御自分でつくることができるよう普及活動を行っていきたいということでございますので、会場の手配など、活動しやすい状況づくりを支援してまいりたいと考えております。
 なお、台所周りにおける環境に優しい活動には、このえひめAIのほかにも、EMぼかしによるもの、段ボール箱を利用した生ごみ処理によるもの、また加えてマイはしの利用と、さまざまな方法があり、それぞれ特徴がございます。
 どのような方法にしろ、市民の皆様が1人でも多く環境の保全に取り組んでいただくことが大変重要でございますので、今後、広報や公民館講座、また学校での環境学習などを通して、さまざまな方法を紹介しつつ、普及を図っていきたいと考えております。
 以上でございます。

◯8番(川合敏己君)

 ありがとうございます。大変わかりやすく御説明をいただきました。
 あと、またその可児市商工会青年部が、一生懸命何とかその地域の環境をよくしていこうというところで、こういった題材を可児市のほうで、みずからがつくって広めていこうという活動をバックアップをいただけるということで、本当にありがとうございます。
 このえひめAI-2に関しましては、この加茂郡の白川町のほうでも行政のほうで、建設環境課というところで実際導入されまして、市民のための説明会等を行っているようでございます。ここは公共下水につながっていないということもございまして、あそこは白川とか赤川、黒川ですか、そういった飛騨川の支流があることもございまして、その水を非常にきれいにしていきたいというところから、そういったものが始まったように聞いております。
 何にしましても、市民が幅広い知識を持って、その環境問題、いろんな方法で取り組んでいけるよう、行政のほうで情報提供をいただけるというのは非常にありがたいことでございますので、今後もどうぞそういった形でフォローいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
 以上で、私、質問を終わらさせていただきます。

◯4番(天羽良明君)

 学校給食生ごみの質問については、これで3回目となりますが、ますます勉強を進めていく中、やはり引いてはいけない、これだけは進めていかなければならない譲れない問題だと考えます。
 生ごみもスラグになります。ささゆりの処分場整備に4億円とも言われる中、生ごみ排出抑制のため、1基わずか1,000万円ほどの生ごみ処理機について質問をいたします。
 1997年、10年前に地方分権一括法が制定され、2000年4月から施行されました。昨年11月には、中間とりまとめにより、地方が主役の国づくりに向けた取り組みが示され、64の法律、359の事務権限を都道府県から市町村へ移譲され、それぞれ対応されていることと思います。
 次から次へと各部署の新たな仕事の量がふえ、おまけにコンプライアンス、個人情報保護、住民のニーズも多様化していることと思います。すべての要望にこたえていけるだけの人員、財源、予算体制には到底なっていないことを、1年間、皆さんの奮闘ぶりを見せていただきました。
 地方分権が着実に進んでいった場合、地域にいる住民、企業の意思を的確かつ敏感に代弁する我々議員が、自分たちでアイデアを出し、行政の皆さんと解決策を見出していくということであり、自分のことは自分でできるという完全自治体に高められるかであると思います。限られた予算の中で、バランスのとれたその骨組みへの栄養素として、いま一度、ぜひ考えてほしい市民の声を伝えるべく質問をいたします。
 本市の環境への考えについて、9月1日よりレジ袋が有料になりました。これは従来の2Lサイズからワンランクアップした3Lという大きさ。レシートを見ていただくと、5円という表示がされます。この今までレジ袋が2,500万枚だったものが、1年後に500万枚になるのか100万枚になるのかは、市民の御協力、心がけ一つです。
 ポイントとしては、このごみを小分けにしたり、生ごみを入れるのにとても便利だったツールがなくなりました。今は透明な袋を買い直しをして、それに捨てるように生活スタイルが変わっただけ、透明のビニール袋の売上高が上がったでは、CO2削減に対して効果を上げていることにはならないので、ぜひ御家庭で、家族で、どんなささいなことでもいいから、地球環境のことを考えるきっかけづくりという本当の目的に向かっていくかであると思います。
 家庭での生ごみ処理機利用のみならず、EMぼかし活用、市内の小学校では給食生ごみを段ボールで堆肥化する実験活動に取り組んでいます。しかし、だれしも人間、自分だけがまじめでばかを見ていないか、周りが気になります。やっていない人を見て弱気になったり、効果があらわれないと、見えないゴールに向かっていつまでも頑張り続けることや我慢することなどできません。住民がやれば行政もこたえる、行政がやれば住民も理解し、協力するというまちづくりの法則があるかと思います。市民の皆さんが環境のため、地球環境のために、レジ袋に5円支払います。もしくは、マイバッグでの買い物に切りかえ始めました。今度は行政が学校給食センター生ごみの堆肥化について、お手本をお示しするべきだと思います。
 給食生ごみの堆肥化は、あわせて本市の農業支援、農業の活性化の一助となることでしょう。6月のときに申し上げたとおり、現在、農家の方にお聞きすると、お米や野菜をつくるのに肥料が必要ですが、今は一気に45%ほど高くなってしまいました。もちろん、肥料と堆肥は決してイコールではありませんが、堆肥を行政がつくって、持っていき場に困るなんていうことはありません。農家の方には堆肥が必要です。野菜には堆肥が必要です。農業が継続できるか、大きなかぎを握っていると思います。
 先日、東北地方に行政視察に行った際、その行政の方は、本当に可児市のことをよく御存じでした。花フェスタ記念公園のこと、文化センターalaのこと、外国籍人口のこと、可児工業団地のこと、いろいろです。なぜそんなに詳しいのかを聞いてみると、学校給食センターをPFIで新築工事するために、可児市がPFIで建設したことを先進事例として視察準備されていたそうです。しかし、違うところに行ったそうです。なぜなら、そちらはセンターに生ごみ処理機を設置し、給食生ごみで堆肥をつくり、農家へ還元しているからだったそうです。現場を見て、やはり生ごみ処理機を導入するそうです。
 これから盛り上がるはずであろう会話が、大変残念な思いで途切れました。しかし、その方に再度勇気を振り絞って聞きました。もし、可児市学校給食センターに、将来生ごみ処理機がついたなら、可児市に行政視察に来てくれるかと聞きました。そうしましたら、ウニとアワビをたくさんおみやげに持って伺いますと言ってくれました。
 質問に入ります。6月に一般質問の御答弁で、給食生ごみの研究を前向きに検討するとのことでしたが、1番、CO2削減のためにも、住民に環境活動をますます御理解いただくためにも、このレジ袋減量活動のタイミングでやらないでどこでやるおつもりか、教育的にも学校給食生ごみのリサイクルについて、行政としてはどうされるお考えか、お答えください。
 2番、CO2削減に向けたプロジェクトの進行状況、及び5,000万円の環境対策予算について、現時点での利用状況と残額の使い道を教えてください。

◯6番(酒井正司君)

 次に、可児市に対する外からの評価はいかがか、考えてみたいと思います。
 これは議会を通じて、行政視察で可児市に来られた件数をあらわしたものです。平成12年度からでございます。もっと長期間のものが欲しかったんですが、残念ながらございませんでした。文書保存期間の件は、ちょっと後ほど触れさせていただきます。
 まず、一番件数が多いのが30件、一番少ないのが19件で、順番に項目を御説明申し上げますと、1番がささゆりクリーンパーク。2番目がITを利用した学校復帰、これ特区から始まった取り組みです。それから学校給食センター、コミュニティネット可児、文化創造センター、議会運営、ごみの処理、これはボカシ関連も含めてございます。それから、多文化共生、バラ教室も含めてございます。
 この表がすべての評価ではございませんが、外部から見た可児市の顔の一部であるということは間違いないと思います。このように、EMボカシ、ささゆりクリーンパーク、ISO14001の取得、IT特区等々、他に先駆け、全国に発信した事例が多くあります。
 しかしながら、これらの取り組みは、発想はよいが、発信力の弱さと、その継続性に問題があると感じます。その結果、依然可児市の知名度は極めて低く、視察などで出かけた先で、可児市と正しく読める人に余り出会いません。また、可児市が日本のどこにあるのか、この説明にも大変苦慮いたします。

  • 最終更新:2014-11-05 13:57:49

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