世田谷区

平成 8年  9月 定例会

◆四十二番(平山八郎 議員)

 なお、先ほど申し上げましたように、リサイクルの話に戻りますが、世田谷区の学校の生ごみ、これが四分の一ぐらい行っているのかな。その川場の施設の中にごみ処理、再生のために小さな機械があるんです。そこで川場村で出る両方、なかのビレジとふじやま、両方で出るものもあわせて肥料になって、一年寝せるのだそうですが、僕は、修善寺の農業研究所へ行ったときは、その処理の仕方は全く同じなんですが、生ごみがすごいにおいなんですよ。これじゃ、とても世田谷じゃ対応できないので、それはそれっきりにしたんですが、川場へ行って、やっていることは同じですが、新しい機械を見まして、これはすごいや、においが余りないんですよ。
 世田谷で出る三分の一が生ごみだそうですね。三分の一、大変な量ですよ。これをこの方式で対応し、何も川場村へやれとは言わないけれども、トラックで川場村の施設にどんどん送り込んで、どんどんつくれば、また有機肥料として戻ってきますから、ああ、いいなということを思いました。
 それにつけても、やっぱり僕は農業政策、これは軟弱野菜等を栽培する近郊農業に関しては物を言いませんが、バンクーバーからウィニペグまで飛ぶ間、四時間ですよね。一万六百メートルの高い高度から下をずうっと見ていきました。その間、真四角な畑は全部緑で麦畑だったと思います。恐らく大きさは、少なくとも日本の三万坪、ですから十町歩。三万坪区画でもって延々と四時間、飛び通しの間じゅう下が麦畑ですよ。ああ、これはとてもこんな国と農業政策を争ったら日本は負ける。だから、工業立国でいかざるを得ないじゃないか。
 今、軟弱野菜の話をしましたが、約一割は世田谷でつくって皆さんに供給できているわけですね。ですから、そういうものを除いて、日本の農業政策も変えていかないと、これはいかぬなと思いましたよ。については、やっぱり今の有機肥料、ただでやってもいいぐらいのすばらしいものではありますが、それをリサイクルして畑に還元してあげる。この方式でいくと、そうそうばたばたしなくたって、世田谷の農業政策の基準というものはきちっと築かれていくんじゃないかというふうにも思ったわけであります。
 あれこれ話は飛びますけれども、本当に……(「答弁がなくなっちゃうよ」と呼ぶ者あり)ないところは恐縮ですが、決特の我が党の委員の中にそれぞれ答えを入れてくださいね。
 それで、生ごみの一番リサイクルで、いつかも私はやじを飛ばしましたが、EM菌を使うんですよ。EM菌は、これは残念なことにオゾン層を破壊する。オゾン層を破壊する大きな要因だとも言われております。そんなことをあれこれ考えながら申し上げた次第です。ありがとうございました。(拍手)

平成12年  3月 予算特別委員会

◆小畑敏雄 委員

 現在、カラスよけのネットの助成とか、配っているとか、いろいろ工夫はされています。それから、磁石がいいんじゃないかというようなことも言われております。でも、磁石も一週間ぐらいたつと効果がなくなっちゃうようですし、最近のカラスは頭がいいものですから、二羽とか三羽がタッグマッチで来まして、一羽がネットを持ち上げているんですね。そうすると、残りがちゃんと中へ入り込んで生ごみを引っ張り出すみたいな、人間との知恵比べみたいなところがあって、なかなか難しいんですけれども、ごみの出し方、そして出した集積所がきれいになっているということ、これはある面では世田谷区の文化のバロメーターになるんじゃないかなという気がするんですよね。ですから、そういう意味で、何とかもう一ひねり工夫をしてほしいなと思うんです。
 実は、さっき言ったごみの集積所、金網でできた集積所なんかについては、いろいろ法的な問題はあるように聞いています。でも、この辺のところは条例をかければいいんじゃないかなと思いながら、先ほどの白根では、ごみの減量化リサイクル支援ということで、市が助成を出しているんです。
 例えば、生ごみの堆肥化については二分の一、五千円程度、それから、EM菌等の容器については同じく五千円程度、この辺のところは世田谷もやっているのかなというふうに思います。電動式の生ごみ処理機一台について二分の一助成を出しているんです。ということは、これは大体三万円出しているんだそうですよ。こんな思い切ったこともやっているようです。そんな中で、ごみのステーションについても白根市は五分の一の助成を出している。一基で十万円ぐらいするそうですね。二万円ぐらい出しているというふうなことで、それなりに、小さい市ではあるけれども、なかなかやり手の市長さん、頑張っておられてやっております。
 そういうことも、ぜひとも世田谷でいろいろなことを考えて、ごみの集積所がカラスでいつも汚されているというようなことのないようなことを考えていただきたい。先ほども言いましたように、六年後に、一部事務組合の存続も含めて、新しい形での、二十三区が二十三通りのごみの出し方、集め方がスタートしていくわけですから、さすが世田谷と言われるようなごみの問題解決に当たってもらいたいと思うんです。
 たまたま二〇〇〇年、来年、二十一世紀をにらんで、私たち、今この会場におられる方々は、世田谷の二十一世紀の百年に向かった、まあ、言ってみれば、日記帳の一ページ目に確実に名前を残す人ですから、その方々が、私たちが後世に渡していく世田谷区のいろいろな行政の中でも、なかんずく、ごみ行政についてよかったねと言われるような施策を展開してもらいたい。そのために、今から準備をしていかなければならないんじゃないかと思います。

◎大場 区長

 大変難しい問題を抱えてまいりましたが、しかし、これは、清掃事業というのは本来の市町村事務でございますから、世田谷区がやるということはもう当然のことであります。
 清掃事業は区民に密着した最も身近な事業の一つでありまして、地方分権、特別区制度改革の本旨からも、住民のニーズに的確に対応した清掃事業を展開していくことが求められていることは、認識してございます。このような認識に基づき、環境型社会の形成等を図り、区民の健康で快適な生活を確保することを目的として、世田谷区清掃・リサイクル条例を制定したところでございます。
 まず、円滑に、混乱なく清掃事業の受け入れをした後、今までの東京都の清掃事業の手法にとらわれることなく、費用対効果などを視点に取り入れた、効率的できめ細かい事業運営や、産業、福祉などの分野と連携した総合的な清掃事業を進めてまいりたいと存じます。
 いずれにいたしましても、世田谷区に清掃事業が移管されて本当によかったと区民の皆様に喜んでいただけるような清掃・リサイクル事業の実現を目指しているわけでございます。私どもも、後になって、ああ、よかったな、世田谷はよかったと言われるようなことにしていきたい、このように思っております。


  • 最終更新:2015-03-17 16:56:14

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