中央区

平成19年  環境建設委員会

◯田中(耕)委員

 よろしくお願いします。
 前委員の御質問と重なる点もございますので、確認も兼ねまして、簡潔にお答えいただければ幸いでございます。
 まず、資料1についてなんですけれども、日本橋川の溶存酸素量は、雨にかかわらず、過去どう見ても改善していないというか、常に一定と見るべきだと私は思うんですけれども、そもそもこれらを改善する方法は具体的にあるのか否か。改善策は少しでもとられているのかどうか。あと、先ほど前委員の御指摘もありましたけれども、上空に高速道路が通っていることの影響を測定したり、科学的な根拠等があるのか否かという点を、わかる範囲で、まずお知らせいただきたいと思います。
 続いて、資料2についてですけれども、浮遊粒子状物質の調査がございますが、これが区内2カ所ということで、晴海通り沿いのみの調査になっているかと思うんですけれども、これは何かここでないとできないような理由ですとか、ほかの地域で行わない理由等があるのでしょうか。比較的区内でも隣接している2カ所で、同じ通り沿いにあるというのは、余り区内調査としてはどうなんだろうと思いましたので、何かデータがございましたらばお聞かせください。

◯渡辺環境保全課長

 まず、日本橋川についてでございます。
 水質の改善方法が具体的にどうか、また高速道路の影響等についてでございますが、まず、具体的な改善方法といいますのは、やはり現在東京都のしゅんせつ工事が一番具体的な話になるかと思いますが、実際にやっているんですけれども、やはり上流からずっと流れてくるということで、ある意味追いつかないというところもございます。最近の一つの試みとしまして、微生物を川に流すというようなことを、千代田区さんが神田川でEM菌というものを流しまして、神田川は日本橋川にもつながっていますので、その辺の実験的なことをやっているところでございますが、これにつきましては、まだ効果がどの程度出ているかというところはまだ公表されていないところでございます。

平成20年第四回定例会会議録

◯十七番(小坂和輝議員)

 八つ目は、日本橋エリア、日本橋川の舟運観光と日本橋川上空の高速道撤去に関連した話題です。
 日本橋川周辺では、地元町会・企業が手を組んで、川のヘドロを分解するため、微生物の培養土を丸めて団子状にしたものを定期的にまいたり、大腸菌などの有害菌の除去用に微生物の活性液を毎週十トン川に流し込んで川の浄化に向けた取り組みがなされたり、川と親しむイベントが開催されています。水域が一八・三%と二十三区で最大の水の都というべき中央区は、平成十八年四月に、水の都中央区の復活、水辺とともに歩む中央区を目指して、中央区水辺利用の活性化に関する方策を定めました。将来の日本橋川上空高速道路撤去と日本橋川から隅田川にかけての舟運観光の発展のため、水辺の活性化は、本区の最重要課題の一つと考えます。韓国の高速道地下整備やソウルの清渓川の川辺遊歩道整備も一つの参考事例としつつ、検討を深めることを私自身も考えています。日本橋川南詰めの船着場整備を求める地元の声もある中、本方策の進捗状況をお聞かせください。

◯区長(矢田美英君)

 小坂和輝議員の御質問に順次お答えいたします。

 次に、水辺利用の活性化についてであります。
 区では、中央区水辺利用の活性化に関する方策に基づき、平成十八年度から石川島公園の拡張や月島一丁目緑道などの水辺の整備、朝潮運河にぎわいづくり調査の実施など、具体的な取り組みを行っております。日本橋川については、首都高速道路の撤去に向けた検討を行うとともに、ツタ類等による護岸緑化、しゅんせつによる水質改善などを実施しているところであります。また、地域においては、日本橋川再生に向けた舟運イベントやEM菌による水質浄化、船からの水面清掃などのさまざまな活動の輪が広がっており、区ではこれらの活動への参加などの支援をしております。区としては、今後とも本区の方策の整備テーマである「日本晴れのまち空間 日本橋川」を目指して、水辺の活性化が図られるよう、各種活動を通じて地域との連携を深めてまいります。にぎわい拠点となる船着場の整備についても、整備主体や構造、活用方法などの具体案について、地域の団体や東京都などと調整を図ってまいります。

平成21年第四回定例会会議録

◯七番(中島賢治議員)

 環境改善は、目で見え、体で感じる変化が促進の大きな力となると考えております。そこで、私が議員になって以来一貫して質問してきた水質改善に関してお聞きいたします。
 日本橋川や東京湾の水質悪化の質問で、上流部よりの汚染も含まれ、総合的に取り組まないとならないと何度も御答弁をいただきました。確かに、上流から流れてくる富栄養化に対して、下流だけの責任で行うのは難しいかもしれませんが、もうこの話を始めて七年になります。当初から、「東京都に要望します」で回答してきておりましたが、この七年間で何が進んだのでしょうか。とても環境報告を見る限り、改善に向かっているとは思えません。七年前に私が提案した海草による水質浄化やムラサキガイによる水質の浄化提案もことごとく、東京都の事業なので難しいとの御回答をいただいてきました。しかし、実際は東京都によりお台場でアマモの植樹やカキによる浄化実験なども、ここ三年前から行われております。しかし、結果は余りうまくいっていないようです。水質改善に少しでも取り組んでいただいた東京都には大変感謝しております。それに引きかえ、中央区は一八・三%の海水面を主張しているにもかかわらず、区として海水の浄化や河川の浄化に力を入れない理由がわかりません。区として、水質の浄化を進める気持ちがあるかどうかお聞かせください。
 東京オリンピックの誘致の際、トライアスロン会場に浜離宮沖が挙がりました。水質の改善が難しいと断念し、会場がお台場の海浜公園に変わってしまいました。それだけ中央区の周辺は水質が悪化しております。中央区において、毎年河川や海域に対して水質調査を行っておりますが、ここ数年は基準値以下の横ばいが続いております。しかし、そんな中、基準値が設定されていない水域があります。毎年、溶存酸素も少なく、生物生息もゼロなのに、問題にされないところがあります。夏場にそばを通ると硫黄のような臭い匂いがし、浮遊物などが浮いております。冬場にかけては海底に青白い模様が見え、何とも不気味な感じがしております。そんなひどいどぶ川のような場所はどこかといえば、中央区にある浜離宮恩賜庭園周辺の築地川です。
 ここの浜離宮恩賜庭園は国の特別名勝史跡文化財として高い評価を受けております。季節季節にはいろいろな催しも行われ、多くの人が観光名所として集ってきております。中でも、江戸時代の鷹狩りの再現は、時代を超えて自然とともに生きてきた象徴とされるようで、大変に興味深く、自然と調和した文化を感じております。植物の植生も関東海岸部を代表する植物が多く、立派に大きく雄大な姿をあらわしております。こんな浜離宮恩賜庭園に先日行ってきました。久しぶりに行ってみると、外国の方が大変に多く来られており、日本の庭園のすばらしさを感じ取っているようでした。その観光客が大手門の下の水を見ながら何か話しておりました。まるで、表情から見ると、汚いと言っているようでしたし、日本人の観光客が築地川の水質の汚れがひどいと言っているのも耳にしました。私も非常に汚いと感じている一人です。築地川の汚れに関して、以前にも委員会で質問しましたが、中央区観光資源としても重要な浜離宮恩賜庭園、これを支える築地川の汚れについて、どのようにお感じですか、お聞かせください。
 この汚れは、築地川が川として環境基準がないことが問題で、さらに環境基準がないから何もしないことは、さらに問題と感じております。幾ら東京都の管理といっても、区内にあり、長年にわたって汚れていることに対して、観光名所として中央区に存続する以上、何らかの手を打つべきではないかと考えます。何もしてこなかった責任は区にもあると考えております。管理責任は別としても、区内にある庭園周辺の環境整備の責任は、やはり区として行っていかなくてはいけないのではないかと考えております。せめて来年こそは、築地川の浄化に動き出していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。環境は次世代に今よりも少しでもよく引き継ぎたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

◯区長(矢田美英君)

 次に、海水や河川の浄化の考え方についてであります。
 区では、水質浄化の取り組みとして、石川島公園などでアシの植えつけや石張り護岸の整備を行っております。また、日本橋川では地域の方々が実施しているEM菌による浄化や清掃活動を支援しているところであります。さらに、水質調査結果や区民の要望により東京都に水質浄化の取り組みを要請しており、東京都は日本橋川や亀島川のしゅんせつなどを行っております。水質浄化は、水生生物など自然環境の回復のみならず、観光やレジャーなど、人々が水辺に親しむ上でも重要と認識しております。したがいまして、今後もなお一層積極的に取り組んでまいります。
 次に、築地川の汚れと浄化の取り組みについてであります。
 築地川は、隅田川と水門でつながり、水が停滞しやすい形態から、水質は悪い状況で推移しております。とりわけ、大手門橋周辺は、春から秋の時期にかけて水が濁り、硫化水素の発生により悪臭がする状況であります。このため、区では東京都に要請を行い、平成十七年度から十八年度にかけてしゅんせつが実施されたところであります。しかし、この一、二年、再び水質が悪化し、悪臭やスカムが発生しております。そこで、来年度、東京都と水質浄化のための連絡会を設置するとともに、具体的な取り組みを進めてまいります。

平成22年  環境建設委員会

◯二瓶委員

 ありがとうございます。
 本当に中央区を含めて、これから環境というか、エコというものが非常に大切になってきて、中央区もそういう面では都心の観光の第一の都市としては、先ほど石田委員がシンガポールへ行ったらポイ捨てするとか、つばを吐くのも、罰金が厳しいからというのもありますけれども、非常に意識するということもありました。やはり国際観光都市としての中央区であれば、エコのまち、エコタウンというようなものを考えていくと、今のスタイルが本当にいいのかどうかというのは、多分どこかで考えなければいけないときが来るのかなと思っています。ただ、方法はいっぱいあると思うんです。吸ってはいけないというような話ではなくて、場所とか対策とか、出る煙とか、そういう問題を何とか、きれいな形で中央区にふさわしい知恵を、今後、銀座の皆さんと我々も考えていきたいなと思っていますので、引き続きよろしくお願いしたいと思います。
 それから、河川の水質調査結果が出まして、御専門の副委員長は多分、事前の説明の中ではいろいろなコメントをされたのかなと思っておりますけれども、私も月に2回から3回ほど実際に日本橋川、亀島川を船で航行しておりますけれども、大分、日本橋川は匂いは少なくなってきている。多分、季節的なものもあるかと思いますが、匂いは大分、きれいになってきているなというような感覚を受けます。これは区長も吉田副区長もEM菌を日本橋川に入れていただいたおかげかなと思っています。我々も船の上から浮遊ごみは拾っておりますけれども、ただ、生活排水というよりも雨水が、雨が降った日というのはどうしても匂いが発生します。濁りもあります。やはりEM菌を入れたり、いろいろな浄化作業をしているとは思うんですが、水質調査は本当にいいデータをとられているんですけれども、もうそろそろ一歩進んで、まちの方々がそういう浄化作業の企画をやられていると同時に、今、水質の浄化作戦というものをぜひ行政を挙げて取り組んでいただきたいなと思っています。
 今、水藻の緑化のほうはいろいろと御検討されていると承知しておりますけれども、EM菌も含めて水質浄化は、カキとか貝とか、そういうものもあるんですけれども、やはり何といっても酸素、空気を入れて回転してあげないと、なかなかその効果があらわれてこないのかなと思います。私も亀島川で実験をして、水をとって、本当に濁った水に貝を入れて、そこに酸素をぶくぶくやっていると、本当にみるみる水が浄化されます。逆に言うと、貝というのはそういうもので、いろいろなものを吸収するから、余り貝の肝とかは食べないほうがいいのかなとか思いますけれども、カキなんかもそうなんでしょうけれども、そういう面では一歩進んで、もう少し行政の力が必要になってきているんじゃないかなと思いますが、いかがでしょうか。

◯小川環境保全課長

 日本橋川についての御質問なんですけれども、日本橋川の水質浄化に関して、一部、改善されているところもございますし、また、委員おっしゃいましたように、それでもやはりその程度はどうなんだというようなことは、おっしゃるとおりかと思います。そうした中で、東京都と協議といいますか、連絡、情報交換の場というのは設定してございます。東京都との協議の中で、今後、区がやるべきことをどのようにしていくのか検討していきたいと思います。現在、22年度に関しましては、河川水質調査をさらに一歩進めて、築地川で水質浄化ということで、日本橋川ではなくて築地川なんですけれども、そのようなことで区として適宜、ここでまたどうこうということで約束できるものではございませんけれども、関係機関とも諮りながら必要な作業をしていければというふうに考えているところでございます。
 以上でございます。

◯二瓶委員

 ぜひ、日本橋川、亀島川だけでなく築地川なんかも一つの実験としてはおもしろいと思いますし、アシ、ヨシ、植物を入れるのもそうかもしれません。東京都は、比較的余りやらないんですよね。何でも中央区に押しつけて、亀島川の不法係留だって本来、東京都がしっかりと調整しなきゃいけないのに、権限のない中央区にそれをまずやれよというのも全くもっておかしな話だなと思っています。そういう面では、河川とか運河の管理者は東京都ですから、しっかりとそれは中央区がアイデアを出したものを東京都にもっと強く言っていただいて、築地川、最初のモデルでいいと思いますけれども、その辺の実験をして、亀島川、日本橋川、そして朝潮運河、隅田川につなげていっていただきたい。そのためのデータですから、データがよくなった、悪くなったと一喜一憂するものではなくて、これをもとに何をするかというのが行政の役割だと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。

  • 最終更新:2014-11-06 14:24:37

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