八潮市

平成15年  9月 定例会

◆ 17番(森下純三議員)

 最後に、質問事項3、環境行政についてお尋ねいたします。
 現在、足立区の方たちが、垳川ジャブジャブ大作戦と銘打って、EM菌を利用した垳川のクリーン作戦を行っております。足立区民、企業、行政が一体となっての大がかりな作戦です。既に八潮市にも声がかかっていまして、環境経済部長や課長が現地に行って、EM団子を一緒につくったりしているのは知っておりますし、八潮市民の参加も徐々にふえているようです。垳川の浄化は八潮市にとっても大変重要なことであります。
 そこで、市として何らかのサポートができないかお尋ねいたしまして、1回目の質問といたします。


◎大導寺正美環境経済部長

 お答えいたします。
 ご質問の垳川の浄化運動につきましては、沖縄県琉球大学の比嘉教授が発見しました光合成細菌を主体とした有用微生物群、いわゆるEM菌と赤土をまぜてつくった泥団子や、EM菌を米のとぎ汁で発酵させた液体をつくり、垳川に投入することによって、悪臭とヘドロをなくすことを目的とするものであります。
 この浄化運動は、垳川ジャブジャブ大作戦と称するもので、財団法人足立区まちづくり公社が資金や場所を提供し、足立区内のNPO法人足立グリーンプロジェクトを中心に、垳川付近の住民とともに、垳川をきれいにする運動として取り組んでいるものであり、本年7月6日から3カ月間、毎週日曜日に泥団子つくりと投入、そして米のとぎ汁発酵液の投入を行っているものです。
 ご質問の、市としても何らかのサポートをということでございますが、EM菌の効果につきまして、環境省や国土交通省等に問い合わせましたところ、現在のところ科学的に基づいた実証データがないため、EM菌による浄化効果については不明であるとの見解を示しておりました。また、本市でも平成6年度にEM菌による浄化槽の水質浄化実験を行ったことがありますが、その際は特に効果は見られませんでした。
 そのようなことから、今回の垳川での実験の推移と検証報告を待ち、さらに、今後新たな研究、技術開発等によって知識やデータが蓄積され、その効果に確かな手ごたえが感じられた時点で検討してまいりたいと考えております。
 また、過日、垳川ジャブジャブ大作戦についてご存じない本市の住民の方から、垳川で不法投棄が行われているようだとの投書をいただきましたことから、本市では、垳川に隣接する垳・浮塚両町会に対しましてこの実験についてお知らせし、ご理解とご協力を呼びかけたところでございます。
 したがいまして、現在のところ、市として積極的なサポートは難しいところでありますが、今後も足立区の市民団体が垳川ジャブジャブ大作戦を続ける予定であれば、EM菌の投入がごみの不法投棄をしているという誤解を招かないよう、EM菌の投入地点に「垳川ジャブジャブ大作戦実施中」などの看板の設置をするよう足立区側に求めたり、市の広報を通じてこの活動について市民への周知を図りたいと考えております。
 さらに、足立区やNPOと連携を図りながら、本市としましても浄化活動の真意と熱意が垳川周辺住民に伝わるような看板を設置することについて、今後検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 以上でございます。

◆17番(森下純三議員) 

 それから、質問事項3ですけれども、EM菌の件で、効果を見て、自分たちも実験したけれども大した効果がなかったと、効果が出てからまた検討すると、そういうことなんですけれども、全体的に何か延ばされているような気がして、EM菌の垳川ジャブジャブ大作戦はたしか10月ぐらいで終わっちゃうと思うんです。
 私がかかわった関係では、足立区立の十三中の教頭先生が見えていまして、1回目からどんどんデータをとっていて、難しい専門用語だったので、何を言われているかよくわからなかったんですが、何かのデータが確実に減っているということを言っているわけです。中学校ぐるみでいろいろデータをとっていて、今度の11月ごろ文化祭で中学生が発表するんですと、展示会をやりますので来てくださいというような声も受けました。
 そうやってみますと、やはりそれも10月ぐらいで終わっちゃう。今の活動に対して、ただデータが出るのを待って効果があったら動くというのでは、そういうところがちょっと弱いんじゃないかと思う。確かに効果がないことに労力を使うと、むだということが考えられるかもしれませんけれども、足立区の人たちが何十人、何百人ですね。町会ぐるみでやっていますから、そういったところにかかわっていくというのが大事かなと思うんです。
 先ほど、ごみの不法投棄ということで、看板を、最後には自分たちでつくりますというようなことを言われたような気がしますけれども、看板をつくるように足立区側に申しますと言うから、何を言っているのかなと思ったんですけれども、一つ部長に、ちょっと気になることがあったんですが、こういった話を市の職員のある人と話していたときに、その方が、そんなのは足立区に勝手にやらせておけばいいんだよと言う職員がいたんです。私は何を言っているのかなと思ったんです。何でそういう言葉が出るのか私は本当にわからなかったんです。垳川で足立区も八潮市もないんじゃないかなと思うんです。
 例えば、前回の一般質問で、たしか3番議員が環境のことで質問されたときに、部長の答弁は、広域にグローバルに大きく考えて、環境行政に対しては一生懸命やっていきますというようなことを、要するに総論だとすごく歯切れがいいんですけれども、各論で尋ねていった場合には、何か中途半端な答弁しか戻ってこない。要するに、本当に今悩んでいるというか、今起きている課題に対してどうするんだと尋ねたときには、同じようにどんどん逃げていく。具体的な行動を聞いたときにはすごく歯切れが悪くなると、これは直していかないといけないんじゃないかと思うんです。そういったことを強く訴えたいと思います。
 そういったことで、もう一度お尋ねしますけれども、せっかく足立区が一生懸命やって、また、垳川を浄化しようというのは八潮市民もすごく関心がありまして、例えばシティロータリーは、来年度になるとあそこにコイを放そうかと、そういう案もあるんです。そこまで関心があるのに、市が看板一つお願いするのに、看板を立てるように足立区に言いますというのでは、どうなっちゃうんですか。八潮市の主体性が何もないじゃないですか。本当にきれいにしてもらって、あとこっちは喜ぶ、その恩恵を受けるだけで、ギブ・アンド・テイクじゃなくて、もらっい放しの行政で本当にいいのかなと、このように思うわけです。何かもう少し考えれば取り組むことが出てくるんじゃないかと思いますので、その辺もう一度答弁を求めて再質問を終わります。

◎大導寺正美環境経済部長

 まず、EM菌の効果の件でございますが、先ほど申し上げましたように、環境省、国土交通省、また東京都の環境局の方でも、浄化作用の実績が明確でないといったようなことで表明してございます。
 しかし、森下議員もおっしゃいましたように、実際に活動しています足立区民の方々に聞きますと、においが減ったとか、においがしなくなったとか、あと足立区立十三中の生徒さん方のお話では、水の透明度が上がってきたといったようなこともおっしゃっていました。
 足立区では、足立区まちづくり公社を通じましてこのNPOを支援し、また、NPOは地域住民に呼びかけまして、民間主体の活動として取り組んでいらっしゃいます。そういった中、八潮市では、足立区からの正式な要請もない中で、足立区のNPOの活動をどのような形で支援できるかという点でいろいろ検討しまして、現時点ではNPOの発行します情報紙「ジャブジャブニュース」を八潮市の市民向けカウンターに置いたり、ジャブジャブ大作戦が誤解を受けないよう簡単な立て看板の設置をする、これは足立区に立て看板を要請するだけでなく、八潮市の方でも看板は用意すると。先ほどの答弁もそういうふうに申し上げました。そういったことも八潮市としてできる側面からのフォローであると考えております。
 また、私も、先ほど森下議員のご紹介の中で、この活動に参加したということをご紹介いただきましたけれども、この活動に参加していく中で、市民と行政とNPOが三位一体となって協働で環境活動に奉仕すると、こういった姿勢は非常に有意義であると感じたところです。垳川に対する浄化のデータのいかんにかかわらず、そういった活動が今後市の環境行政に非常にヒントになるものと考えております。そういった面で今後もこのジャブジャブ大作戦につきましては、その成果等も含めまして注目していきたいと考えております。

平成16年  9月 定例会

◆9番(豊田吉雄議員)

 それから4番目、川の問題です。八潮の川をきれいにすること、本当にいいことですけれども、いろいろの資料の中にEM菌を使用しているという話が出ております。浄化活動を行っていると聞いておりますが、EM菌によって、より川の浄化は可能なのかどうか、行政としてEM菌の効果についてどのように考えているのか、お尋ねします。
 もう一つは、垳川浄化のために市独自の対策として、例えば真菰だとか葦だとか等、利用して浄化対策についてどのように考えているのか、その点を申し上げて、第2回目の質問を終わります。

◎ 大導寺正美環境経済部長

 次に、やしおの川をきれいにする会の活動として、EM菌について非常に関心を持って活動しているわけですけれども、市の方では、このEM菌の効果についてどのように考えているかというご質問でございます。このEM菌の効果については、私ども市の方でもさまざまなところに問い合わせ等をしてございます。そういった中の幾つかをご紹介したいと思いますけれども、まず、環境省の水環境部水環境管理課の方にお伺いしましたところの見解としまして、現在EM菌の浄化作用は化学的には立証されていないと、また水中での効果についてもわからない状況であると、そういったご回答を得ています。
 また、国土交通省江戸川河川事務所の流水調整課の見解としましては、EM菌については池のように外との水の入れかわりがないところであれば効くかもしれないと、しかし河川の場合は難しいのではないかと、そういったようなご意見を国土交通省の方ではいただいています。また、国土交通省の方ではEM菌はもともと土壌菌、土の中で働く菌ですので、塩分に弱いことから、塩の環境による影響を受けるような場所では難しいのではないかといったようなご意見もいただいております。また、東京都の自然環境部水環境課の見解としましては、現在実験を行っているけれども、よくなったという化学的なデータはどこにもないということでございます。
 あと、埼玉県の環境防災部の水環境課の見解としましても、河川の浄化はそれぞれの河川に合った浄化作用をきちんとさせて汚濁を削減すると、そういったことから自然な形で再生を図るのが基本的な考え方であるということで、従来その川になかった生物をそこに入れるということは果たして効果があるのかどうか、また好ましいものかどうか、はっきりしたことは言えないといったようなご意見でございます。
 これらをあわせまして、市の考え方でございますけれども、EM菌の効果については公式のデータ、検証結果がないことからしまして、その効果をあるともないともはっきりは断定できないと考えております。
 それから最後に、真菰等を使った水の浄化についてのご質問だったと思いますけれども、川の浄化につきましては、埼玉県の見解にもありますように河川の汚濁原因の削減、それと川にもともと存在する、浄化能力を持った微生物の活性を向上させるような手法が効果的であると考えております。そういったことから、水草による浄化につきましても、自然の浄化作用を生かした方法であるとは思いますけれども、ただ河川管理者の考え方等もございますので、この関係機関を含め調査、研究をしてまいりたいと思いますので、ご理解を賜りたいと存じます。

平成18年  3月 定例会

◆ 5番(大久保龍雄議員)

 議長の許可がございましたので、2項目にわたりまして一般質問を行います。
 本日は、傍聴者の方が多うございますので、若干前振りから申し上げさせていただきまして、よりご理解をいただければと思います。
 私は、昨年の当選以来、ご縁がございまして、八潮の川をきれいにする会というボランティア団体に入っております。この会の主な活動は、垳川近辺の清掃活動、そしてEM菌の散布、そしてまた八條小学校へのトイレあるいは下水のEM菌の散布をしております。大変積極的に、この八潮市の環境問題に対しまして、一生懸命やっていただいております団体でございます。
 昨年の11月6日だったと思いますが、私は初めて垳川の清掃活動に参加をいたしました。そのときに、大変驚いたのと同時に、憤りを感じたわけでございます。なぜ、こんなに汚れるまで放置をしていたのか、本当に残念でなりませんでした。そのとき感じたことでございますが、この解決方法は3つあると私はすぐに思いました。
 まず、第1に川の浚渫をして、たまったヘドロを除去すること。そして、2つ目が水門を撤去して水の流れをつくる。そして、3つ目がもとを絶つということでございます。
 1つ目と2つ目は、次の機会にお話をさせていただくとしまして、3つ目でございますもとを絶つということでございます。私の手元に、八潮市の公共下水道平面図というのがございます。垳川のところは、いまだに真っ白なわけでございますが、認可がまだ下りていない、いつ下りるかわからない。ほかにも、認可をとらなければいけない地区が全部で5地区ほどあるということでございますので、県の補助金等の問題で一遍にはできないということでございます。
 さらに、私が住む鶴ヶ曽根、そして八條地区、こちらの方はもっと真っ白でございます。計画どころか、見通しも立っていない、そんな状況でございます。
 もとを絶つということは、今現在、八潮市の下水道普及率57.5%、しかしながら実際の接続を示す水洗化率、これは84.3%、つまり実質は約48%の下水道率でございます。さらに、私の手元に埼玉県の環境部から取り寄せました資料、これによりますと、この質問通告書にも書いてございますが、単独浄化槽あるいはくみ取りの率、これらがあります。それらをすべて勘案して計算をしますと、八潮市の世帯数約1万8,000世帯がいまだにトイレの水以外はそのまま近くのU字溝を通り、あるいは農業用水を通り、大きな川へと流れ込んでおります。その流れ込む影響がどのくらいあるのか、環境省から取り寄せたパンフレットでございますが、この中にも大変驚いたことが書いてございます。
 ちょっと例を申し上げますと、例えばてんぷら油20ミリを川に流しただけでですね、魚がすめる水質に戻すには、おふろの水、約300リットルとしまして20杯必要だと。あるいはマヨネーズ大さじ1杯を流しただけで、おふろの水が13杯必要。ビールをコップ1杯流しただけで、おふろの水が10杯必要等々、たくさんのデータがございます。私たちは、次の世代へきれいな環境を引き継ぐ、バトンタッチする責任と義務があると考えております。そのためには、八潮市の下水道の工事、これを早急にやること、これが一番でございますが、先ほど申し上げましたように計画すらもない状況では、別の方策を考え、実行すべきと思い、今回の提案をさせていただきました。
 私の手元に、国でございます環境事務次官から各都道府県知事にあてられた書類がございます。これを見ますと、基準額の3分の1を国は補助しますからということが書いてございます。さらに、県知事に対し、特段のご配慮をお願いするという文も一緒についております。
 さらに、私は埼玉県から資料を取り寄せました。それは、各市町村長あてに届いておる通達でございますので、多分、八潮市にも着いていると思いますが、この埼玉県からの通達にも、基準額の3分の1プラス処分費6万円を補助しますよという文が載っております。つまり、合計しますと、5人槽で基準額35万4,000円、7人槽で41万1,000円、あるいはもうちょっと高機能のついた浄化槽ですと、もうちょっと高いんですが、普通の浄化槽で今申し上げた基準額でございます。
 つまり、計算しますと、八潮市のお金を1円も支出することなく、約30万円のお金が、この浄化槽を設置する事業を立ち上げる、これによってその各ご家庭に補助金がいただけると、こういうことでございますので、何としても八潮市もそういった事業を立ち上げるべきと考え、ご提案を申し上げますので、市の考えをお伺いをしたいと思います。


  • 最終更新:2014-11-06 12:22:57

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