八王子市(3)

平成12年_第3回定例会


◎5番【小林鈴子君】

 大気汚染や地球温暖化などの環境破壊が、自然界や人類に深刻な影響をもたらしております。我が党はこの現状に歯どめをかけるために、本年度を循環型社会元年と位置づけ、地球環境の保全を重視した循環型社会の構築に全力を挙げて取り組んでおります。さきの国会では、ごみゼロ社会実現の道筋をつけた循環型社会形成推進基本法と関連法のすべてが成立いたしました。太古以来、人類あまたの命をはぐくんできた地球の大自然。しかし、文明の急速な発展に伴い、大量生産、大量消費、大量廃棄型の使い捨て社会を生み出し、その生態系に悪影響を及ぼしております。石油などの資源は数十年で枯渇することが予想され、その一方で、大量廃棄による猛毒のダイオキシン汚染や地球温暖化などの環境汚染、環境破壊が深刻になっております。
 例えば、我が国の家庭から出される一般廃棄物の年間総量は 5,115万トン、1996年度ですけれども、東京ドームの 138杯分。産業廃棄物に至っては、その8倍の4億 500トンにも及び、数年後にはごみの最終処分場が足りなくなるおそれがあります。生産から廃棄への一方通行型の社会ではなく、ごみゼロを目指し、資源を有効に再利用しながら、持続的発展を可能にする循環型社会の仕組みづくりが求められております。
 こうした現状の中で、循環型社会形成推進基本法がことしの5月に成立いたしました。基本法では、ごみの発生を極力減らし、資源を大切にする循環型社会への転換を理念に据えております。ごみとして廃棄されていた物質の扱いについては、排出抑制リユース、再使用リユース、再利用リサイクル、熱としての再利用、適正処置という優先順位を、法律として初めて定めたのが特徴であります。
 国や自治体、事業者の責任も明記し、メーカーなど生産者には、設計段階からごみを出さないよう、工夫や必要に応じて、みずからの製品を回収する責任を課す一方、ごみの排出事業者にも、環境保全上問題がある場合、原状回復の費用を負担する義務を負うことが規定されました。
 さらに、政府が2003年10月1日を期限とした基本計画を策定することも求めることとなり、この結果、理念にとどまらず、ごみゼロ社会実現を強力に推進する内容になりました。
 この基本法は環境保全にとどまらず、産業や経済、国民生活などに及び、日本の社会全体の構造改革を促すことが期待されております。例えば、厨房から出る大量の生ごみを 100%再利用して年間 3,000万円のごみ処理費を節減しているホテルもあります。既に資源を捨てずに生かす循環型社会への取り組みが、民間レベルでもさまざまに工夫されており、このような試みをさらに発展させて新しい産業の創造につなげ、ひいては雇用の拡大に連動させることができると期待されてもおります。
 このような状況の中で、私たちが身近で取り組めるものに生ごみ処理があります。多摩地域においては、長年ごみ問題に取り組んでいる市民団体のごみ環境ビジョン21の調査によりますと、施設、地域等に生ごみ処理機が97ヵ所置かれておりますが、そのうち学校や給食センターなど公共施設が61ヵ所で、市営住宅、社宅など集合住宅が23ヵ所、民間企業なども13ヵ所であります。また、生ごみ処理機とは違う方法で堆肥化していたのは11ヵ所で、このことから、生ごみから堆肥をつくる動きが強まっていることがわかります。
 そこでお伺いいたしますが、担当所管としましては、ごみ減量化の推進の中で、生ごみ処理の重要性をどのように認識されているのか、お聞きいたします。
 本市におきましても、生ごみをごみにしないで肥料に変えて、ごみを少なくしようと、昭和60年から生ごみを堆肥にする容器を使用することを推進しており、さらに平成10年度からは、生ごみを自家処理する目的で、生ごみ減量化処理機器を購入された方に、ごみ減量運動の1つとして、購入費の一部に補助金を交付しております。対象機器は、生ごみ堆肥化容器や機械式生ごみなどで、ディスポーザー以外の全機種であります。
 そこでお伺いいたしますが、生ごみ減量化処理機器の購入費の補助制度の申請状況と活用の現状についてお示しください。
 また、八王子市立由木東小学校では、98年から給食の残飯を生ごみ処理機で堆肥化しておりますが、市内の小学校では1校のみモデルケースとして導入を進めております。そこで、処理機導入の目的と効果についてお伺いいたします。
 また現在、周りに庭、土がなく、個人では普及しにくい集合住宅などに生ごみ処理機を導入されているのかをお聞きいたします。


◎清掃部長【小泉富男君】

 生ごみの減量化の重要性についてのお尋ねでございますが、可燃ごみの組成分析をしてみますと、生ごみは重さで約4割以上を占めておりまして、この生ごみの発生抑制やリサイクルの推進につきましては、今後の廃棄物減量の重要な課題と認識をしているところでございます。
 また、12年度の生ごみ処理機の補助金の申請状況でございますが、8月末現在で 125名の方が補助申請をしておりまして、さらに30名の方が、現在、補助金の申請を希望している状況にございます。
 また、 125名の方の購入機器の内訳でございますが、コンポスト容器が12名、EMぼかしの密閉式容器が13名、電動式生ごみ処理機が 100名となっているところでございます。
 活用の状況でございますが、10年度に、この補助制度を利用しました 121名を対象に追跡調査を本年度行いました。この結果によりますと、96%の方が継続的に使用している。また92%の方が可燃ごみの量が減ったということを言っております。また68%の方が、購入後、家族のリサイクル意識の向上が見られた。94%の方が、できた肥料を園芸や畑で利用しているなどの回答を得ておりまして、生ごみの減量やリサイクル意識の向上に効果が上がっていると考えているところでございます。
 また、集合住宅の生ごみ処理機についてでございますが、私どもが把握している範囲では、集合住宅で生ごみ処理機を設置しているところはございません。


平成12年_第3回定例会

◎8番【松本良子君】

 先ほど生ごみを燃やすことは何とかしなければならないことだと答弁がございました。生ごみ処理機への助成の経緯やその額についても伺いました。先日の議員の質問の中にもありましたが、八王子市では生ごみ処理機の購入金額によって、種類によっていろいろ違いますが、最高限度額は1万円とのことでした。ことしの4月1日からこの要綱での施行が始まっていますが、他市の実態を調べてみましたら、狛江市では生ごみの自家処理を推進するために、家庭用電動式生ごみ処理機の購入に対し、費用の2分の1、最高限度額2万 5,000円の助成をしています。99年度は50台の予算でしたが、5月半ばから始め、9月までに50台の申請があり、今年度は2倍の 100台の予算にし、既に70台近く申請があるとのことです。電動処理機以外の密閉容器については 100個を無料で配布しています。町田市では、電動式について上限1万 5,000円、今年度は 250台分の予算化をし、既に 240台の処理機の申請となっているとのことでした。コンポストや密閉容器も5種類、 400個を予算化、市民への頒布は市価の4分の1ぐらいで支給をしております。日野市では、電動式は半額助成で上限2万 5,000円、昨年は50台ですぐにいっぱいになってしまい、ことしは1回目を6月に 1,200台募集したところ、 2,000台の申し込みがあり、2回目として 1,500台分の予算を9月議会に提案するとのことでした。コンポストも 2,000円から 3,000円で頒布をしております。調布市は、電動式に半額補助、上限2万円、 100台の予算化をしており、近年要望も多いので、補正予算を組むこともあると話されていました。
 本市では、先ほどこれまでに1万 1,000台を超える処理機のあっせん、補助が行われております。仮に1世帯1台とすると、市内で約5%の世帯で活用されていることになります。他市でも先ほど御紹介しましたように、家庭での堆肥化の促進、市民の要望を合致させ、ごみの減量化の有効な手段として助成金制度を設けていますが、その額が八王子市のそれより 2.5倍、2倍、さらに密閉容器は無料というところまであります。ごみ処理機補助の増額は、活用する市民をふやし、生ごみの減量、目標を達成することにつながります。補助金の増額を早急に行うべきと考えますが、明確な御答弁をお願いしたいと思います。
 また、幾らこうした自家処理機があっても、集合住宅では使えない。仮に使ったとしても、その先をどうするのかが問題です。市はこれらの追跡調査を行い、市民の努力で効果が上がっているとのことでしたが、電動式以外のコンポストや密閉容器で早くから堆肥化を進めてきた人たちの追跡は行われていないようです。先進を進めてきた人たちは試行錯誤を繰り返して今日に至っております。コンポストの設置でにおいや虫の発生。ぼかしやEM菌の問題。使い方の説明不足のために失敗した。庭に埋めたいが忙しいとできないなど、苦労は続いております。八王子市には先ほど私が紹介したような有機無農薬あるいは減農薬で農業を営み、安全、安心な野菜づくりをし、生協運動や産直運動と結んでいる農家があります。その方々のつくっている安全、安心な農産物はすべての人たちに当たり前の願いであります。命をはぐくみ、大地からの贈り物として農産物の供給が身近なところで行われ、消費者はそれを安定的に買うことができ、それをまた土にかえすことができる生ごみの堆肥化はまさに資源循環のモデルであり、環境に負荷のない理想的な資源化であると確信をしています。この橋渡しが行政の役割ではないでしょうか。生ごみの堆肥化を我が家から取り組んでいる市民からの供給を有機農業を営む農家が受け取り手になれるように、有機堆肥センターの建設は行政が積極的に取り組む課題であると思います。農家の方々からも何年来も市への要望が出されています。循環型農家を目指し、適切な対応が求められると認識しておられる市の見解、堆肥センターの必要性や設置の計画についてお伺いいたします。
 全国的にもさまざまな取り組みやチャレンジが始まっています。秋田県の小坂町、ここでも近年の食環境を憂い、循環型社会の構築に力を入れています。安全でおいしい農産物をたくさんつくっていくことが使命だとして、養豚農家と家庭生ごみでの堆肥化を図り、野菜栽培をし、東京に出荷をしています。家庭生ごみの回収はレイシアバッグというトウモロコシでつくった特殊袋を用いています。この袋での回収は、専用バケツのように二度手間がかからず、新聞紙で包むより活字インクの混入がないなど、安心で手軽なことが住民の評価も得ています。これを堆肥化をし、使っていますが、1番困難と言われる生ごみの分別についてどう徹底されているのかとお聞きをしましたところ、何度も足を運び、住民の方と協働の作業であることをわかってもらうことと述べてにっこり笑った町長さんの顔が印象的でした。
 東村山市の実践例は、先ごろ8月24日付の朝日新聞夕刊でも大きく掲載されました。94年に起きたごみの公費化の問題で、大規模な焼却場への市民からの反対の声が上がり、協議会も設置をし、1年間で 200回にも及ぶ討議や実態調査、啓発運動などを行い、その結果、焼却や埋め立てに頼らず、リサイクルに力を入れる方針に大きく転換をしました。生ごみの堆肥化を地域自治会単位で取り組むには、事例もほとんどない中、手探りでの実験が始まり、住民も担当者も苦労されたと言われています。地域や自治会への説明、設置場所、においの問題、データの採取など、多くの困難を乗り越え、3年余りが過ぎ、昨年の11月から始まった自治会では、 157世帯のモデル地区、ことし3月からは 185世帯のマンションで堆肥化が始まっています。専用袋や専用バケツに入れて集積所、回収は週3回、市の清掃工場内の生ごみ処理機で堆肥化したものを肥料会社に売る。こういうシステムとなっています。町田市や鎌倉市も剪定紙センターの建設、焼却から有効利用へと、チップの生産と、有機農業への寄与として運用されています。家庭生ごみだけでなく、学校や保育園、病院、生協の店舗など、いわゆる事業系生ごみの生ごみリサイクルも始まっています。自治体が処理機を設置して堆肥化を行っているところは、学校や保育園が挙げられます。狛江市では全小学校と保育園、日野市では学校5校で、調布市も4校、町田市は1校で始めております。そして、今後市営住宅の建て替えとともにコンポストを置き、生ごみリサイクルを進めたいとのことでした。
 本市でも由木東小学校で高速生ごみ処理機が設置をされ、給食残渣と落ち葉が堆肥化をされ、理科の教材として野菜や植物の肥料として生かされています。私が伺ったときも、ナスの背丈も1メートル以上でたわわに実り、オクラの美しい花も咲いておりました。実際に子どもたちとともに堆肥を入れ、育て、実を収穫し、田んぼでとれたお米のおにぎりや野菜が再び子どもたちの口に給食として返ってくる、自然循環の見える教育を身をもって体験させることができます。他の学校にも設置したらよいのではと教頭先生も胸を張って提言をされておりました。ベッド数 200床を抱えるある病院では、病院での残菜の堆肥化に取り組み5年が経過をしています。以前は残菜を養豚農家に引き取ってもらっておりましたが、その農家がやめてしまい、大きな課題となりました。理事会で自家処理を提案したときは議論百出でしたが、結局堆肥化こそがこれからの道ということで落ち着き、 700万円で購入し、堆肥化をしております。担当者は、今のように環境問題に関心が高まり、地球危機の叫ばれているとき、避けて通れない問題だと思うと話されました。このようなそれぞれの自治体の積極的な取り組みから学ぶことは、市民の高い意識や意欲に支えられ、自治体と市民の協働の取り組みになっていること。また、自治体が市民の中に入り、また市民も自治体とともにわかり合えるところまでとことん話し合うこと。そしてできるところから始め、目標に向けていくことではないでしょうか。まさに住民参加の環境行政と言えると思います。
 生ごみの分別は難しいと多くの自治体は二の足を踏んでいるのが実情です。しかし、本市においても既に由木東小、そしてこの市役所本庁の食堂での生ごみのリサイクルが始まっています。これらについては市も高い評価をしていますし、私も同感です。学校では、食を通して効果のある環境教育であり、循環の見えるわかりやすい教材です。現在4年生で教材となっている「きれいなまち八王子」も大変大切ですが、この副読本ですが、生ごみ処理は実践を通し生きた学習となっています。今後についてふやしていきたいとの意向でしたが、どんな地域の学校での計画なのでしょうか。私は自然循環型の見えにくい団地や市街地の学校から行っていくことが望ましいと考えますが、市のお考えをお聞きしたいと思います。
 本格的に進めていく上で、集合住宅でのコンポスト設置のお考えもお聞きしましたが、団地や集合住宅は週2度の現行回収では、特に夏場は置いておくところも大変不自由をします。こうした点にも目を向け、早急に実施する必要があると思いますが、市の計画について伺います。
 病院での生ごみの堆肥化や、ホテルや食堂でも堆肥化の取り組みが始まっています。こうしたいわゆる民間の事業所などへの生ごみの処理は市としてどんな支援や指導を行っているのか。支援制度が必要ではないかと思いますが、市の明確な御答弁を伺いたいと思います。

◎清掃部長【小泉富男君】

 まず最初に、基本法と自治体の施策との関係でございますが、これは当然今回の基本法によりまして、資源を大切にする循環型社会の転換というものを理念に据えております。我々もこの基本法に掲げられている順番に従い、やはりごみの減量から始め、そして資源化に結びつけていく、そういう施策の展開をしていきたいと考えているところでございます。
 次に、生ごみ処理機の補助金の増額の関係でございますが、これにつきましては、生ごみの減量とリサイクルには市民みずからが取り組んでいただく必要もございます。また、年々申請者も増加をしておるという状況もございますので、他市の補助内容なども参考に検討してまいりたいと考えているところでございます。
 続いて、堆肥化センターの考え方についてでございますが、堆肥化センターの場合、集中して堆肥化をするということになりますので、この施設整備や管理などで多額の事業費が必要であること。また、大量に生産をされた堆肥、この需要先の確保というものが非常に難しいと考えておりまして、現在のところ堆肥化センターの建設の計画は持っていないところでございます。
 続いて、集合住宅の関係でございますが、これは確かに個々の家庭でのごみ処理機の普及と同じように集合住宅の場合にはいかないところがございます。これはやはり堆肥化をしてからの使う庭がないとか、そういう事情がございますので、進みにくいということは我々も認識をしているところでございまして、ただ、もしここに大型のごみ処理機を入れればかなりのごみ減量の効果があるということも認識をしております。そういうことから、今後は効果とか課題、こういうものの検証を行うためにもモデル事業の実施を検討したいというふうに考えているところでございます。
 それから、事業者への指導ということでございますが、これは生ごみについての指導ということではなくて、全体的なごみ減量指導ということで、今現在は 3,000平方メートル以上の事業所を対象にそういう指導を行っているところでございますが、この中でいわゆる今回できました食品リサイクル法の関係も視野に入れながら、今後は生ごみの減量指導というものも行っていきたいというふうに考えているところでございます。
 また、事業者への支援ということでございますが、これは本市のいわゆるリサイクル条例、これでは事業者の方にごみの減量と再利用の促進ということを義務づけておりまして、これはみずからの企業努力によって行っていただくようお願いしているところでございます。

平成18年_第3回定例会

◎【19番松本良子議員】

 それでは2回目の質問を行います。
 堆肥化の取り組みでは、啓蒙、それから生ごみ処理機など、御答弁をいただきました。実質的に行っていることとしては、生ごみ処理機の普及が挙げられました。処理機はごみの有料化直前に申し込みが殺到いたしましたが、これは、市民も生ごみを減量して堆肥として使いたいということの1つのあらわれではないかと思っています。市も補助枠を広げて、市民と資源化の促進を行っているわけですが、課題についてもお聞きをいたしました。
 市は15年度に生ごみの処理機を購入した方にアンケートを行っているということも、今御答弁の中でありました。私はこのアンケートの結果から、幾つかの提案をしたいと思います。
 まず、生ごみの堆肥化容器や生ごみ減量化処理機器等の購入補助金です。現在、購入金額の2分の1、上限が1万円、アンケートでは、補助枠について安いと言われた方が48.9%と半数です。他市はどうなっているのか調べてみましたところ、1万5,000円、1万8,000円、2万5,000円、3万円というところもございました。バケツ式や密閉容器より、むしろ電動式の処理機を使っている方が72%ということですから、補助額も少ないと思います。もっと普及させるために補助金の上限の引き上げを求めますが、お考えをお聞かせください。
 また、補助金の申請書は市役所にもらいに来なければなりませんが、販売店で購入したときにもらえるともっと便利になるという声もございました。改善をしていただけないでしょうか。お答えいただきたいと思います。
 また、ぼかしやEM菌など、発酵促進剤を一定無料で配布をしている自治体もございますが、容器を購入したときなど、配布をしてはどうでしょうか。ごみ減量努力賞という位置づけです。努力を市も認めている、頑張ろうと思うと思います。ぜひお考えを聞かせていただきたいと思います。
 アンケートでは、夏場に虫がわく、発酵がうまくいかない、においが気になるなど、困ったことがあると答えた方が57%。買ってはみたものの長続きしない。処理機の使用をやめてしまった方もいます。どうやって長続きさせるか。これが課題です。
 結構同じような悩みを持っていますから、時々、利用している人たちが困っていることを交流して解決することもたくさんあると思いますし、実際、交流して長続きしている例も耳にいたします。
 他市のホームページには、生ごみ処理機を使っての堆肥のつくり方が、注意点も含めて、随分細かく載せてありました。長続きさせるための交流や、講習の機会を設定する。経験豊富な講師は市民の中にたくさんいますから、会場提供を無料にするなど、市でも考えていただきたいと思います。ごみの減量に努力をしていることが評価できる仕組みも今、俎上に上っておりますので、その中に組み込んではどうでしょうか。お伺いいたします。
 市としてはさらに情報提供を行い、日常的な相談窓口も置かれるとよいと思いますが、お考えを聞かせてください。
 学校では、この先の見通しについては触れられませんでしたが、給食残渣は474トン出ているということでございました。これを堆肥化している例は全国にはたくさんあります。それをすることによって、結果的に食べ物への愛着も広がり、食教育の実践となっている事例は、今とりわけ重要ではないかと思います。
 学校の給食残渣は家庭のごみよりも回収しやすいところから、堆肥化、資源化が進んでおります。市でもそういった取り組みを把握していると思います。北区では、44すべての小学校で給食の調理くず、食べ残しを電動処理機を使って処理。一時処理したものを区の清掃課の手で小学校から回収され、区の経営農家、群馬県の甘楽町の農家だそうです。ここに送られて堆肥として使われているそうです。その農家で収穫された作物が学校給食に使われて、学校給食、堆肥化、農産物の循環ができ上がっております。八王子は群馬県まで運ばなくても、地元でそれが可能です。市内循環が最高です。
 立川市では、平成15年から、剪定枝と一時処理をした学校給食残渣を混合して堆肥化をしております。食品リサイクル法から見ても、学校給食を提供する食品関連事業者として責任がある。食品残渣の発生抑制や減量化、これらを市として率先して構築することが求められたと、このようにお話がありました。
 小金井市でも学校給食と保育園の教育残渣を使っての堆肥化の道がここで始まります。これまで給食残渣は一部発酵型で行っていたということですが、乾燥型の一時処理機をつけて堆肥化に踏み出しました。学校や保育園をまず対象にしたのは、生ごみの減量につながることは言うまでもありませんが、異物が少ない。分別しやすい。そして食教育。循環型がよく見えるということでございます。
 各学校に処理機を設置するとなれば、財政的に見れば確かに大変かもしれません。しかし、焼却量は必ず減ります。474トンが必ず減るわけです。焼却の経費も減ってまいります。
 学校教育部長は、この3月までごみ減量で頑張ってこられました。これを生かして、さらに学校で教育的に環境や食教育ができるわけですから、これは再考の余地が十分あると思います。教育の現場で堆肥化を広げる、教育的見地でこれを行うというのが大変重要だと思いますが、この点、部長に改めてお伺いをしたいと思います。
 農家の受けとめも伺いました。なかなか単純ではないということですが、決して後ろ向きでもないと私は感じています。土づくりは農家にとって命ですから、それは真剣になって当然だと思います。実際使うとなれば、いいものをつくる必要があります。農作物に障害を起こさず、農家が安心して、しかも安価なものでなければなりません。生ごみは宝ですから、もっと光らせなければならないと思います。
 私も実際に専業で農家をしている方からお話を伺いました。今も堆肥を使って土づくりをしている。落ち葉やわらをもらって牛糞や鶏糞とまぜている。米ぬかを入れているという方もございました。それぞれつくる作物によってやり方があるのだと思いますが、生ごみも堆肥化をすれば、肥料として当然成分表示をするわけですから、十分使えるというお話も伺いました。
 先ほど川上村のレタス栽培の事例をお話ししましたが、既に塩分、油分の問題を初め、農家が懸念している問題での実証実験が行われています。レタスの事例は、既に3年間、10アールの畑で実証実験、生ごみを原料にして、炭素率も低める、繊維質も加えるなど、成分調整を行ったものということです。その後、4年、5年と施肥圃場を広げて、同じ生ごみを使って栽培をしています。
 塩分の実験は、川上村のレタス栽培実験の視察に同行させていただいたときに、責任者だった農工大の瀬戸昌之教授が行っています。生ごみ堆肥に1.5%の食塩が含まれることを想定して、1ヘクタールに毎年10トンの生ごみを100年間投入し続けたら、15トンの食塩を投入することになります。このように考えて、東京農工大の農場でコマツナをポット栽培した。結果はどうだったか。結果は、1つを除いて順調に育ったということです。
 1つの例外というのは、100年分の食塩と有機肥料を投入したポットです。原因は現在調査中ということですが、100年分の食塩を投入しても、有機肥料を投入しなければ、コマツナは同じように育ったということです。日本の場合、年間1,700ミリの雨が降ります。これが土壌の食品を溶かして地下へ洗い落としてしまうので、塩分の蓄積は問題ないということでした。
 この事例はこの冊子に書いてございまして、既に所管にもお渡ししてございます。御存じと思いますので、研究をしていただいているかとも思います。
 八王子でも既に生ごみの堆肥化を行って食循環させているグループがあります。小津町で、枝木をチップ化して、一次発酵した生ごみ堆肥をまぜて腐葉土を製造している方のところに、私も訪ねてお話を伺いました。その堆肥を使った畑にもお邪魔をいたしました。濃い緑の大きなサトイモの葉がしっかりとした茎に支えられて、夕方の風に吹かれていました。早々植えられた大根や白菜も元気に育っていました。その方は、「何人も市からも来たし、議員も来た。新聞でも取り上げた。今大学で研究もしている」と、誇らしげにおっしゃいました。
 保育園の給食残渣が農家に届けられて、その農家でつくった野菜が保育園に運ばれるとか、堆肥の計量や袋詰めを障害者施設の方が手を貸してくれる。市民グループが農業を手伝いながら、我が家の生ごみを提供して堆肥化し、そこでとれた野菜を買う。こうした小さなシステムができていて、大変重要なことだと思いますが、まだまだ面的な広がりにはなっておりません。市でもこういう、小さいけれど、生ごみの循環の事例を把握しているかと思います。実際、農家で使っている事例もつかんでいるのではないでしょうか。市として、生ごみ堆肥の有効性については検証を行っているのかどうか、お答えいただきたいと思います。

◎【榎本茂保清掃事業担当部長】

 それでは、今後の生ごみの減量の取り組みでございますが、現在行っている生ごみ処理機の補助制度は、生ごみの減量に効果的な事業として、市民の協力をいただいて進めております。今後さらに生ごみを減量するために、利用者のアンケート調査や、御質問者からの提案も含め、制度のあり方や見直しを検討していきたいと考えております。
 また、現在策定しておりますごみ処理基本計画の中でも、生ごみを減らす施策は重要な取り組みとして位置づけをしております。市民の理解と協力を得ながら進めていきたいと考えております。

◎【石垣繁雄学校教育部長】

 学校給食の生ごみの資源化について御質問をいただきました。前任の部分で叱咤激励、期待を込めた御質問かなと思っているところでございます。また、幾つかのよい事例もいただいたところでございます。
 現行やっております生ごみ処理機、これで全校ということにつきましては、導入経費及び維持管理費を考えたとき、全校あるいはこれから拡大して配置するということにつきましては、現在の財政状況の中では困難だろうと思っているところでございます。
 今後、給食残渣処理につきましては、現在作成中のごみ処理基本計画での位置づけをかんがみながら、また環境部等関係所管と調整しながら、今後も資源化や減量方法を環境教育という観点を含めまして、鋭意検討してまいりたいと思っております。
 いずれにしましても、ごみの減量につきまして、私も現在の部で頑張って努力していきたいと思っているところでございます。

平成22年_第2回定例会

◎【29番松本良子議員】

 次に、生ごみの資源化への対応について伺います。ことしはプラスチックの資源化で手いっぱいというような状況でもあります。しかし、各家庭では、プラスチックはもちろんですが、生ごみも毎日出さざるを得ない状況です。プラスチックごみの資源化は、非常に困難を伴い、多額の経費がかかる上に、環境面からも厄介な代物です。一方、生ごみは自然界の生き物が中心ですから、それを資源化するのはさほど厄介なものではないと思います。市では、来年度、生ごみ資源化の方向を決めると伺っていますが、方針決定に至るさまざまな調査や研究が必要と思いますが、どのようにお考えでしょうか。
 生ごみの資源化も市民の力をかりなくては進みません。どうやって市民の力をかりるのでしょうか。
 堆肥化が資源化の最も身近なやり方です。どこの自治体でもそれを推進するところから始まっています。個人で堆肥化、あるいは団体で、集合住宅で堆肥化をし、個人農園や農家が利用することで循環ができることは、再三述べてまいりました。
 生ごみ処理機への補助金制度は、最も身近な支援です。八王子は今、2万円が限度となっていますが、他市では5万円というところもあります。補助率も4分の3とか、3分の2というところもあります。
 また、生ごみの堆肥化は、ぼかしを必要としていますが、それが一般的に販売されておりません。以前はEM菌のぼかしを本庁の売店で販売をしていましたが、今は売っていません。処理機の販売先もそうですが、販売店を紹介したり、処理機の展示なども効果的です。1人で黙々と続けるこの資源化事業。これを後押ししていただくシステム。頑張っている人たちへのインセンティブが働くシステムづくりを考えていただきたいと思います。
 講習会の会場費は無料にするとか、交流会の開催を市と協働で行う。それぞれのやり方を学び合う機会を設ける。交流で励みになるし、持続できるようになります。現在行っている、小学校給食残渣を使ったモデル事業。循環型社会が目の前で見える教材として最適です。これを進めていくことで、学校から地域に広がる可能性が出てきます。小学校の協力、農家の協力は欠かせませんが、これを広げるための調査・研究も幅広く、かつ緻密に練っていただきたいと思いますが、お考えをお聞かせいただきたいと思います。

◎【渡辺孝清掃事業担当部長】

 最後に、生ごみの資源化の方向性を決めるに際しまして、さまざまな調査・研究が必要ではないかという御質問でございました。ごみ処理基本計画の後期計画が平成24年度からでございまして、その方向性を23年度に策定してまいりますけれども、策定に当たりましては、現在実施している食の循環モデル事業の検証や、先進自治体の調査・研究も行い、また、市民の皆様の御意見を取り入れながら、具体化をしていきたいというふうに考えております。

◎【29番松本良子議員】

 生ごみの資源化計画については、これからということですが、計画策定に当たっては、市民の声を生かせる場をつくることが必要だと思います。市民会議や生ごみ資源化で頑張っている人たちとの交流や意見集約の機会をつくることを、重ねて求めておきたいと思います。
 以上で一般質問を終わります。

◎【渡辺孝清掃事業担当部長】 

 最後に、生ごみの資源化の方向性を決めるに際しまして、さまざまな調査・研究が必要ではないかという御質問でございました。ごみ処理基本計画の後期計画が平成24年度からでございまして、その方向性を23年度に策定してまいりますけれども、策定に当たりましては、現在実施している食の循環モデル事業の検証や、先進自治体の調査・研究も行い、また、市民の皆様の御意見を取り入れながら、具体化をしていきたいというふうに考えております。


平成22年_第4回定例会

◎【29番松本良子議員】

 生ごみ資源化事業の取り組みで食の循環モデル事業が始まり、ここで2年が経過しました。農家と連携して生ごみからできた堆肥化が行われ、その農家のつくった野菜が給食で使われる。子どもたちの環境教育にも非常に有効ですし、好評です。私はこのモデル事業を発展させていくことが必要だと取り上げて進めていくことを求めてきました。現在、みなみ野君田小と清水小学校から持ち込まれた一次生成物を農家で二次発酵させて堆肥化をし、土に戻しています。市では、来年2011年度と2012年度の2ヵ年計画で生ごみ資源化の本格的な方針を策定していくということで、まだ他の小学校の給食残渣についても方向性が出されておりません。
 燃やすよりはいいということで、ことし9月から瑞穂町の処理施設に運搬して堆肥化を行っています。しかし、この瑞穂町の施設について、先日見学に参りましたが、率直に言ってひどいにおいに閉口しました。生ごみの堆肥化では、においについていつも課題にはなっています。私も幾つか施設を訪ねていますが、今回のようなにおいのきついところは初めてでした。それだけに強烈な印象を持ちました。施設に聞いたところ、ハエの発生もある、異臭による近隣からの苦情もあるということでした。学校から給食残渣を生のままで運び、それがそのまま置いてあるわけです。一般的には、EM菌などボカシ発酵促進剤を混ぜておくのですが、ここではプラントに入れるまで何も処理をされていませんでした。
 私は、こうした施設に子どもたちは見学に行けることがふさわしいのだと思います。給食に使う野菜くずや残渣が発酵して堆肥になる過程を直接見える、学ぶことができるようにした施設が望ましいと思いますが、ここはちょっと子どもたちの見学には不適切だと思いました。競争入札による選定ですから、委託料が安いということなのでしょうが、これでいいのかと感想を持ちました。この施設で働いていた若い従業員に対して、こういう仕事ですからもっと給料を上げられるとよいのですが、そうもいきませんと言われた副社長、正直な気持ちだろうと思いました。
 みなみ野君田小と清水小学校では、実際に農家に見学にも行ける。その農家の野菜が給食のテーブルにものりますが、ほかの学校では循環型の環境教育はどのように行っているのでしょうか、お聞かせください。一遍にとは言いません。計画的に小学校に生ごみ処理機を設置して農家との話し合いをしながら堆肥化を進めていただきたいと思います。
 9月28日、学園都市センターで生ごみを考える市民ディスカッションが行われました。市民の生ごみ対策がさまざま語られ、消費者センターだより109号に掲載をされています。ここでも大地に戻すことが強調されています。この中には、行政の生ごみに対する指針や啓蒙、各段階での市民へのサポート体制など、個人が取り組める条件整備が進むにつれ効果は目に見えてあらわれてくるに違いありませんと書かれています。そこで、農家との連携ですが、学校給食残渣など生ごみからの堆肥化についてどのような御認識になっているのか、伺いたいと思います。

◎【坂倉仁学校教育部長】

 給食残渣に関連した環境教育についてでございますけれども、給食残渣が処理されていく過程を撮影したビデオを使った授業を行っているほか、生成された堆肥を各校へ配布し、家庭菜園や花壇に利用する形で資源である給食残渣が循環していくことを実感してもらう環境教育を行っているところでございます。

  • 最終更新:2015-02-23 07:51:18

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