千葉市(6)

おことわり

千葉市議会に関してはEMだけでなく波動MRAならびに船井幸雄氏について言及している点がありました。EM同様にニセ科学として問題の大きいものですので,併せて取り上げさせていただきます。

1995.12.13 : 平成7年第4回定例会

◯52番(藤井武徳君)

 すいません。たまたま健康の問題で質問に入りますので間もなく。
 ある娘さんは,頭痛と幻想で精神病院を10年近く入退院を繰り返していた。元気なのになかなか原因がわからず,病状が好転しなかった。その中で,知人から毛髪を分析してほしいと言われて,調べたら,脳の中に,鉛毒素の波動があった。これは,水道管がいまだ鉛管を使っているということでありまして,直接本人を検査したら,鉛毒素が21分の12あった。そうして,もらった水道水を分析した結果,何と21分の19の猛毒の鉛毒素が反応した。そういうことで,自分は本当に精神病でないかと思い悩み続けたその娘さんにとって,自分の苦しみの原因が精神的なものではなくて,脳に寄宿した鉛毒素のせいでということで出た結論で,非常に安心された。そして,このMRAというのは,その悪い波動を消す波動水をつくって,それを飲み始めたら,21分の2まで減少して,それにつれて症状もどんどん改善された。ちなみに,その水道水を公的機関の検査では,適マークだった。
 これではいけない。子供たちが危ないということで,首都圏の水道水を全部調べたそうです。ちなみに江本さんは,浦安に住んでおります。そうしたら,非常に悪い状態で,公表できないと言っております。
 人間の心と身体を結ぶのは水であり,人体の70%は水分に,脳に至っては90%水分である。人間は,3カ月で水が入れかわる。したがって,いい水を飲むということは,自然の治癒力を高める一つの柱と考えますが,御見解をお聞かせください。
 また,首都圏の水が予想以上に悪いことが想定されます。その水の問題ですので,ぜひ千葉市の水道水も,MRAの検査でどうなっているか,検査していただきたいと考えますが,御見解をお聞かせください。
 以上,五つの視点,私自身が身をもって経験したことであります。
 私は,なぜあえて健康の問題を今回,取り上げたかといいますと,私は,ネガティブな感情を持たず,すぐポジティブで,プラス発想に変えていく大切さを知ったのは,江本勝さんの著「波動時代の序幕」を読んだときであります。船井さんは,多分MRAは,今世紀で最大の発明品の一つだと言っています。
 そこで,私は,MRAの検査を受けました。そこでは,肝臓,腎臓,心臓,腸,ストレスがマイナス数値が出ました。私は,今まで肩凝り,頭痛でよく指圧にかかって,指圧する人から肝臓,腎臓がかたいと言われました。私は,酒も飲めないのになぜだろうかと不思議に思いながら余り気にもかけませんでした。しかし,昨年下血が数回もあり,これには驚き,警戒いたしました。これらのマイナス数値が怒りやいらいら,プレッシャー,疲労,心配,不安から来ることを知らされました。特に,怒りは,体に一番よくなく,私も思い当たることがありました。
 そのMRAは,その悪い波動を消して,正常な波動水をつくっておりまして,私は,波動水を飲みながら,ネガティブな感情をすべてポジティブにプラス発想に切りかえることをそれを機に徹底しました。また,昨年から朝起きた寝床で感謝する,親やあるいはお世話になった人,そういう感謝の祈りもささげるようになりました。また,食事の問題でも,4月26日から肉食を菜食に変えました。また,水も1年半前から鹿児島からの温泉水を飲んでいます。毎朝1万歩のウオークも6カ月目に入りました。ダンベル体操も3カ月目に入りました。
 4回目,5回目のMRAの検査では,肝臓,胃腸,心臓,腸,胃,ストレス,インシュリン,すい臓,皆プラスに転化しました。免疫力も,プラス11からプラス15,プラス18と上がりました。最高は21だそうですが,めったにないということです。
 その結果,以前には考えられなかった,まるで生まれ変わったような健康な体になりました。今思うに,そんなことも気がつかずに従来どおりの生活を送っていたら,数年後には,脳卒中あるいは腸のがんになっていたのではないかと思うのであります。
 私は,あえて,この問題を自分自身の問題として取り上げましたのは,我々の身近な人に,あるいは親しい友人の人にそういう病気で倒れる人が非常にふえているからであります。改めて自然の治癒力を,免疫力を活性化することこそ,病気にしない医療の大事さを痛感したのであります。
 そこで,ぜひ2カ所の市立病院を持つ千葉市としても,自然の治癒力を活性化させる医療の試行を考えていただきたい。具体的には,そういう医療を実践しているところの調査,研究を進めていただきたいと思います。そして,市立病院にそういうセクションをつくっていただき,実践していくことを提案します。御見解をお聞かせください。
 続いて,食の問題について質問いたします。
 食は,生命の根源であります。この重要な役割を果たしている食について,現代の食生活は,加工食品や加工済み食品が増加し,食品添加物も増加しております。
 このような傾向の中で,最近,デパートやスーパーマーケット等では,有機栽培,無農薬栽培などの名称をつけられた野菜,果物が多く見受けられます。この現象は,現代の消費者が忙しい中にありながらも,なるべく安全な食品をより本物を選ぼうとする消費者ニーズのあらわれだと考えます。
 そこで,安全な食を提供するための基礎産業となります農業に大きな期待が寄せられているところであります。
 元来,農業は,光,大気,水などの天然の資材を利用して,生産活動を行う最も環境と調和した産業であります。しかし,一方では,生産性を高めるために,化学肥料や農薬等に偏重した農法により,地力の低下や生態系の破壊など,農業のもたらす環境負荷の増大が懸念されております。安全な農産物の生産にも,不安が持たれているところであります。
 そこで,化学肥料や農薬等に偏重した農法を改め,経済効率に配慮しつつ環境にやさしい農業への方向転換を一層すべきであると考えるものであります。
 私は,一昨年の2月議会で初めて農薬や化学肥料を使わないEM農法を取り上げ,さらに昨年の3月議会でも,農業だけではなく,環境問題解決の一つになり得ることを具体例を挙げて質問しました。当局においても,いろいろなセクションの職員の方が富里や高松市,沖縄などに調査,研究され,中学校の給食センターでは無農薬の野菜の導入,あるいは農政センターの取り組みがされております。全国的にも,多くの地方自治体で取り組みが始まっていますし,農村現場でも,急ピッチで展開されています。もちろん,無農薬や化学肥料を使わない農業としては,そのほか,ハイポニカ農法,アーゼロン,FTI農法,FFCなど,かなり進んでおりますが,船井幸雄さんが本物技術の代表例としてEMを紹介して以来,ここ二,三年間,生産現場では,有機農法の取り組みが急速に進んでいます。
 私は,今まで農業に全く関心のない一人でした。EMの存在を知り,富里の農家を訪ねてから2年余り,15回も訪問するようになりました。そのたびに,その農家の取り組みの状況やその展開に新鮮な驚きの連続でありました。富里の越川さんというところには,世界各国から全国から,視察者が相次いでいます。とりわけ中国の取り組みの真剣さはすさまじく,3度も視察団にぶつかりました。また,EMの収穫物もいただき,周辺の皆さんに味わっていただきました。
 私の願いは,一日も早く,無農薬の野菜を毎日の食卓で食べたい。とりわけ穀物や菜食の生活に切りかえていただけに,一層その思いは募ると同時に,多くの市民の皆さんに,一日も早く日常的に提供できるようになればと思っていました。
 そうした矢先の9月の初めに,EMジャパンという会社から手紙が来ました。EMジャパンというのは,EMの資材を販売している会社でしたが,その会社が10月から無農薬の新米を毎月扱うという内容の手紙です。私は,小躍りして喜びました。しかし,私の家では,25年来のつき合いのある米屋がいますので,その米屋を通して注文を受けてくれないだろうかと話しましたら,会社側も検討し,いいですということでありましたが,米屋に話しましたが,なしのつぶてでありました。私は,そこで,毎月10キロの玄米を1年分注文しました。10月11日,第1回の玄米10キロが到着しました。その風袋には,生産者と書いて,山形県最上郡真室川町の高橋剛さん,電話番号まで書いてありました。私は,そのとき無農薬農業の展開が質的な変化に入ったことを実感したのであります。
 実は,その前に,私の大学時代の友人で,大手商社の子会社でフルーツ会社の幹部でもありますが,そこでの取り組みの話を聞いておりました。そこでは,フィリピンのミンダナオ島で5,000町歩のバナナ園を経営している。5,000町歩というと,ゴルフ場50カ所できる広さです。そこで6,000人の従業員が働いているそうですが,そこでは,飛行機を使って農薬を膨大な量を使っている。そういう中で,灘生協から,なるべく農薬を使わない減農バナナということで,灘生協用の畑を持っている。なるべく農薬を使わないということが最大のテーマであるということを聞きました。その会社では,北海道でも大規模なジャガイモやタマネギの生産に入っているということです。減農バナナをスーパーも積極的に仕入れするようになり,完全な無農薬になれば最高だとも言っております。
 また,八千代市や鎌ヶ谷市では,生協の大規模店の計画が進んでおります。また生協で,店舗展開がますます盛んになりそうであります。その目玉の最大の一つは,無農薬の野菜であります。
 また,越川さんの話では,埼玉県にある「ずいうん」「らでぃしゅぼうや」というところでは,直接消費者に宅配便で無農薬の野菜を届け,「らでぃしゅぼうや」では,売り上げも多く,68名の生産者が参加しており,年々拡大しているということであります。これらのことは,流通分野で大きな変化が起こっているということではないでしょうか。
 そこでお尋ねいたします。これらの状況を踏まえ,有機農法が生産流通分野から大きく発展しそうであります。それは,何よりも消費者の求める安全な農産物を提供すること。農業生産活動に伴う環境保全を図ることの二つの視点から急務な課題だと考えますが,その基本的なお考えをお伺いします。
 2点目は,有機農業を振興し,地場有機農産物を生産することが今後の農業の活性化を図る上で重要であると思いますが,その基本的な考え方をお伺いいたします。

◯環境衛生局長(泉  真君)

 健康で豊かな街づくりについての御質問のうち,所管についてお答えいたします。
 自然の治癒力を活性化させる医療についてというお尋ねがございました。
 御指摘のとおり,医学,医療が進歩するとともに,高齢化が進みまして,成人病患者がふえている中で,医療費が毎年のように増加しており,こうした状況のもとで,医療のあり方について,専門家によるさまざまな研究が行われているところでございますが,自然の治癒力を活性化するということは,従来から医療のいわば原点の一つと言われておるところでございまして,これからの医療においても重要であるというふうに認識しております。
 次に,自然の治癒力,免疫力を活性化させることが健康によいということについてのお尋ねがございました。
 プラス発想で生活を送るということにつきましては,心のストレスが体の疾患,例えば胃潰瘍などのように,体の疾患を引き起こすということは,心身医学の領域などで明らかになっているところでございます。心の持ち方から見た病気の予防への対策というものも必要なものというふうに考えております。
 心から感謝する生活については,さまざまな心理や感情の状態と脳波との相関というものが明らかになってきているというふうに聞いております。また,ストレスと免疫力との関係なども医学の研究の対象となり,知見もふえているようでございます。
 食事につきましては,菜食は,植物繊維,ビタミン類を含み,健康によいことが明らかになっております。国における食生活の指針を見ましても,バランスのよい食生活を提唱しており,本市でも,各種の健康教育あるいは相談に当たりまして,ライフステージに応じた食生活の改善指導を実施しているものでございます。
 適度な運動につきましては,運動は,新陳代謝を高めますとともに,ストレス解消などにも非常によいものでございます。中でも,ウオーキングなどは,だれでもどこでも気軽にでき,大変有効な方法でございます。成人病の予防にも効果があるということで,保健指導にも取り入れているところでございます。
 これらにつきましては,御指摘のとおり,健康づくりにおいて,大変重要な要素であるというふうに認識しております。
 なお,水につきましては,日常生活に欠かせない大変重要なものと認識しており,今後とも情報収集などに努めてまいりたいと考えております。
 次に,市立病院で調査,研究を進め,実践してはどうかという提案でございましたが,従来より,両市立病院におきましては,良質かつ適切な医療を市民の方々に提供するため,医学,医療技術に関するさまざまな情報の収集に努めてきているところでございます。
 したがいまして,今回御提案の自然の治癒力を活性化させる医療につきましても,引き続き情報収集などに努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

◯水道局長(野中恒男君)

 健康で豊かな街づくりのうち,水道水のMRAでの検査についての御質問にお答えいたします。
 水道水の水質基準につきましては,議員御承知のとおり,平成5年12月改正の水質基準に関する省令により,水質検査対象項目の大幅な増加と水質基準値の強化が図られたところでございます。水道水の水質検査につきましては,厚生省令において,それぞれの検査項目ごとに検査方法が定められ,定期的に実施しており,市営水道では,国の指定する機関に検査を委託しているところでございます。
 御提言のMRAでの検査についてでございますが,水質管理の重要性は十分認識しており,今後,国・県を初め,関係機関等の情報収集に努めるとともに,調査をしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

◯52番(藤井武徳君)

 健康の問題についてです。今までなじまない問題でありますが,私の挙げた自然治癒力と五つの柱,部分部分は昔からよく言われていました。病は気からとか,感謝する生活が大事だとか,しかし,最近でもそれは言われています。しかし,それを具体的に実践するとなると,人間というのは論理的に納得しないと行動しないものであります。最近,相次いで本物の技術や製品がふえる中で,そういう点がはっきりしてまいりました。そういう中で,私は,ちょっとした医者の一言,あるいはそういうことで変わっていくさまが報告されています。
 私は,そういうところで何が大事かというと,まずそういう時代にあって,本物の技術を自分の目で,耳で,そしてその人たちに会って確かめ,そしてそれをルール化することにあるわけであります。そのセクションの担当の局長や部長,課長が現場を見る視点であります。そういう中で,行政に生かしていく。そうしないと,時代が大きく変化するときには,行政や我々政治家以上にもう現場が動いている。まさに農業がそうであります。農政センターの指導だとか,そういう技術者の指導でなくて現場が動いて,もう既に無農薬農家が全国に20万以上展開して,もう流通まで変えてきている。
 そういうことを見るときにおいて,この時代の大転換期において,その流れをしっかり見据える目,これを持つことは,特に首長である市長にとっては,私は非常に重要な仕事だと考えております。
 船井幸雄さんはこう言っています。これからの経営者にとって,何が大事かと。まず素直であること。感謝すること。特に勉強好きが大事だと言っています。そうでないと,この厳しい経済戦争を乗り切ってはいけない。そうして,そのトップの姿勢がその企業がうまくいくかどうかの99%を決定する。こう言っておりまして,市長の役割はまことに私は重要だと考えますので,ひとつ市長頑張っていただきたいと思うわけであります。
 健康の問題で言えば,医院長や担当局長,部課長,あるいは現場を見て実践している先生方に会い,調査研究が急務な課題だと考えております。先ほど言いました春山先生の病院あるいは佐賀県の県立病院の矢山さんの状況,今全国的にそういう医療が展開して,もうそういう健康に不安を持つ人がそういう動きを始めているわけであります。そういう点で,その状況にかなうような対応をしていただきたい。
 その点で,ぜひ紹介したい人が一人います。先ほど食事の件で,アメリカの例を挙げて説明しましたが,日本にも先見性を持ったすばらしいお医者さんがいました。昭和41年衆議院の科学技術振興対策特別委員会が4月7日行われまして,そのときに東京都の赤十字血液センター技術部長の森下敬一さんがこういう重大な発言をしているわけです。
 赤血球というのは,腸でつくられる。そして,その赤血球が体の中を循環して,体の中のすべての組織細胞に変わっていく。だから,食は血となり肉となっていく。だから,病気というのは,この赤血球と体との間に可逆的な関係になるんだと。病的な状態では,体細胞から赤血球に逆戻りする。だから,病気というのは,血をきれいにしなければ,特にがんは血をきれいにしなければだめなんだ。そして,さらに人間,植物は,食は血をつくり肉をつくるわけですから,本来の人間の食べ物,人間というのは草食動物だ。こういうものに切りかえて,血をきれいにすることが大事だ。これを昭和41年に言っているわけです。
 これは世界に先駆けた私は考え方で,まさにアメリカが行こうとしているのは,そういう方向であります。私は,そういう点で,日本にそういうすばらしい人がいた。そしたら,そういう医療に変わったら,随分変わったのではないかということが想像されるわけです。
 そういう医療の問題,そして農業の問題でも,まさに生産者とそして消費者の生き残りがかかった戦いがまさに無農薬野菜に取り組んでいった。そういう,私は,状態になっているし,消費者はそういうふうに変わっている。そう思います。
 そういう点で,経済局長もぜひ高松市では,行政挙げて,農協,農民挙げて,そういう無農薬農業に取り組んでおりますので,現場を見ていただいて,一日も早く千葉市の農家の皆さんがそういう無農薬の農業に取り組まれて,そして農業の活性化があることを期待します。ちなみに,富里の越川さんというところは,1カ月間国税が入ったそうです。


1996.03.01 : 平成8年第1回定例会

◯1番(田平康子君)

 市民ネットワークの田平康子です。会派を代表して質疑を行います。
(中略)
 限りある資源を有効に生かす街づくりについてお尋ねします。
 最終処分場用地については,用地難の自治体が多く,千葉市も例外ではありません。最終処分場を長持ちさせるには,資源化率を高める必要があるため,各地でさまざまな試みが行われております。栃木県南部の野木町では,この町にはごみの処分場がなく,資源化率は80%にも上ります。生ごみは堆肥に,燃えるごみは固形燃料に,瓶や缶は再利用に回されます。固形燃料のうち,町の健康センターの炭化炉で燃やしたものは炭となって農地の土壌改良剤として使っているそうです。町で出てくる可燃ごみの95%が堆肥や固形燃料として再利用されているということです。ごみの資源化と再利用のために,分別は細分化され,出し方のルールも大変細かいものです。人口2万6,000人の農村地帯ということで,緑の豊富な環境の中で,農業と結びついたごみ処理が行われております。
 埼玉県和光市では,EM生ごみリサイクルの実験中です。500人のモニターによって,生ごみを堆肥として有効利用することが試みられております。ごみ減量の推進団体に市民団体とともに農業関係団体が加わっていることが特徴として上げられます。学校給食に使う野菜類を市内の農家が供給していることとあわせて,農業団体が環境問題に強い関心を持っていることから,農家と消費者が連携した生ごみのリサイクルを進めようとしています。
 千葉市が環境保全型農業を推進していく中で,このような生ごみリサイクルも検討してほしい課題の一つですが,農政と清掃との連携の可能性をお聞きします。

◯清掃局長(古川 誠君)

 限りある資源を有効に生かす街づくりについて,お答えをいたします。
 まず,最終処分場が逼迫する中で,ごみの資源化率を高めるための各都市の事例を挙げての御質問でございますが,清掃事業につきましては,都市形態や周辺環境などさまざまな要因がございまして,それぞれの自治体独自の方法で事業の推進が図られておるものと認識をいたしております。
 そこで,本市の資源化に取り組んでおります状況について申し上げてみますと,瓶,缶につきましては,既に御承知のとおり,新浜リサイクルセンターにおきまして,資源化をいたしておるところでございます。
 生ごみの堆肥化でございますけれども,和陽園に生ごみ処理機を平成5年度に設置をいたしまして,モデルとして実施をいたしております。そのほか平成8年度には,学校を含む公共施設2カ所,それから家庭系の屋内型の生ごみ処理機の導入も図ってまいろうと,このように考えております。

1996.12.12 : 平成8年第4回定例会

◯52番(藤井武徳君)
 3番目のリサイクル運動の問題点と課題については,時間の関係上,次回に譲らさせていただきます。
(中略)
 続いて,2番目の無農薬農業の一層の推進を生産者,消費者の立場から問うと題して質問いたします。
 私は,この1年間,自分が見てきた無農薬農法の状況,生産者や消費者の動向を述べながら,今,改めて無農薬農業がなぜ大事なのかを問い,関係するセクションの人がみずからの課題として,一段の取り組みを期待するものであります。
 ことし1月17日に,高松市にEM農法の実態を産業部次長の久保隆彦さんの御案内で見てきました。それ以来,御存じの方もいらっしゃると思いますが,1株で3,000個以上の実をつけるトマトで有名な高槻市でのハイポニカ農法,岐阜にあります電子水農法,波動技術を使った岡山市の近藤和子さんのBMD農法,雑草を堆肥にしている大分県野津町の赤峰勝人さん,海のミネラルを使ってミネラル農法の川崎市の前田九二四さんを訪ね,この目で見てきました。それぞれすばらしい技術であります。そのほかにも無農薬農法がかなりあります。実感したことは,今や農薬や化学肥料を使わないで,十分やっていけるということであります。
 その中で,高松市の産業部次長の久保隆彦さんと大分県の赤峰勝人さんの状況を少し報告させていただき,改めて無農薬の農業の大切さを問うものであります。
 高松市産業部次長・久保隆彦さんは,著書で次のように述べております。久保さんが自然農法・無農薬農法の実践活動を始めてから,ことしで36年になるそうです。
 本当に苦節の中から,やっとEM技術に出会うことができた。自然農法の研究の中で,植物に愛情を持って接することの大切さを知った。この自然農法に積極的に取り組む動機は,専業農家の人たちが次々と病気で倒れていくことでした。中でも施設園芸に取り組む人は,閉鎖したビニールハウスの中での農薬散布という過酷な労働によって農夫症で肝臓が冒されたり,さらに,がんになって次々と倒れていく,悲しむ状況になった。今では,ハウスの中で,ロボットが人間にかわって農薬を散布している現状です。しかし,本当にこういう状況の中で生産されたものは安全なのでしょうか。このままの農業を続けていけば,大変なことになる。農薬を使う人も,それから生産されたものを食する人も,早く何とかしなければ。それにはそのことに気づいた者が立ち上がり,人から人に述べ伝えていくことが現代社会の中で,最も緊急な課題であるように思うのです。私は,その中の一人として,使命を与えられたような気がします。
 こういうことで,高松市で農協を中心に,かなり多くの農家の皆さんがEM栽培に切りかえていった。そして,多くの成果を得たことを述べております。そういう中で,今まで高松市に,ここ3年間で,韓国や中国あるいは日本各地から3,000名以上の人たちが視察に来たということであります。
 そこで,私たちも,肉牛やあるいは乳牛の畜産農家,いちご,ミニトマト,ランなどの園芸ハウスなど,8時間にわたって,御説明と御案内をいただきました。一つの肉牛をやっている十河農園には驚きました。牛舎のにおいは一切なく,きれいで久保さんが行くと寝ていた牛が一斉に立ち上がり,出荷寸前の800キロから900キロの牛がまるで子犬がじゃれつくようなしぐさで私どもに体を寄せてきています。目は澄み,はだつやがよく,愛くるしい感じさえしました。出荷のときでも,喜んで行ってくれるそうです。毎日,ボカシをやりながら,だんご状のえさを一頭一頭にいい肉になって人間に帰ってこいよと,声をかけながらやるそうであります。そういう中で,品質は最高で,たびたび品評会で賞をとり,有名なステーキ店で使われているということであります。イチゴもミニトマトもランもすばらしいできばえでありました。
 次に,大分の赤峰勝人さんは,雑草を堆肥にして,自然農法をやっている方でございまして,自身,ニンジンから宇宙へと,ここに本を持ってまいりましたが,著書を出しております。
 私がお訪ねしたときには,ピーマンが1メーター二,三十センチぐらいの高さでありましたが,それとともに雑草が1メートルぐらい一緒に育っているのにはびっくりしました。小さいときは,雑草を取るそうですが,大きくなってきたら,雑草とともに育てるそうです。そして,収穫が終われば,残渣とともに雑草を畑の中にすくそうです。そうすると,1カ月ぐらいできれいな土になるということであります。
 そこで,赤峰さんが著書で言っていますが,土づくりこそ自然農法の最大のポイントである。理想とする土の分析基準は,表面10センチの土10アール当たり,窒素が2キロから3キロ,硝酸態の窒素が10キロ,リン酸が30から40キロ,カリウムが30から40キロ,カルシウムが,これが非常に重要なんですが,300キロから350キロ,そしてマグネシウムが40キロだそうです。土は,大量のカルシウムを必要としている。このカルシウムを集めてくるのが草だそうです。草がつくり出してくれるカルシウムは,原子転換によってケイ酸カルシウムの形になっており,人体に100%吸収されて健康にしてくれるカルシウムだと,こう言っております。
 私も知りませんでしたが,地球を包む表面10センチほどが表土で,その中に昆虫や微生物が90%住んでいる。昆虫がせっせと草木の死骸を食べてくそを出し,そのくそを微生物が食べて完全な土をつくってくれている。生きた土の中には,昆虫やカビ,微生物が無数に生活しなければならない。そのためには,人間同様,食べ物を欠かすことができない。それは,太陽のエネルギーを体内にいっぱい蓄えた草や木の死骸が必要なのだ。彼らは,その草木の死骸を食べて生活し,彼らが食べたかすやくそ,彼らの死骸が土を豊かにしてくれる。そして,生きた土となるためには,10アール当たり3トンの微生物,昆虫が必要だ。1坪で10キロだそうです。そのためには,たくさんの量の植物の死骸,有機物が必要だ。それで,初めて生きた土と言える。そして,そんな土ならば,農薬も化学肥料も1滴もまかなくても,命をいっぱいに含んだすばらしいお米や野菜ができるということであります。そして,その栄養をとったものを補うのが堆肥だと。それが人間の糞尿が一番いいということです。
 そういうことで,土が大きく循環しているということです。そういうことを改めて土づくりの大切さを私は知ったわけであります。ところが,水洗トイレの発達と化学肥料と農薬の登場は,この土の循環をずたずたにしてしまった。
 さらに,赤峰さんは,さすが今では農薬の毒性だけはどうやら悟り,自家用の野菜にだけは,農薬を使わない農家がふえています。しかし,出荷分には,依然として農薬をまき続けています。毒だから,自分は食べない物に人には平気で食べさせている。この神経は一体どうなっているのでしょう。農民だけではなくて,市場の仲買人たちも農薬の怖さをよく知っているはずです。無神経というような言葉で説明つかない人の心の闇の部分の怖さを感じますし,そこに怒りにも似た憤りを感じます。恐らく,野菜を人の命をつなぐものとして意識せず,金儲けの道具としてしかとらえていないからでしょう。私は,農家の人がみずから農民の今の現状をそういうふうに言っています。私は,このことに,非常に深い感銘を受けたわけであります。
 そこで,農政担当者にお尋ねいたします。
 なぜ農薬,化学肥料がだめなのか。赤峰さんの言葉に尽きているわけです。生きている土を殺している。そこには,生命のない物しかないということであります。生きた命ある土づくりこそ,農業,作物の原則,基本とも思われる指摘であります。改めて御見解をお尋ねするものであります。
 続いて,消費サイドの側からの動きであります。
 富里の無農薬農家に,最近相次いで需要家から市場を経ないで直接注文があるそうです。例えば,大根の刺身のつま,あるいはぎょうざ屋さんからキャベツ,ハンバーグ屋さんからレタス,あるジュースメーカーからは,にんじんを種をまく前から全部いただきたい。また,らしゅぼうや,ずいうんなど,直接消費者を相手にしている業者から,また7月からは,ヤックスの11店舗で品物を扱われるようになっていただきました。これは私の方からヤックスの社長に無農薬の野菜をぜひ扱っていただきたい。産地も対応できるということで,実現する運びになりました。さらに,10月からは,アニューでも取り扱いが決まりました。生産の7割以上が種をまく前から予約済みだということであります。今,各スーパーが生き残りをかけて無農薬のものを扱っている動きであります。皆さん,郊外レストランへ行って,有機栽培の野菜をうたったメニューもふえていることも御存じのことと思います。
 過日,ナチュラルグループの橋本会長にお会いしました。橋本さんは,20年前,当時有吉佐和子さんの複合汚染の小説を読み,友人の産婦人科の医者から,出産する子供の10人のうち2人ぐらい奇形児や死産児で,具体的な証拠はないけれど,どうも食べ物に原因があるのではないかということを聞き,それから健康食品を扱う会社をつくったということです。添加物を一切使わない食品を当時扱うことは大変だったと言っています。そういう食品を扱うアニューという店舗は,現在600店舗だそうですが,今後3年間で3,000店舗にふやしていくという計画だと言っています。もちろん,無農薬の野菜や米も扱っています。富里の農家の人も一緒でしたので,大変喜ばれ,現地を見ていただき,10月から品物も扱っていただくようになりました。
 さらに,私が一番今気になっているのは,羊水が大変汚れているということの報告であります。先ほど述べました大分の赤峰勝人さんは,毎週水曜日,1時から健康相談を10年間続けているそうです。赤峰さんは,病気の原因の大きな一つは食べ物にあり,命のない食べ物を食べて体によくないと言っております。食事を変えることによって多くの人の病気がよくなったと言っております。
 そこで,お尋ねいたします。
 市行政には,保育所,小学校,中学校の給食,市立病院には,患者さんの1日の3度の食事,特別養護老人ホーム,身障者の施設などの食事があります。安全でおいしい命ある食べ物,野菜や米,果物などは無農薬の物を,肉など食品もなるべく添加物のない安全な食品を積極的に扱うべきだと考えますが,福祉局,教育委員会,環境衛生局の所見をお聞きします。
 次に,小学校や保育所,病院,特養ホームなど,個々扱う品物は少なく,町の八百屋さんに注文しても,無農薬の野菜や米,果物などを扱っていないし,難しい点が指摘されていますが,でもやる気になれば簡単であります。それは,中央卸売市場の担当者が毎月献立に必要な数を事前に把握していれば,それを合算すれば数がまとまり,まとまれば,それぞれの品物を生産者に注文する体制をつくればいいわけであります。要は,担当部局と市場担当者が協力すれば可能なわけであります。そうすれば,町の八百屋さんは,市場のそれを扱う仲卸店に買いに行けばいいのですから,産地を確かめ,農薬の残留テストなど,農政センターと協力して行うことによって,無農薬かどうか確認できます。それだけに,市場の果たす役割は大事だと考えますが,御所見をお尋ねいたします。

1999.03.05 : 平成11年第1回定例会

◯25番(伊藤 晶君)

 環境建設委員長報告を申し上げます。
 当委員会に付託された議案6件,発議1件については,お手元に配付されております委員会審査報告書のとおり結論が得られておりますので,以下,審査の概要について御報告申し上げます。
(中略)
 次に,議案第47号・千葉市地下水浄化事業推進基金条例の制定については,当局の説明を聴取した後,委員から,まず,事業者から寄付金という形で任意に基金を募ることとした理由と過去の実施例,及び事業者の寄付金が確保できる保障の有無,寄付行為に対する税法上の優遇措置の有無,また,地下水の水質浄化の手法及び実証試験の結果並びに実効性,微生物を利用して水質浄化をすることへの見解,地下水の年間移動距離について質疑が行われたのであります。
 次に,事業を実施する地区に関し,水質浄化施設の設置場所の選定根拠,サンプリング調査の結果及び具体的な汚染の状況,浄化の可能性,また浄化に当たっての揚水量,及び地盤沈下等への影響の有無と排水場所,さらに汚染判明後の汚染者責任の考え方に立った事業者への対応について質疑が行われたのであります。
 こうした質疑の後,委員から,義務的負担も考慮するなど原因者負担の原則を貫徹し,原因の究明をされたいとの意見,また微生物の利用及び波動技術等,最新の技術を調査・研究されたいとの意見,さらに浄化した地下水については,排水するだけではなく再び地下に還元するなどの方法も考慮されたいとの意見が述べられ,採決の結果,全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。

2011.03.03 : 平成23年第1回定例会

◯8番(小田 求君)

 2回目はすべて要望とさせていただきます。
 1番、ごみ削減について。
 周知に関しましては、さまざまなところでされているということで理解いたしました。私も、市政だより等、幾つか拝見しております。また、ごみ排出ルール違反におきましては、本年4月より4回注意して改善が見られない場合、違反者に過料を適用する制度となります。しかし、過料を取ることがこの制度の趣旨ではなく、ルールを守っていただくことが目的だと思いますので、ぜひ過料に至る前の指導により排出ルール遵守に努めていただきたいと思います。
 また、紙類のごみ分別の次は生ごみの活用が大切になってくると思います。EM菌、EMぼかしによる生ごみ削減に注目し、今、専門家に意見を求め研究しております。本市では、できた肥料の受け手がないとのことでしたが、市民農園等で受け取り、使ってはいかがでしょうか。また、現在の本市での生ごみ活用としてバイオガス燃料化し、電気に変えるというものがあると聞いております。調理したあとの生ごみ等で塩分や肥料に向かないものが混ざっている場合に有効だと思いますので、その分野も進めていっていただきたいです。現在、モデル地区での生ごみ回収が行われておりますが、平成19年に始まったときには、収集運搬処分費が1トン当たり10万円かかっていたものが現在は6万円に減っています。規模を拡大し、さらなる改善により経費削減につながることが予想されます。可燃ごみとして出してしまう1トン当たりの生ごみを処理するコストの削減、バイオガス燃料化したあとの電気の売電による収益による総合的な千葉市の財政面での収支に関しましては、まだ議論がされていないとのことでした。PFIの手法を取り入れることも視野に入れ、千葉市の財政健全化とエコロジー推進に役立てていただきたいと思います。

  • 最終更新:2014-05-30 09:36:33

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