可児市(1)

平成11年第7回定例会

◯9番(柘植 定君)

 9番議員の柘植 定でございます。
 私は、現在、家庭や事業所から出る市民のごみのうち、生ごみの堆肥化処理等でもっと減量できないものかと考え、市民の皆様に御理解と御協力をいただくためにも、今回一般質問させていただくことにいたしました。
 去る11月17日と18日の2日間、新政可児クラブの会派研修で静岡市から山梨県昭和町を行政視察してまいりましたが、その際、ゼロ・エミッションを目指して取り組んでおられる昭和町の国母工業団地を訪問し、環境問題の積極的な取り組み状況を見てまいりました。
 ここでは、工業団地内の23社が、みずから廃棄物を削減しようと5年前に環境と調和した工業団地の確立を決定し、これを受けて、4年前、紙・ごみ共同リサイクル事業をスタートさせました。また、2年前からは廃プラスチック、木くず、ごみ類のリサイクルシステムを取り入れ、従来埋め立て、または焼却していた廃棄物を固形燃料化してエネルギーとしてリサイクルし、群馬県の秩父セメントなどの燃料として供給しているとのことでした。なお、昨年11月から各企業、従業員 6,000人の食堂から出る生ごみ、残飯の共同処理を実施し、機械乾燥した肥料は近隣の桃栽培農家に供給し、農家が収穫しました桃は工業団地内で買い入れる、すなわち循環型システムとなり、有機栽培の桃として売れ行きも急に伸びたと言われ、消費者の間で大好評だと伺いました。この事業は、行政側が「環境首都山梨を目指して」を提起しまして、県内の産業廃棄物処理場建設が困難となっていることとあわせ、集団回収、再利用、再資源、減量化に各社が一丸となって意欲的に取り組み、既に9社がISO14001認証を取得しているなど、その熱意の高さがうかがい知れます。
 さて、これまで述べたのは、国母工業団地のゼロ・エミッションの推進を中心に報告方御紹介をさせていただきましたが、本市が抱えている課題についてただしたいと思います。
 可児市のごみ処理方針は、ダイオキシン、環境ホルモンなど、さまざまな問題を抱えている中で、スローガンとして、「減量化、リサイクル化、無害化、自己責任」を基本に取り組んでいます。近年における具体的な取り組みとしては、昭和61年から始まった生ごみ減量化事業として、コンポストの購入補助、機械式生ごみ処理購入補助、EMボカシ利用による生ごみ減量事業、最近では瓶やペットボトルのリサイクル事業、一般ごみの減量化対策としての有料化と、それに伴う不法投棄の厳しい取り締まり、ささゆりクリーンパークの操業開始等々、またソフト面ではポイ捨て及びふん害防止に関する条例の制定、環境基本条例の制定と市民参加による計画の策定、さらにはごみ処理基本計画の策定など、あらゆる対策を今日まで積極的に進められていることは、山田市長を初め、官民一体となって、関係者の皆さんに頭の下がる思いでいっぱいでございます。
 そうした努力もあって、リサイクル事業で見られるように、市民意識が大変高まってきていることはまことにありがたいことでございます。ごみ処理は、市民一人ひとりの当然守らなければならない大切な日常生活におけるマナーの一つでありますが、まだ一部に非常識な行為が見られることはまことに残念であります。
 さて、私は、可児市のごみ全体の45.5%を占めている生ごみの減量化を図るための方法として、堆肥化によるリサイクルについて、いま一度考えてみたいと思います。
 生ごみについては、土壌還元が原則として、EMボカシによる自己処理が推進されています。全体ごみ量から計算すると、残飯と生ごみの日量二十二、三トンがささゆりクリーンパークへ運搬されて、高いコストで焼却しているのですから、堆肥化などに再利用して減量をしなければならないと思います。そこで、私から市民の皆さんの御理解と御協力を呼びかけるとともに、次の3項目について御質問、並びに御提案をいたします。
 質問1.可児市学校給食センターの残飯等の生ごみを堆肥化、または肥料化処理できないか。市の学校給食センターから出る毎日の給食残飯が約 700から 800キロあると伺いました。これをまず堆肥化処理するお考えはないでしょうか。新聞記事によりますと、近くでは、既に八百津町内の小・中学校が昨年の春から実施し、校内の花壇や学校農園の肥料として再利用し、花や野菜を児童・生徒の手で育て、学校給食の材料の一つとして、食への関心も高まり、食べ残しも減ってきたと言われます。子供たちの健康教育の一翼を担うところも大きいと思います。
 質問二つ目、市内の飲食店や事業所、または会社等の生ごみの処理について、どのような指導をしておられるか伺います。可児市にも立派な工業団地がございますが、そのほか、各企業や飲食業を営む業種は、恐らく生ごみの処理に苦慮されていることと思います。業種によっては大量に出ると思いますが、この指導方針の基本的なお考えをお尋ねいたします。
 質問三つ目、近い将来、市内の生ごみを一括回収、一括処理するお考えはないでしょうか。
 私は、基本的には生ごみは現に行っている自己処理方式が一番よいと考えます。しかしながら、自己処理できない事情の家庭や事業所も多くあると思われますので、近い将来に向けて、今から瓶やペットボトル類のように生ごみの分別により一括回収し、堆肥化、または肥料化するお考えはないか、お伺いしたいと思います。
 なお、堆肥化処理した場合、再利用となる販路、供給先が問題になりますが、有機肥料として、窒素、燐酸、またはカリなどの成分検査表を表示し、地域の果樹園や野菜栽培農家に供給、有機質栽培として再利用いただくことを提案いたします。
 以上3点についてお尋ねしてまいりましたが、これらすべてを直ちに実行することは困難であると思います。長い将来の展望に立って、環境問題、またごみ問題のよりよい解決に向けて、官民一体となって最善の努力が求められていると思います。なお、本年8月、ささゆりクリーンパークに生ごみ減量研究施設がオープンしたことは当を得た良策であり、どうかこれを機会に私の提案をさらに生かして、御検討いただきますよう要望し、私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。

◯民生部長(可児征治君)

 それでは私から、柘植議員の御質問の生ごみの堆肥化、また肥料化の処理についてのお答えをいたします。
 ごみ全体に言えることでございますが、特に生ごみ等、自分で処理できる廃棄物は堆肥化等によって、なるべく自己処理をお願いしたいと考えております。
 そこで、質問1番の給食センターの残飯等の生ごみを堆肥化処理できないかということでございますが、給食センターでは、平成9年の一時期、試験的に生ごみの処理機を使用している時期がありましたが、製造メーカーの都合により機械が引き揚げられ、現在ではささゆりクリーンパークで可燃ごみの処理をしています。しかし、現在では、生ごみの土に返す資源としての認識が各地で高まっています。可児市といたしましても、生ごみの処理はEMボカシ等を利用した堆肥化処理を基本に、機械化処理等によって生ごみの減量化を推進していきたいと考えています。堆肥化の処理については、ささゆりクリーンパーク内に建設しました生ごみ減量研究施設でもEMを利用した生ごみの処理の研究を委託していますので、給食センターの生ごみを含め、良質な資源として有効利用が図られるよう研究してまいりたいと思います。
 また、八百津の小・中学校で実施されている生ごみ堆肥化処理につきましても、減量化のみならず、教育面でも大きな効果があると思いますので、参考にしながら研究してまいりたいと思います。
 質問二つ目の、市内の飲食店や事業所等の生ごみの処理についてでございますが、事業者から排出されるごみは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律、いわゆる廃掃法と言っております3条1項に、「事業者は、その事業活動に伴って生じた廃棄物をみずからの責任において適正に処理しなければならない」と規定されています。その事業系ごみでも大きく二つに分かれまして、事業活動に伴い発生する廃棄物、すなわち製造工程により発生するごみは産業廃棄物、従業員が飲食した残飯などは事業系廃棄物に分類されますが、御質問の生ごみは事業系の一般廃棄物として取り扱われることが多いと思います。可児市においても、事業系一般廃棄物としてささゆりクリーンパークで処理していますが、年々事業系一般廃棄物が増加している現状でございます。このため、可児市におきましても、延べ床面積が 3,000平米以上、またごみの排出量が1日 100キロ以上の大規模事業者には、生ごみの減量についても、ごみの減量の具体例を示しながら、毎年一般廃棄物の減量計画書を提出させ、減量に努めているところでございます。しかし、提出された減量計画の中には、まだまだ生ごみの減量の取り組みが少ないようでございますので、最近ISO14001を取得した企業、あるいは目指しておる企業はそうした関心も高く、生ごみの減量計画も取り組まれておりますので、今後もそうしたものを奨励していきたいと思います。
 また、事業系から排出される生ごみの処理についても、堆肥化等による再利用が最良と考えておりますので、国母工業団地の指標も参考にしながら、研究してまいりたいと思います。
 次に三つ目の、生ごみの一括処理する考えはないかという御質問でございますけれども、ごみについては、御指摘のように、生ごみに限らず、リサイクル、あるいは自己処理できるものはみずから処分して減量に努めてもらいたいのですが、自己処理できない家庭、事業所等も多いと思います。現在、可児市においても、少量ですが生ごみ減量研究のための回収を行っていますが、回収には、生ごみの水分、悪臭等の問題がありますので、専用の密閉容器を利用して回収しておりますが、輸送効率、収集費用を考えますと、まだまだ研究の余地があると思います。すべての生ごみを回収して堆肥化するにはそれなりの大きな専用施設、体制も必要と思いますので、当分の間は難しいと思います。また、生ごみ研究施設でも、できた堆肥を肥料として市民の皆さんに還元できることを考えていますが、肥料としてお配りするには企業法による特殊肥料としての登録が必要となりますので、来年10月から窒素、燐酸、カリなどの主成分を明示する必要があります。そうしたことが一番いいわけでございますので、今後はそうしたことができるように研究をしてまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。以上です。

平成12年第2回定例会

◯民生部長(可児征治君)

 次に、生ごみ処理機の設置についてでございますけれども、生ごみはごみ全体の約45%ありますから、できるだけみずからの処分をお願いしたいと考えておりますけれども、質問の処理機が有効かということでございますけれども、土に返すことが基本であると考えておりまして、今後ともEMボカシの普及に努めてまいりたいと思いますが、どちらが有効かという点でございますけれども、生ごみ処理機は電動でございますから、環境全体といいますと、節電という面も一つ必要でございますので、EMボカシを使った処理が一番有効であり、基本的にはそういう方向でお願いしたいというふうに考えております。しかし、生活様式によっては、例えばアパートとかマンションでお暮らしの方等につきましては、ボカシの堆肥の活用を十分確保できないという世帯でございますので、生ごみ処理機の購入についても、これからも推奨して減量化を図っていきたいというふうに考えております。
 2点目の事業の推進につきましても同様、土に返すのが基本でありますから、生ごみモデル事業に主体的に取り組んでまいりたいと考えております。また、環境基本計画のスタートアップ事業の一つにも上げておるように、生ごみの堆肥を農業者や市民農園における農業生産に利用し、それによって生産された農作物を地場で処理するという、いわゆる生ごみのリサイクルシステムづくりにも努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いします。以上です。

平成13年第2回定例会

◯4番(可児教和君)

 4番議員 可児教和でございます。
 本市のごみ処理については、関係する職員の方々、そしてリサイクル事業を含めた市民の多くの関係者の皆様には本当によく対処、協力をいただいていることをまずもって感謝を申し上げたいと思います。
 通告に基づきまして、生ごみ減量研究施設の運営状況について簡単に明示し、お尋ねしますので、よくわかるように御答弁を願いたいと思います。
 ごみ問題が深刻化する中、ごみ処理施設ささゆりクリーンパークは平成11年4月から順調な稼働が行われており、安心しているところでございます。
 ごみ処理の目的は、生活環境の保全及び公衆衛生の向上を図るとして、本市のごみ処理計画は、処理より排出量を抑制することを柱に、スローガンとして「減量化」「リサイクル化」「無害化」「自己責任」を基本に取り組んでまいるとされております。とりわけごみの減量化については、EM等を利用した環境に優しいごみ処理方法の一環として、生ごみ減量研究施設を平成11年5月に設置され、研究課題をもって「リサイクル21」に委託をされたところであります。
 そこで質問でございますけれども、1番目に、平成11年度の研究、生ごみ施設の処理状況はどのようになっているのか。
 二つ目、特殊肥料として、その名も「生ごみ発酵堆肥げんき」として、仕上げ量が4トン弱と聞きますが、その仕上げ量はどのようにされているのか。
 三つ目、この減量施設の委託期間は5年とされていますが、今後どのように運営されるのか。また、委託期間終了後はどのように考えているのか、お伺いします。ひとつよろしくお願いします。以上です。

◯環境経済部長(古田晴雄君)

 それでは、ただいまの御質問の生ごみ減量研究施設の運営状況ということでお答えをさせていただきます。
 生ごみ減量研究施設は、EMなどを利用した環境に優しい生ごみの処理方法等を研究するため、ささゆりクリーンパーク内において平成11年8月より稼働しております。施設の運営につきましては、生ごみ減量について研究する団体であります「リサイクル21」に委託をしているところでございます。平成11年度においては約9トンの生ごみが施設において処理されており、効率的な水分の抜き方や悪臭対策、良質な堆肥の製造等について研究が行われてきました。この結果、平成11年度には約4トンの堆肥ができ上がりましたが、この堆肥につきましては、肥料取締法に基づき、特殊肥料として平成11年10月に岐阜県に届け出を行い、受理され、「生ごみ発酵堆肥げんき」と命名しております。そして、製品は定期的に成分を調査しながら、その結果を表示するなど、法に沿った運用が行われているところでございます。
 2番目の活用につきましては、生ごみの提供者のうち希望者にお渡しをしたほか、各種イベントにおいて無料配布を行ったり、研究施設に付属としてございます生育実験棟での使用を行っております。
 3番目の、5年後の予定につきましては、現在はまだ2年目の途中でございまして、研究課題となっております堆肥化における処理コストの抑制や生育実験、あるいは堆肥肥料としての効果の確認、悪臭対策などについて、まだ計画的に研究している段階でございます。委託期間終了後においては、5年間における研究の成果を踏まえ、市としての堆肥化処理の方向性を出していきたいと考えておりますので、よろしくお願いを申し上げます。以上でございます。

◯4番(可児教和君)

 ありがとうございました。
 3番目の委託期間終了後につきましては、まだ2年足らずということで、時期も浅く、方向性が出ないと、こんなふうに考えるわけでございますけれども、ただいまの答弁にありましたように、5年後に考えるでは、これは少し遅かろうと思うわけでございまして、今からひとつ前向きに考えてほしいと、こんなふうに思い、この点は要望にとどめておきます。
 また、特殊肥料としての肥料でございますが、私も発酵堆肥を使わせていただきまして、いま一つ、水分の問題が少し問題かなと、こんなふうに思うわけでございますけれども、この水分の対処をすれば十分特殊肥料として使用できると思うわけでございまして、生ごみの発酵堆肥げんきの作物育成調査の実証補助を設置して、この発酵堆肥げんきの使用方法を提示し、花とか野菜とかに使用することは考えられないのかと、この1点を再質問しまして、私の質問を終わりたいと思います。よろしくお願いします。

◯環境経済部長(古田晴雄君)

 再質問のお答えでございますが、これの活用についてでございますが、特殊肥料ということで、その主な成分については、窒素、燐、カリ、亜鉛、そのほか有機物ということになるわけでございますが、そういった形で堆肥としての性能もあるわけでございます。現在は、先ほども申し上げましたように、生ごみを出された方、あるいはイベントで使っておりますが、この研究がもう少し量的にも進めば、花壇、そういったところの利用についても行っていけるんではないかなと。ただ、今はまだ研究段階でございまして、生ごみに、例えば芝生とか、あるいは落ち葉、そういったものを入れた場合の肥料の成分の変化、そういったものも考えながら行っておるところでございますので、一つの製品化について、まだいろんな側面を加えている途中でございまして、なかなか大量的なものができないというような状況でございます。そういったことも考えながら、花壇とか花、そのほかの作物に使えるような場合が出てまいりましたら、そういった方へも活用していきたいと。当然また研究棟の生育実験棟ではそういうことについても今取り組んでおりますので、そういった成果もまた発表していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

平成14年第7回定例会

◯環境経済部長(古田晴雄君)

 ごみ減量につきましては、今説明をしました資源回収が大きな成果を上げておりますが、このほか生ごみ減量モデル事業として 512世帯の皆様に御協力をいただき、生ごみの有効利用を実践していただき、ごみ減量の取り組みをいただいております。また、多くの市民の皆様により、個人で機械式生ごみ処理機、コンポスト、EMボカシによるごみ減量に取り組んでいただいております。
 今後は、今申し上げました現行制度を活用し、PRなどにより効率のよい減量化をさらに図ってまいりたいと考えております。

平成15年第2回定例会

◯市長(山田 豊君)

本日、平成15年第2回可児市議会定例会に平成15年度当初予算案を初めとする諸議案の御審議をお願いするに当たり、市政に対する所信の一端を申し述べ、あわせて予算案の概要について御説明をさせていただき、市民の皆様並びに議員各位の御理解と御協力をお願い申し上げる次第でございます。

 初めに、環境関連施策についてでございます。
 自然環境保全につきましては、平成14年度から環境課に環境保全係を新設、市民・事業者の協力のもとに、生態系の現況調査や保護の取り組みを始めており、なお一層の推進を図ってまいります。また、環境基本条例及び環境基本計画に基づく市民の多様な環境保全活動を支援するとともに、啓発活動や環境学習を推進し、地域全体の環境保全意識を高めてまいります。
 ごみ減量・リサイクルにつきましては、環境への負荷が少ない循環型社会の構築に向けて、市民・事業者・行政が一体となった取り組みが必要であり、一層の意識啓発を図ってまいります。また、EMぼかしによる生ごみの減量の推進、資源集団回収や生ごみ処理機、枝葉粉砕機購入に対する助成を引き続き行います。

平成15年第6回定例会

◯8番(可児教和君)

 8番議員 可児教和でございます。
 通告に基づきまして、廃棄物処理事業のごみ処理事業と生ごみの減量化研究施設についてお伺いをいたします。

 次に2番目ですが、生ごみ減量化研究施設についてお伺いをします。
 ごみ処理の目的は、生活環境の確保及び公衆衛生の向上を図るとして、本市のごみ処理方針は、処理より排出量の抑制を柱に、資源循環型社会を構築するために、平成15年6月からリサイクル事業として分別収集が開始されたほか、EM等を利用した環境に優しいごみ処理方法として、生ごみ減量化研究施設を平成11年5月に設置され、研究課題として一つ、EM菌などを利用した環境に優しいごみ処理方法、乾燥堆肥化の処理コストの抑制、堆肥使用の効果を実績としてどう示すか。乾燥堆肥化の作業に伴う悪臭の対策、乾燥堆肥化に対する市民意識の要請など五つの課題を持ってリサイクル21に運営委託され、資源の集団回収団体に対する助成、生ごみ堆肥処理容器、機械式生ごみ処理機の購入に対する助成などについて、減量、再資源化に努められております。
 そこで質問でございますが、施設の運営状況はどのようになっているのか。研究課題については、どのような効果、実績が得られたのか、得られるのか。そして、今後の施設運営、施設はどのように考えておられるのか。生ごみ発酵堆肥「げんき」は、堆肥としてのどのような使用法が考えられるのか。以上お尋ねをいたします。よろしくお願いいたします。

◯環境経済部長(古田晴雄君)

 2点目の、生ごみ減量化研究施設についてお答えをいたします。
 施設の運営状況につきましては、14年度の実績では、生ごみの協力世帯が 270世帯で、年間32.6トンの生ごみを堆肥化し、生ごみの協力世帯等の希望者に配付し、家庭園芸等に使用していただいております。また今年度は、塩河地区の有志の方に試験的に稲作に使用していただき、この米を試食していただいた結果、好評であったとの報告も受けております。今後の施設運営につきましては、まだ研究課題も残されており、生ごみの減量施策の推進、施設の有効活用の点からも、任意団体リサイクル21を核にNPO運営ができるよう協議を進めており、新年度から新たな研究課題を整理して委託ができればと考えております。
 次に、生ごみ発酵堆肥「げんき」の使用方法についてお答えをいたします。
 この生ごみ発酵堆肥「げんき」につきましては、特殊肥料としての肥料取締法に基づく届け出をしておりまして、その使用につきましては乾燥堆肥となっておりますので、手軽に家庭園芸等への利用は考えられます。しかしながら、化学肥料に比べ、肥料成分が少ないこと、さらには肥料成分のばらつきなども想定され、土壌改良としての利用が有効でないかと考えられるなど、使用方法につきましては、今後さらに栽培試験など、研究の継続が必要であると考えております。以上でございます。

◯8番(可児教和君)

 それから、生ごみ減量研究施設の「げんき」の件ですけど、なるほど、現在は、ことしに使われた生ごみの「げんき」についても大きな缶に入れて配付していただくとか、そして使い古しの袋に入れて配布していただけておりますが、特にちょっと水分の面も考えなきゃ、今後製品として袋詰めができんかな、こんなことを思っておりますので、先ほどのお話のように、この課題が全部できて、製品として袋詰めして、そして堆肥というようなことで、花にも、そして野菜にも入れれるような方法にできるまで、この生ごみ発酵堆肥「げんき」ということで、なお一層こうした施設を使用しながら、先ほどじゃないですけれども、ごみの減量化に努めてほしいと思います。以上でございます。

◯環境経済部長(古田晴雄君)

 あと堆肥の問題でございますが、これについてはまだまだ、先ほども申し上げましたように、成分の問題、利用先の問題等たくさんの課題がございますので、そういったものの組織をもう一回きちっと考え直しまして、先ほども申し上げましたように、NPOというような形で、皆さんの力で研究が続けていけるような体制で、それに伴って可児市の支援をしてまいりたいと思っております。現在、課題としては、先ほどもおっしゃいましたように、成分がかなり残るということと、成分として窒素分が非常に多いということで、そういうのを、あとカリ、燐酸の平均性をどう保つかというようなところの問題ではないかと考えております。以上でございます。


  • 最終更新:2014-11-05 13:55:02

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