和歌山市(1)

平成 6年 12月 定例会

◆ 18番(新川美知子君)

 次に、生ごみの処理方法として今話題になっているのがEM(有効微生物群)を活用しての処理方法で、琉球大学の比嘉教授が開発されたものと聞いております。ごみ問題に悩む自治体も注目し、岐阜県可児市では市を挙げて取り組んでいるほか、東京都多摩市や兵庫県尼崎市などで住民とともに調査や実験を始めていると聞いております。
 本市のある御婦人は、昨年より可児市よりEMボカシを取り寄せ、現実に実施しており、生ごみは収集日にはほとんど出していないと聞いております。
 また、本市におかれましても、家庭の生ごみ処理手段としてEMを取り入れた「EM容器」のモニター制度を12月より1年間実施するということですが、実施するに至った経緯をお聞かせください。
 以上、お尋ねいたしまして、私の第1問を終わります。ありがとうございました。(拍手)

◎ 環境事業部長(大浦宗吉君)

 それから最後の、EMボカシのモニターの問題でございます。
 この採用の経過でございますが、御質問のEM容器使用モニターにつきましては、ごみ減量施策の一環といたしまして、本年度から20グループを公募し、実施に向け準備を進めているところでございます。
 御承知のとおり、EMボカシによる生ごみ処理は、岐阜県可児地方から2年前に始まったものでございます。以前からその効果に注目しておりましたが、果たして本市に根づくものかどうか、予測のつかない点がございました。ところが、既に熱心に取り組んでおられる市民から、有益な体験談や御提言をいただいたことや、従来のものよりも扱いやすい容器が開発されたこと等をきっかけといたしまして、本年8月に、発祥の地の可児市を視察し、モニター実施への一定のめどを持つに至ったわけでございます。
 EM容器は、同じ家庭用生ごみ処理容器のコンポスト容器とは使用方法が若干異なっておりますが、今回のモニターを通じて、その効果や長短両所を比較検討いたしまして、今後のごみ減量に役立ててまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。

◆ 18番(新川美知子君)

 また、EMボカシによる生ごみ処理については、今回のモニターを通して何ら問題はないのか、またその効果や長短両所をしっかりと見きわめ、研究をしていただきたいと思います。

平成 8年  9月 定例会

◎ 環境事業部長(小畑勝巳君)

 次に、ごみの減量化計画は持っているのかという御質問でございますが、ごみの減量の方策といたしましては、ごみとして排出されるものをすべて処理するのではなく、分別収集の徹底を図り、リサイクルできるものは再利用することにより、ごみの減量につながるものと考えております。
 また、生ごみを堆肥化するコンポスト容器・EM容器の購入に対し補助制度を実施しているところでございますが、使い捨て容器の減少やデポジット制の拡大を国・県並びに関係事業者への要望も検討してまいりたいと考えております。

平成 9年  2月 定例会

◆17番(平田博君)

 4番目、ごみの問題を含め、すべての環境問題は、私たちの毎日の生活と密接に関係しています。その意味では、市民一人ひとりの意識が重要だと思いますが、そのための教育や啓蒙を行っていますか。
 特に、小さいころの経験や体験が、その後の生活スタイルに大きく影響すると思いますが、小学校や中学校の啓蒙教育はしていると聞いていますが、どの程度しているのかお尋ねしまして、各担当部長の答弁をお願いして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)

◎教育文化部長(土橋重治君)

 17番平田議員の代表質問にお答えをいたします。
 「環境・ごみ問題」を解決していくためには、議員御指摘のとおり、家庭、学校及び社会における小さなころからの教育が大変重要だと考えております。
 私たちが共有するこの地球環境に目を向け、水の汚れやごみ問題等、身近な環境問題に関心を持って、解決に向け行動する子供を育てたいと考えております。
 そのためにも、和歌山市教育委員会が作成をいたしました小学生用副読本「わたしたちのくらしと環境」、中学生用副読本「私たちの生活と環境」を教材として、各学校では、生活科、社会科、理科等の教科や、道徳、特別活動等において学習資料として活用して、「環境教育」への積極的な取り組みを進めているところでございます。
 学校での具体的な活動の例を紹介いたしますと、家庭のごみ調べからごみを減らす努力をしたり、自分たちの住む地域の公園や浜、通学路の清掃をする「地域クリーン作戦」を実施したり、EM菌やコンポストを使った生ごみを利用した肥料づくりや廃油利用の石けんづくり、牛乳パック、ペットボトルの再利用など、「リサイクル運動」などを実施している学校もあります。
 今後とも、学校、家庭、地域社会の連携のもとに、環境問題に取り組んでまいります
 以上でございます。

平成11年  6月 定例会

◆20番(中橋龍太郎君)

 次に、生活環境の廃棄物処理問題について質問させていただきます。
 去る5月25日から5月28日の間、東京江東区の東京ビッグサイトにおいて「環境保全と 再資源化」をテーマに、「99 廃棄物処理展」が開催されました。ことしで8回目を数え、全国で深刻化しているごみ処理問題について、国、地方自治体、製造、流通、処理等の関係者及び市民団体等が一体となって、廃棄物の減量化や再資源化にどのように取り組んでいくかという意識啓発やその普及、また最新技術、情報の提供を目的に実施されているとのことです。
 その中でも、今後問題となるであろう一般ごみ処理、生ごみ処理コーナーでは非常に関心が高く、特に一般家庭ごみ処理機の展示に注目が集まっていたそうです。
 ここに参加されていた行政関係者と、一般市民として参加された人の声も取り上げてありました。前者は、「ごみが出るからすべてを処理するという考えでは行き詰まってしまう。環境に優しい生活のあり方を模索する必要がある」、また後者は、「大量生産、大量消費、大量リサイクルというシステムのままで果たしてよいのかどうか考えさせられた」との声が紹介してありました。
 最近、各地方自治体においては、一般家庭用の処理機購入に際し、一定の補助金を出す制度を導入し、家庭から出される可燃ごみに生ごみを入れず、肥料化して活用するという動きが活発化しています。
 例えば、家庭で堆肥化した肥料を使って花を楽しんだり、家庭菜園や庭の肥料にすることによって、ごみの減量化運動に市民お一人お一人が参加できる積極的な方法ではないでしょうか。
 このことで既に平成7年より実施されている自治体を紹介します。隣の大阪府河内長野市でありまして、生ごみ減量化等処理機購入補助金交付であります。目的は、排出者みずからが生ごみ等を堆肥化する等の減量化処理することを促進し、もってごみの減量化、資源化の推進及び一般家庭等の意識の高揚を図るため、経費の一部を補助するとなっています。その要綱については、一部手元にいただいております。
 市長におかれましては、2月の所信表明においても「日本一美しいまち」づくりを目指すと述べられ、ごみ処理についても決意のほどをうかがえます。
 また、答弁の中でも、最近大変気になっているのは、まちの至るところにごみの山が放置されているのが目立ちますので、粗大ごみの収集体制の見直しや、市民の要望である申し込みから収集まで時間がかかるとか、以前のようなステーション方式での収集もしてほしいとかの要望も多く聞かれているようですので、このときに自治体と市民が一体となり、お互いが協力し、助け合っていくという意識が根底に必要であると思いますので、以上の点から、市長、関係部長にお尋ねします。
 まず1点目に、平成12年4月完全実施の容器包装リサイクル法施行の整合性をも含め、リサイクルセンター等の具体的な実施策をお聞かせください。
 第2点に、粗大ごみの収集体制の見直し、また至るところに放置されているごみの山の処理を今後どうされるのか。
 第3点に、生ごみ減量化対策としての補助金交付での市民との問題の共有化の取り組みについて市当局のお考えをお聞かせください。
 第4点に、粗大ごみのステーション方式として現状どのくらいになっているのか、実施状況をお教えください。

◎ 生活環境部長(保井孝之君)

 次に、生ごみの減量化対策としての補助金交付についてでございますが、本市におきましては、生ごみの減量対策としまして、平成6年度までにモニターとして計1,033基のコンポスト容器を無償配布し、平成7年度からコンポスト容器については2,000円、EM容器については1,000円の補助を開始しました。
 補助状況につきましては、平成7年度コンポスト容器126基、EM容器75セット、平成8年度コンポスト容器119基、EM容器49セット、平成9年度コンポスト容器40基、EM容器23セット、平成10年度コンポスト容器13基、EM容器18セットの補助となり、年々交付申請が減少しております。
 これは、市街近郊地域の設置が行き届いてきたためかと思われますが、さらに生ごみ処理容器を使用してもらえるようPRしてまいります。
 また、新たに電気式の生ごみ処理機につきましても、補助対象として検討してまいりたいと考えてございます。

◆ 20番(中橋龍太郎君)

 次に、生ごみの減量対策として、コンポスト容器、EM容器の補助を進められていたとのことですが、年々交付申請が減少しているとのこと、これは設置が行き届いたためと答弁されていますが、それではどのくらい生ごみの排出量が減少したのかお教えください。
 また、減量によって処理経費の削減につながったのかどうかお教えください。
 最近、住宅を見渡すと、ほとんどの家で花や草木をガーデニングして、日々の生活を少しでもエンジョイしていこうと四季の花を咲かせ、自分の心を和ませるばかりでなく、通行する地域の皆様にも心の安らぎを与えてくれています。
 また、休日ともなれば、小さなプランターの土を入れかえたり、手入れの仕方等を近所の皆様がそれぞれ輪になって、花の手入れのこともそうですが、近所のだれだれさんがいついつ結婚されるとか、入院されたとか、どこの店からその土を買ってきたのか、今度どこどこの店が大売り出しするから一緒に行こうとか、それはそれは花を見ないでも、話に花が咲いています。
 これは余談でしたが、このように苦しい生活の中でも、土を店から買ってきたりして、栄養のある土を入れて、きれいに花を咲かせようと努力されていますので、どうか生ごみ処理機についても補助対象としてぜひとも御検討をお願いいたします。
 ちなみに、賀茂広域行政組合においても、コンポスト容器、EM菌処理容器、電気式処理容器も補助金対象として取り組まれていることも紹介して、あわせて御検討をよろしくお願いいたします。

平成11年  9月 定例会

◆ 39番(奥田善晴君)

 その次に、お堀の浄化の問題を質問させていただます。
 この堀、今、東側の方では曝気しとるんですが、西問題をこれ、今後どうするんかお聞かせいただきたいと思うんであります。
 と申しますのは、この和歌山城というのはやはり和歌山市の顔です。南海電車に乗ってまいりましても、いわゆる和歌山に入ってきてのお城というんが、和歌山市の顔がこのお城です。そして、これを取り巻いておる堀というのは、ちょうど襟になるんじゃないかと思うんですな。幾らお城きれいになっても、襟元真っ黒けではね、これはやっぱりせっかくのきれいなんがやね、台なしになるであろうと思うんです。
 実は、今から約10年前ほどだったと思うんでありますが、スポレクが和歌山県で開催されました。そのときに観光客の方々が14~15人そこへバスをとめまして、お堀のところを歩いとる。その当時、ハクチョウが一匹あったんです。そうしたら、その方々、私もはたでで見ておったんですが、そうしたらその観光客の方、こう言うとるんです。あれあれ、このハクチョウかわいそうに、一匹やして、そうしたらほかの人、そやけど、こんな真っ黒けなところやったら、ハクチョウがコクチョウになってまうでと、こういうふうな話をしておりました。
 それで、その当時の和歌山城の所長だったと思うんでありますが、あれ、ハクチョウ一匹というんはほんまにかわいそうやないかいとこう言うたら、ハクチョウ同士、何か縄張り争いみたいのをやるらしいんですけれども、しばらくたったら、ハクチョウもうないようになってるんですね。それはどうなったかちょっとわからんのですが、ないようになっておる。
 そして、このお堀の問題について、特に西のところについて、その後いろいろ当局にもお話しいたしました。そして、いろいろな研究所というんですか、こういう機会に精査してよというふうなことで、試験的にやったところ、うまいこといかなんだと思うんでありますが、その当時、たしか4年ほど前だったと思うんでありますが、琉球大学の教授でEM農法の比嘉先生が和歌山へ参りました。
 そのときに、比嘉先生に後で座談会のときに、一遍先生のところで和歌山市のお城を見てくれんかいと、こうお話ししましたところ、ああ、いつでも言うてきてください。研究員を送らしますよ。ただ、今、大阪で大阪城のお堀の浄化について今、私とこ一部やっているんですけれども、やはりしゅんせつせんことにはどうにもなりませんなというふうなお話、その当時のお話ですよ。ということになって、当局にもその後、しゅんせつやったらいかがかというふうなお話もいたしたんでありますが、まあまあということで今日になっております。
 そうして、今回この質問させていただくんに、この春にですね、あそこをやっぱり同じように歩いておったらですね、3人ほどの若い子ずっと歩いてきて、ああ、カメようけ首出しちゃるでと言うんで、僕もよう注視しましたら、カメがほんまにですね、顔を出してぱくぱくやってんのですな。そしたら、その若い人言うには、あれ、カメね、酸素不足やでと。このくらい汚かったら酸素も不足すらよと言うて、私もカメさんに聞いたら、やっぱり同じような言うてました。
 ぜひひとつ、まあ汚いし、そして言いましたら、どこへあの水を抜こうかいなというふうな話するんですが、まずしゅんせつして、そして抜くよりもですね、あそこ、どんどん水位下がっていると思うんですよ。ですからね、次々入れてやったらええと思うんです、水を。入れてやるについては、そう費用はかからない。そして、技術的にもできると思うんでありますが、それらについて今後どういうふうにされるのかお伺いしたいと思います。

◎助役(小橋義實君)

 39番奥田議員の御質問にお答えいたします。
 和歌山城の堀の浄化についてでございますが、堀の浄化対策といたしましては、過去昭和41年から45年度までの5カ年計画で堀全体のしゅんせつを行っていますが、その後、再び水質が悪化してきたため、平成5年度に西の丸広場より地下水をくみ上げ、毎時100トンを紅葉渓庭園より放流するとともに、公園内施設の水洗化等、堀水の浄化に取り組んでまいりました。
 平成6年度において東堀に酸素を補給するための曝気装置4基を設置しておりますが、その後の検査の結果、以前より若干の水質改善が見られるものですが、抜本的な解消に至っておりません。
 西堀についても、水の流れがなく、よどんでいるために、アオコの発生などに苦慮しているところであります。
 今までもろ過装置、バクテリア、薬品等、種々の実験を行ってきましたが、いずれも一時的な浄化にとどまり、有効的な解決策とはなっておりません。
 和歌山城堀水浄化対策についての委託調査を行った結果、最も有効な対策として、ヘドロを除却し、外部からの導水量をふやす方法が提案されています。
 今後、石垣の整備等にあわせて、しゅんせつ、外部導水による浄化等に取り組んでまいりたいと考えております。

平成11年 12月 定例会

◎ 生活環境部長(保井孝之君)

 続きまして、コンポスト化についてでございますが、現在、家庭で使用するコンポスト容器、EM容器につきましては、市から補助金を出すことにより積極的に進めておりますが、御指摘の生ごみを大量に排出する企業等につきましては、国の方針を受けて、コンポスト化を目指すよう指導してまいりたいと存じます。

◆ 4番(藤本眞利子君)

 それから、ごみ減量についての私のつたない意見ですが、少しお話ししたいと思うんですけど、一般ごみの中に台所ごみと紙くず、プラスチック類、玩具、紙くず、陶器、ガラス、その他とあるのですが、資源化ということであれば、生ごみは堆肥化できるということで、別に収集した方がいいんじゃないかなというふうに思います。
 市として、コンポストやEM菌等に補助金を出して推進を図っているんですけれども、さらに各家庭でのごみ減量対策として、生ごみの堆肥化とあわせて生ごみ回収も今後検討していただけたらなというふうに要望いたします。

平成12年  9月 定例会

◆ 20番(中橋龍太郎君)

 続きまして、家庭用生ごみ処理容器について質問させていただきます。
 全国花いっぱい大会に向けて補正予算も何かと忙しくなっていますが、昨年、一般質問において取り上げさせてもらい、コンポスト容器30基、EM容器30セット、電気式生ごみ処理器 100台を補助総個数として購入補助を進めていただき、ありがとうございました。購入された方から、抽せんで当たったと喜びの声を聞きまして、抽せんになるほど皆様方に喜んでいただけたことを大変うれしく思います。花いっぱい大会も市民の皆様の支えと支援がなければ、失敗に終わってしまうでしょう。
 ことしの夏は日照り続きでお花に水をあげる方が多く、「水道の使用料が多くなっていますので、節水に御協力お願いします」という水道局の宣伝車からのスピーカーの声が近くに聞こえたら、今まで花に水をあげていたホースを巻いておられる方もあり、ほほ笑ましく思いました。
 以上のことから、今回の補助対策はどのような状況であったか、また、それに対して今後はどのような対応をとっていただけるかを質問して、第1問とさせていただきます。

◎ 生活環境部長(保井孝之君)

 生ごみの減量対策の一環としまして、コンポスト容器とEM容器のモニター制度を平成4年から平成6年度にわたり実施し、コンポスト容器については 1,033基、EM容器については 150基を応募市民に無償配付してございます。また、平成7年度からはコンポスト容器、EM容器購入者への補助金交付事業を実施しております。
 平成11年度までの補助状況につきましては、コンポスト容器 317基、EM容器 175セットの補助となってございます。
 今年度はコンポスト容器30基、EM容器30セットの募集と、新たに家庭用電気式生ごみ処理機 100基分の補助対象に加え、6月の市報において募集案内をするとともに、6月1日から30日までの1カ月間募集をいたしました。
 応募状況についてでございますが、コンポスト容器には41件、EM容器には12件、電気式生ごみ処理機には 208件の応募がございました。7月10日に抽せんを行い、当選者にははがきで通知し、現在、順次補助金交付申請を受け付けているところでございます。
 今後についてでございますが、生ごみの堆肥化等により、家庭から排出される生ごみの減量化となる処理容器への補助を、今後も継続してまいりたいと考えてございます。

平成16年  6月 定例会

◆20番(中嶋佳代君)

 次に、環境の第2問ですけれども、皆さん、グリーンコンシューマーという言葉を最近耳によくされると思うんですが、消費者がみずからのライフスタイルを見直し、買い方を変えることによって社会の仕組みを環境に配慮した方向に変えていくという運動で、グリーンコンシューマー運動と呼ばれております。イギリスから起こった運動ですが、今、世界的な広がりの中で、日本でも各地で消費者、市民グループがこの運動に取り組んでおります。
 消費者が買い物の仕方を環境に配慮した行動に変えれば、市場は変わってくるはずです。消費者によく売れる商品は、商店の一番いいところに置かれますし、また、売れ行きの悪い商品は隅の方に追いやられていくわけで、さらにまた売れ行きが悪くなれば、そこには置いてもらえないと、そういう形で環境によいものを選んでいくことによって、そういう内容が変わってくると思います。
 日本の中では、やはり東京都が全国へ発信しているようで、グリーンコンシューマー東京ネットというところをインターネットで調べると、全23区市町村にわたって環境に配慮した消費生活の普及の徹底がなされているのが出てきます。コンシューマー 100万人宣言などキャッチフレーズを掲げ、都民に呼びかけているようです。
 実践目標としまして、これはだれでもできる実践目標ですけども、1、必要なものを必要なだけ買う、2、長く使えるものを選ぶ、3、包装はできるだけ少ないものを選ぶ、4、マイバッグを持っていく、5、省資源・省エネルギーのものを選ぶ、6、季節に合った生活をする、7、近くで生産されたものを選ぶ、8、安全なものを選ぶ、9、容器は再使用できるものを選ぶ、10、再生品を選ぶ、11、環境問題に取り組んでいる会社のものを選ぶ、12、グリーンコンシューマーの仲間をふやす、このように実践目標が掲げられておりますが、だれもができることから始めようと呼びかけ、明確な、また具体的な目標を掲げております。
 市長の施政方針に示されているまちづくりは、市民と行政が互いに知恵を出し合って協働して和歌山の再生に邁進していきたいと述べられておりますが、人に優しいまちづくりは環境に優しいまちづくりでもあります。
 今、市民は、消費の仕方を考え直している時期でもあります。今こそ市民が納得して行動に移していけるような環境行政を推し進めていただきたいと思います。
 そこで、お聞きいたします。
 グリーンコンシューマー運動への市長の感想と今後の環境行政への決意をお聞かせください。
 市長は常に、「水と緑と歴史のまち 気くばり・元気わかやま市」とアピールされておりますが、市職員こそ市民の模範としての行動を起こしていくことが市民への最大の気配りになるのではないでしょうか。
 そこで、提案ですが、地球の温暖に歯どめをかけるのは私たち一人一人の行動いかんであると思います。きょうより市役所全庁の職員の皆様にグリーンコンシューマー宣言をしていただき、和歌山市民の先頭に立って活動の輪を広げていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

◎市長(大橋建一君)

 20番中嶋議員の再質問にお答えいたします。
 グリーンコンシューマー運動への取り組みについてどう思うか、また、環境行政に対する私の決意を述べよというような趣旨であろうかと思います。
 コンシューマーとは何のことかいなと思いまして、ライシューマーとかセンシューマーというのもあるんかいなと思って辞書を引いてみましたら消費者ということだそうで、英語の知識がなくて、まことにお恥ずかしい次第でございます。
 要するに、緑の保全とか、環境に優しいことを基準に物を選んで買う人というようなことであろうかと思います。
 例えば、市内には34年も前から環境問題に取り組んで一般廃棄物の分別収集の先鞭をつけられた三田地区の生活学校のように、自主的な取り組みを行っておられる方がたくさんおられます。
 三田地区以外でも、内川をきれいにする運動から環境保全に関心を持つようになられて、EM菌を使った粉石けんを使う運動などしている方もおられます。私は、和歌山市は結構環境問題に熱心な土地柄だというふうに思っております。
 私のうちでも、スーパーにはマイバッグを持っていくようにして、再生紙使用のティッシュとか、コピー用紙とか、それからしんなしのトイレットペーパーとか、詰めかえ用のシャンプーなんか、なるべく使うような工夫をしておりますが、そういう一人一人の努力をなるべく口コミで伝えて賛同者をふやしていくということが、運動の原点かなというふうに思っております。
 市職員の政策研究グループというのを毎年募集しておりますけども、昨年度のグループの一つが、いわばそのグリーンコンシューマー--緑の消費者でございました。
 職員がプラスチック製の使い捨て容器に入った弁当をとることについて、非常にあれはよくないというふうに警鐘を鳴らしていたのが印象に残っています。
 議員御提案のように、まず市職員に緑の消費者の先導役になってもらうことは大いに効果があろうかというふうに考えてございます。
 私が常々考えていますのは、限りある資源を使い捨てずに使い回しにしましょうということでございます。
 昨年の12月議会で芝本議員の質問にもお答えして、江戸時代は徹底したリサイクル時代、リユース社会だったということを再評価しなければならないということを申しましたけれども、江戸時代までいかなくても、私の子供時代、昭和20年から30年にかけてのころというのは、豆腐屋さんが来たら、なべを持って買いに走りましたし、和歌浦せんべいの缶とか駿河屋のようかんのセットが入った木箱というのは何か物を入れるための大事な容器としてとっておきました。お使い物が入っていた箱とか、デパートの包装紙も大切にとってありましたし、八百屋さんで買い物をすると新聞紙にくるんでくれるというのが普通であったわけです。
 今、こういう再利用がほとんど行われなくなって、しかも容器の大半がプラスチックであると。環境に優しくないものに変わってしまった。まことに、時代の流れとはいえ、残念で、むだな包装の物をなるべく買わない、市民の皆さんが昔のように工夫をして、資源の再利用を心がけていただいて、できる限りごみの排出を減らす努力をしていただきたい。その上で、どうしようもないものはやっぱりリサイクル可能なようにきちんと分別していただく、そういう環境先進都市和歌山市を市民一人一人が意識をしてつくり上げていくことが大切だと思っております。
 以上でございます。

平成20年  9月 定例会

◆ 1番(南畑幸代君)

 きょうまでに、このごみの問題、環境施策の問題につきましては、先輩同僚議員の質問もございましたので、一部重なるところもあるかと思いますけれども、御容赦をいただきたいと思います。
 市は、昨年2007年2月にごみ処理基本計画を策定しています。ごみの問題の解決は、どれくらい資源化したり減量し得るのか、実態をつかんで的確に分析をし、その結果を住民に知らせることだと私は思います。
 この中で大きな比重を占める課題といいますと、家庭系ごみ、事業系ごみの削減ということになりますが、私は、今回、家庭系ごみの中の生ごみの減量化について、市の施策を取り上げたい、議論していきたいと思います。
 共産党市議団は、全国と県下のすぐれたごみ減量施策が実施されているところを視察調査してまいりました。長野市では、平成4年から実施されている生ごみ自家処理容器購入補助件数は、平成18年度までの累計で1万9,207個、電動・手動式の処理容器は8,539個となっており、合計2万7,746個となっています。さらに、平成17年3月から、生ごみ減量のために、電動生ごみ処理容器や、段ボール等からつくられた生ごみ一次生成物--これは甘酸っぱいにおいがしてくると第一次生成物というふうになりますということなんですけれども、これをサンデーリサイクルといいまして、長野市役所の駐車場に毎月第4日曜日、モデル的に回収をしたりしています。集めた生ごみ一次発生物は協力農家で完熟堆肥にして、野菜づくり等に活用をしているということでした。平成16年、6キログラムで始められましたけれども、平成17年には244キログラム、平成18年に216キログラムとなっているということです。
 また、生ごみ減量アドバイザー派遣制度、これは平成17年9月から始めておりまして、家庭から排出される生ごみの減量・堆肥化等に関する知識や技術を持ち、その解説や実践指導できる方を生ごみ減量アドバイザーとして登録し、地域等で開催される生ごみ減量に関する学習会等に講師として派遣をしています。平成18年の登録アドバイザーは25人ということで、派遣実績は22回というふうになっております。
 橋本市では、2003年から多くの市民参加により、市民の年約6,500世帯--これは推定なんですけれども、平成19年の数ですけれども、コンポスト容器やごみ処理容器などを利用して生ごみ減量化に取り組んでおり、市全体で106区と聞いておりますけれども、この28区、今もうちょっとあると思うんです、30区ぐらいだと思うんですけれども、通常2回の可燃ごみの収集回数を週1回に減らしています。
 耕作地農家と土地を持たない家庭とを結んで、組を組んで、堆肥化したものを活用する取り組み、それから、休耕田や市の所有地を、空き地になっているところを、ボランティアの方々を募り、その堆肥を入れて花をいっぱい咲かそうというふうに取り組んでいます。県道沿いが花街道となって、南海なんかは勝手に宣伝してくれるということでお聞きをいたしました。
 2003年に1万3,340トンあった可燃ごみが、2007年には1万1,951トンとなり、効果として1,389トンの減少となり、ごみ収集車694台分の減少となった。これは、収集車の稼働を1台分減少させた量に匹敵し、約1,000万円の経費削減が見込まれるということでした。
 重なって申しわけないんですけれども、他市では必ずごみの中身の組成分析をして、紙やプラスチック等を焼却せず、資源化できるものがどれだけ混入されているのか、どんな手法でごみを減らせばよいのかという取り組みをしています。そして、必要なところには思い切って補助制度をつくり、市民の力を大いにかりて成果を上げ、それが市の財政負担の軽減にもつながっているという、非常に参考になる取り組みを行っています。生ごみの堆肥化も積極的に行っています。
 一方、和歌山市では、家庭系生ごみの処理は、平成7年度にEM容器とコンポストの購入費補助が開始され、電気式の購入費補助は平成12年度に開始されましたが、EM容器とコンポストについては平成16年度で終了となっており、現在、電気式、機械式のものだけとなっています。
 そこでお聞きいたします。
 市の生ごみは、現在、生ごみ処理容器で堆肥化される以外は青岸エネルギーセンターで焼却処分され、残渣は大阪湾広域臨海環境整備センターに埋め立てられています。過去5年の家庭系ごみの組成分析の特徴と経年的変化をお示しください。
 次に、家庭からの生ごみ減量における堆肥化は有効と思うが、市の減量施策における位置づけはどうなっていますか。
 次に、電動生ごみ処理容器について、市民からの購入費補助の申し込みと支給決定数は、経年的にどうなっていますか。
 電動生ごみ処理容器購入費補助について、平成18年度に比べ、平成19年度に購入費補助を減らした理由と、それから平成20年度にふやした理由は何でしょうか。
 コンポストの制度開始年からの申請数と補助支給台数、また、購入費補助を電動生ごみ処理容器のみにした理由は何でしょうか。
 最後に、生ごみの水切りは焼却量を減らす効果があるとしているが、ごみ減量において水切りをどう位置づけているか、どれだけの効果が出たのか、数字でお示しください。

◎市民環境局長(岩橋秀幸君)

 1番南畑議員の御質問にお答えします。
 環境施策について、6点ございます。
 まず1点目、過去5年間の家庭系ごみの組成分析の特徴と経年的変化をお示しくださいとの御質問です。
 家庭系ごみだけの組成分析は行っていませんが、事業系ごみを含めたごみの組成分析は行っております。
 ごみの組成分析につきましては、乾燥後の重量比であらわし、その分類は、紙・布類、厨芥(ちゅうかい)類、草木類、プラスチック類、不燃ごみ類及びその他の6種類となっています。
 平成15年度と平成19年度を比較してみますと、平成15年度の結果は、紙・布類50.8%、厨芥類11.7%、草木類8.8%、プラスチック類19.6%、不燃ごみ類6.2%、その他2.9%であり、平成19年度の結果は、紙・布類44.8%、厨芥類14.8%、草木類7.9%、プラスチック類21.0%、不燃ごみ類5.8%、その他5.7%です。特徴としましては、いずれの年度におきましても、紙・布類とプラスチックの合計が約65%を占めています。また、ごみの水分率は、平成15年度46.1%から平成19年度51.3%と、年々増加傾向にあります。
 2点目、家庭からの生ごみ減量における堆肥化は有効と思うが、市の減量施策における位置づけはどうなっていますかとの御質問です。
 家庭用生ごみ処理容器については、生ごみを堆肥に変えることにより、リサイクルされるとともに、ごみの減量につながることから、循環型社会に即した有効な処理方法であると考えております。特に、市民みずからが家庭で手軽にごみ減量に取り組むことができるものであり、ごみ減量への意識を高めるためにも有効な施策であると考えております。
 3点目、電動生ごみ処理容器について、市民からの購入費補助の申し込みと支給決定数は経年的にどうなっているのかとの御質問です。
 電気式生ごみ処理容器の購入費補助の実績につきましては、平成17年度の申し込みは343件、支給決定数は77台、平成18年度の申し込みは222件、支給決定台数は50台、平成19年度の申し込みは127件、支給決定数は35台となっております。
 4点目、電動生ごみ処理容器購入費補助について、平成18年度に比べ、平成19年度に購入費補助を減らした理由と、平成20年度にふやした理由は何かとの御質問です。
 生ごみ処理容器購入補助金につきましては、平成17年度の全庁的な補助金の見直しを受けて、平成19年まで毎年、予算額で約3割のカットを行ってきましたが、平成19年2月にごみ処理基本計画を見直し、ごみ減量の目標を掲げる中で、生ごみ処理容器の役割を重要視し、平成20年度は50台にふやしたところです。
 5点目、コンポストの制度開始年からの申請数と補助支給台数、また、購入費補助を電動生ごみ処理容器のみにした理由は何かとの御質問です。
 コンポスト制度につきましては、平成7年度から平成16年度まで補助制度を行ってきました。補助開始年からの総募集台数は1,795台、申請数は669件、補助支給台数は669台です。
 次に、平成17年度から電気式生ごみ処理容器のみになった理由につきましては、コンポスト容器は臭気が強く、虫等の発生により、管理上の問題が多いとの意見もあり、電気式生ごみ処理容器の場合は家の中でも使用でき、比較的臭気や虫の発生も少なく、全国的にも普及していることから、制度を切りかえてきたところです。
 6点目、生ごみの水切りは焼却量を減らす効果があるとしているが、ごみ減量において水切りをどう位置づけているか、また、どれだけの効果が出たのか、数字で示してくださいとの御質問です。
 ごみの成分の約半分は水分であり、その水分の大部分は厨芥類よりしみ出た水であります。このことにより、生ごみの水切りはごみ減量に直接効果があり、日常欠かせない取り組みの一つであると考えます。
 また、ごみの組成分析結果により、ごみの水分量は、平成15年度46.1%が平成19年度51.3%と年々増加傾向にあります。その要因は、厨芥類の割合が平成15年度11.7%が平成19年度14.8%と増加したためであると考えます。

◆ 1番(南畑幸代君)

 ごみの問題からです。
 組成分析については、先日来より御答弁いただいているように、家庭系の組成分析ということでは行っていないということでした。事業系ごみを含めたごみ分析を行っているということで、平成15年度で紙・布50.7%、プラスチック19.6%、これ両方を合わせますと実に70.3%。平成19年度で紙・布が44.7%で、プラスチックは21%ということで、これは資源化できるごみは65.8%を占めているということになっています。
 これは、ある市で家庭系ごみの分別前のごみ袋に入っている状態で分析をしたものですが(パネルを示す)、この生ごみ類というのは、ここからここまでなんですね。72.8%ということになっておりまして、その中で堆肥化できる生ごみ、これが24%もあるということなんですね。和歌山市は、家庭系のごみのこういう分析はしていませんけれども、この部分を堆肥化するということで、施策が充実していけば、うんと減らせるのではないかということが私の質問の趣旨なんですけれども、こういう状況になっているわけです。
 水分率についてですけれども、平成15年度で46.1%、平成19年度で51.3%、約半分の水分率ということでしたね。これを水切りすれば焼却量をうんと減らすことができるというふうに思われるわけですが、私は、やっぱり生ごみの減量というのは、この堆肥化と水切りがかぎを握っていると思います。
 和歌山市も、生ごみの堆肥化については、循環型社会に即した有効な処理方法だと答えています。しかし、平成7年度から補助してきたコンポストは、平成16年度までで669台、総応募台数は1,795台であるにもかかわらず、1,126台分が不要となったということで、その理由は、「臭気が強く、虫等の発生により、管理上の問題が多いとの意見もあり、電気式生ごみ処理容器の場合は家の中でも使用でき、比較的臭気や虫の発生も少なく、全国的にも普及していることから、制度を切りかえてきた」んだということでした。
 しかし、私たちが視察に行き、調査をいたしました例えば橋本市では、コンポスト、EM容器、かご等の生ごみ処理容器も使い続けているわけです。これは補助実績は平成18年度だけで216件です。海南市も同じくこの3種類に補助して69件、田辺市も3種類で120件というふうになっています。かつらぎ町はコンポストと電動生ごみ処理容器で72件、県下だけでなくて、名古屋、長野など、幾つもの市で和歌山市よりももっと多い数の利用者がいるということです。
 それはなぜかということなんですけれども、今答えていただきましたコンポスト容器の持つ弱点、臭気や虫の発生に対してきちんと指導するリーダーがたくさん養成されている、至るところで頻繁に講習会や地域に家庭訪問までしているということもお聞きしましたけれども、実演をしてくれるんですね。いつでもどこでもというような感じなんです。
 先ほど、堆肥化は「市民みずからが家庭で手軽にごみ減量に取り組むことができるもの」というふうに言われましたが、既に平成16年度までで補助支給されたコンポスト669台と電気式生ごみ処理容器、平成17年度77台、平成18年度は50台、平成19年度は35台の計162台、合計831台の処理容器がどれだけのごみの減量に効果があったのかということがわからないという状況になっているということですね。
 それから、電気式生ごみ処理容器は申し込み数が多いです。平成17年度343件、平成18年度では222件、平成19年度で127件、累計で692件。この中の162件、約4分の1の支給ということです。財政が厳しいということで3割カットなんかも行ってきたということでしたが、ですけど、平成20年度はもっと財政が厳しいということになっているにもかかわらず、生ごみ処理容器は重要視し、ふやしたというふうに答えられました。これはこれで、ふえたということはいいことだと思うんですけれども、私は、やはり生ごみ減量施策の一貫性が問われる問題だと思うんです。
 そこで、よく考えてほしいんですけれども、他市では、コンポストの補助のうんと安いほう--電気式のものよりも安いコンポストの補助、こういうこともやっているんですね。先ほど言いましたけれども、段ボールでやっているところもある。それから、橋本市は買い物かごでもやっているんです。これ、ちょっと済みません、市長にお見せしたいんですけれども(資料を手渡す)。
 要するにスーパーに行くときの買い物かごです。あれを貸し出しているんですね。実際に私、お話聞くときに、これですと言って見せてもらいましたが、行かれて同じようにお話を聞かれた方が、僕、これ買って帰りたいと言って、いただいたというか、買って帰ったというか、もういいですよと言っていただいたと思うんですけれども、あのかごを利用して、雨が入ったりしないようなカバーを周囲にかけるんですけれども、そういう、やろうと思えばとても手軽にできる。ただ、それを指導して広げていく人がいないというのが和歌山市の状況ではないかと思うんです。
 ですから、どうしたらより多くの市民の皆さんに協力を得ながら堆肥化が進むのか、知恵を絞り、もちろん経済的なことも考えていかなければなりませんけれども、でも、お金がないからできないということではないんではないかというふうに思うわけです。
 橋本市では、耕作地、自分の畑なり田んぼなりを持っている人と持たない人とが一組になりまして、一定の場所にコンポストを置きまして、ここへ、おうちでできた、堆肥化したものを入れてくださいというふうにグループを組んでいるんです。それがこれなんです(資料を示す)。
 市長、済みません、これ非常に大きなコンポストを2台置いているんですけれども、橋本市では、道を歩くと、こういうコンポストが道路に置いてあるんです。この方が責任者で管理をされるわけですけれども、御近所の方が、この場合は16軒ぐらいとおっしゃっていたと思うんですけれども、堆肥化したものをここへ入れる。たまったらこの方が自分の畑へ持っていく。あっちこっちにそういうグループができている、こういうところで。もし途中まででうまくできなくても、そういう指導もしてくれるし、安心して堆肥にできること、任せられるというか、そういうことができています。それで、この方の畑は肥料を買うお金が非常に安くついている。中にはもう全部その堆肥化された肥料で間に合っていると、そういう方もおられるというふうに聞きました。
 ですから、やっぱり私は、和歌山市と意気込みが違うというふうに感じたんです。耕作地を持つ人と土地を持たない人と一緒にグループを組んで堆肥化に取りかかるというのは、もう本当に目からうろこという感じだったんです。
 橋本市は、初めからこうしようというふうに考えたのではありません。岡山の船穂(ふなお)町へ見学に行かれて、そこでは、堆肥を堆肥センターに持ち込んで処理をするということをやられていたんですけれども、そのセンターの建設費には1億円もかかるということで説明を聞いて、これはうちではできないということで、市としてどういうところが生かせるのかを考えたりとか、天理市の専業農家の方に来てもらって、失敗しない堆肥のつくり方を教えてもらったりとかしました。それで、初めは区長さんという、やらないかんと思った方が立ち上がって協力を求めたんです。最初は、そんなことに協力してくれる人はあるんやろうかと思っていたけれども、だんだんふえてきているということで、続いてきているわけですけれども、広がってきているということです。
 それから、耕作地を持たないということでいえば、市の所有している空き地なんかに、例えば、市民病院の前というふうにもお話しされていましたけれども、その空き地を利用して花いっぱい運動というのに取り組まれているんです。菜の花畑になっていましたけれども、全部ボランティアの方がつくった堆肥をそこへ入れて菜の花をしている。区ごとに、うちの区はコスモスやとか、うちはフジなんやというふうなことを決めて、それは、もう本当に民意でそういうふうに決めていって、ボランティアで進めていく。これは決して押しつけではなくて、自主的なもので、一律に全市民に実施させているのではないということなんです。自治会などの単位で手を挙げたところから取り組んでいっているということです。
 一定の区域のごみを、堆肥化しているその地域にパッカー車がとりに行きます。そしたら、その地域で出たごみの計量をするんです、ほかのところには行かないで。この減量を進めているその地域のごみがどうなってきているのかというのを必ず計量するんです。それで、先ほども言いましたように、1,389トンの減量という数字が出てくるわけです。先ほど言いましたけれども、その費用は1,000万円の節約ということなんですけれども、こんなふうに実際に効果が出てきて、役立っているんだ、この減量がこういうふうにつながっているんだというふうなことがわかってくると、本当にうれしいというか、やらないかんということになってくると思うんです。こんな取り組みがあちこちで行われているということなんです。
 和歌山市として、このような生ごみの減量や堆肥化等の施策について、他市の状況をみずから出向いて調査、研究したことがあるのでしょうか。もっと積極的に調査、研究すべきだと思うが、どうでしょうか。
 次に、生ごみの堆肥化の成功のかぎは、市民の力を信じて、コンポストであっても何度でも繰り返しアドバイザーの養成をしながら、相談に乗り、できるところまで徹底して指導すること、そして、その堆肥が有効に生かされて、市民の皆さんがみずからも環境施策の一端を明らかに担っていると思ってもらうこと、力を合わせて、和歌山市のCO2を削減する、そういうことにつながっているのだと思ってもらうことが大切ではないでしょうか。
 そこでお聞きいたします。
 堆肥化のアドバイザーを養成することを検討してはどうでしょうか。また、そのもとで、コンポストやEM菌の容器等を普及することを検討してはどうでしょうか。
 次に、水切りの問題です。
 広報で呼びかけても、その効果については全くわからないわけですから、もっと有効な手段を考えなくてはいけないということではないでしょうか。半分が水分ということなら、水切りしてからごみに出すことを、広報の次の手法が必要ではないかと思います。
 かつらぎ町は、一絞り1,000万円という呼びかけをしています。表面的にはほんの一言なんですけれども、その背景にある財政の問題を住民が共有している、ここが大きな違いだと思います。情報を共有するということが成功につながっているというふうに思われます。
 かつらぎ町では、廃棄物埋立処理地は全くなく、町立焼却炉も閉鎖をしています。一般廃棄物処理、焼却灰処理を民間業者に委託しているために、処理量の増加は委託費用の増加となっているわけです。そのために、生ごみ一絞り1,000万円を啓発テーマにして、一般廃棄物の分別と委託処理量の減少に取り組んでいます。平成11年度に3億円あった処理費は、5年後に1億6,000万円になったというふうに聞いています。
 それから、またほかのところの話なんですけれども、名古屋市では、分別文化が浸透しているというようなことが察せられるようなことがありました。和歌山市に引っ越されてきた方ですけれども、水分を含んだ生ごみをそのままナイロン袋に入れる和歌山市の人を見て、どうして新聞紙に包んで水分をとろうとしないのかというふうに言われたそうです。
 この水分を切ってということなんですけれども、私の近所にも、台所の生ごみは流しの下に受けるものがありまして、そこにネットを入れて、そのネットを出して、しっかり絞ってから、さらに新聞紙に包んで水分をとって、それから出している、そういう方の話も聞きました。だから和歌山市でもいらっしゃるんです。その効果がどんなふうになっているのか、先ほどはだんだんふえているんだというふうにおっしゃったと思うんですけれども。
 そこでお聞きいたします。
 水切りや堆肥化のモデル地域等を募り、取り組むことを検討してはどうでしょうか。また、他市の取り組みに学んで、もっと市民に力をかりることを積極的に取り組む必要があるのではないでしょうか。特に、女性は台所に立ち、生ごみとかかわることが最も多い状況にあります。現場の知恵をかりること、意見を吸収することは大切ではないでしょうか。
 市長も御自身で環境に優しい取り組みをされているということで前回の質問でもおっしゃいましたけれども、奥さんとごみの減量についてお話をされて、さすがはというふうに思われたことはないでしょうか。
 全国には、生ごみ処理アドバイザーなどが養成されています。そこでお聞きいたします。
 市として、市民の知恵と協力を得て、生ごみの堆肥化や減量化を進めるための委員会やプロジェクトチームを立ち上げることを検討してはどうでしょうか。

◎市民環境局長(岩橋秀幸君)

 1番南畑議員の再質問にお答えします。4点ございます。
 まず1点目、市として、このような生ごみの減量や堆肥化等の施策について、他市の状況をみずから出向いて調査、研究したことがあるのでしょうか、もっと積極的に調査、研究すべきだと思うが、どうでしょうかとの御質問です。
 市としましては、生ごみの減量や堆肥化等の施策について、他都市の状況を情報収集し、調査、研究しておりますが、他都市へ出向いて調査したことはございませんので、それらの情報を精査し、実際に現場へ出向き、今後の施策に生かしたいと思っております。
 2点目、堆肥化のアドバイザーを養成することを検討してはどうか。また、そのような方の指導のもとで、コンポストやEMなどの普及を検討してはどうかとの御質問です。
 家庭で生ごみの堆肥化を行うのには、コンポスト容器等による方法もありますが、微生物を用いて生ごみを処理しているため、臭気や虫等の発生により管理上難しく、なかなかうまくいかない方もおられると聞いております。そのためにも、市民の中からアドバイザーとして対応できる人を養成できるように、生ごみ堆肥化の講習会の開催など、市民のごみ減量の活動を支援していく施策について、他市の状況などを調査、研究してまいります。
 また、コンポスト容器やEM容器などの普及につきましても、市民の中からアドバイザーとして対応できる人の養成とあわせて検討してまいります。
 3点目、水切りや堆肥化のモデル地域等を募り、取り組むことを検討してはどうかとの御質問です。
 生ごみの水切りにつきましては、「ごみのわけ方・出し方」等のパンフレットやホームページに掲載し、啓発を行っておりますが、先ほども申しましたように、生ごみの水切りは、ごみ減量に直接の効果がありますので、今後、より一層の啓発を行ってまいりたいと考えております。
 水切りと堆肥化のモデル地域等を募り、取り組む仕組みにつきましては、今後、調査、研究してまいります。
 4点目、市として、市民の知恵と協力を得て、生ごみの堆肥化や減量化を進めるための委員会やプロジェクトチームを立ち上げることを検討してはどうでしょうかとの御質問です。
 生ごみの堆肥化や減量化を進める上で、実際にごみを排出される市民の方の御協力は不可欠なものと考えます。環境やごみの減量について、みずから考え行動している個人、団体もたくさんありますので、今後、ごみ減量のため、他都市の状況等を調査、研究しながら、市民と市が協働していける仕組みを検討してまいります。

  • 最終更新:2014-11-03 05:30:01

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