和歌山県

和歌山県議会とEM

平成11年9月 和歌山県議会定例会

○農林水産委員会委員長(大沢広太郎君)

 農林水産委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。

 次に、松枯れの主原因は松くい虫であるとの森林総合研究所の見解であるが県はどのように考えるのか、また空中散布をやめた理由は何かとただしたのに対し、森林総合研究所は二百名ものスタッフを持つ国の研究機関である、県は国の指導に基づき、現在のところは松くい虫によるものとして防除対策等を行っている、また空中散布については、人家等周辺環境にも配慮するとともに、松林面積が減少する中、被害がピーク時点より減少していることから行っていないとの答弁がありました。
 これに関し、煙樹ケ浜の西側で松枯れが目立っているので消毒を徹底すること、イヌツゲ、アカシア等、広葉樹のところは抵抗性松に改植すること、また広島大学では樹木の成長促進に竹炭とEM菌をまぜ、松林への散布を研究している、実験段階ではあるが研究課題として検討してはどうかとの意見、要望がありました。

平成25年6月 和歌山県議会定例会

○岩田弘彦君 

 それでは、続きまして大項目の2番、環境保全型養鶏について質問いたします。
 環境保全型養鶏ということで、私、岐阜県のほうに行ってまいりまして、そこはEM菌というものを使いまして、餌からもう変えていくというやり方をしておりまして、においは少なくて、できた堆肥は、橋本養鶏組合の皆さんも一緒に行きましたので、その皆さんに聞きますと、大体できた堆肥が橋本養鶏組合では100円、そこの堆肥は300円で売れているということがございました。
 EMがどうこうという話ではなくて、やっぱり一番思ったのが、和歌山県は100円なんですが、向こうは300円でも価値があるという堆肥ができていると言う。もう1点、ちょっとショックやったんですが、この300円の堆肥、誰が買ってますか、どこへ売ってますかというのが気になりましたんで、聞かしていただきますと、「和歌山県の梅農家に売ってますよ」というお話でした。私としましたらちょっとショックでした。どっちかいえば、和歌山県でつくった堆肥を300円で買ってもらえるようにしないといけないんではないかな。だから、わざわざ遠くから300円で買わなくても、逆に今度は、私の心の中では、和歌山県でええ堆肥つくって岐阜県に500円で売ったるでみたいな、そのぐらいの気持ちになってしまいましたんで。
 まず1番目は、養鶏排せつ物の利用促進についてお聞きいたします。
 本県において、畜産経営の大規模化が進展した結果、生産した家畜排せつ物堆肥を自己経営内または地域内でいかに生かしていくかが新たな課題となっています。
 このため、平成21年8月に家畜排せつ物の利用の促進を図るための計画を策定して、平成27年度を目標に、県、市、農業関係団体、畜産農家、耕種農家等の関係者が一体となって家畜排せつ物の利用促進を図るための取り組みを推進しているところであります。
 県民の環境保全に対する意識が高まる中、地域資源を生かした堆肥等による土づくりを基本に環境保全型農業を推進し、耕畜連携の強化、ニーズに即した堆肥づくり、家畜排せつ物のエネルギーとしての利用、この3つを柱に家畜排せつ物の利用促進が図られていますが、養鶏における現状と今後について農林水産部長にお伺いします。

○農林水産部長(増谷行紀君)

 養鶏排せつ物の利用促進についてですが、本県における年間の鶏ふん発生量は7万8000トンで、県内家畜の排せつ物総量の61%、また窒素量換算による発生量は1506トンで、家畜全体の86%を占めております。
 鶏ふん堆肥については、県内では主に野菜や果樹の幼木などに一部利用されてはいるものの、品質が安定していない、散布しにくい、あるいは使用方法がわからないといった問題により利用が進んでいない現状にあります。
 堆肥としての利用を促進するためには、農家のニーズに合った良質の堆肥を供給することが重要であり、同時に利用農家に対しては、堆肥に関する使用方法や利用効果などの知識を普及する取り組みが必要であります。
 また、エネルギー利用については、鶏ふん処理用に開発された燃焼・発電施設は、日量数百トン規模の処理量で数十億円の設備投資ができる場合に成り立つシステムであり、現状では県内導入は困難と考えております。
 今後は、県内外で広く利用されるような良質堆肥を供給することを目標に生産技術の研究を行い、畜産農家への技術指導に努めるとともに、堆肥利用に係る研修会を開催するなど、鶏ふん堆肥の利用促進を図ってまいります。
 なお、梅干しの加工段階で生じた梅調味廃液を堆肥製造時の消臭資材として使用し、得られた鶏ふん堆肥を梅農家で活用する地域循環型農業の実践に向けたモデル実証試験を今年度から実施する予定でございます。


  • 最終更新:2013-11-24 15:06:58

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