大分県


大分県議会とEM

【 平成 6年 第3回定例会(9月)-09月21日-03号 】
P.49 
◆ 堀田庫士議員
 次に、ごみ減量の問題について質問します。
 以前より関心がありましたので、いろいろと資料を取り寄せてみましたところ、ふる新聞に岐阜県可児市のことが載っていました。それは、家庭の生ごみをバケツに入れて、ボカシと呼ばれているEM菌という微生物の入った粉状のもみ殻を振りかけるだけで堆肥が簡単にできる、しかも悪臭がしないということで、家庭の生ごみを堆肥にするリサイクル運動に市が取り組んで、家庭から出るごみの量を一割近く減らした、という記事でありました。しかも、市のシルバー人材センターでボカシをつくっているので、高齢者の社会貢献にもなっているというものでありました。
 神奈川県平塚市でも、マンション百五十世帯の住民にボカシと容器を無料で配り、週一回、市のトラックで回収し、農家や農業試験場の農地に入れて、ごみ減量と同時に有機肥料としての実験をしているということであります。
 九州では佐賀市がこのEM菌を使った無農薬の公園づくり--多布施川の河畔公園五ヘクタールに既に着工し、この公園のほか、町の花づくりにもボカシでつくった堆肥を利用し、活用しています。
 ことし五月、厚生省、通産省、環境庁後援の、東京国際貿易センターで開催されました第三回廃棄物処理展でもボカシのコーナーが設けられ、多くの参加者を集めていました。
 このように幾つかの自治体が取り組んでいる生ごみの減量化、リサイクルについて既に大分市でも取り組んでいる女性グループがあるということで、私も見学に行ってまいりました。それは大分市の津留地区の女性グループで、ボカシをつくり、一袋百円で分けておりました。一戸の家庭から出る一カ月の生ごみが、百円から三百円で優秀な堆肥に生まれ変わるというわけであります。ボカシをつくる指導や講演にも、要請があれば出かけていくということで、中津、宇佐、高田、国見、日田、九重、別府、野津、津久見、佐伯等々、多分今では大分県下すべての地域に広がっているのではないかと思われます。
 このボカシのもう一つの特徴は、EM菌により生ごみから出る液肥が河川の浄化にも役立つということであります。家庭の雑排水が河川汚濁の最大の原因だったわけですが、これが全く逆になるというわけであります。大分県下の自治体としては、別府市と津久見市が行政としてタッチし始めているようであります。多分、現在ボカシによるごみ減量に取り組んでいるボランティアグループは、全国で大分県が一番多いのではないかと思われます。
 そこで提案と質問をいたしますが、担当課はこういった動きがあるのを知っていますでしょうか。最終的には、ごみ減量、リサイクルは各自治体が取り組む問題となるでしょうが、いろいろな試験機関を持ち、システムづくりや統合に最もすぐれている県が、環境を守るために率先垂範取り組んで研究し、各市町村と連携をとるべきだと考えますが、いかがでしょうか。
 なぜ私がこういう提案をするかといいますと、このEM菌を発見したといいますか、つくったといいますか、琉球大学の比嘉照夫教授は、かつて大分県内で研究に従事されていたこともありますし、普通、こういう発見をされた方は特許を取りまして、それを利用して業者が金もうけをすると、こういった一般的なパターンがありますが、この人は地球環境を守るため、製造方法を全くオープンにして、たれでもつくれるようにしています。それで、ボランティアグループで一袋百円でボカシができるということになり、金もうけに利用されることなく、その上、実施すれば効果があるということで行政もタッチしやすいと思うわけであります。
 次に、先ほど申し上げましたボカシでつくった堆肥のことですが、この効果につきましては、例を挙げれば切りがないくらいの実験、実用がありまして、昨年の冷害の中で逆に米を増収してみせた福島県いわき市の緑農園も、EM農法の一つの見本と言えます。これは農業における一つの革命と言えるほどの効果があるそうで、民間レベルの先進地もたくさんあると聞いております。
 農政を担当され、日夜頭を悩ませておられる執行部の皆様に、ぜひ大分県農業発展のために実験等に取りかかられたらいかがなものかということを提案し、お尋ねいたします。
 このボカシを入れた生ごみをもっと広範囲に農業用肥料として利用するために、リサイクル用プラントの実験も既に行われておりまして--現物はここに持ってきております、このような固形になったような形になるわけですが、実験もここまで進んでいるということを理解いただけると思います。
 県では、産業廃棄物のリサイクルをするために、先ごろ第三セクターをつくりプラントを建設するようにしていますが、近い将来その隣に生ごみのプラントができ、県下の生ごみが農業用肥料として再生産され、地球に優しい肥料として多くの人々に喜ばれる日が来るのではないかと予想するものであります。環境、農政、河川と担当する課が異なりますが、ぜひ研究グループをつくり、取り組んでいただけたらと希望するものであります。
◎二宮正和保健環境部長 ボカシの活用についてお答えいたします。
 EM菌を使ったボカシにつきましては、議員ご指摘のように県内の市町村や婦人団体等の間で、生ごみの減量化の手段としてかなり普及いたしております。
 しかしながら、EM菌ないしボカシにつきましては、その生態系に及ぼす影響など科学的な知見が明らかになっておらず、行政としてこれを推進するにはなお検討すべき問題も多いということから、各県におきましても積極的に対応していない状況にございます。本県としましても、当面、慎重に対応した方がいいのではないかと考えております。今後、EM菌やボカシの普及の状況を見守りながら、これらに関する国などの情報の収集に努めてまいりますので、ご了承賜りたいと存じます。
◎河野利武農政部長 初めに、EM菌でつくった堆肥の研究についてお答えいたします。
 農業の分野におきましては、化学肥料や農薬の使用量を三割削減することを目標に、環境に優しい農業--ソフト、安心感の持たれる農業--セイフティー、土づくりを基本とした農業--ソイル、それそれの頭文字をとりまして、三S農業を運動の柱といたしました環境保全型農業を推進をしております。
 ご指摘の農業分野におけるEM菌の効用につきましては、これまで土壌微生物資材の一つとして、日本土壌肥料学会や国の試験研究機関で検討されてきておりますが、学術的に裏づけがなされていないのが現状であります。県といたしましては、当面、情報収集に努め、国や各県の状況を見守りながら今後の対応を検討してまいりたいと考えております。

【 平成 6年 第4回定例会(12月)-12月08日-03号 】
P.46 
◆ 木許晃議員
 そこでお尋ねいたしますが、私は、これは明確に悪臭公害であると考えていますが、県は業者と公害防止協定を締結した経緯はあるのでしょうか。もし、ないとするならば、なぜ締結をしなかったのか、その点、ご説明をいただきたい。
 また、この鶏ふんを加工、堆肥化し、製品とすることは考えられないのでしょうか。
 最近、話題を呼んでおりますEM菌を散布すれば、悪臭を抑え、これを堆肥化することも可能だとも聞いておりますが、EM菌の効果に疑問を投げかけるとともに、これは誇大宣伝だとされる、ある団体もあるやに聞いております。
 そこで、県当局はEM菌の効力と使用についてどのように考えておられるのか、関係部長にお尋ねをいたします。
 また、又野養鶏場の悪臭公害、害虫公害に対し、今後どのような対策で臨もうとお考えになっているのか、重ねてお尋ねをいたします。
◎河野利武農政部長
 次に、EM菌の効力と使用についてであります。
 EM菌を用いたふん尿の堆肥化については、民間レベルにおける事例は報告されているものの、生態系に及ぼす影響など学術的なデータに乏しいのが現状であります。このため、県といたしましては情報収集に努め、国や各県の状況を見守りながら今後の対応を検討してまいりたいと考えております。

【 平成17年 第1回定例会(3月)-03月10日-05号 】
P.84 
◆ 賀来和紘議員
 次に、資源回復のための土壌改良への取り組みについてお伺いします。
 母貝を取り寄せる熊本県河内町も、かつてはアサリが絶滅に瀕した時代もあったそうであります。そこで、「もう一度、有明海にアサリを」を合い言葉に、EM菌を利用しての土壌改良に目を向け、平成十二年度から女性部を中心に土壌改良に取り組んでまいりました。その結果、EM菌をまき始めてから徐々にヘドロの海に変化が起こり、トビハゼやカニの動く姿が見られるようになり、平成元年にアサリの共販はゼロであったものが、平成十五年度には八千三百万円を売り上げるまでになったと聞き及んでいます。
 母貝放流も大切な事業の一環でありますが、この河内町漁協の女性部の土壌改良への取り組みも評価できるのではないかと思います。資源回復計画の一環として土壌改良に取り組むお考えはないか、お伺いをいたしたいと思います。
◎ 渡辺節男農林水産部長
 お尋ねのEM菌を利用した土壌改良につきましては、EM菌の組成や働きのメカニズムが科学的に解明されていないことから、現時点では県の事業として取り組む計画はありませんが、海をきれいにしようとする漁協女性部の活動については今後とも支援してまいりたいと考えております。
 以上です。


  • 最終更新:2013-11-24 23:34:26

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