奈良県

奈良県議会とEM

平成 8年  6月 定例会


◆ 四十六番(梶川虔二君)

 第五点目に、農業臭化メチル対策についてお尋ねをいたします。
 ご案内のように、地球は上空にオゾン層があり、ここで有害な紫外線をカットしております。そのおかげで地球上に生物が存在すると言われております。しかし、そのオゾン層が、エアコンや冷蔵庫やスプレーなどに使われているフロンガスにより破壊されているとして、モントリオール議定書で、フロンガスを平成八年から生産を制限し、平成二十二年には全廃することになっております。我が奈良県でも、電気製品などに使われたフロンガス回収に取り組んでいただいております。ところで、同じくオゾン層を破壊するとして臭化メチルが挙げられました。臭化メチルは、イチゴやトマトやナスなどの連作をするためにはなくてはならない土壌消毒の農薬でございます。シーズン外れのイチゴや野菜が食べられるのは、この農薬のおかげであります。昨年十二月のモントリオール議定書第七回締約国会議では、臭化メチルについて、先進国は平成十三年から段階的に削減し、平成二十二年には全廃すると合意しました。イチゴの生産の高い奈良県としては土壌消毒に大きな打撃です。しかし、モントリオール議定書に従って臭化メチルの生産は制限されていきます。環境にやさしい農業を進めるためにどのような対策を考えておられるのでしょうか、増井農林部長のお考えをお聞かせ願いたいと思います。

◎農林部長(増井勲君)

 (登壇) 四十六番梶川議員のご質問にお答えいたします。
 私に対しましては、農業の臭化メチル対策ということで、イチゴ栽培などの土壌消毒に使用されています臭化メチル、これが使用禁止になるということで、環境にやさしい農業をどう進めるのかと、こういうことでお尋ねでございます。
 本県の農業生産現場におきましては、議員がお述べのように、臭化メチルは、イチゴ、トマト、あるいはキュウリ、また花き類などの土壌の病害の防除に用いられております。これらの農産物の生産安定にはまた大きな役割を果たしており、欠くことのできないものでございます。平成六年度の使用量は約百五トンが使用されているという状況でございます。こうした状況に対応するために、現在県農業試験場で進めております臭化メチルの代替技術の開発ということでございますが、三点ほどございます。一点はまず、本県が技術開発をいたしました、太陽熱の土壌消毒による効果的な防除方法、これの技術の確立。さらには二点目は、有用微生物といいます、天敵、虫を虫で殺すという、これを用いた土壌の病害の防除法の確立。さらには、抵抗性の台木を用いました接ぎ木による防除法の確立、こういうようなことに取り組んでいるところでございます。その取り組んでいることについての早期に成果を上げるよう努力いたしますとともに、引き続きそういうことを通じて環境にやさしい防除技術の確立の推進に努めてまいりたいと、こう考えております。


平成10年  9月 定例会

◆四十六番(梶川虔二君)

 (登壇) 議長のご指名をいただきましたので、ただいまから一般質問をさせていただきます。
 先日、ある県の幹部職員から、梶川さんの質問はいろんなものが出てきますなあと言われまして、若干痛快に感じながら、かつ気になるところもあったのでございますが、きょうはいろいろな県民の意見を聞きまして、できるだけオーソドックスな形で質問をしたいと思いますので、よろしくお願いをします。
 まず第一点目として、重度重複障害者の問題についてお尋ねをいたします。
 私の近くに重度重複障害児を持った母親があります。七年ぐらい前に夫を亡くして、親一人、子一人の生活をしております。その障害児は奈良養護学校高等部に通学をしております。母親が働かなければ生活できません。
 仲間と福祉作業所をつくり、家庭生ごみを有機肥料にするのに使うEMばかしをつくって売っております。ひとりで頑張っているのですが、最近ではどうしてもやり切れなくなり、通学スクールバスから家に帰る道はヘルパーの力をかりようと、今その方法について検討をしておるところでございます。このヘルパーも、福祉部は通学目的は福祉と違うからだめだと言うし、教育委員会は、夜間中学の障害者通学にヘルパーが欲しいと言えば、ヘルパーは福祉の問題だと言って、双方とも障害者のことは全然考えてくれません。双方で話し合う場をつくって、十八歳以下の障害児の通学にヘルパーがつけられるようにしてください。いかがでしょうか。


  • 最終更新:2013-11-24 14:59:57

このWIKIを編集するにはパスワード入力が必要です

認証パスワード