小金井市(13)


小金井市議会とEM(その13:H24.06)

2012.06.19 : 平成24年ごみ処理施設建設等調査特別委員会(6/19)  本文
◯今井ごみ対策課長補佐 それでは、ごみ対策課から、調査項目に係る経過及びこれに伴い提出いたしました資料について、順次ご説明させていただきます。
 初めに、調査項目(4)ごみ減量及び資源循環等について、及び報告事項(4)HDMシステムの検討状況についてご報告いたします。資料、第11回HDM導入検討会会議結果(要旨)をご覧ください。去る平成24年5月21日に開催しました第11回HDM導入検討会における会議録並びに提出資料となります。
 添付の資料1をご覧ください。資料記載の機器が、日量25キログラムの処理能力を有するHDM高速堆肥化装置となってございます。なお、現時点において、この機器が実際に運用されているという情報はございません。
 添付の資料2をご覧ください。業務用生ごみ処理機発酵促進材製造装置となっていますが、型式は資料1のものと同じであることがご確認いただけるかと思います。この機器につきましては、全国に多店舗展開している外食産業において、長年の稼働実績がございまして、店舗から出る生ごみについて、バクテリアを活用して粉末状に処理し、自家利用やお店の植栽に有機肥料として利用するなど、全国的なリサイクルに取り組んでいるということを確認してございます。
 添付の資料3をご覧ください。これは実証実験に係るスケジュール(案)ということで、HDMテストを推進する会にご提案させていただいたものとなります。市では、この第11回HDM導入検討会において、資料1記載の機器を実証実験に用いること、資料2の機器の稼働状況視察を行うこと、資料3のスケジュールに従い、実証実験に係る諸案件の協議を進めてまいりたいということについて提案を行いまして、HDM導入検討会の方々と協議を行わせていただいたところです。市とHDMテストを推進する会との協議内容につきましては、後ほど会議録をご覧いただきたいと思います。
 なお、この後、平成24年6月14日付けにおいて、第12回HDM導入検討会を開催してございまして、資料2の機器の稼働状況視察を行ってございます。会議録等につきましては、HDMテストを推進する会との調整が済み次第、本委員会に提出させていただきたいと考えてございます。
◯鈴木委員 ご指名をいただきましたので。
 資料請求して作っていただきました。ありがとうございました。私たちにはなかなか分からない、たくさんの方がこれ以外にも減量に関する活動をされているということで、資料を作っていただく説明の中で聞かせていただいたわけです。
 そういう中で、減量というのは様々な方向、やり方、方式があるんだなということも学ばせていただいたわけです。こういった中で、23陳情第84号をどのように受け止めていくかということで、この資料を作っていただいたわけですが、検討する場の創設、そして市民に広く検討されることを希望されているこの陳情ということになりますと、これらの団体と担当部局との関係ということで資料を作っていただいたわけです。
 しかし、公式にということになると、公式という言い方かどうか分かりませんけれども、応援活動をしているということで、この3団体があるというご説明をいただいたわけです。こういった中で、この三つの団体と今後どのように関係が発展するというか、HDMのことも含めてですけれども、集約をされていくのかということだけ伺いたいと思うんですが、いかがでしょうか。
◯今井ごみ対策課長補佐 では、ただいまの鈴木委員からのご質問にお答えさせていただきます。
 まず、堆肥化事業応援ボランティアの方におかれましては、生ごみ乾燥物肥料化機器稼働等委託の受託者を推進する事業にご賛同いただける方との位置付けで、市の生ごみ乾燥物肥料化の活動についてのご支援、応援活動をいただいているところでございます。
 また、生ごみを土に環す会の代表者の方におかれましては、市主催の生ごみ減量リサイクル講座の講師としてご登壇いただくなど、ご助力を頂いているところでございます。
 最後、土曜生ごみリサイクル連絡会におかれましては、実施校における投入管理、立ち会いなどを行っていただいているほか、生ごみ乾燥物肥料化機器稼働等委託の受託者への使用状況等の報告などについて情報提供をしていただくなど、大変厚いご助力を頂いているところでございます。
◯鈴木委員 ありがとうございます。
 これらの団体と、またHDMの減量処理を推進する会の方々の活動とを含めて、総合的にこれからどういう方式を採っていくかということで、引き続き市民の思いを受け止める形で、また成果が得られるような方向を見出していっていただきたいということをお願いして、私の質問を終わりたいと思います。
◯森戸委員 議事進行。23陳情第84号は、生ごみ減量について、HDM方式の実証実験を行うことについての陳情書も多くの方法の一つと捉え、それにとらわれることなく自然科学的、社会科学両面から市民の日常生活に関わることを広く検討されることを希望いたしますとあって、この中の一環でもあるかなとも思っているところがあって、その関わりもあるので、今日、一定議論は必要なのかなとは思っているので、できれば私は、若干保留していただいた方がいいかなと思っています。
◯森戸委員 1点目は、HDMシステムについてであります。実証のスケジュールも含めて、協議の中身が今日、提出されておりまして、私たちが採択をした日量1トンということではないわけですけれども、市の方から一定の、20キログラムから50キログラムタイプですかね、が提案されて、あと100キログラムタイプまでかな。実証実験に係るスケジュールも市の方から提出していただいているということで、一歩前に進んだのかなと思うんですが、この会議録の中の3ページに、市民の方から、「HDM方式の実証実験について、市が積極的なスケジュールを示し、協議内容を精査したいとの申入れがあったことは評価したい。一旦持ち帰り、小金井市生ごみ減量処理HDMテストを推進する会としての見解を取りまとめたい」ということで終わっています。
◯片山委員 関連。森戸委員の1点目ですか、HDMの庁議の経緯のところについて関連したいと思います。
 こちらは、今回の検討の状況を読ませていただきますと、市からの提案について持ち帰りということで、先ほど森戸委員が、その続きはどうなったかということをおっしゃっていましたけれども、私もその件についてはお聞きしたいと思うんですが、協議の経過が、このような形で毎回、示されていて、どのような形で市民団体がいろいろな提案をし、市が受け止めたり、またかなり消極的な部分もあったかなと私は思っているんですが、こういった経緯がよく分かって、市民と一緒に進めていっているという状況は非常に良かったんではないかと思っています。それが、やはり実証していくというような一つの研究の成果ではないかなとも思うんですね。このHDMについての実証自体はまだできていないわけなんですけれども。
◯小野ごみ対策課長 それでは、順に答弁させていただきたいと思います。
 まずHDMの関係でございます。前回、第11回のHDM導入検討会会議録の方にお示しをさせていただいたところなんですけれども、6月の開催状況については、6月14日に第12回目のHDM導入検討会を開催させていただいてございます。そのときに、HDMテストを推進する会の皆様方から、私どもの提案を是非一緒にやっていきたいということでお答えを頂いておりますので、実際、実証をこれから検討していく中で様々な問題があります。においの関係ですとか置く場所の関係、それと先ほど、私どもの資料で紹介をさせていただいた機械なんですけれども、結構大きい機械でして、それを置く場所もきちんと検討していかなければならない。これから実証実験を行うに当たっての様々な問題、課題等も、HDMテストを推進する会の皆様方と一緒に協議、検討して、実際に置いても、これは問題ないというところが確認されたら実証していくという形の流れにしていきたいなと考えてございます。
(中略)
 あと、片山委員の関連の質問、ちょっと順番が逆になってしまいましたけれども、HDMの関係なんですが、具体的に、この実証実験を行うかどうかというところも含めて、これからHDMテストを推進する会の方々とも細かい部分まできちんと検討して、お互いに納得する中で実証実験を進めていきたいと考えてございますので、資料としてお示しをさせていただいたスケジュールについては、現段階での案でございます。今後のHDMテストを推進する会の方々との検討状況によっては、このスケジュールは当然変わってくることも視野に入れてございます。
◯今井ごみ対策課長補佐 では、ただいまのご回答内容に若干補足説明を加えさせていただきます。
 まず、宮下委員からご質問にありました貫井南町の生ごみ処理機の件についてですが、市の方としまして、排気ダクトと機械を入れている箱の部分に、ちょっと空間が開いているところがございました。その部分からにおいが漏れているのではないかということで検証確認を行ったところなんですけれども、実際、メンテナンスを入れたばかりで、脱臭剤等も入れ替えを行っているので、そういったことは要因ではないという確認を頂いたのと、ダクトと建物をつなぐ、直結して空間をふさぐという対策について、市の方からお願いをしたところなんですけれども、実際、生ごみ処理機自体に、重量を感知して、その重量に基づいて機械制御をしていく、中に解析路が入っているということで、建屋につなげてしまうと、建屋の重さを感知してしまうので誤作動を起こす可能性がある。根本的に改善をすることは非常に難しいという回答を頂いたところです。
 先ほど小野の方からご回答させていただきました外との排気口の部分について、活性炭フィルターを付けさせていただくということで改善策を今、講じてございます。実際、この部分については、6月15日付けでメーカー側に発注をかけさせていただいておりまして、今月中にはおおむね着手、着工完了する見込みとなってございます。
 プラス、片山委員から、HDMの検討内容についてということでご質問いただいた件に若干補足をさせていただきます。実際、小野の方でお話ししたとおり、現時点でお示ししたスケジュールというものは、HDM導入検討会における協議の進行度に係る目標を視覚的にお示しさせていただいたものにすぎません。実際のところ、6月14日付けで開催した際、市と協議を進めていきたいというご回答を頂いてございまして、今後の流れとしまして、第13回を7月5日に開催を予定してございまして、その中で協議事項、今後の検証を要する項目等を、HDM導入検討会の方からまずお示しいただくことと、市の方からも当然、それと同じ内容で精査した資料を出させていただいて、そこから協議を進捗させてまいりたいと考えてございます。
◯森戸委員 HDMについては、今後、市民団体もこれでいこうということで良かったと思います。規模はちょっと小さいですけれども、これから更に詰めていかれることになるかなと思いますが、その点からすると、スケジュールも示されていまして、予算要求、またはスケジュールで陳情処理となっているんですが、陳情処理という意味がどういうことなのかよく分からないので、ちょっと伺っておきたい。
 それから、今日示された、HDMの高速堆肥化装置というのと発酵促進材製造装置があって、ちょっと違いが、それこそよく分からないんですね。どういうふうに違うのかということを説明していただけないかと思いますが、いかがでしょうか。
◯今井ごみ対策課長補佐 森戸委員の2問目、まず1点目ですね、陳情処理の意味とは何かというご質問だと思うんですが、こちら、ご提案させていただいた段階においては、この事業の協議の内容についてご了承いただけるかどうか不明な点がございましたので、その後の陳情のおさめ方などについてのスケジュールも一定程度文言として載せさせていただいたにすぎません。
 2点目の、機器の差は何かということなんですが、処理能力にも若干差が出てまいります。今、稼働実績のある発酵促進材製造機につきましては、先ほどの型枠、カタログスペックどおり、日量50キログラムの処理ができる。使われている菌床については乳酸菌と聞いてございます。片や、HDM高速堆肥化装置につきましては、今、実証、実稼働している機械はございません。なおかつ、HDMの菌床を使用するため、中で攪拌するための一定のスペースが必要ということもありまして、処理能力的にも半分ぐらい、25キログラムから30キログラムに落ちるというところまでの違いは確認できているところでございます。
◯稲葉市長 この陳情、HDMが挙がるときにも、私自身はちょっと、すぐに私たち行政が対応できるのかなということは申し上げさせていただいたと思います。市民の方々が非常に熱心に取り組んだということ、そしてまた議会も全会一致で上がったということがありました。やはり今、篠原委員が言われるとおりかなと思っておりまして、陳情された方とも何回か私もお話しさせていただき、ご本人もごみの減量に取り組んでいらっしゃいます。
 そういう意味で、篠原委員が言われるとおり、その時点においては、それがいいという判断があれば、それをずっと貫かなければならないというものでもないだろうと思っておりまして、また新たな考え方があれば、それも当然考えていく必要はあるのではないかなと考えております。
 ただ、市民の方々の熱心なごみ減量に対しては、我々、行政を執行する立場の人間としても、市民の方々に感謝申し上げたいと思います。さらに、小金井市のごみを広域支援で受けてくれている施設関係者、住民の方々にも感謝を申し上げ、ごみ減量には取り組んでいかなければいけないと思っております。
◯田頭委員 一定この陳情に対しては、今、篠原委員からもまとめのようなご発言があり、私もこの間の中で、やはりHDMという形で、かつては議会としての態度は示したわけですけれども、更なる検討ということで、様々な方式で生ごみの減量に取り組むべきだというところ、そこにいろいろ知見も組み込んでいくべきだというところで考えていくべきだと考えております。
 そういった観点から、更にまた減量ということで伺いたいわけなんですが、まず一つには、生ごみを減量させるために、生ごみ処理は事業化していくべきだという、先ほど森戸委員からのご意見もありました。これに対してはご意見として承りますというようなことであったわけですけれども、やはりここの部分は更に検討していくべきだと思っています。
 そういったことで、可燃ごみの5%の減量ということが、平成24年度の一般廃棄物処理計画の中でも、ごみ減量の中ではっきりとうたわれているわけです。可燃ごみは5%、不燃系ごみは1%と目標値が出ています。では、具体的にどうやって5%を実現させていくのかというところですけれども、まず小金井市が取り組んでいるところとしては、小・中学校に設置されている処理機の中で、給食の残渣以外には、地域の方のご協力を得て、小・中学校での土曜日の地域の生ごみ投入があります。それからまた、東児童館を始め、各地域の中に設置されている処理機があります。小・中学校の方の処理機は、乾燥機で乾燥タイプ。また、先ほどの貫井南町の団地にあるのも乾燥タイプということでしたが、それ以外のタイプでの処理機もあるわけですね。東児童館を始め、消滅型と言っていいのかどうかは分かりませんけれども、様々な方式で行われています。
 この陳情書にも、HDM以外の様々な方式も検討せよということですので、まず小金井市が実際に行っている様々な事業、使われている処理機それぞれのコスト、そして今年度の目標値というものを出す必要があると考えますが、いかがでしょうか。これは出ているのでしょうか。
◯田頭委員
 ですので、こうやって実際に乾燥物の中に異物が混ざることもあると思いますが、例えばHDMだったら、異物が混ざっても問題なかったというような処理方式もありますので、そこは研究しながら、また啓発しながら進めていきたいと思いますが、是非他市の事例を更に研究していただきたいと思います。これは意見・要望で終わらせていただきます。
◯板倉委員 陳情と調査項目がセットで議論されておりますので、質問いたします。
 陳情については、篠原委員も言われますように、技術は日進月歩ですから、陳情を採択して以降の新たな動き、技術の発展もありますので、それに即して市の方がいろいろ対応をされるのは当然だと思っております。
 ただ、陳情書は実証試験をやってほしいということですから、実際に事業化しろという内容ではありません。まずは実証試験ということですから、それは当然、議会は全会一致で行っておりますので、進めなければならないと考えております。
 HDMの実証試験で伺いたいんですが、基本はHDM導入検討会での議論、そこでの到達に基づいて行うことになるのは十分分かるわけでありますけれども、ただ、私、市の姿勢がだんだん後退しているのではないかなという思いを持っています。当初は日量200キログラムと言われていたのが、前回のごみ処理施設建設等調査特別委員会では日量50キログラムに変わり、今回の資料では日量25キログラムというところの機械を使うとなっております。そういう部分では、だんだん扱いが小さくなってきたなという思いがするんですね。
 第11回目のHDM導入検討会の会議録というんですかね、会議結果を見ますと、何よりも気になるのは、前回のごみ処理施設建設等調査特別委員会でも指摘をいたしましたけれども、本会との協議に基づき、稼働、設置等に係る条件を定めた上で、自治会、町会等の単位でご協力いただける方を公募したいと考えておりというのが市の方の考えなんですね。自治会、町会単位の、それぐらいの区域の範囲、区域なのか、規模と言った方がいいんでしょうかね、その範囲で公募を行っていくということなんですね。
◯小野ごみ対策課長 それでは、順にお答えさせていただきたいと思います。
 まず、町会、自治会の方に公募をした結果、応募がなかったときのこととかということでご質問を頂きました。まず、私どもは、HDMテストを推進する会の方々と一緒に、HDMの日量25キログラムの機械を入れたときの様々な問題、課題等々を一つ一つ検証していった上で、実証実験に向けていきたいと考えている中で、公募をする前も、その様々な問題、課題がクリアされた段階で初めて公募をしたいと考えてございます。その中で、できるだけどなたもが町会、自治会で応募ができるような体制作りをした上で広報していきたいと考えているところは、まずご説明をしたいと思います。
 その中で、公募した結果、当然今後、HDMテストを推進する会の方々と一緒に、その辺の最終的な課題ですよね、応募がなかったときのことも含めて検討していきたいと考えてございます。
 それと、市として積極的な立ち位置になっていないということでご質問を頂きましたけれども、前提といたしまして、今、日量25キログラムのHDMの機械の導入実績がないというところが、まず一つ大きな課題としてあるところです。その中で、当然のことながら、先ほども説明させていただいたとおり、様々な問題、課題が発生してくるわけなんですけれども、その様々な問題、課題が発生したとしても、HDMテストを推進する会の方々、私どももお互いに納得をした上で、これはいけると確証した段階で実証実験をしたいと考えてございます。実証実験をするために、課題、問題をクリアしていきたいということで、決して後ろ向きではありません。
 それと、更なる生ごみの減量の追及というところでございますけれども、当然のことながら、今、燃やすごみの中の生ごみの減量を、どのように対策を講じていくかというところが課題となっているわけでございますので、HDMの生ごみ処理機の実証実験と並行して、生ごみの減量をどのような形で考えていくのかというところも併せて検討していきたいと考えてございます。
◯板倉委員 再質問で再度伺ってまいりますが、まずHDM実証試験の方向に向けての議論なんですけれども、自治会、町会の範囲内というか、その数と言った方がいいんでしょうかね、単位でご協力いただける方を公募したいということで、公募がなかった場合のことについてはHDM導入検討会と相談していきたいということなんですが、要するに、市の姿勢が問われていると私は思っているんですよ。議会は全会一致で、実証試験、やってみようではないか。ある意味では、その結果を踏まえて、またそのときに考えればいいではないかというスタンスですよね。それは私も同じ考えでいます。それが小金井市に合っているのか、やってみてどうだったかというのは、そのときに検証すればいいわけですから。それに対して、議会は全会一致で認める。市にもそれをやってもらいたいということで今、投げ掛けている。市はその方向に向かって、HDM導入検討会と、今度第13回目ね、7月5日に会議を開くと。
 市の姿勢。公募したけれども、応募はなかったけれども、だったらば市としてやりましょうという姿勢にならないと、そのときに協議して、では、また再度、だれかできそうな人を探しましょうみたいな話になってしまうと、結局、それが整うまでは先送りになってしまうではないですか。そうしないと、予算要求にも間に合わなくなってしまいますよね。今は、市の姿勢が問われている。議会側としても、その市の姿勢を今、注目しているわけですよ。
 実は5月9日の当委員会では、市長はこう言ったんですね。私の手書きのノートですけれども、HDMの実証試験は地域の協力のもとでやっていきたいと市長は述べて、環境部長はこう言ったんですよ。市が逃げるというのではなく、自治会、町会の協力のもとでやっていくということであると。だけど、私は、今の状況でいくと、逃げるというふうにどうも受け取れるんだな。だから、公募をかける、かけないに関わらず、やはり市が自分たちとしてやるんだという姿勢が今あるのかどうかが問われていると思うんです。その点をはっきりさせていただきたい。市としてやるのかどうか。議会はちゃんと市としてやりなさいということを言っているわけですから、その点を確認したいんですね。
◯今井ごみ対策課長補佐 では、板倉委員の再質問にお答えさせていただきます。
 まず、自治会、町会単位に向けてのHDM導入の部分で、市のスタンスが積極性が見えないというご指摘についてお答えさせていただきます。市としては、今回の協議に当たっては、自治会、町会単位に公募をかけるという目的は持ってございますが、まず、先ほど小野からご答弁させていただいたように、今回、市の方でお勧めしている機器については、実機が稼働している状況を確認できてございません。そのため、どのようなにおいが出るのか、騒音が出るのか、振動が出るのか、稼働状況上の課題を明確に市として把握し切れていないところがございます。
 なので、そういったところの対策を含めて、この機器にどういったオプションを付けることが望ましいのか、またHDM導入検討会の方でお話しになっている実証を求める項目というのはどういうことで、どれだけの人材、経費を要するものなのかなどを含めて、全て詳細に協議を詰めさせていただいて、名乗りを上げていただける自治会、町会の方が安心して名乗りを上げていただけるような条件を双方で作り上げてまいりたいというのが協議項目の主題になってまいります。なので、市の方としてスタンス、積極性がないということよりも、実施に向けた条件の詳細を詰めさせていただくということをご評価いただければと考えてございます。
◯板倉委員 HDMの実証試験なんですけど、私、市の方がハードルを大分高くしてきているのではないかなという思いを持っています。自治会、町会等が募集をかけて、手が挙がるような状況にまずはしていきたいんだと。そのために、HDM導入検討会と細部についてまとめていきたいんだという答弁ですよね。自治会、町会等、つまり、考えているところは一般市民ですよね。専門的な知識を持っている方ではなくて、ごみ減量に協力していきたいという、本当に素直な、善良な思いの方たちばかりですよ。
 行政の専門的な知識を持っている方たちが主としてやっていったらば、実証試験を早くできるんですね。機械だって選定するのは、資料1を選んだのは市の方ですから、その部分が問われているのではないですか。自治会、町会等が手を挙げることができるような状況まで詰めていくんだと。これ、HDM導入検討会の市民の側も厳しい選択を問われますよね。どうやったら手が挙がってくるだろうか。そこまでどうやって詰めていったらいいだろうか。市としてちゃんと自分たちがやるということであれば、早いのではないですか。だから、市は逃げているのではないですかというのが私の思いの中にあるわけですよ。このままでは、予算要求の段階までこぎつけないかもしれませんよ。そこを危惧するんです。市の姿勢が今、問われているのではないですか。いかがですか。もう一度ちゃんと答弁してもらいたい。
◯柿崎環境部長 まず、板倉委員のHDMの関係に関わってのことですけれども、この間、HDMに限らず、例えば東町の児童館に設置した生ごみ処理機もそうですが、あちらについても市から町会の方にお話をさせていただきながら、一緒になって、最終的には設置する段階までいっているというのが実情だと思っております。
 また、公務員住宅につきましても、今回、1台新しい機械を設置して、今かなりの人数の方がご利用になっていただいているのも、基本的には、市が何度も足を運びながら、公務員住宅の自治会の方々とお話をさせていただきながら、町会、自治会の方々がどういった形にすれば使いやすいのかといった中で、今の機械を選んで、設置場所についても、町会の方々とお話をさせていただきながらやってきたというのが実情だと考えております。
 そういう中で、前回のごみ処理施設建設等調査特別委員会のときにも答弁させていただいていると思いますけれども、基本的に、やはり特に生ごみのこういった事業につきましては、まず市民の方々がどれだけ協力していただけるのかというところに大きなウエートがかかってくるのかなと思っております。たとえ機械を設置しても、市民の方が入れていただけなければ何もならないと思いますし、広く小金井市全体から生ごみを回収してきて、どこか1か所にというパターンになりますと、以前からもHDM導入検討会の中で討論があったかと思いますけれども、なかなか難しい状態なのかなと思っております。
◯森戸委員
 それともう一つは、2ページの2番目に「生ごみ処理(堆肥化、HDM含む)のあり方について」ということがあって、先ほどもHDMの問題が議論になったわけですけれども、今回のHDMについては、当事者の皆さんもなかなか、当初の量からは大幅に違うわけだけれども、その点では非常に複雑な思いの中で受け止められて、これをやられると。先ほどの話では出てこなかったんですけど、よくよく聞いてみると、今回のHDMの実証実験を機会にして、発展的に前に進んでいこうということが、当事者の思いであるということなわけです。それは多分、担当の方も確認をされていると思うんですが、この施策の提案の中では、市の評価は全く述べられていないわけですね。市民参加の容易さも書かれていなくて、施策の重要度としては高いけれども、取り組みやすさは難しくて、低価格での実現は非常に高いということになっているわけです。こういう、実際にやろうとしていることと全体的な評価に矛盾が出てきていると思うんですが、その点は、市としては、こういう評価であっても、前に進めていくものは進めていくということでいいのかどうか。ちょっとそこは確認しておきたいと思うんですよ。
◯今井ごみ対策課長補佐 まず1点目、昨年8月9日付けでお渡しした仕様書の中身で定まっていた業務受託者の義務の部分について、今ご指摘のありました大規模事業者等の声の反映の部分については、受託者側でアンケート調査を実施させていただいてございまして、そちらのアンケートを取りまとめた結果、この施策の提言につながっているものと市では解釈してございます。
 なお、今回の評価に当たりましては、森戸委員ご指摘のように、定性評価になってしまっているところが多々ございまして、市の方としても、定量評価になっていないがために、改めて市で検討、再検証せねばならない状況になってございます。その上で、「×」となっていた項目の部分については、先ほどご答弁させていただいたように、現状、市では優先順位が低いものであったり、実現可能性が困難であるものについては「×」にさせていただいたところです。
 HDMについて斜線とさせていただいてございますが、この部分については、HDM導入検討会の陳情に基づいて、市の方で市民の方々と協議をさせていただく場を別途設けさせていただいてございますので、ここで市側が評価をするものではないということで斜線を引かせていただいてございます。
 この項目の中で、やはり「取り組みやすさ」、においの関係であったり、「低価格での実現」という部分において、土地を一定程度要しなければならないという点について「×」という評価を受けてございまして、ただし、全会一致で採択されたことから、「施策重要度」としては「◎」だという受託者の見解と我々、認識してございます。
 当然、HDMにつきましては、皆様ご存じのように、大規模、大量消費の堆肥化の部分について、ある程度の実績を有しているところなんですが、今回、市で提案させていただいた日量25キログラムのものについては実機稼働状況がないことプラス、こういった少量の処理に向いたシステムかどうかの部分も改めて検証する必要があると考えてございまして、その部分を協議して詰めてまいりたいと考えてございます。
◯森戸委員
 それから、HDMの問題は分かりました。市の評価をしないということで、HDM導入検討会でやっているのでということなので、ただ、この評価が、「取り組みやすさ」が大変難しい、「低価格での実現」というところも全部難しい、価格が高いという評価になっていて、こういう中で、どうやって前に進められるのかなとも思うところがあって、そこはきちんと答弁をしていただきたいと思います。
◯渡辺(ふ)委員
 それから、陳情につきましては、皆さんからも随分意見が出ました。今回のHDMシステムの検討状況を見ましても、やはりある程度調査も進み、そして方向性を持って進むところまで来ているということを、市も、また団体の方々も感じていると思います。そうした中では、大きな生ごみ処理を、市として生ごみを収集して、そしてそれを消滅処理していくという段階よりも、ほかの団体とも同じような形で、ある程度小さな単位で、自治会での取組とか、顔の見える方々が生ごみをしっかり持ち寄って、それを処理していくという、ほかのごみ処理の方法とも同じタイプの形になってきているのかなと思います。
 これは今後、動向を確認していかないと、今後のことは分からないわけですけれども、そうしたことから見ますと、やはりこの陳情にあるように、ある程度目的については達せられ、そしてほかのところと特別、HDMについてだけがごみ処理の方法として、市が特に検討していくというような状況ではなくなっているのかなとも思いました。この陳情の趣旨も考えまして、私としては賛成をしていいのではないかなと思いました。すいません、それは意見だけです。
◯片山委員 この陳情のタイトルにあるような、廃棄物処理に関する施策の推進に対して広く検討する環境作りということについては、私は大いに賛成するところなんです。ただ、その中にHDMの実証実験を行うことにとらわれることなくというようなことが書かれていますが、これについては今、HDM導入検討会と市が協働して進めているものでもあり、しっかり今の方向で進めながら、更にこういった場をしっかり作っていくことが必要かと思います。
◯宮下委員 23陳情第84号の陳情につきましては、意味のメインとするところは、文中の下段にあります「生ごみ減量のため「生ごみ減容処理HDM方式」の実証試験を行なうことについての陳情書も多くの方法の一つと捉え、それに囚われることなく自然科学的、社会科学両面から市民の日常生活に関わることを広く検討されることを希望いたします」という部分が、意味合いとして一番重要な部分だと考えておりますので、こういった意味を踏まえ、態度を表したいと思います。
◯露口委員 討論をさせていただきます。
 本陳情の趣旨として、廃棄物処理施策をどのように進めていくことが好ましいのか、広く検討する機会とその場の創設を願う。そして、生ごみの減容処理HDM方式については、ごみ減量施策の選択肢の一つとして捉え、自然科学的、社会科学的、更には経済的側面等、幅広く検討することと理解しました。
 まず、HDMに対しての取組は、実証実験の段階で、当初と比べると、量的な面でも環境面でも、問題解決に向けての歩みと変化が伺える。このことは、決してHDM処理が絶対的なものではなく、一つの選択肢としての取扱いに進化してきていることであり、可燃ごみ処理については、発展的な減量策に向けての位置付けがなされている。
 また、答弁では、今回の陳情に関して、あらゆる角度から検討や対応として、廃棄物減量等推進審議会やごみゼロ化推進会議で行っていけるともあった。

2012.06.25 : 平成24年第2回定例会(第6号) 本文
◯23番(渡辺大三議員)
 初めに、この陳情のタイトルにあるような廃棄物処理に関する施策の推進に対して広く検討する環境作りについては、大いに賛成するところである。その中で書かれている、HDMの実証実験を行うことにとらわれることなくと書かれていることについては、HDM検討会と市が協働して進めているものであり、これは今の方針で進めていき、更にこういった場を作ることが必要と考える。
 また、別の委員から、この陳情書の一番のメインとする意味は文中下段にある、生ごみ減量のため生ごみ減容処理HDM方式の実証実験を行うことについての陳情書も多くの方法の一つと捉え、それにとらわれることなく自然科学的、社会科学両面から市民の日常生活に関わることを広く検討されることを希望いたしますと、この部分が一番の重要な部分だと考えているので、それを踏まえ、態度を表したいと思う。
 以上で質疑を終了し、討論、採決を行いました。委員からは次のような討論がなされました。
 本陳情の趣旨として、廃棄物処理施策をどのように進めていくのが好ましいのか、広く検討する機会とその場の創設を願う。そして、生ごみの減容処理HDM方式については、ごみ減量施策の一つとして捉え、自然科学的、社会科学的、さらには経済学的側面と幅広く検討することと理解した。まず、HDMに対しての取組は、実証実験の段階で当初と比べると処理量的な面でも環境的な面でも問題解決に向けての歩みと変化がうかがえる。このことは決してHDM処理が絶対的なものではなく、一つの選択肢としての取扱いに進化してきているということであり、可燃ごみ処理については発展的な減量策に向けての位置付けがなされている。また、答弁では、今回の陳情に関してあらゆる角度からの検討や対応として、審議会やごみ減量化推進会議で行っていけるともあった。以上のことから、本陳情への対応はできていること、あるいはできることと解釈した。しかしながら、半年にわたる議論の場を作っていただいたことは、ごみ処理施設を持たない本市にとっては大変重要な陳情であったと感謝するところである。したがって、行政においては、これまでにも増して専門家や市民参加による市民協働の手法を大切に、生ごみ処理に対しての施策に取り組んでほしい。以上、願意は達成されているとの理解で反対の討論とさせていただく。
◯7番(片山 薫議員) 23陳情第84号、廃棄物処理(特に生ごみ等に対して)に関する施策の推進に対し、広く検討する環境作りの構築を求めての陳情書に、みどり・市民ネットを代表して賛成の立場から討論を行います。
 本陳情では、小金井市の最重要課題である廃棄物処理、特に生ごみ処理の施策について広く調査を行うことと再検討が願われています。環境省や東京都市町村自治調査会による小金井市の可燃物排出量の少なさは、市の置かれている現在の状況から行政の施策と市民の理解と協力のもとで実現されているという主張は、そのとおりであると考えます。これまでも市民からの様々な提案や陳情等によってごみ処理施策が研究され、検討が進められてきました。先日のごみ処理施設建設等調査特別委員会で報告があったように、市民からの陳情が採択されて始まった生ごみ減容処理HDM方式については、実証実験はまだ開始されていませんが、検討は進められています。行政と市民が一つの施策について研究・検討を重ねるとても良い機会だったと考えます。ごみ処理には市民の協力が不可欠です。そのためには、市民と協働で様々な方策を研究・検討しながら、より良い方策を探っていくことが必要です。市と行政が同じ場で話し合いを重ねたHDM方式実証実験の検討を参考にしながら、陳情にあるような廃棄物処理について広く検討する機会と場を設けるべきであると考え、本陳情に賛成いたします。

  • 最終更新:2013-11-25 21:48:00

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