岩手県
岩手県議会とEMについて
岩手県議会には1995年(平成7年)~2005年(平成17年)に盛岡市議会議員を,2012年(平成24年)より衆議委員議員を務めている高橋比奈子氏が2005年(平成17年)~2009年(平成21年)にかけて在籍しておりました。
なお,高橋比奈子氏は県議に当選して10ヶ月後の2006年に欧州視察に出かけておりますが,その行き先がEM関係機関ばかりであり,視察内容もEMに関することに終始していることから問題視されたようです。
平成7年12月定例会 決算特別委員会
〇村田委員
岩手県は特に県北地帯、そして北上山地、そういう山岳部の方では昔からアワ、ヒエ、そば、そういう産業があったわけであるが、全国的に見ても本土ではトップというような、供給量からいってもそうだと聞いておるわけであるが、将来のシルバーエージの非常に率の高い山間部において、手なれたそういう畑作というものを見直すと、その中に雑穀ということが生産、加工、流通の段階でくっきりと位置づけられるといいなあと考えられるわけであるが、町村行政の中におろした場合にも、そういう県の声がかり、御指導がぜひ欲しいものだなと、こう思うわけで、御要望申し上げておきたいと思う。
それから、そういう雑穀にしろ野菜との併作、そういう複合的な経営というものを考えると、まず土づくりというのは有機農法ということをよほど唱えられてから久しいわけであるけれども、有機農法というものを畜産と結びつけた形での組織化というものも考えられておるわけであろうが、なおこの土づくりを考える場合の有効微生物群と私聞いたんであるが、例えば、琉球大の比嘉照夫さんという教授のお話をこの間も聞いたんであるが、確かに実証学的に言っても相当先例が出てきておると、有効であるという先例が出てきておる。微生物群の呼称を英語でEMと言うそうであるけれど、そういう1つの大きな流れというものも他県の方では続々と出てきておると聞いておるわけであるが、当県ではその取り組みはいかがになっておろうか。土づくりの問題に関連して。
〇佐藤農政部長
有機農業との関連において土づくりの取り組みであるが、本県は御承知のように畜産県であって、非常に畜産廃棄物というか、堆厩肥が非常に豊富な県であるので、それらを有効に活用し土づくりを推進するということは非常に重要なことだと考えておって、そういう事業も組みながら耕種部門での畜産の堆厩肥を活用するという仕組みづくりを現在指導しているところである。
御質問にあった有用微生物を活用した土づくりについては、現在、本県で農業試験場において土壤のpH、酸度矯正のための微生物の働きを利用しようとする研究を現在行っておる。それから、お話にあったEM菌についても、現在、県内の農家において一部使われているという実態がある。
平成11年9月定例会 第3回岩手県議会定例会
〇農政部長(佐藤徳兵衛君)
(前略)
認証機関としては、岩手県経済農業協同組合連合会、環境保全型農産物生産・加工・流通認証協議会、日本オーガニック農産物協会岩手県支部及び全国MOA自然農法産地支部連合会岩手県連合会の4団体を認定しております。
(中略)
本県は、夏期冷涼な気候で害虫の種類や発生回数が少ないため、農薬の使用が少なくて済むという有利性がありますが、新しい農業計画におきましても、豊富な有機質資源を活用した健康な土づくりを基本に、天敵や有用微生物を利用した病害虫の防除技術など、化学肥料や化学合成農薬の使用量を一層節減する技術の開発を農業研究センターにおいて総合的に行うこととしております。
平成18年2月定例会
〇9番(高橋比奈子君)
次に、食料・農業・農村基本法と岩手県の農業政策について伺います。
平成11年の基本法の制定に当たっては、国民が農産物の安定供給等に不安を覚える事態が生じたことが背景にあったと聞いております。この基本法を受け、県は、施策の展開に当たりどのような点に重きを置いてきたか、簡潔にお示しください。
この基本法では、農業の自然循環機能の維持・推進を図るため、農薬及び肥料の適正な使用の確保、家畜排せつ物等の有効利用による地力の増進等を進めていくこととしております。世界的にも、環境に配慮した農業が進められているという方向性となっており、私も、世界や日本の目指すべき農業は、資源を適切に循環させ、環境を蘇生させることのできる農業を理想とすべきと考え、ボランティアやNPOで活動してまいりました。
ところが、おととし、県の地方振興局に有用微生物群を使って農薬を減らしたいという農家が相談したところ、やめた方がいい、これまでどおりでいいと指導したと、私の所属するNPOにその管内の役場の職員からお話がありました。このNPO、地球環境共生ネットワークは、県内では平泉の無量光院の松くい虫対策、えさし藤原の郷の池の浄化など、県外では日本橋の川の浄化、兵庫県では県と連携してヨットハーバーの浄化を初め、善循環の輪と称し全国100以上の団体や行政と連携をとり、資源循環の農業も進めています。
私は、食の先進県を目指す本県としても、未来の子供たちのために、このような農業を着実に推進していくことが絶対必要だと思います。農家やNPOなど、さまざまなグループ、団体と連携し、資源循環型農業をさらに力強く推進していく知事の意気込みをお示しくださいませ。
〇知事(増田寛也君)
高橋比奈子議員の御質問にお答え申し上げます。
その上で資源循環型農業の推進についてのお尋ねでございますが、農業というのは本来、自然界の資源の循環によって成り立っているわけでありまして、これを増進する機能もあわせ持っている、こういうことがございます。したがいまして、農業が持っているこうした資源循環機能を有効に活用することによって環境に負荷も与えない、また環境と調和のとれた農業生産を進めるということが今求められている、このように考えております。
ちょうど本県は全国屈指の畜産県でありまして、家畜由来の豊富な有機資源を有しておりますし、気候も冷涼なため、農薬の使用量が極めて少なくて済む、こういうことでございまして、まさに資源循環型農業の適地でございますので、こうした条件を生かした岩手らしい農業を進めていく考えでございます。
そのため、県では、平成12年度から土づくりと化学肥料、化学農薬の低減を一体的に行うエコファーマーの認定を進めてきておりまして、その数、今7、000人を超えているわけです。全国第2位の数字になっていますが、7、000人を超えるところまで育ってきております。最近は、こうしたエコファーマーの中から、消費者の皆さん方のさまざまなニーズ、減農薬ですとか無農薬へのこだわりがございますが、そうしたものに対応するさまざまな先駆的な取り組みが行われているわけでございまして、今後もこうした岩手の恵まれた自然条件、それから耕畜連携等のこれまでに培ってまいりましたシステムというものがございますので、これを生かした資源循環型の農業を基本としながら、一方で生産者が岩手らしい特色ある農業を県内各地で展開をし、消費者の多様なニーズにこたえていく、そのような取り組みを支援していく考えでございます。
〇9番(高橋比奈子君)
それから、先ほど知事、堆肥の点をおっしゃっていました、畜産県ということで。堆肥のことをお話ししていましたが、この有機農業に取り組んでいる方々が、堆肥のできのことをちょっといろいろ話しておりまして、堆肥を使いたいと。でも、いい堆肥が少ないというようなお話もされていたんですね。青森県が蝦名副知事を先頭に、有用微生物を使って畜産は取り組むということをしっかり提言していまして、県の中に、この取り組みに対しての指導とかに対するお金を出したりとか、いろんなことを今やっているんですね。いい堆肥をつくるということに対しても取り組みや情報提供、また、お隣の青森県などの情報もしっかりとお聞きいただきながら、確実にいろいろいい堆肥をつくろうと思って頑張っている人たち、たくさんいらっしゃいますので、そういう方への情報提供を含め、資源循環の農業をバックアップしていく、さらにバックアップしていくというシステムをぜひお願いしたいという点も御答弁をお願いしたいと思います。
〇農林水産部長(今泉敏朗君)
資源循環型農業の推進につきまして、取り組みにつきましては、私どもといたしましても、岩手農業の厚みと広がりを持たせる上で必要な取り組みだと思っておりますし、これは推進していかなくちゃいけないと思っております。
いずれ、農業改良普及センターの方につきましては、そういった方々が来られた場合には、情報提供も含めてしっかりと対応するようにということは、私の方からもきっちり申し伝えておきたいと思っております。
平成18年2月定例会 予算特別委員会会議録
〇高橋比奈子委員
3点質問させていただきます。
まず、平泉の世界遺産についてなんですが、222ページにさまざまな予算があり、現場の方々が一生懸命対応していらっしゃるのに敬意を表させていただきます。
私の所属するNPOで、有用微生物群を使って、毛越寺の無量光院の跡のマツノザイセンチュウの入った松を、伐採を県がした後に助けるお手伝いをさせていただいたり、また、去年は、柳之御所の、県の職員の方が残された桜がこの工事の際に枯れてしまったということで、この桜を、地元の方々や東京のNPOの方々と一緒に助けるなどの御協力をさせていただいてきましたが、その中で、平泉の方々が、この整備に当たっては、道路がよくなり堤防ができて非常に便利になったと言っているんですが、東京などで活動している世界遺産にしようという会の方々は、コンクリートで固める方向は世界遺産に登録するのに逆行するのではないかと、こういう意見を国交省や県にお話ししているというのを私も何度もお聞きしているんです。それで、自然のままでいたらいいんじゃないかというような、東京方面の方々のNPOからの意見も届いていると思うんですが、予算いっぱいついていますが、今後のこの平泉の世界遺産に向けての方向性、あわせて世界遺産登録、まず第一歩はことしの7月とお聞きしているんですが、この登録の感触というのはどんなふうにとらえているかをお伺いしたいと思います。
〇中村文化財・世界遺産担当課長
高橋委員におかれましては、さまざまの平泉の世界遺産に対しまして御理解、御協力いただいております。本当にありがとうございます。
景観に対する配慮等でのコンクリートのそういったお話があったところでございますけれども、現在あるものにつきましては、正直言って、すぐ取り壊してどうのこうというわけにはいかないのでございますが、そういった配慮につきましては、文化財保護法や市町村の景観条例を初め河川法や都市計画法など関連する法律との調整を図りながら、世界遺産としてのふさわしい景観の形成を図ることとしておるところでございます。また、今後整備が予定されておりますところの開発行為などにつきましては、今申し上げましたような法律に基づきまして、必要に応じまして開発事業者等を適切に誘導しながら、良好な景観の形成を目指してまいりたいというふうに認識しているところでございます。
なお、この景観のことが世界遺産に影響していないかというようなこともあったわけでございますが、文化庁の方にも現地にいろいろ来ていただきながら、その景観等も相談しながら進めてございまして、ことし7月の推薦書提出に向けまして特段問題等を指摘されてございませんので、順調に推移しているものと認識しているところでございます。
なお、予算の関係の中で事業のお話もちょっとあったかと思うのでございますけれども、今年度におきましては、県内向けといたしましては、平泉の郷土館におきまして平泉の文化遺産を紹介するパネル展を開催したり、盛岡地区におきましては講演会を開催、また、県内の鉄道でありますJR、IGR、三陸鉄道等におきましてもPRを展開してまいりたいというふうに考えているところでございます。(高橋比奈子委員「登録に向けた感触をお聞かせください。」と呼ぶ)
平成23年6月定例会 第23回岩手県議会定例会
〇32番(田村誠君)
ただいまは大変前向きな御答弁をちょうだいいたしまして、被災地の皆さんもそれなりに期待を寄せ、そして県の皆さんとともに前向きに取り組んでいこうということにつながるだろうというふうに思います。大変ありがとうございました。
そこで、今、市町村からよく言われてまいりますのは、やはり今回の復旧、復興に当たっては、スピード感が最も大事であろう。あるいは、その制度、予算というものを使いやすい状況にしてほしい、この二つが必ず言われているわけでございます。こうしたことに対しまして、スピード感あふれるような取り組みをしていただきますように、まず一つ要望しておきたいと思います。
それと、瓦れきの関係から環境対策の関係についてちょっとお伺いさせていただきたいと思いますが、いずれ今、これは市が中心となって防御、防除をしていただいております。そこで、当市なり沿岸地域に来ていただけばわかるだろうと思いますが、非常にハエが多く、それもこんな大きなハエが飛んでおりましたり、においがすごいんです。かなり一生懸命やっていただいているんだろうと思いますけれども、やっぱりまだまだという感がございます。
そこで、EM菌などを使った防除などもあるようでございます。もう少し幅を広げてやれるように、ひとつ市のほうに指導していただけないものかという気がいたしますので、その点も、もしありましたならば御意見を賜りたいと思います。
〇環境生活部長(工藤孝男君)
ハエと悪臭対策についてEM菌を活用してはどうかという御提案でございます。これにつきましては、有効であるという実証例が報告されてございます。したがいまして、これらを踏まえまして、情報を収集した上で、市町村のほうに提供させていただきたいと思っております。
また、現地におきましては、財団法人日本環境衛生センターでありますとか、同じく公益社団法人におい・かおり環境協会、こういった団体も活動してございます。こういった団体の活用につきましても、市町村のほうには助言をさせていただきたいと考えてございます。
- 最終更新:2015-03-11 15:35:00