府中市(1)

1993.06.11 : 平成5年第2回定例会

◯21番(稲津偕子君)

 私は質問通告、第1点の、有効微生物群「ぼかし」で生ごみの減量普及をということでさせていただきます。
 ごみ減量対策は環境問題における今や大変重要なテーマとなっております。日の出町の最終処分場の問題や、二枚橋焼却場の可燃ごみの搬入、3分の1分の減量問題など、何としても減らさなければならない、こういう至上命令になっている、こういう現状ではないかというふうに思います。
 このことにつきましては、市当局におかれましても、さまざまな方策が行われておりまして、検討委員会等でも対応されていることと思いますが、このことは今年度は特に重要な課題であると考えておりますことから、ごみ減量の問題を取り上げたいというふうに思っているところでございます。
 今月、6月に入りまして、ごみ減量で注目をされている岐阜県の可児市に調査に行ってまいりました。既に皆様方、御承知かと思いますが、参考例といたしましてその問題を取り上げてまいりたいと思います。
 家庭から出る生ごみをリサイクルして有機肥料にするという、これだけのことでございますが、府中市で、これだけですと、コンポストでやっているということにもなります。
 しかし、このことが有効微生物群、一般にEMというふうに言われておりますけれども、光合成細菌や放線菌、酵母菌、乳酸菌など、10属、80種類以上の菌がまざったもので、これは1cc当たり10億の微生物が生存しているということでございます。
 この液肥を 500倍に薄めて、米ぬかやもみ殻、糖蜜にまぜたものを発酵、乾燥させて「ぼかし」というものをつくります。表題で申し上げた「ぼかし」がそれでございます。
 この「ぼかし」、実は可児市でいただいてきました。今申し上げましたように、米ぬかやもみが入っているわけです。こんなもので 300グラムで 100円というふうなものですけれども、ちょっと、ぬかみそのようなにおいもしますけれども、ほとんどにおいがございません。
 容器、約10リッターぐらいの大きさというのは、大変小さなバケツのような感じですけれども、この大きさで半透明な密封型の容器に生ごみを入れて、この「ぼかし」を入れるわけですが、ごみ1キロに対して約10グラム、これ、 300グラムですから、約1カ月間使えるわけでございますが、生ごみを入れるたびに「ぼかし」を入れるわけでございます。
 1~2週間ぐらいで生ごみのぼかしあえというものが、大変良質な有機肥料に生まれ変わってくる、こういうことでございます。
 畑や庭、花壇に使用しているということでございましたが、容器を密封した生ごみのぼかしあえは、においがない、臭くない。悪臭がしないわけ。したがって、虫もわかないわけでございます。
 腐敗菌を入れてないということからでございますが、発酵合成型のもので、生ごみの蘇生ということにもなるわけです。
 こんなことから、一般家庭でも、マンションやアパートの方でも使えるということが、先ほど申し上げました府中市で行っているコンポストとは少し違うんじゃないかなというふうに思います。
 可児市では91年から導入されまして、92年、昨年の1年間の様子ですが、10%の減量に成功しております。人口約8万の市で、世帯数が2万 5,000くらい、それで利用は20%ということです。約 5,000世帯です。この市民の皆さんが活用されている、こういう段階でございますが、ことしは毎月 100トンの減量になっているということの御報告でありました。
 可児市の環境浄化を進める会という市民団体が中心になっているわけですが、市の援助、補助金というのは 100万円でございます。この「ぼかし」をつくるためのプレハブを建てるためのものであるとか、また、先ほど申し上げましたマンションやアパートの方、土のない方のために、休耕地、農地を借用するということで、家庭菜園のように市民に貸し付けをする。そのときに「ぼかし」による菜園という看板を立てる、こういう費用に計上しているということでございます。
 今後も普及活動の拡大を進めているということでございます。
 先ほど申し上げました「ぼかし」が 300グラムで 100円、大変安くて、1カ月使えるということで、市民の協力が求めやすいということがあるということでございますが、大体、要約して以上のような様子でございました。
 このことに対しまして、府中市でも導入を図ってみてはどうでしょうか。御検討に値するものではないかしらということで、第1点の質問といたしまして市長さんの御見解をお伺いしたいと思います。
 第2点に、市の生ごみの年間排出量は幾らでございましょうか。
 第3点目、可燃ごみの1トン当たりの処理費は幾らでございますかということです。
 4番目に、「ぼかし」の導入で、ごみを10%減量した場合の節約できる経費は幾らぐらいでしょうか。
 第5点目、二枚橋へのごみ搬入量、または可燃ごみ発生総量でも結構でございます。多摩川衛生組合の関係もございますし、総量でも結構ですけれども、平成3年度、4年度と2年間、減量比較をお知らせ願いたいと同時に、二枚橋に搬入されている調布、小金井市さんのもあわせてお知らせいただきたいと思います。
 第6点目に、今後、減量対策について考えていらっしゃることがおありでしたら、そのことをお伺いしたい。
 以上で第1回目の質問を終わります。

◯市長(吉野和男君)

 お答えをいたします。
 有効微生物群「ぼかし」で生ごみの減量普及をとの御質問でございますが、私から1につきましてお答えをいたします。
 社会経済情勢の変化や生活様式の多様化によりまして、廃棄物の排出量は急増をし、廃棄物の適性な処理が難しい状況となっております。このような状況の中で、府中市といたしましても廃棄物を抑制するため、集団回収によるリサイクルの促進を初め、生ごみ堆肥化容器及び簡易焼却炉の補助事業、生ごみ分解消滅器の導入など、多角的な施策を取り入れ、市民の御理解、御協力を得ながら、ごみ減量リサイクルの推進に鋭意努力をいたしているところでございます。
 御指摘の有効微生物群「ぼかし」による生ごみ減量につきましては、よく調査研究をいたしまして、効果的であるとの結論が出ましたら、導入をいたしてまいりたいと思っております。
 そのほかの御質問につきましては、担当部長からお答えをいたします。

◯21番(稲津偕子君)

 御答弁、ありがとうございました。
 先ほど、いろいろ「ぼかし」のことで申し上げさせていただいたのですが、既に皆さん御承知かと思います。この問題は、新聞でも、テレビでも、そして、全国、北海道から九州までこの可児市には視察団が行っていまして、今年1年だけで 100件以上の方がおいでになっているということでございました。
 ごみ減量につきましては、全国が、それこそ、危機の状態の思いでおいでになられているということが伺えたわけです。
 せんだって、朝日新聞ではこういうことも出ていました。全国市長会で、排出を抑える手段として、ごみ回収有料制の導入の提言を6月の全国市長会総会で提案されるんだということ、こういうことも出ておりました。
 決してこれは強制されるものではないということでございましたが、何とか抑制するための手段としていろいろな対策が立てられているのではないかなということが伺えるわけでございますが、 663市加入されている全国の市がこの問題に対応されて、どのような反応をされるかということは、これから市長会があるんじゃないかなと思います。これは新聞の判断ですので、もしおわかりになることがあったら、教えていただきたいと思います。
 ただいま二枚橋、また、総量を御答弁でいただきました。やはり、それぞれ大変な量で、3市を合わせても、府中がこうして前年度よりふえ方が減ったが、実はふえているということが明らかになっているわけで、それに引きかえ、小金井市や調布市は減量されているということも明らかになりました。特に府中市は心を引き締めて取り組まなければいけないということが伺えるわけでございます。
 昨今の日の出町の問題につきましては、せんだって新聞に掲載されました。このことについては、今まで、いろいろ問題になっていた秋川市、五日市町、檜原、それぞれいろいろな問題がございましたが、首長が受け入れるということを決めたという報道もされていましたが、それぞれ3市町村の議会では、まだはっきりした対応が出ていないということもございました。
 こうしたことが、きのうの御質問でもございましたけれども、自然環境の破壊につながるんだと思えば、何とかならないかなと思うと同時に、このことを繰り返していると、10年先は、じゃ、解決するのかな。同じことを繰り返していかなければならないという、この矛盾を感じております。
 減量ということが、灰の減量とつながりますし、これから重大な問題として取り組んでいかなきゃいけないということを申し上げたいと思います。
 それで、ごみ減量、リサイクル担当というのが府中市でも既に設置されまして、担当の方々が積極的に取り組んでいただいているということは十分承知しているわけでございます。
 今、御答弁いただきましたように、これまでも取り組んでまいりましたが、今後も新しい施策があれば積極的に導入していくという御答弁でございますし、ぜひこうした新しい方法を耳にしたり、それこそ、テレビや新聞の報道においても、すかさず、検討課題に対応していただきたいわけでございます。そのことにつきまして、市の方でもきっと調査していただいていると思いますが、私が先ほど申し上げましたことでやっていらっしゃったら、そのことをお伺いしてみたいと思います。
 特に研究課題としてやるということだったら、改めて申し上げるまでもないわけですが、この「ぼかし」が安くて、しかも、市民の手に入りやすくて、しかも、有機肥料になる。
 もう一つ、つけ加えておきたいのですが、ポリバケツに生ごみを入れて、「ぼかし」をまぜて、ぼかしあえをする。その底に液肥ができます。少し黒い汁が一、二週間しますとできます。この液肥が大変有効に利用できるもので、 500倍に薄めて1リットルか2リットルぐらいを、トイレとか、下水とか、また、川や池に入れますと、きれいになるんです。そういう効果があるんです。これは決して捨ててはいけませんよ、ということを可児市で言われたわけでございますが、本当にこのことが画期的な提案じゃないかなということを感じているわけでございます。
 まして今、ごみを減らすにはリサイクルということでございます。昨日の市川議員の御質問でも、都市農業の関係、ごみ減量とリサイクルの関係とかございました。有機農業を進めたいというお話もございました。そんなことから、生活文化部長さんからお伺いしたいと思いますが、地場産業の、新鮮で、安全で、良質なものを消費者に提供するということで、昨日のお話でございましたが、この有機肥料を求める場合に、先ほど申し上げましたことが、今こそ必要なことではないか。
 この「ぼかし」による有機肥料についてどのようにお感じになられているかということをお伺いしておきたいと思います。
 さらに、もう一つつけ加えまして、農業関係者と協議をして、有効活用、有効利用の検討をしていただけるように、また、ごみ減量担当者と、担当部局が違ってくるということにもなりますけれども、合同で話し合って進めるということができないかどうかということもあわせてお伺いしたいと思います。
 2回目の質問を終わります。

◯ごみ減量本部長(中島信一君)

 可児市の「ぼかし」などを調査しているかということでございますが、確かに各メーカーでそれぞれいろいろ似たものが出回っていることは事実でございます。この近郊ですと、埼玉県の上尾市でもそのようなものを導入しておりますし、また、府中市で行っております生ごみ減容器関係のものも、バクテリアの作用による堆肥化というものでございます。
 いずれにしましても、スペースの問題等も考慮する中で、効果を見きわめながら、導入すべきものは導入してまいりたい、このように考えております。


◯生活文化部長(土屋 正君)

 お答えをいたします。
 有効微生物でございます「ぼかし」を使いまして有機肥料づくりはどうかというお話でございますが、お話のとおり、大変効果があるということでございますので、今後、農業団体の方々とも御協議申し上げまして、研究してみたいと思います。
 以上でございます。

◯21番(稲津偕子君)

 どうもありがとうございます。
 ぜひ御検討いただいて、効果的に生かしていただきたいということを込めまして今後の課題にしていただきたい。
 特に、先ほど部長さんがお話のように、スペースについてということもございました。確かに可児市の事情と東京各市におきましては、スペースについて厳しい面がございます。
 そこで、一つ考えられることは、農家の方が消費者に「ぼかし」肥を提供する、そのことによって消費者は堆肥にして農家に還元する。それを使ってできた有機農作物を提供するんです。つまり、消費者が有機農作物を分けていただく、こういうリサイクル、そういうやり方でできたらいいのにな。そのことが、今後御協議いただく方法として一つ提案を申し上げておきたいというふうに思います。
 特に有機肥料は、何とか手に入らないかなという、昨日、御質問もございました。これこそ、今、ちょうどタイミングのいいことになるんじゃないかというふうにも思うわけでございます。
 ごみ減量の対応を迫られた現在、自治体、全国、同じ立場にありながら、我が市も、特に三多摩では積極的に減量しなきゃいけない立場でもございます。
 そういったことから、府中市におきましても、こうした問題のおくれをとらないように、各検討委員会のメンバーも視察においでになられてもよろしいんじゃないかというふうに思います。
 家庭で堆肥化する、こういうことから子供たちへのリサイクル教育、環境教育につながるというふうに思いますし、こうした差し迫ったごみ減量化と資源化ということが一挙両得ではかれるんじゃないかなというふうにも思いまして、大変効果があるというふうに思います。意見を申し上げまして、ぜひ今後の検討課題にしていただきまして、実績内容によっては積極的に進めていただきたいということを御要望申し上げまして、私からの質問を終わらせていただきます。


2002.09.03 : 平成14年第3回定例会

◯10番(奈良崎久和議員)

 それから、トイレにつきましては、御答弁で、照明をふやすことや、また洋式トイレの増設などが触れられましたけれども、これは、明るくて清潔な、子供たちが使いやすいトイレを目指すということでいえば、本当に必要な整備だろうと私も考えております。ぜひとも照度を上げたり、あるいは、各階にということでしたが、できれば各トイレに洋式トイレを設置していただきたいということで、ぜひ計画をして実施をしていただければと思います。
 その上で、トイレについてはもう一つ、課題でありますが、においということになると思いますが、消臭や脱臭のためにEM菌を使って活用するなど環境にも負荷のない安全な方法もあるのではないかというふうに思います。EM、いわゆる有用微生物群ということになりますが、の活用については、私どもの会派でもことし沖縄市に視察に行って、市と市民一体で、もちろんにおい対策だけではないんですが、生活のあらゆる場面で活用を図っているというのを視察してきました。水質の浄化とか改良なども含めて有用だということで取り組んでいましたけれども、最近は沖縄市に限らず、かなり多くのところでその効果が上がったり、また期待をされているというふうに思っておりますが、こうしたトイレの脱臭、消臭に向けてのEMの導入、活用についてお考えをお伺いいたします。

◯加藤孝一学校教育部長

 お答えをいたします。
 2つ目のトイレにEM菌の活用、導入をということでございますが、御指摘のEM菌を使用したにおいの解消策については、現在、本宿小と矢崎小、南白糸台小学校などでPTAの方々の協力をいただきながら今実験をしているところでございます。ある程度の時間、やった結果を検討いたしまして、効果、費用、そういう点がございましたら、またトイレのにおい解消について大きな期待ができるんじゃないかと注目をしているところでございます。

◯10番(奈良崎久和議員)

 細かく御答弁をありがとうございました。
 それから、トイレのEM菌の活用につきましては、本当に効果があれば、安全性も高いので期待できるのかなというふうに私も考えておりますので、今、市内で3校で御協力いただいて取り組んでいらっしゃるということですので、市内の状況や、あるいは他の事例なども広く情報収集していただいて御検討をお願いしたいと思います。

2002.12.17 : 平成14年第4回定例会

◯建設環境委員長(村井 浩議員)

 本請願については、委員会を一たん休憩し、請願代表者代理から補足説明を受けるとともに、質疑の後、委員会を再開し、審査を行ったものであります。
 まず、委員の質疑により、緑ゆたかなまちづくりで、親水路そのものは今後実施していかなければならない事業として位置づけており、現在、市民によるプロジェクトチームでその位置づけ、どこを選定するかなどを検討している。
 用水を矢崎小学校まで引くことについては、勾配そのものが北から南に向かってついており、可能性はあると考えるが、当該用水から矢崎小学校まで約100メートルほどあり、その間で2本の市道をくぐらなければならなくなり、水道、下水道、ガスなどの地下埋設物の下を通すことになると新しい水路をつくらなければならないと考えられる。
 また、水が引けたとしても、校地内に入れるには、一部が学童クラブの正門前にぶつかることとなり、そこを迂回させる方法も難しいと思われる。
 さらに、冬場に水が枯れたときに対応するため、新たに水路を引くことと、ポンプアップするための電源の整備、水が流れてきてもそれを吐き出すための場所もつくらなければならないなど、相当の金額が必要になり、課題があるものと考えている。
 郷土の森のジャブジャブ池については、井戸水をくみ上げて塩素で消毒、滅菌してから遊びに使用しているもので、当該地での親水路ということになると、多摩川の水になるので、大腸菌という部分で積極的にその中で遊ばせることは管理者としての責任も問われることになり、そのままの水では難しいと考えている。水質については、用水路での調査はしていないが、多摩川における13年度の調査では大腸菌は基準をかなり上回っている状況となっている。
 学校側に対しては、矢崎小学校の南側に樋堀という用水の分流が流れており、そこから校地へポンプアップして引き込み、校庭の西南角地に池をつくれば、ポンプアップするための若干の電気、水道を引く程度で、100万円もかからずにできる旨を提案しているなどの答弁がありました。
 この後、委員から、本件についてはすぐにできるかどうかわからないが、2,000名を超える署名があり、PTA、地域の方々、学校の先生たちが三位一体となって子供たちのため、市民のために環境を整えるという姿勢を理解していただきたい。
 失われつつある大自然が多い中で、唯一、府中に残された田園風景と、その中を流れる用水で緑のネットワークをつくり出すことが可能な地域であると考える。
 まだ、クリアしなければならない問題がたくさんあるが、この機会に意見を聞き取っていただかないとますます都市化が進み、自然のままの用水や水田が相続などで失われてしまうということで、周辺住民にとって最も残念なことであると思われる。
 したがって、本請願についてはぜひ採択していただき、施策にあらわされるようお願いしたい。
 府中市は北に野川、南に多摩川があるが、まちの中でふだん水に接する機会は少なくなっている。
 そういう中で、今回の請願は署名も2,000名を超えている。
 当該地の状況については十分承知しており、ザリガニをとったりした思い出もある。
 水質の問題、ポンプアップの予算的な問題、雑田堀の利用に対する代案も出されているが、地域的な部分ではサントリーや卸売りセンター等の協力を得られないか、また親水路に関しては、EM、すなわち有用微生物がかなり採用されていると思うが、金額的にもそれほどかからないということもあるので、それらも含め対応できる要素はいろいろ出てきていると思われる。諸課題もあるが、これらについて前向きに検討していただくという意味で、本請願について採択していただきたい。
 本件に関しては、大腸菌の問題や、ほかの用水を使って学校へ水を引くという話も出されているが、自然を残したいという気持ちは理解できるし、実施に当たっては水質や費用の問題、その他もろもろの課題を十分検討していただくよう要望し、本請願の採択に賛成するなどの意見が出されました。
 これらをもとに審査の結果、本請願については全員異議なく、採択すべきものと決定いたしました。

2003.02.26 : 平成15年第1回定例会

◯11番(遠田宗雄議員)

 ウの水と緑のネットワークに関連をした多摩川などの水質改善への取り組みについてでは、御答弁にもございましたが、多摩川についてはこれまでもさまざまな形で水質浄化への取り組みがされておりますが、BODや大腸菌群の数値は、まだ基準値に適合しない場所があるようでございます。
 私は昨年、具志川市の有用微生物群─EM(イフェクティブ・マイクロオーガニズム)による環境浄化について視察をさせていただきました。英語の発音には無理があると思いますが、インターネットをエンターネットと言うくらいですから、お許しをいただきたいと思いますが、具志川市は、環境に優しいEMによるいやしのまちづくりを進める中で、例えば市立図書館でのEM浄化法の導入と処理水の利用には大腸菌はほとんど検出がされず、水道料金は年間120万円を予定しておりましたが、約6万円で済んでおります。ごみ焼却場のダイオキシンの抑制実験では驚異的な抑制率を誇っております。また、学校プールでは、塩素のにおいがしないと。アトピーなどのアレルギーの子供でも入れるプール。さらに、目の粘膜の炎症が起こらないなどの効果が出ております。
 このEMによる環境浄化では、三重県の四日市市でも積極的に取り組んでおります。その一例として、市内中心を流れる川にEM菌を投入したところ、1年間で、へどろに埋まっている橋脚の跡が見えるようになり、悪臭もなくなる中で、魚やザリガニが川に戻り、カルガモの親子の姿を見るまでにきれいな川によみがえったそうでございます。
 このEM菌の投入によって、投入前には見られなかった稚魚や若い魚がふえ、ただ生き延びるだけの環境から、繁殖に適した環境に改善されたことが特徴づけられております。
 私は、このEMが郷土の森や健康センター、さらに府中公園の池など多くの施設や学校のプールやトイレ、公園の砂場、さらには自然農法や生ごみの堆肥化も含めて、府中市でも十分活用されると考えます。将来的には多摩川の浄化にも広域的に取り組めるものと考えますが、EM菌は取り扱いも簡単で、安全、財政負担も少ないので、ぜひ農工大と共同研究などといったEM導入のためのプロジェクトチームの設置の考えをお聞きしたいと思います。
 また、環境への市民意識の向上も必要と考えます。東京都では、奥多摩町では植林産業を通して森林保全の体験学習を開催しております。また、青梅市にある造り酒屋さんでは、多摩川周辺に800本の苗木を植える企画をし、参加者を募っていることが新聞に掲載されておりました。環境浄化への市民意識の向上を図る意味からも、市民がもっと多摩川に親しみを感じる事業として、市民を対象に多摩川の源流を見学するような環境学習の考えはどうか。

◯宮寺忠康環境安全部長

 続きまして、多摩川の浄化等でございますが、いわゆるEM菌と言われております微生物群を含めまして、国や東京都及び大学などの研究機関では、微生物の利用につきまして、生態系から自然環境、地球環境を踏まえて、多数の微生物の研究を行っておりますことから、本市といたしましては、これらの研究機関の情報収集を進めるとともに、今後、多摩川の水質浄化などの微生物の利用につきまして農工大学と共同研究できますよう、そのような環境づくりを目指していきたいと考えてございます。
 次に、多摩川の源流を見学する環境学習の機会でございますが、現在、多摩川を管理いたしております国土交通省京浜工事事務所におきましては、多摩川流域の各区市町村の住民の方を対象に、平成14年度より、多摩川水流解明キャラバンという親水事業を実施しております。この事業は、市民と行政で一緒に水流の現地確認を行い、意見交換を行うことで、それぞれの地域における水流の問題や課題に対する共通認識を形成することを目的として実施されております。
 第1回目から多摩川の下流域から実施されておりまして、今後、多摩川の上流域であります多摩川の源流から支流など順次実施を予定されておりますので、市民の環境学習の一つとして市民の皆様の参加ができますよう、早期実施の要望と、また、京浜工事事務所等のホームページでの紹介がされておりますが、さらに新聞やテレビ等を通じて積極的なPRを東京都と連携しながら国に要望してまいりたいと考えております。
 以上でございます。


◯11番(遠田宗雄議員)

多摩川の水質浄化について質問をさせていただきました。EMによる環境浄化について幾つかの事例を紹介させていただきましたが、多くの市民が何らかの形で関心を持っていただければ、府中の多摩川に、タマちゃんの出現は無理としても、サケの遡上やアユの群れなす美しい川によみがえることも十分可能であると思います。


◯宮寺忠康環境安全部長

 続きまして、1の資源循環型のまちを目指して、順次御答弁申し上げます。

 次に、(4)の市民の堆肥化推進のための1)のコンポスター助成事業の開始年度、助成内容、件数でございますが、本助成事業を厨芥類の減量を目的に、平成元年4月から実施いたしました。
 助成内容につきましては、一部土の中に埋設して使用する地中型などのコンポスターを1世帯1基に対し購入費の2分の1で、限度額は、平成11年度まで2万5,000円、平成12年度以降は1万円の範囲で助成を行いました。助成件数は、平成元年から平成15年1月まで1,585件の助成を行っております。
 2)の生ごみ消滅機助成事業の開始年度でございますが、助成内容、件数でございますが、さらなる厨芥類のごみの減量策といたしまして、幅広い市民層への普及を促進するため、平成7年10月から電動式生ごみ消滅機助成事業を追加いたしました。助成内容は、コンポスターと同様の補助となってございます。補助件数は、平成7年から15年1月まで、合計403件を助成してまいりました。
 次に、3)の助成後のフォローでございますが、平成6年度に市が助成した生ごみ堆肥化容器の利用者60名に対し堆肥の活動状況調査、また平成11年度では、生ごみ消滅機の使用状況を中心に調査を行ったところでございます。調査の結果、主に家庭菜園や園芸用肥料として使用されている状況でございます。さらに本年3月には、利用者200名を対象に調査の実施を計画してございます。この調査では、調理残渣や食べ残しの発生状況から、生ごみ処理機の使用状況、さらに処理後の取り扱い状況などを知ることで、生ごみの堆肥化事業に対する市民の意見を把握し、今後の検討資料として活用していきたいと考えてございます。また、使い方の指導につきましてですが、特にアンケート調査の中では伺っておりませんし、アンケートの中でも御意見はございませんでした。
 4)の、さまざまな方法で生ごみ堆肥化に取り組む市民を把握しているかとのことですが、市内の個人、グループ等がEM菌やミミズを利用した堆肥づくり活動を積極的に行っている一部の方々は存じておりますが、幅広く詳細な部分は把握してございません。したがいまして、今後は、リサイクル紙「リニュース」や「広報ふちゅう」等を通じ生ごみの堆肥化に取り組んでいる方々の情報を収集してまいりたいと考えてございます。
 次に、(5)の生ごみや落ち葉でつくった堆肥利用の今後の考え方でございますが、資源の再利用、ごみの減量化を図るため、給食センター等で発生する調理残渣など、産学官が連携し、堆肥、肥料として有効利用を行うための研究を進めてまいりましたが、さらに市内農業経営者を中心として、生ごみを一次処理したコンポストや落ち葉、樹木の剪定枝をチップ化したものを原料に、市内農業に適した堆肥づくりを目指した試験的な取り組みも始まっております。この試験的な取り組みにおいて生産された堆肥の安全性、有効性等が確認できた段階で、新鮮で安全な農作物が供給可能となる体制を整え、本格的な事業化を目指すもので、将来的には農業経営者や市民農園の利用者などにも頒布したいと考えてございます。
 これらの事業はいずれも資源循環型社会を形成するための取り組みでもあり、今後は、市民、農業者及び関係機関とも連携を密にし推進してまいりたいと考えてございます。

◯加藤孝一学校教育部長

 学校のトイレについてお答えいたします。
 子供たちの声が届いているかというお話ですが、子供たちの声、よく言われております、暗い、臭い、汚いということで、学校側からもそういう声を聞いておりますので、その都度、市教委で確認をし、状況の悪いところから、照明の増設、消臭剤の配布などを行っております。
 それから、業者清掃についての内容が本当に守られているかどうか。また、その点検の方法はということでございますが、内容については、先ほどお話ししましたけれども、点検方法については、掃除終了後、教頭先生あるいは事務職員に報告をして点検をお願いし、確認をして、状況が悪いときには教育委員会へ連絡をしてもらうというふうになっております。
 また、この清掃業者等は、13年度に、やはり清掃について一番わかるのは業者ですから、私どもの担当者と、こういう学校のトイレのにおい、清掃についてどういう方法がいいのか。プロの知識からいろいろ教えていただくということで話し合いをいたしまして、洗剤を使う方法とか、何業者か入っておりますけれども、代表に来ていただいて、話をして、改善の方向では進めていって、若干よくなっているんじゃないかなという認識をしております。
 次に、においについて改善方法、調査研究をされているかということでございますが、消臭剤を配布することによってどの程度の効果があるか。また、EM菌を使い効果を上げている学校もありますので、資料を取り寄せ、現在研究を進めております。
 それから、道具がそろっていなければ、できることもできないというお話でございましたが、用具が入っていなかった点というようなことでございますが、今回の御指摘があったことについては、各学校に点検をし、きちんと指示をしたいと思います。
 それから、小学校のトイレを見た印象はどうかということでございますが、私も学校へ行って、意識をしてトイレを見ることがあります。そうしますと、照明等について、踊り場の横で全然光が入らないところで、2階、3階と同じ位置にありますけれども、2階、3階は比較的明るいけれども、1階は光が入らないので暗いと。ただ蛍光灯の数が同じと、そういうような状況が建設当時からあるような学校も気がつくことがございます。そういうときには、その部分だけでも早急に増設をするようにということで指示をすることもございますし、行ったときには意識をして見ているつもりでございます。

◯6番(藤井由紀子議員)

 1つ目の学校のトイレについてですけれども、お手を挙げていただきました教育長さんから御感想がないんで、再度お願いします。よろしくお願いします。
 今、部長さんの方からお答えいただいた光が入らないところ、確かにそういう学校もありますし、府中の学校というのは、横に長くなっておりますので、大体ワンフロアに2カ所トイレがあるんですよね。それで、建てた年代の設計とか、いろんなそういった問題もあるんてすけれども、せっかく窓がありましても、換気扇がなかったためにふさがれていたりとかということで、たとえ何階であろうと、半分暗くなっちゃっていたりということもあるんですね。ですから、そういう部分では確かに前回質問しましてから、これまでの間に電気の増設をしていただいて明るくなっているところもありました。だから、明るさについては何とか対処していただけるんじゃないかなというふうには思っております。
 しかし、においの問題については、今、研究ということで、清掃業者とのプロとしての知識をあれしたり、消臭剤とかというお話もありましたし、EM菌の資料を取り寄せて研究していこうという姿勢があるということでわかりました。その点については、先ほども午前中、遠田議員の方からもEM菌の活用というところでありましたので、そうしますと環境部の方とも連携をするという形になるかもしれませんが、ぜひそれはしていただきたいと思います。
 こうした学校のトイレの問題というのも、本当に新聞でも取りざたされているような状況が見られます。昨年の秋にも朝日新聞の方で「学校のトイレ」という記事が載せられておりまして、文部科学省の補助制度があり、改修工事が全国的に広がっているということで、補助金を使ってやっているという学校の事例が写真も載っておりました。今回のこの質問、何といいましても学校の老朽化というものが全面的にはあると思います。前回の質問の中でも私の方が高圧で掃除をしたらどうだというのも申し上げましたけれども、今の老朽化の状態から言えばかなり無理もあるのかなということがありそうです。
 今回問題解決のポイントとしましてお伝えしておきたいということは、とにかく子供たちの視点から、トイレをぜひ学校生活が気持ちよく過ごせるようにしていただきたいということなんですね。
 においの問題は、今そういうことですし、私もEM菌を使っている学校というのもお聞きしましたので、見に行きました。確かにそのもの自体は建物が古いために無理もあるんですけれども、無臭さが全く違う。ほかの学校でも、においがないところもありました、確かに。でも、そのにおいがしないという程度が違うというのもあって、私もEM菌は十分に承知しているわけではありませんけれども、そういった成功している学校もありますので、ぜひそのところでは御検討をお願いします。

◯10番(奈良崎久和議員)

 次に、学校トイレ改善、改革についてでございます。
 まず、アで臭気の解消、照明の改善、また配管の修理ということで多く声が寄せられているという御答弁をいただきました。こうした声は子供たちやPTA、また職員の方たちからもさまざまに聞こえてまいります。毎年のPTAから市長への要望の中でも、ほとんど例外なくトイレについての声が寄せられていると認識をしております。これは認識ということで、次に進みます。
 ウのトイレ清掃についての子供たちのかかわりの件でございますが、平成10年の藤井議員の質問のときに既に見ておりましたが、昭和42年ごろからのお話ということで、私が小学校3年生ぐらいのころのことで、自分の親の世代から出たということに正直驚きを感じておりまして、もうちょっと新しい話かなと思っていたんですが、率直に驚いていますが、子供のトイレ清掃の是非についてはさまざまな意見もあると思いますが、これから述べていく学校トイレの根本的な改善、見直しと並行に、自分たちの使うトイレに愛着を持って、自分たちできれいにしていく、きれいに使うという観点と、基本的な生活習慣を学ぶ観点から、子供たちがトイレ清掃にかかわっていく方向で考えていくことが望ましいと私は考えております。前向きに検討し、また、学校、保護者、そして子供たちの意見も聞きながら進めることを要望いたします。
 あと、イとエについて関連しますので一緒に触れますが、まず、学校教育プラン21における学校トイレの位置づけを伺いました。校舎等の整備の充実の中に位置づけていくということで伺いました。また、エのみんなでつくるトイレづくりへのプロジェクトの設置、重点的に取り組んではについては、今後の大きな改築、改造時に子供たちや保護者等の意見を入れた整備をしていきたいという御答弁をいただきましたので、それを踏まえてお話を進めます。
 学校施設は、言うまでもなく子供たちにとって教育・学習の場であると同時に、日中の大半を過ごす生活の場であることから、これらの場にふさわしい快適な環境整備が強く求められております。とりわけトイレは、だれもが毎日利用し、健康的な生活を支える大切な場であることから、本当に重要な存在だと思います。近年、家庭においても、トイレ設備は格段に進歩をし、快適になっております。生まれながらにしてそうした生活環境になれた子供たちにとって、5Kのイメージの伴う学校トイレは、少し過激に言えば、環境のいじめと言えるかもしれないと思います。また、トイレを我慢して体調を崩したり、トイレに起因するいじめがあったり、学校嫌いの温床という声も聞こえてまいります。こうした事情を踏まえ、多くの自治体で学校トイレそのものを一から見直して、新しい位置づけ、新しい手法での取り組みが開始されております。
 ここで幾つかの例を紹介したいと思いますが、簡単に紹介します。大分市では、すこやか体験活動ということで、子供たちの体験活動の一環として、みんなでつくろう学校トイレ整備事業というのを実施しています。子供たちが主役となった過程、プロセスを重視したソフト事業ということです。少し具体的に触れますと、子供たちがまずトイレづくり、アンケートに答えるところから始めまして、その後、自分たちが夢に描いた学校トイレの完成を目指して、学校独自のトイレ整備事業名をそれぞれの学校でネーミングします。児童・生徒みずからが学校外の公共施設だとか、ほかの市の学校等を調査研究、要するに調べ学習、子供たちが直接調べに行ったりします。代表委員を決めて、市の担当者や設計コンサルタントと協議を重ねる意見交換会というのを何度も開いて、何とかトイレの設計図の作成に取り組んでいきます。さらに、学級活動などで健康とトイレの関係などを学びながら、最終的には完成後の使用方法や掃除のルールまでみんなで考えて決定するという、新しいトイレが完成するまでのそうしたプロセス自体を体験していこうという趣旨で行っているようです。
 幾つかの学校で既にトイレ改修がそうしたプロセスのもとで進められたようです。学校ごとに取り組み方が違いますので。さわやかで美しいトイレ大作戦とか、さわやかトイレ子供事業とか、えのっこさわやかトイレ大変身計画とか、いろんな計画名で、それぞれに取り組んできたということです。
 その中で基本的な方針としては、子供たちの担当、行政の担当、子供たちと行政の協働作業、3つの柱で事業を推進しようということや、整備対象校は、築後20年から35年未満、比較的老朽化が進んでいると思われるトイレを有する小学校を平成12年から14年の3カ年かけて26校を計画をしたということや、全部やれないので、1校につきワンフロア、2カ所を男女別の専用トイレとして整備していったとか、バリアフリーの観点から乾式タイプの床を採用したとか、さまざまなことを取り組んできて、トイレができた後の声については、本当に前向きな声が聞かれているようです。
 この取り組みのポイントを私なりにずっと見ていくと、トイレづくりのすべてにおいて、一つは、子供たちの心理面に配慮しながら、心理的な影響がいろいろ大きいみたいなので、子供たちの視点を大切にしているという点が特徴です。それから、子供たちが積極的にトイレづくりに参加し、自由な発想や新しい提案ができるような場を提供しているという点が大きな特徴だろうと思っています。そうした場づくりが、つまり大切なのではないかと思っています。
 また、世田谷区では、学校トイレから始めるまちづくりということで、トイレから始めるという発想。トイレから学校を変えていこうというのが発想の原点のようです。区内の小・中学生に、最初1,000人以上ですが、アンケートを実施して、モデル校を決めて、トイレ改修検討委員会をつくりまして、アンケート結果を踏まえて、和式、洋式の設置比率をフロアごとに変えるように、つまり、学年ごとで変えるように設計したり、トイレの色も人気投票で選んでみたり、子供たちのデザインによる男女別のマークを入り口に設置したり、そうした声を最大限に生かしたつくりにしていったということです。一昨年の8月には、学校トイレサミットというのを開催をして、2日間で2,000人を超える学校関係者や教育関係者、議員や一般区民の方等々が参加をしたというふうに伺いました。
 そのほか幾つも例はあるんですが、多くの自治体で、さわやかトイレづくり事業、あるいはトイレフレッシュアップ計画などの名のもとで改革が進み始めております。
 新しいトイレになっての成果、特徴は、おおむね共通しています。まず、改修へのプロセスで子供たちが直接かかわる。また、ささまざまな調査研究の成果や、議論、例えば乾式か湿式か、男女のフロア別か、入り口を分けること、身だしなみを整える場としての役割、男子トイレの個室化、水道の削減等の視野も含めた音姫の導入、仕切りの高さ、男女差や年齢差によって人数が変化するということに伴う和・洋式の設置の割合、自動水洗化などなど、本当にさまざまな要素をみんなで考えて集約をしています。したがって、自分たちのトイレとの愛着がわき、大きく言えば、トイレに対する意識改革がなされるというのが共通して言える大きな特徴です。
 そうしたことから、2回目の質問ですが、みんなでつくる学校トイレ、利用者である子供たちが主役、主体となってトイレの改修を推進する、そうしたプロセスを大切にしたトイレづくり事業を、先ほどの位置づけで言うと、単に校舎等の整備の充実の中の一つとしてではなくて、ある意味では、これまで苦しんできた子供たちのためにも待ったなしの課題として、しっかりと位置づけをして、そのための事業計画の策定と具体的な取り組みのために、再度ですが、検討委員会、プロジェクト等を設置し、府中市として根本的な解決に向け取り組むべきときだと思いますが、改めて御意見、取り組みへの御決意をお伺いいたします。
 それから、この事業に関しては、ある程度長期的な事業となりますので、当面は対症療法的になりますが、建築年度の古い学校などから、先ほど藤井さんからもありましたが、こうした新しい視点を持ちながら、照度を上げること、壁の塗りかえ、色合いやデザイン、物理的な面とイメージの両面で明るくしていく工夫と、昨年9月議会でも触れました、遠田さんからもありましたが、環境教育の側面も踏まえ、EM菌の活用による臭気の除去、また散布で余った培養液をトイレに流すようですので、配管内の浄化にも効果が期待できますので、そうしたことに積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 うちの子供の学校でも、南白糸台小学校とかの調査を研究をされた上で、来年度からEM菌活用に取り組んでいただくということでお知らせがありまして、私も協力をしてやっていきたいと思っております。
 そうしたことを踏まえて、今、耐震診断・改修など喫緊の大きな課題もありますけれども、並行して少しずつでもこうした視点での改修取り組みを推進していくことについてお考えをお伺いいたします。

◯加藤孝一学校教育部長

 トイレづくりの事業のために検討委員会、プロジェクトを設置し、根本的な解決に向けて取り組むべきときだと思うがどうかということでございます。学校のトイレ、いろんな改善要望をいただいておりまして、先ほどもお答え申し上げましたが、照明の増設や洋便器の取りかえなど、できるところから順次改修をしてきております。
 しかし、トイレは子供たちが学校で生活する上で大変重要な場所でもございます。ここで児童・生徒や教職員の意見を聞いて、また他地区の状況を参考などするようにして学校トイレのあり方について、まず内部での検討会を立ち上げていきたいと思っております。また、実際改修する場合には、当該校の児童や生徒、教職員の意見を取り入れて、清潔で使いやすいトイレづくりを進めてまいりたいと思っております。
 それから、少しずつこうした改修取り組み推進していく考えはどうか、また、EM菌の活用についての御意見でございますが、照度を上げるなどの改善については、今後もできる限り行ってまいります。
 また、EM菌の活用につきましては、先ほどもお答えいたしましたが、臭気対策として、市内の学校でも何校か使用して大変効果を上げていると聞いております。また、微生物から地球を学ぶなど環境学習にも有効であるとも思います。教育委員会でも資料を取り寄せ研究を始めております。

◯10番(奈良崎久和議員)

 ありがとうございました。 [#uf6b25c5]
 先に言いますと、EM菌の活用等々、できるところから積極的な対応をお願いしたいと思います。EM菌は、先ほど遠田さんから本当に詳しくございましたので、ぜひ早目に検証していただいて、積極的に取り組んでいただければと思います。
 うちの子の学校の場合だと、PTAの余分にあるお金の中で今回、噴霧器というか、散布をする機器を購入して取り組んでいこうとしているようですので、こうした取り組みの動きの中でいえば、機器等は、できれば教育委員会の方で用意ができるような方向で御検討いただければ幸いかないと思っております。



  • 最終更新:2015-04-14 15:30:20

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