所沢市(1)

所沢市議会とEM(その1)

平成 6年  3月 定例会
◆7番(高橋大樹君) おはようございます。
 これより、本日の一般質問に入ります。
 なお、今回、1番目と2番目を入れ替えさせていただき、また、行政機構と住民サービスにつきましては、取りやめさせていただきます。「その他」の項はございませんので、議長をしてよろしくお願いいたします。
 それでは、有効微生物群(EM)による生ゴミ減量の推進について。
 私たち、平成未来クラブでは、人口30万人を超えた所沢市の環境行政について、いろいろ研究してまいりましたが、今や都市問題は、そのほとんどが環境問題につながり、都市施策の第1に挙げられるものであることを確認いたしました。
 そして、伊豆の韮山の自然農場への視察に続き、2月には生ゴミリサイクル運動の発祥地である可児市への視察に行ってまいりました。
 我が会派の代表である町田議員の提案により、琉球大学教授の比嘉照夫氏の著書『地球を救う大変革』という本から紹介したEM、すなわち、エフェクティブ・マイクロオーガニズム、有効微生物群を利用した、今までの考え方とは全く違った方法で生ゴミの減量化と、その有効利用としての無農薬農法を実践している可児市を視察しようということになったものです。
 EMというのは、乳酸菌、光合成菌、酵母菌、放射線菌などの約80種の微生物を組み合わせて液状にしたもので、その利用の仕組みは自然の自浄作用をしている大気を嫌う微生物群、酵素のようなものですが、を増殖し、環境の酸化を抑えるというものであります。
 人間の生み出す化学肥料、農薬、大気汚染、不腐物等は強烈な酸化物質であり、人間の生命、有機物等はもちろん、無機物もすべてさび、酸化されて壊されていきます。
 この酸化した状態にストップをかける、すなわち、抗酸化力を高めるのがEM菌であると言えます。
 大気中にある酸素は、すぐには化学反応を起こしません。物が酸化するためには、酸素が活性化し、ラジカルになることが必要です。そして、酸化するということは、エネルギーを取り出すということでもあります。
 人間の体を一例としてあげると、人間は代謝活動のために酸素を吸います。この酸素が活性化し、体の中の栄養分を熱に変え、活力源になり、これが多くなると疲労物質に、更に多くなると発熱物質に、もっと多くなると遺伝子(DNA)の配列を壊してしまうのです。
 そのために、新陳代謝の時点で、もとの細胞と異なる細胞ができてしまうことになり、これが最終的にはがんになると言われております。
 しかしながら、植物等を通じて、農薬、化学肥料といった様々な酸化物が私たちの体の中に吸収されて酸化した状態になっているのが現状です。
 EMには、この酸化をストップさせる抗酸化力があるのです。
 可児市では、ごく微量のEM菌を米ぬか、もみ殻、糖蜜に混ぜて醗酵、乾燥させたものをボカシと名付け、ばけつに入れた生ゴミにしょう油をふりかけ、ボカシあえをつくり、空気が入らないように密閉して、EM醗酵堆肥をつくることを奨励しております。
 この結果、毎年6%ずつ増えていたごみの量が、平成4年度には、逆に8%も減り、これを使っている人へのアンケートでは、生ゴミを全く出さなくなった人が4分の1、半分以下に減ったという人が2分の1以上になったというのです。
 しかも、この処理をすれば、悪臭もほとんどありません。また、このEM堆肥による自然農法では、稲作をはじめ農産物の収穫量が飛躍的に増え、品種も良質なものが取れるといいます。
 実際、千葉県の我孫子市では、農業従事者30名がこの自然農法に参加し、昨年の冷害を克服して高収益をあげています。
 簡単な、そして単純な方法で、今のところ大きな成果をあげているこのEMは、悪臭を消すとも聞いたため、先日、新座の市民から請願があった悪臭の豚舎に我が会派の議員が持って行ったところ、非常に有効であったとのことでした。
 その他の事例は、高松市、旭川市にもありますが、埼玉県では、平成4年10月14日に上尾市で、環境シンポジウム「生ゴミリサイクルを考える」が開かれ、所沢市からも市民が参加しております。
 当市のボランティアも次第に活発化してきており、この対応が注目され始めてきております。
 去る2月27日の新聞によると、埼玉県でも和光市が、平成6年度より300世帯をモニターとして選び、袋詰めのEMボカシとその容器を無料で配布することになったということです。
 また、同市立小学校から1校を選び、学校給食の残飯を肥料化することなどを明らかにしております。
 さらに、医療面においても、EMによるがん治療例が寄せられ、聖マリアンヌ病院では、EMによる難病治療にも取り組み始めているのです。
 このEM利用は、まだまだできてから3年有余の新しい技術であり、試行錯誤の中で、どこも実験的に手をつけている状態ではありますが、この短期間に全国各地で普及し始め、弊害の声もなく、実績だけが示されていることは、注目に値するものであります。
 もし、これが可児市で示されている実績のとおりであるならば、十分研究の上、導入の余地があるのではないでしょうか。
 ここで、お伺いいたします。このEMについてどう思われますか。
 また、これは市民のボランティアだけで解決できる問題ではなく、農協、農業従事者、養豚業従事者等、広くかかわり合う人々の協力が必要であり、しかも、私たちの生活に直接影響する農産物や医療にかかわることであります。
 今後の対応を考える上で、この件における市民からの問い合わせなどがあったかどうか、そして、今後、行政としてどう対応していくつもりなのかをお伺いいたします。

◎清掃部長(斉藤巖君) 高橋議員さんの御質問にお答えを申し上げます。
 まず、有効微生物群による生ゴミの減量推進についての御質問でございます。
 EM菌につきましては、議員さん御指摘のとおり、3年有余の技術であります。有効微生物群が生ゴミを堆肥化し、減量効果は理解できますが、まだまだ技術的にいろいろと研究する必要もあるやに思いますので、行政でEM菌を利用した生ゴミ処理を導入するには、慎重に対応しなければならないと考えております。
 また、市民からの問い合わせの御質問でございますが、EM菌処理はどこで購入できるのか、こういった質問が2、3件来ております。市民の間で関心が広まりつつあるというふうには理解をしております。
◆7番(高橋大樹君) 二度目の質問をさせていただきます。
 まず、EMについて、これだけ市民の関心が高いものでございます。また、非常に人間の体にも影響する、そして、実際、可児市で今まで年々増えていたゴミが減少するような、そんな数字が出ている中で、問い合わせに十分対応できているかどうか、知識がそれだけきちんと備わっている方がいらっしゃるかどうか、その辺についてちょっとお伺いします。
 また、これは一部では農産物にあんまり効果がないというふうなデータも出てるとお聞きしておりますが、いろいろ肥料でも効果が出るものと出ないものと、いろいろな場合があるかと思いますが、ですから、そういったものを確実に把握して、そして、どういったものに効くか、また、いろんな日本中のデータをですね、できれば集めていただいて、市民に的確な対応ができるような、そんな勉強をしていただけたらと思うんですが、これについてのですね、データの収集できる場所が全く分かっておりませんので、その辺のやはり研究をしてみる価値はあるんじゃないかなと思うんです。
 ゴミは今、非常にお金がかかってますし、また、害になるかならないか、そんなこともやはりきちっと把握してから、早目に把握して市民に知らせてあげないと、大変なことになるやもしれませんので、その辺のことをちょっとお伺いいたします。

◎清掃部長(斉藤巖君) お答えを申し上げます。
 先ほど、議員さんのほうからもお話が出ました、上尾で行われました環境シンポジウムにも職員を参加させ、いろいろその個人的な実験の成果等もお聞きしてるところでございます。
 職員そのものが知識を持った職員がいるかどうかという御質問でございますけども、この方式が開発されてから3年有余というふうなことで、今いろいろと勉強してるところでございます。
 職員も実際に自分でEM菌を使って、堆肥化できるのかどうか、また、それが、やはり家庭菜園と申しますか、実際に野菜等の栽培の中で効果があるのかどうか、そこまで実験をしてみたいということで、現在、家庭でそうした実験をしております。
 また、もう一つ、データ収集、その結果を市民に的確に情報を流していく、そうした方法を取ってはどうかという御質問でございますが、私どももできるだけデータを収集しながら、早い時期に市民にその辺の実効性、こういったものをアピールしてまいりたいというふうに考えております。

◆9番(山田幸代君)
 最後に、清掃行政についてお尋ねいたします。
 先日、ごみの減量は、行政の中で大変大事なこととして、先ほど、高橋大樹議員さんからも質問があったわけですが、給食の残さい等、生ゴミの処理について、三鷹市の例をとって質問させていただきましたが、その後どのような検討をされているのか。
 また、最近、ゴミ処理については、電気メーカー等でも出されているようなものもあります。EMの問題もありますが、あれはちょっと私もやってみましたが、大変、なかなか難しいなというところもありますので、それらも含めて、違ったものでの考え方、機械を使ってできる方法もありますので、それらも含めて、モニターをするとか、そういうふうなことも考えられないかどうか、清掃部長のお答えをいただければと思います。

◎清掃部長(斉藤巖君) 山田議員さんに御答弁申し上げます。
 生ゴミ処理機の導入について、その後の検討結果はどうかということでございますが、教育委員会とも協議をいたしまして、柳瀬小学校において昨年10月に使用実験を行いました。実用化については、まだまだ技術的に研究が必要かというふうに思います。
 また、家庭用の生ゴミ処理機につきましては、現在、電気メーカー等が競って開発をしているところでございますが、議員さんの提案のモニターに使用実験をしていただくことも一つの方法かと思いますが、EM菌による処理等、方法も開発されてまいりましたので、これらも含めまして、今後、慎重に検討してまいりたいというふうに考えております。


平成 6年  9月 定例会
◆4番(新井正則議員)
 次に、農業行政から土づくりについてお尋ねします。
 所沢市の農業は、首都圏30㎞と恵まれた立地条件を生かし、露地野菜、茶、畜産を主に、生鮮食料品の供給基地として、その一翼を担っており、県内有数の農業総生産額を上げております。
 反面、農業を取り巻く環境の変化は、様々な問題を提起していると言えます。
 今後、畜産経営の安定を図る上において、糞尿の地域内有機物資源としての有効活用が大きな課題であると思われます。
 加えて、耕種農家の労働力の低下などにより、山林の落葉収集も一段と減少しており、化学肥料の多投も地力が低下している要因の一つに挙げられます。
 昨年の4月から、有機農産物等にかかわる青果物等特別表示ガイドラインが施行されたことにより、耕種農家による堆肥の需要も増加し、地域内未利用有機物資源を利用した土づくりが重要になってくると思われます。
 そこで、経済部長にお尋ねいたしますが、こうした環境下で、平成4年8月より、県、関連機関、農協などとともに進めてきた土づくりを推進するための打合せ会の中で出た問題点と改善策、並びに市全体としての今後の土づくりのあるべき方向性をお示しいただきたいと存じます。
 併せて、農政的見地からのEM農法についての御所見をお聞かせください。

◎谷川経済部長 新井議員の御質問にお答えいたします。
 土づくりの問題と改善策についてということでございます。
 土づくりにつきましては、今年度の当初予算で、所沢市土づくり推進協議会の補助金をお認めいただきまして、4月より準備会を経て、7月27日に当協議会が発足し、作業部会の設置をいたし、活動を展開しているところでございます。
 行政といたしましては、今回発足いたしました当協議会における地力の回復等、総合的な土づくりを推進していくという方向付けに対しまして、今後も見守ってまいりたいということでございます。
 御理解のほどを賜りたいと思っております。
 今後の問題点でございますが、畜産農家からの家畜糞尿処理に対する副資材といたしまして、従来のおがくず等に加えまして、今後、公園等公共施設を含めた植木の剪定枝をチップ化したもの、あるいは落葉を利用し堆肥化を図ること、また、下水道コンポストとの複合利用も考えていくべきではないかと考えております。
 今後、市全体の方向といたしましては、畜産農家と耕種農家との流通を含めた需要の情報交換体制を確立していきたいと、これを重要視していかなければならないのではないかと考えているところでございます。
 何分にも発足したばかりでございますので、今後の当協議会の展開を見極めながら、これに当たってまいりたいと、こういうふうに思っているところでございますので、御理解のほどを賜りたいと思っております。
 次に、EM菌農法についてでございますが、承知はしておりますが、行政といたしましては、特段、今のところ考えてございません。

平成 7年  3月 定例会
◆25番(町田信重議員)
 次に、EM、すなわち有効微生物群の活用について質問をいたします。
 顧問先2,500社を有し、世界でもトップ水準にある経営コンサルタント会社の会長でもある船井幸雄氏が、その著書「これから10年、本物の発見」の中で、EMについて次のように言っておられます。
 「EMは液体状になっていて、中には醗酵食品に利用される嫌気性菌、医薬用品に用いられる有用微生物、人間の腸内にすむビフィズス菌のような善玉菌がブレンドされています。このような微生物群を複合的に培養すると、太古から現代に至る様々な微生物が共存共栄できる生態系が形成することが重要です。EMという形でこれらの微生物を稲わらや雑草、生ごみなどと一緒に土壌に戻すと、土壌は急速に肥沃化して、ミミズをはじめとする有用な土壌生物が著しく増加し、土壌の総合力が強化され、放っておいても作物がどんどん育つのです。そればかりか、EMを下水や汚染された河川、沼などに入れますと、汚染物質は腐敗分解ではなく醗酵分解するので悪臭を発することもなく、かえって有用なプランクトンが育ちます。
 このほか、これまでの実験で、作物は病害虫の害からまぬがれますし、不要な元素や重金属が分子状態となり、根が吸収しにくくなるなどの成果が見られるほか、収穫増加、味及び保存性の向上、安全性の確保などと、今まで我々が悩んできた農作物の問題点が、ことごとく解決してしまうようになります。本物の技術は、良いことばかりで悪いことがないと私は言ってきましたが、EM技術は、まさにこの本物の定義にピッタリ当てはまります。なぜこういういいことづくめが起きるのでしょうか。
 このEMの開発者、比嘉さんは、次のように説明しています。
 「自然界には二つの方向性がある。一つは蘇生の方向、もう一つは崩壊の方向。自然界というのはこの二つの方向のバランスによって成り立っている。蘇生の方向は、無機物を含め生命の最小単位である微生物が高等植物や高等動物の成長に生き生きと作用する場合に現れるものです。これと逆に、病原菌や腐敗菌のように高等な動物、植物を死にいたらしめるものが崩壊の方向です。したがって、悪い方向を出さないように常に蘇生の方向に微生物を引っ張ってやると、生ごみ、下水、尿水、すべてが蘇生の方向へと転換し、それが生産力に直接結びつくほか、環境浄化、水質浄化、空気浄化へとつながっていくのです。」とのことであります。
 実際、EMを使った農業の実現では、今までの常識では考えられないほどの奇跡的な出来事がどんどん起こっています。例えば、トマト、普通は化学肥料中心の栽培では、30個しか実らなかったものが、3倍から5倍もつきました。このような例が全国各地でいろいろと報告されています。EMの実用化が始まったのが1982年であり、わずか10数年で驚異的な進展を見ているようです。現在、EMを製造している国は、日本をはじめ中国、アメリカ、フランス、ブラジル、タイなど14か国にわたり、利用したり積極的に取り入れようとしている国は、このほか世界で40か国以上と言われております。
 現在、日本でのEMの活用状況は、自治体では31道府県、64市町村と報告されていますが、これからもどんどん増えていくのではないかと予想されます。
 人口6万の和光市では、昨年、比嘉教授に来てもらい講演会を開くとともに、モニター制度を発足させ、320人のモニターを委嘱し、EM主流による堆肥づくりに取り組んでおります。報告によりますと、一つの特徴として、その推進母体の中へ農業関係団体が努力している。つまり、堆肥化したものを農家が積極的に使っていこうという姿勢で臨んでいる。このことは、学校給食で使う野菜類を市内の農家が供給していることに合わせて、農業団体が環境問題に強い関心を持っているからだそうです。今後は行政と市民が一体となってこの課題をクリアしていく考えと報告されています。
 そこで、斎藤市長に1点だけお伺いいたします。
 市長は、平成7年度の施政方針の中で、冷戦構造の終結や地球的規模の新たな課題の顕在化など、国際環境が激動する中で、民族紛争、地球環境問題への対応など、全世界で協調して解決すべき多くの課題に対し、先進国の一員として、その経済力に相応した責任を果たしていくことが、これまで以上に強く期待されております。一所沢市ではなく、常に世界を視野に入れた中で、所沢市の行政がどうあるべきかを考え、大変スケールの大きな視野に立っておられます。
 さらに、これらの事例を的確に受け止め、できる限り冷静に未来を見据え、柔軟な思考と大胆な発想、そして先見的な対応と着実な実行により、所沢市の躍進のための基礎を固めることが肝要であると考えるものであります。まさに激動する社会経済変化に対応し、行政も過去の慣習等にあまり深くこだわりすぎることなく、冷静にして必要あれば勇気と英断を持って実行に移さなければならないとの意気込みが、21世紀に向かっての所沢を考えるとき、大いに期待されるものであります。
 さて、EMの活用は、世界的視野に立って所沢を考えた場合、非常に重要かつ希望の持てる方法かと確信いたしますが、市長の見解をお伺いいたします。
 次に、生ごみ処理におけるEM利用についてお尋ねいたします。
 所沢市におけるごみ処理にかかる経費についてみますと、平成2年25億6千万、3年35億、5年40億7千、同7年には49億6千万円と急速に上昇し、7年では元年の2倍弱になっています。これを1世帯当たりでみますと、平成元年2万5,700円が、平成7年では4万4,600円になります。ごみ処理費の増加率は、当市の総予算の増加率をはるかにしのぎ、年々他の予算を圧縮していくことになります。ごみの減量化、特に生ごみの減量化は、行政にとって必要不可欠の目標となりますが、部長の所見をお伺いいたします。
 ごみの中で最も処理に手間と経費がかかる生ごみ、発想を変えて考えてみますと、非常に価値のあるもので、EMを利用して大地に戻せば、大地を生きかえらせ、すばらしい果実を産むものであります。所沢でも「EMやさしさの会」が会員とともに、このあいだ、こぶし団地の自治会が町内会を通して自費で生ごみの蘇生化と普及に頑張っておられます。また、市内で個人的に利用する人もたくさんいることは、スーパー・ドイトとか、生協でもEM関連商品を売っていることからも明らかであります。
 そこで、次の点につきお尋ねいたします。
 平成6年4月5日、EMやさしさの会より、生ごみのリサイクルについての要請書が平成6年7月12日に、こぶし団地自治会より、生ごみリサイクルについてのお願いが市に提出されました。これらの要請書を受理されてどのような検討がなされているか、お伺いいたします。そして、今後どのように対応されるつもりか、お伺いいたします。
 当市でも、ごみの最終処分の問題、東部クリーンセンターの建設等、ごみ処理には膨大な予算と難問を抱えているわけですから、この二つの提案を兼ねた要請が生ごみの減量化という一面をとって見ても非常に貴重なことと思います。生ごみは本来大地に戻すのが自然であり、最初は少しずつでも、市民の理解者、協力者を増やしながら進めていくことも、行政の在り方の有効な一つの方法ではないでしょうか。私もEMバクテリア群の1個の役目を果たすべく、わずか10坪ぐらいの場所に1年半近く埋めておりますが、全部土地に還元されております。この期間に私が払った支出はバケツ2個、2千円とEMぼかしの購入代約2,500円ぐらいです。
 次に、農業、産業におけるEM利用についてお伺いいたします。
 比嘉照夫教授によれば、化学肥料や農薬に頼る農業は、環境を破壊するだけでなく、収穫量の減少や連鎖障害を引き起こす作物のできにくい土壌をつくってしまった。つまり、土壌崩壊型にしてしまったということです。これに対して、EM農法は、無農薬、無化学肥料で、地球環境にやさしく、集荷収量も観光農法以上取れ、生産者、消費者双方の健康を守り、しかも経済性に優れているということは、良いことづくめの農法と言える。
 また、畜産についてもEMの顕著な効果が見られる。というのは、養豚、養牛などの畜舎は悪臭を発するため公害のもととなりやすく、近所からの苦情が多い。ところが、畜舎にEMを散布すると、数日のうちに悪臭が消えてしまい、しかも、そこで飼っている動物たちを健康にし、その排出物が良質な有機肥料となるという三拍子そろったもので即効性がある。そのため、積極的に導入する畜産農家が急増しているとのことです。
 現在、所沢市の農家でもEM利用を始めているものもあり、今後増えていくと思います。市内で発生する生ごみが農家によって生かされ、市民が健康な食事で、より健康な生活が営まれることを願い夢見ているのですが、所見をお伺いいたします。
 なお、小学校でのEM利用、EMセラミックスの利用及びモニター利用については、一日も早く実施されることを願って要望のみにとどめます。

◎斎藤市長 お答えを申し上げます前に、3期12年間にわたりまして、市政伸展のために御尽力をいただきました町田議員の今日までの御労苦に心から敬意を表するところでございます。
 それでは、御答弁を申し上げます。
 最初に、施政方針の中から2点御質問をいただきましたが、環境共生モデル都市、いわゆるエコシティにつきましては、担当のほうから答弁をいたさせます。
 行政改革に関しまして、推進委員会に民間の方を多く登用したらどうかという御趣旨の御質問でございますが、私といたしましても、全く同感でございますので、市民の意見を取り入れて進めていくべき必要があると考えておりますので、その方向で取り組んでまいりたいと思います。
 それから、EM菌についての御質問にお答えを申し上げます。
 EM菌を利用した生ごみのリサイクルについての御質問でございますが、ごみの減量化を推進することは、清掃行政にとりましても、大変重要であると認識をいたしております。こうしたことから、EM菌を利用しました減量化、あるいはリサイクルについても、昨年要望もいただいておりますが、その後、担当課によりまして調査研究を今させているところでございます。その結果といたしましては、大変有効であるという答えと、もう少し研究が必要ではないかという答えとが出ておりまして、いわゆる今、いろいろな意見が出されているところでございます。
 したがいまして、いずれにいたしましても、今後とも環境型社会を目指しまして、市民あるいは事業をされてる方々、当然のことながら、行政が一体となって、いろいろな角度から努力をしていく必要があるというふうに考えておりますので、今後一層その方向で努力をしてまいりたいと思います。
 なお、その他の質問につきましては、それぞれの担当から答弁をいたさせます。

◎小林清掃部長 町田議員さんの御質問に御答弁を申し上げます。
 EM菌を利用した生ごみのリサイクルについてということでございますが、ごみの減量・リサイクルは、確かにごみ問題にとっては重要なことであると私も考えております。
 EM菌を利用した生ごみの堆肥化につきましては、現在、調査研究をしているところでございます。
 関係機関をいろいろと調査をいたしましたところ、成功された方とか失敗された方、まちまちのようでございます。また、清掃部内におきましても、現在、職員が実際に利用して研究をしているところでございます。今後におきましても、なお調査研究をしていきたいと考えておりますので、どうぞ御理解をいただきたいと思います。
 以上でございます。

◎谷川経済部長 町田議員にお答えいたします。
 EM、すなわち有効微生物群を農業に使用してはという御質問でございますが、EM菌によるところの堆肥づくりや家畜の糞尿の悪臭防止等に一部農家で使用されていることにつきましては承知しているところでございます。
 行政といたしましては、EM菌を農業に取り入れるべく研究検討をとの御提言でございますが、現在、所沢市では、土づくり推進協議会によりまして、落葉あるいは家畜糞尿等の有機物資源の利用等の研究を行っているところでございまして、土づくりにつきましては、土づくり協議会と協議をしながら進めてまいりたいと考えておるところでございます。御理解をいただきたいと思っております。

◎谷川経済部長 町田議員にお答えいたします。
 EM、すなわち有効微生物群を農業に使用してはという御質問でございますが、EM菌によるところの堆肥づくりや家畜の糞尿の悪臭防止等に一部農家で使用されていることにつきましては承知しているところでございます。
 行政といたしましては、EM菌を農業に取り入れるべく研究検討をとの御提言でございますが、現在、所沢市では、土づくり推進協議会によりまして、落葉あるいは家畜糞尿等の有機物資源の利用等の研究を行っているところでございまして、土づくりにつきましては、土づくり協議会と協議をしながら進めてまいりたいと考えておるところでございます。御理解をいただきたいと思っております。

◆25番(町田信重議員) 1回目の質問でやめればよろしいわけですが、ちょっと幾つかございますので、2回目の質問をさせていただきますが、EM関係につきましては、皆さんに御理解いただくという面も含めて少しくどく申し上げたわけでございますが、市長さんはじめ担当の方々も大変前向きに取り組んでいこうという意欲が感じられ、大変心強く思っておる次第でございます。ありがとうございます。

平成 7年  6月 定例会
◆30番(村田哲一議員)
 さて、そこで、まず質問に入らせていただきますけれども、現在、所沢市では、びん・缶の分別収集が行われております。この減量効果、いわゆるびん・缶の分別収集することによって、具体的に減量効果はどの程度あるか、この点についてお尋ねをしたいと思います。
 この場合、びん・缶の分別収集によって市民の皆さん方のいわゆる意識改革も多少起きてきたでしょう。生ごみの量も少なくしなければならないという気持ちはかなり市民の皆さん方に根づいてきたと思います。そうした相乗効果、あるいは先ほど補助金にもありました生ごみのコンポスト化効果等があるが、再資源化するための利用、家庭でコンポストする、あるいは一部、今EM菌の問題もありますけれども、そうした、いわゆるごみ減量の部分を省いて、具体的に清掃現場で数字としてはじき出される分別収集による減量効果というものはどの程度あるか、これをお聞きをしたいと思います。

平成 7年  9月 定例会
◆30番(村田哲一議員)
 次に、清掃行政について若干お尋ねをします。
 これは、さきに数人の議員さんが聞かれましたので、若干重複をするところがあると思いますが、視点を変えてお尋ねをしたいと思いますので、御答弁を願いたいと思います。
 1はゴミ減量化のための新たな設備の検討について
 今までも公明の議員さん、あるいはそのほかの議員さん方が、例えば油化方式、ペットボトルの油化方式ですとか、あるいは、プラスチックの油化方式の設備だとか、プラントだとか、あるいはEM菌の問題とか、随分この議会でも論じられました。議論がされました。
 ただ、私が言いたいのは、いずれにしても現状でどんどんゴミを増やすわけにいかない、減量化を進めていかなきゃならんということは事実です。もし、EM菌の議論でも、その後利用がどうだこうだ、人間の健康にどうだこうだという議論ではなくて、EM菌を使うことによって生ゴミが半分に減るんだったら、そのことを真剣に取り組んだらどうですか。焼却するものが半分に減るはずなんです。これは極論だとおっしゃるかもしれません。EM菌をばかにした話であるとおっしゃるかもしれません。
 しかし、いずれにしてもEM菌だけの問題じゃない、油化方式にしろ何にしろ、ゴミを減量するための方式がどういうものがあるか、今、いわゆる清掃部のほうで真剣にとらえられているんだろうか。ただ、東部クリーンセンター、新しく今度は工場をつくる、そこの焼却場の性能がどうだとか、どれぐらいの予算がかかるだとか、用地買収がどうだという議論だけでは済まない問題だろうと思います。
 あるいは、そのほかにも今、電気メーカーが出してる家庭内でのコンポスト装置といいますか、電動でもって動いていくと、生ゴミがずっと堆肥化されていって、量が随分減っていく機械もあると聞きます。現にそれを家庭で実際に使われてる方もいらっしゃると。
 そうしたものを使った場合に、それを固定的にでき上がったものを肥料にすると考えるのかね、その3分の1なり半分に減ったものを肥料にしなくてもそれを焼却するんだと考えるかによって視点が全く違ってくると思います。その辺についても、いわゆる減量化の問題で、清掃部のほうは、機械設備の検討と合わせてお考えになっているかどうか。どのように今後進められようとしているのかお尋ねをしたいと思います。

◎内野清掃部長 村田議員の質問に御答弁申し上げます。
 1点目のゴミ減量化のための新たな設備の検討についてでございますが、生活環境、地球環境の保全にかかわる社会的な要請が高まっており、リサイクル可能なものは極力リサイクルを行い、その後なお排出される可燃性のものは焼却処理等を行うとともに、積極的に熱エネルギーの活用を行う廃棄物循環型処理が求められております。そのための基盤施設としてリサイクル施設や焼却処理施設等を計画的に整備する必要があると考えております。
 また、ゴミ減量対策の中の一つとして、家庭から出される生ゴミの減量資源化としてのコンポスターや、それから先ほど議員が質問されました電動生ゴミ処理機の研究が進められておりますが、これらの容器、機器については推奨するとともに、支援を行う制度の充実と、更に集団資源回収の団体の育成とエコストア協力店の拡大を図ってまいりたいと考えております。


平成 7年 12月 定例会
◎35番(新井隆一議員) おはようございます。それでは、決算特別委員長報告を申し上げます。
(中略)
 ある委員、婦人問題を考える会補助金はどのような団体に補助されたのか。また、募集はどのように行ったのか。
 肥沼女性政策室長、EMやさしさの会などの2団体に対する補助で、募集は広報紙で行いましたが、応募がなかったので、公民館で活動を活発にしている団体にお願いしました。

◆3番(砂川育雄議員)
 今、ごみの減量化やリサイクルに関する様々な技術が開発されつつあります。将来に悔恨を残さない賢い選択をしていかなければなりません。和光市では、家庭でEM処理をした生ごみを市が回収し、ペレット状に乾燥させ、登録農家に無料で配っています。春日部市では、昨年7月よりペットボトルの分別収集に踏み切っています。越谷市では、これは4市2町の公益事業によるものですが、今年10月、国内初のごみを燃料とした火力発電所が稼働を始めました。隣りの狭山市でも、9月よりEM菌のモニター制度が始まっています。入間市では、平成3年より缶、びんのほかに古紙、古布の分別収集を実施しています。与野市では、この11月の議会でごみの有料化を決め、それを機にペットボトル、缶類を資源ゴミとして無料回収し、紙パレット、トレーのリサイクルをしていく方向を示しています。
 多くの自治体が地域にあった方法で実施に踏み切り、あるいは模索を始めています。環境問題は、地球規模で考え、地域から活動をと言われています。今や、ごみ減量化、資源化への取組状況は、その自治体の文化のバロメーターになりつつあります。市長は、ごみ減量化とリサイクルの推進をうたっておりますが、将来に向けてどのような具体的な施策をお考えでしょうか、お伺いします。
 今、所沢市では、東部清掃事業所の建替え時期を迎え、東部クリーンセンターの建設が決まっております。リサイクル施設を兼ね備えたものになるというお話ですが、私はこの建替えを好機ととらえ、市長のいうエコシティ構想にふさわしい施設にすべきかと考えます。
 先般、私の属する21議員クラブで、野木町の資源化センターを視察に行きました。まず、町長の発想に大変驚きました。ごみはお宝というのです。ごみイコール汚い、だからクリーンにするというのではなく、ごみは資源、お宝だというのです。ここでは、3年前から生ごみの堆肥化と可燃ごみの固形燃料化を実施しています。できた堆肥は、農家の有機肥料に、固形燃料は公共施設などの熱源として使われているということでした。また、施設内は機械化され、匂いもそれほどひどくありませんでした。
 そこで、私はこの生ごみの堆肥化を所沢市でも実施していく方向をとることはできないだろうかと考えます。野木町の例でも分かるように、こうした技術は既に幾つか開発されています。また、生ごみは分別しやすく、資源化についても分かりやすいので、市民の協力も得られやすいと思います。市内小中学校の給食残渣、これはセンターの残渣分も含めますが、年間約360tにも上ります。野木町の資料によりますと、2tの生ごみから約1.2tの堆肥ができるそうです。現在、労働力不足等で多くの農家が堆肥を買い入れています。無料あるいは安値で提供すれば、協力は十分に得られるものと考えます。
 生ごみは水分が多く、焼却費用がかかる厄介なごみでもあります。しかし、活かせば立派な資源となり、ごみ減量化、リサイクルに大いに貢献するものであります。
 すぐに市内全域ということは無理かと思いますが、東部クリーンセンターの建替えを機に、モデル地区による実施など検討すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
 また、民間の知恵を借りて第3セクターのようなかたちをとることも考えられると思いますが、いかがでしょうか。

◎内野清掃部長 砂川議員の御質問に御答弁申し上げます。
 ごみ減量化とリサイクルの推進につきましてでございますが、当市においては、既にびん、缶、それからペットボトル及び一部古紙等の分別収集並びに集団資源回収による資源化を実施しているところでございます。
 また、今後さらに、容器包装リサイクル法の施行に伴いまして、より細かな分別や再商品化が実施されることになるわけでございます。そして、このリサイクルが効果的に成果を上げるためには、消費者、事業者それから行政が法の趣旨に基づき、それぞれの立場において連携し、実施することが重要なことかと考えております。
 次に、ごみ減量化リサイクルのための生ごみの堆肥化についての御提言でございますが、東部クリーンセンターにつきましては、東部清掃事業所の老朽化に伴い更新ということで、現在、一部の地権者を除き御協力を得られましたので、用地の確保に向けて努力を重ねているところでございます。
 また、これと並行いたしまして、施設計画について、部内の担当者会議の中で、焼却施設あるいは粗大ごみ処理施設、及び資源化施設等の検討を行っているところでございます。
 また、リサイクルとしても、余熱利用や発電も考えるわけでございます。
 御提言をいただきました生ごみの堆肥化等については、農協又は関連部課もありますので、意見を聞く等、今後これから研究する必要があろうかと考えております。

平成 8年  9月 定例会
◆20番(山田幸代議員)
「その他」で、公共施設におけるごみ処理について、お尋ねいたします。
 市役所庁舎内の紙については、リサイクル推進室の皆さんの、まず身近なところからとの努力が実ってきているかなと思います。また、生ごみ処理器につきましても、積極的な取り組みになってきています。市民の要望も多いということで、今回も補正がついております。本当にありがとうございます。
 が、さて、ごみの出る公共施設ですが、そこの点検はどのようになっているでしょうか。学校給食の生ごみ、保育園の生ごみについてはずいぶん前から質問をしていますが、1回実験取組もしてくださったのですが、その後どのようになっているのか、機械も改良されて一般市民への補助金も出しているのですから、この点について、やはり自らのごみについてもう一度考え、検討されるべきではないかと思います。
 担当部長のお答えをいただきたいと思います。


◎ 小林保健福祉部長
次に、公共施設のごみ対策の中で、保育園に関しましての御答弁を申し上げます。
 各保育園におきましては、当日の出席園児数を把握、確認した上で調理をしておりますので、いわゆる残飯はほとんど出ないというような実情にあるようでございます。
 しかしながら、調理の過程におきましては、食材等からの生ごみが発生はしておりますので、すべての園ではありませんがコンポスターやEM菌を使って減量化・堆肥化を図っておるところでございます。今後、生ごみの発生量等も勘案をいたしまして、また関係課とも協議をしながら、御質問の件につきましては、検討していきたいと考えております。

平成10年 12月 定例会
◆12番(山下みさ議員)
 それでは、清掃行政について質問いたします。
 まず最初に、EMボカシ等の堆肥化への助成をについて質問させていただきます。
 EM菌を使ったEMボカシを活用し、自家菜園や庭木や草花に肥料として利用している市民の方々が大勢おられます。私も縁がありまして、6年ほど前よりEMと出会い、今は自分なりにボカシを購入し、生ごみの有効的利用をさせていただいております。しかし、自分なりに納得し、積極的に行っている者にとっては、行政への大きな貢献をしているものと自分なりに悦に入っておるところです。循環型社会への構築のために、大いに寄与しているものとも考えます。
 そこで、生ごみ処理用のバケツへの補助について、見解をお伺いいたします。
 バケツへの補助については、全国の自治体でも多くなり、近隣では、東村山市をはじめ、東久留米市、和光市、浦和市、春日部市、上尾市、岩槻市、与野市などがあり、住民の感心が一層深まっております。所沢市でのコンポストや電気による生ごみ処理機の補助、また、集団資源回収への報償金などを考えるに、EMボカシによる生ごみ堆肥化のためのバケツの補助については余りあるものがあると思われます。市内小学校などでも、環境学習の一環として採用していただいているところであり、市民への広まりを見せている現状です。
 各家庭から出る燃やせるごみ量は、90%以上生ごみであります。燃やせるごみの1人1日の量は、平成10年10月で見ますと約846.78gであり、それを家族約3名として換算しますと2,540.34gで、1カ月では約7万 6,210.2gとなり、1t当たりの処理費用4万 1,316円として、1世帯当たりの焼却費はざっと31万 4,000円となり、その90%としますと28万 2,600円となります。バケツ1基は 2,000円です。このことをどうとらえられますでしょうか。担当部長の御見解を伺います。
 次に、微生物でのダイオキシン抑制について質問いたします。
 ダイオキシン類の組成を見ますと、非常に安定型で分解しにくい性質を持っております。ダイオキシン規制値が示されて、これからは排出抑制が守られていくことになると思いますが、これまで廃棄された焼却灰やダイオキシンを含んだカーボン、バグフィルターの残渣などの処理も心配されるところであります。全国で 1,600とも言われる一般廃棄物の焼却炉を、すべて国の規制以下の数値に抑えるには 120兆円以上にもなると試算されております。今や環境は幾ら高価でもあがなうことのできない価値を持ち、現に所沢市でも多額の税金を費やして環境保全に努めております。
 ことしの2月から和光市では、1日80t規模の焼却場で、EMのセラミックスを粉状にして、ごみピットに振りかけるだけの装置で実験したところ、この10月末に99.9%のダイオキシンを抑える結果を出したことを発表いたしました。平成10年2月には、応用物理学会で発表されたデータによりますと、2,000ngから6,000ngの飛灰を 99.99%の精度でダイオキシンの分解を確認したとのことです。これは金属錯塩をつくることによって塩素を安定化させ、塩化有機物を分解し、無害化させる方法で、300度から400度の低温燃焼でもダイオキシンを出さずに処理でき、しかも、NOx 、SOx などの有害物質まで抑制できるという結果でした。費用も1t当たり 2,000円と非常に安価に上がることも魅力です。現在は所沢市では1t当たり約46万円とも聞いております。
 溶融炉などによる 1,200度以上の高温燃焼は、今までの燃焼方法に比べ、コスト的には4倍もかかると言われております。もし、このようにダイオキシンが安価に高能率で分解される方法があるとすれば、これは1つの選択肢として検討すべきであるし、資料を取り寄せ、真剣になって研究することが担当者の責務であると考えます。
 ここで、質問をいたします。
 1、和光市は近隣にある自治体ですが、所沢市ではこのことを御存じだったでしょうか。
 2、これぐらいの費用でしたら、現状の焼却炉でも試してみることもできると思いますが、いかがでしょうか。
 3、民間の産業廃棄物の焼却炉でも十分採算がとれる費用であると思いますが、さらに補助金を出してでもダイオキシンを抑える必要があると思いますが。
 4、その他、この報道は12月3日の埼玉新聞に掲載されましたが、少しでもダイオキシンを解決しようと思えば、EM機構なり、それなりの接触をしたのかと思いますが、どのような努力をなされたのか。
 以上、担当部長の御所見を伺います。
 次に、環境行政の、米のとぎ汁で環境にやさしい生活をについて質問いたします。
 去る6月に、EM女性会議を所沢ミューズで開催、400 名以上の方々が全国より駆けつけ、当市からも女性部長さんはじめ、職員の方々の御協力をいただきました。保育園等の職員の参加も多数ありました。そのとき全国から参加された方々は、懇親会の席上で、所沢市はすばらしい、ヨーロッパみたい、きれいなまち。ダイオキシンのまちが、今後どうなるのか楽しみですなど注目されておりました。
 そのときの講座では、5合のお米のとぎ汁は、おふろの水が三、四倍なければ、もとの水にならないほど汚しているのだという報告がありました。その点EMでは、お米のとぎ汁の--これがEMでつくった液体です--EMでは、お米のとぎ汁の濃いところ三、四回分の2lにEM1を20㏄、糖蜜または砂糖20㏄を入れて、四、五日そのまま置きますと、甘酸っぱいにおいがしてでき上がります。
 利用方法としては、入浴液として使用、湯がなめらかになり、温まります。あとのおふろの掃除がしやすいなどもあります。2、薄めて掃除にも使えます。畳や床をふくと、さっぱりとし、べとべとしません。3、油汚れを落とします。べたべた油のついたものを、とぎ汁の原液に一晩つけておくと、その日は見事に油が分解され、さらさらとなり流れます。4、洗濯に使えます。洗濯機に1lから2lを入れ、水を張って一晩つけておくと、その次の日は、汚れの少ないものは石けんを使わないでも十分落ちます。
 このように掃除、洗濯をした後も、下水に流すことによって土管をまたきれいにして、その上、川に流されていきます。単にお米のとぎ汁を流さないだけではなく、EMの働きにより、きれいなものを流すので、二重に川や海に優しいものと言えます。川や海に優しいということは、魚にとってもよいことであり、魚がよいことは人間の体に入るときに安心安全ということです。危険な心配なものを食べているのは、すべて自分たちが危険なものを出したり流したりしていて、それがまた自分に戻ってきているのです。一人ひとりの市民が小さなことからでも行っていくべきであると考えます。
 EMやさしさの会のメンバーの方々は、毎日の生活の中で、合成化学物質をほとんど使用しないで生活しています。すばらしいことです。保育園や幼稚園、小学校での環境教育にも検討していただけるものと考えます。

◎小峰清掃部長 山下議員の御質問にお答えいたします。
 第1点目のEM菌を使った生ごみ処理容器などの補助についてでございますが、当市としても、家庭から出る生ごみはできる限り自家処理、すなわち堆肥化を促進する方向であります。
 昭和61年度から生ごみ処理容器のあっせん補助を行っており、平成9年度までの実績は、約9,200基、8,000世帯に導入されております。また、平成8年度から電動による生ごみ処理機の導入補助も行い、市民の関心も高く、平成8年、9年の2カ年で約 250基の補助を行ってきた実績がございます。
 議員御提案のような、EM菌を使った生ごみリサイクルを実践され、ごみの減量・リサイクルに努めている市民もおられることは承知しております。いずれにいたしましても、自家処理方法についての選択幅を広げることも必要であると思われますので、今後十分調査を行い、減量に向けて前向きに検討してまいりたいと考えております。
 第2点目の微生物でのダイオキシンの発生抑制対策についての御質問でございますが、一括してお答えいたします。
 清掃事業所のダイオキシン対策につきましては、施設改修などさまざまな対策を講じておるところでございますが、御質問の微生物での対策につきましては、去る11月26日に行われましたEM講習会の説明会で情報として得たものでございます。早速、実験施設を提供した和光市や関係機関に対し、内容について問い合わせを行っております。それらの情報から判断しますと、現在所沢市で使用しています活性炭などの薬剤と同様なダイオキシン発生抑制の効果、機能を果たすものと考えます。現在、企業においても、さまざまな薬剤の研究がされているとも聞いておりますし、これらの薬剤によるダイオキシン対策につきましては、有効な対策の1つであると考えております。今後、実効、効果等、情報の収集に努めてまいりたいと考えております。
 なお、入手した情報につきましては、今後有効に生かしてまいりたい、このように考えております。

◆12番(山下みさ議員) 御丁寧な答弁をいただきまして、どうもありがとうございます。よろしくお願い申し上げます。
 それでは、2回目の質問をさせていただきます。
 有機農業についてですが、ここでもEMの話になるわけですけれども、昨年と一昨年と、私、EMやさしさの会の主催で千葉のメロン栽培の農家を訪ねたことなんですが、そのメロンを試食させていただいたんですが、本当にまろやかな味で、農薬がありますと、ちょっとやはり舌にぴりっとくるようなところがあるわけですけれども、全くそういうことがなく、今でもその味をかみしめているようなところもございますけれども、とてもすばらしくおいしかったなと思っております。
 その農家の方の話によりますと、農薬を使用しないで、EMで土づくりをしまして、5年間は、やはりメロンづくりが失敗したり、試行錯誤があったりして、採算がとれなかったということでした。虫がつかなくなったり、雑草が変わってくるのはやはり四、五年かかるということで、虫に悩まされたり、不作になったりしたといいます。
 でも、そのときに、やはりだめだとやめた農家が随分いらっしゃるようですが、それを乗り越えて今成功しているようなんですが、土づくりというのは、3年じゃなくて、もっとかかるんだなということを、そのときに私もよく話を聞いてわかったわけですけれども、2000年で有機のことを農水省がやるというわけですから、今からやっても間に合わないわけですけれども、2010年で50%農薬削減というのは、随分遅い施策だなと私は思います。ですから、所沢市としても、もっともっとそういった面で、循環型のことを今やっておりますけれども、ぜひ、そんなのんびりとしないでやっていただけたらと思います。


  • 最終更新:2013-11-26 13:42:01

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