旭川市

平成22年 予算等審査特別委員会

◆鷲塚委員

 今お示しいただきましたように、焼却処理費と運搬経費、これを合わせて約1億9千万円浮くんです。この1億9千万円の一部を市民に還元して、家庭で生ごみを循環するために使う、例えばコンポストとか、今も電動生ごみ処理器とか、段ボールコンポストとか、いろいろやっていますね。そういうのに助成をやっています。それだけではなくて、多様な生ごみの方法というのが今開発されておりまして、例えば粉を振りかけたらごみが堆肥化されるとか、バケツの中に入れて、何だか菌というのをかけたら堆肥化されるとか、市民も多様なものをやっているのがわかりました。私は電動生ごみ処理器を持っていますけれども、あれ、電気代がかかるんですよ。だから、なかなか難しいなと思っているんですけれども、市民が多様な方法を用いて、自分の家庭で循環するために補助金を出す、これは今もやっているんですけれども、1億9千万円も削減できるわけだから、もっと大々的にこれを広めて、家庭の中で循環していただきたい、そのための経費、補助金出しますよと、こう環境部、旭川市が打ち上げていただければ、もっともっとこれは家庭内の循環が進むというふうに思っています。一部、ちょびっと補助するというのではなくて、そういうふうなことができると思うんです。今、コンポストと電動生ごみ処理器と、いろんな家庭内でやるものの補助金だって、金額にしたら微々たるものですよ。そういうふうに私は思うんです。それで、今後、自家処理でやった場合について、どういうものに補助金が出せるのか、そういう見解を市として持っているのかどうか。今に限定しないで、もっと幅を広げていったらどういうものまでできるのか、お答えいただきたいと思います。

◎清水環境部ごみ減量推進課長

 生ごみ処理にかかわる補助制度についてでございますが、これまで電動生ごみ処理器やコンポスト容器、段ボール堆肥づくりのキットや、EM菌とバケツがセットになったものについて、生ごみ堆肥化普及啓発事業の中で助成制度を設け、家庭での自家処理を推進してきたところであります。これまで制度の中では、処理器や容器を使用して生ごみを乾燥して減量化するもの、堆肥化するものを対象にしてきております。生ごみの堆肥化については、ミミズやEM菌を使うものや、先ほど委員からお話のありました、生ごみに振りかけるだけで堆肥化が可能になるものなど、さまざまな手法がありますことから、市の補助制度になじむものとして、対象をどの範囲にするかという課題がございます。どんな方法にも助成するというのも市民理解が得られない面もございますので、自家処理を促進するためにはどのような助成が有効なのか、今後、検討してまいりたいと考えております。

◆鷲塚委員

 今、検討してまいりたいということなんですけれども、今は、容器と一緒になったものについては補助しているんです。例えば菌だけとか、粉だけとか、そういうものについては助成していないのはなぜなんでしょうか。

◎清水環境部ごみ減量推進課長

 現在、生ごみ堆肥化容器の補助対象としましては、いわゆるコンポスト容器のほか、EM菌とバケツがセットになっているものや、生ごみに振りかけると堆肥化が進む発酵促進剤とバケツがセットとなっているものを対象にしておりますし、段ボールとピートくんなどの機材がセットになったものも同様に対象としております。基本的には、EM菌などの薬剤のみは対象としておりませんが、堆肥化の容器とセットとなっているものを対象としております。

◆鷲塚委員

 容器がセットでないと何で助成できないんですか。

◎清水環境部ごみ減量推進課長

 菌だけだとか、先ほどのミミズを使ったものだとか、いわゆる金額がかなり少額なものもあります。例えば600円から800円だとか、そういったものに対して、市民が一々申請に来るのが適当なのか、そういったものも市民にお願いすることも重要でないかと、そんなふうに考えているところでございます。

◆鷲塚委員

 余り高額でないので、一々市民が市のほうに申請しに来るのも面倒なんじゃないかというようなお話でございましたけれども、私は、やっぱり余り縛るのはよくないと思うんですね。これ、1億9千万円のお金が浮くんだから、もっとやっぱり市民に理解をしていただいて、市民レベルで堆肥化ができるような、処理ができるような方法を進めていくべきだと思うんですよ。この方法については賛成ですか。

◎清水環境部ごみ減量推進課長

 いわゆる堆肥化だとか、いろいろとさまざまな方法があり、市民の方々もさまざまな取り組みをされているということで、そういった意味では、先ほど経費の問題も算出させていただきましたが、市民と協働して生ごみを減量化することは非常に重要な問題であるというふうに認識しておりますので、非常に大事な問題だと思っております。

◆鷲塚委員

 それであるならば、やはり市民の皆様にしっかりと、今度、支所機能を強化するとか、地域協議会とか、そういうのもつくって地域力をアップさせるわけですから、そういう中でも進めていけると思います。例えば、うちの町内会なんかは、もし市が一定程度助成してくれたら、町内挙げてそれをやってみたいと言っているところもあるんですよ。そういった場合、町内世帯400人が一々市のほうに申請に行かなきゃならないのか。町内会でまとめて申請するということはどうなのかという問題も出てきますよね。そういうふうに、余り縛らないで、やっぱり市民理解を得ないで、ほかのほう、違うものを買ったのに助成するということはできませんから、そういうふうにして、やはり市民がもっと利用しやすいように啓発していくような方法を考えたらいいんじゃないかなというふうに思うんですけども、どうですか。

◎今野環境部長

 生ごみの処理について、今、地域の方々の御意向もあるというお話でございます。やはり委員が先ほど来おっしゃっていらっしゃるように、私どもも、今は工場で集めたものを燃やしておりますけれども、やはりそこの燃やす中に生ごみがあって、これがステーションに出される前に何とかならないだろうかと。何とかしたいんだけれども、各御家庭の取り組みの中では、1つに堆肥化というものがあって、その堆肥化を進めるためには個々の事情がある。それから、電動生ごみ処理器ですとかコンポストの助成をしていますが、それが決定的な対策にはまだなり得ていない。そんなような課題認識の中で、やはりどういうふうに各家庭での処理を進めるかというところがキーになるんだというふうに考えております。
 そこで、御指摘にもありますような、市内の企業の中でも、まさに容器とか機械とかということではなくて、実績を上げている方、あるいは、ほかの町村から逆に目をつけられてというか評価を受けまして、その処理の方法としていろいろ協議をされている方もいらっしゃいます。そんなことで、ことしの平成22年度の予算に向けてやり切れたことというのは、生ごみの堆肥化の読本をつくって、そういう啓発をしようということと、コンポストや生ごみ処理器で堆肥をつくっても、それを使い切らないんだという声があったので、事業所の中にそれを受け付けるような、そういう機能を持とうというような、そのぐらいの成果ではあったんですが、やはり市内の企業の中でいろんな取り組みをしている方々の声も教えていただこうということで、今、段取りもしているところであります。
 その中で、御家庭の生ごみ処理が進んでいったり、あるいは、地域単位で何か新しい行動が出てくると、そういったときには、私どもはどういう対応をしなきゃならないかというのは、これまで実施してきたものの評価を踏まえた考え方も当然加えてはまいりますけれども、かなり柔軟に対応していかなければ、あるいは幅広く考えていかなければなかなか対応できないんだと、そういう認識は持っております

◆鷲塚委員

 そうだと思うんですよね。やっぱり余りかたくなに枠にはめてしまうとやりづらいという面もありますから、今、非常に西川市長も地域力ということを全面に出したことしの対策ですので、例えば地域がそういうことに取り組みたいといったら、それはすごいと。じゃ、その部分について一定の補助を出しましょうというぐらい言っていただかないと、地域で何かやろうなんて、そういうふうになりませんでしょう。町内会費だって安いんですから。そういうところにきちっと弾みがつくような対策をやっていただきたいと思うんです。何ぼ余ったから清掃事業所で引き取りますよといったって、その余るものをつくる、その一番もともとにきちっとした対策をとっていかないと、そういうふうになっていかないわけですから、新年度予算に入っていないということでございますので、補正でも何でも途中で組めるよね。それは対応すべきだというふうに思います。1年おくれると1億9千万円損するわけですから、そういう浮いたお金は市民に還元するという方法でいけばいいと思います。
 例えば、東京の三多摩地域というのはごみ行政はすごく進んでいます。あそこはそういう堆肥化するために、自分が用いたものを買ってきて、その領収書を持っていけば補助金をくれると、そういう制度をやっているんですね。領収書だけでいいんです。だから、それがいいかどうかということもありますけれども、旭川市は事前に申請をして、後で割引券が郵送されてくるんですね。それを持って買いに行くという方法なんですけれども、どっちが市民にとって使いやすいのか、そういうこともいろいろ検討していただいて、せっかく地域力をアップさせるのに、生ごみ処理というのはいい題材だと思うんですね。これは自分の家庭でできるわけですから、できる人はこれに挑戦していくと。市民の3割がやれば全市に広がるんです。サルの何だか行動っていうの知っていますか。1匹のサルがイモを海の水で洗って、塩水がついておいしいイモを食べたと。そうしたら、続いて2匹目もやった、3匹目もやった。それが一定程度人数がふえると、一斉に全員がやるという、こういう法則があるんですね。ですから、やっぱりそういう誘導策として、地域力をアップするのに、これは1つのいい題材になるのではないかというふうに思いますので、ぜひ挑戦する価値はあるというふうに思いますので、頑張っていただきたいと思います。



  • 最終更新:2015-03-25 15:38:08

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