武蔵野市

1994.06.08 平成6年第2回定例会

◯4 番(井口良美君)

次に、生ごみリサイクルについてであります。一般家庭での日常生活の中で自然に発生する量は、四、五人家庭で生ごみは1日700グラムであります。生ごみの有効利用として本市ではコンポストを導入され、購入者に補助金を出され、広く普及を図り、多くの人が利用されてきましたが、この利用にはある程度の庭が必要であり、においも発生し、有機肥料として活用するまでには半年を要します。本市のように住宅過密化された都市では、生ごみ対策が今後の問題になると思われます。最近では、各自治体が生ごみ減量作戦に努力、研究をされているようであります。コンポストの代替としてEM菌、それは、微生物をタンク培養した発酵促進剤を使った生ごみリサイクルで、容器が小型化され、2週間ぐらいで有機肥料となり、腐敗臭も少なく、単にEM菌を導入している自治体もあるようですが、このような小型容器でのEM菌の活用についての検討が必要ではないでしょうか。
 さらには、最近話題になっているのが、広島県大崎町の大崎上島農業協同組合で研究開発された、ぼかしであります。これは、EM菌を培養して、米ぬか、油ぬか等を主体としたぼかしであります。生ごみ小型化容器を利用して、ぼかしを投入して、生ごみを有機質肥料として活用し、生ごみ減量にもなり、一石二鳥であります。また、価格が他の製品より安く市販されております。ちなみにEMぼかし20キロ以上申し込みの場合は、1キログラム100円、小型容器は2,300円だそうです。今後、ますます生ごみ対策については各自治体で導入に向かっての研究成果が報告されると思いますが、本市での生ごみリサイクル行動指針はどのように考えているのかお伺いをいたします。

◯市 長(土屋正忠君)

 次に、EM菌の活用についての減量効果、こういったことについての御質問でございます。EM菌というのは、エフェクティブ・マイクロ・オーガニズムと、こういうことの略でEMと、こう言っているわけでありますが、EMというのは、有効的なとか、そういう言葉でありますから、マイクロ・オーガニズムというのは、微生物群と、こういうことですから、有効性のある微生物群と、こういうふうなことになるんでしょうか。EM菌と言っております。これは琉球大学の先生の考案によるもので、微生物の中でも効果のある有効的なものを取り出してきて──その菌が何であるかは特許になっているわけですが、そのものを取り出してきて、一定の何か撹拌するようなことをやることによって、生ごみの処理に威力を発揮すると、こういうふうなことが言われております。
 しかしながら、微生物を利用して生ごみを堆肥化したりしようという動きは既に何十年も前からございまして、実は私が20年前に市議会議員になって、ごみの問題に直面したときに、既に全国的に見ると浜松とか一部でそういうことをやっておった自治体もございます。コンポスト化というわけでございまして、それは、武蔵野市のクリーンセンターのは燃焼するという、こういう基本原理に対して、生ごみを微生物で一定の化学反応を起こさせて、安定的な有機肥料に変えてしまうという、コンポスト化という、物の考え方、原理が違うわけでございます。これなどもいろいろ私どもも調査に行ったことがございます。たしか昔からおられます畠山議員その他皆さんも御存じだと思いますが、視察などに行ったことがございます。しかしながら、微生物を利用してごみを分解して他のものに変えるということは非常に意味のあることではあるけれども、異物が混入したり、あるいは発酵過程の中において異臭を発したり、そういったようなことから、必ずしも十分でない。また、できた後のコンポストをどう使うかというふうな、コンポストを使っても、畑とか、そういうとってくれるところがなければしようがないわけですから、こういうふうなことによっていろいろ問題があったわけであります。したがって、EM菌の場合には、20年来あったコンポスト化、微生物利用の1つの方法と、こういうふうにお考えいただきたいと思うわけでございます。
 EM菌につきましては、最近にわかに注目を浴びて、あっちでEM菌、こっちでEM菌、何やら最新のごみ処理は、とりわけことしに入って、どこやらの市でEM菌、どこやらの町でEM菌と、EMブームが起こっているわけでございますが、しかし、私どもは、先進都市として既にこういう問題に実験に取り組んでおります。既に一昨年の段階でEM菌のことを聞きまして、昨年の段階で、実は既に武蔵野市の職員がEM菌を使って実験をいたしております。当時の課長とか担当者がやったわけでございますが、実際にやってみた結果では、なかなか必ずしもそのとおりうまくいかないわけであります。虫が出たり、悪臭に悩まされたり、あるいは15リットルのバケツであったため、4人の家族では2週間でいっぱいになってしまったとか、あるいはもう1人の実験者は、書いてあるとおりにやったんだけれども、臭気が外に漏れて、バケツのふちのかえしの裏にハエが卵を産んで、孵化して、孵化した幼虫がすき間から入り込んでハエが発生したと。何回やっても大量のウジがわいたとか。これは3カ月間の実験であります。こういったようなこととか、幾つかやってみた限りでは、なかなか必ずしもうまくいかないといったような現象もございます。それと同時に、でき上がった後の回収ルートをどうするのかということで、なかなか難しいと、こんなふうに考えております。
 そのほかに、EM菌については、この中身について余り発表してないものですから、さまざまな議論があるわけでありまして、そして、日本土壌肥料学会という、これは全国的な学会で、権威のある学会なんでございますが、1994年の大会でEM菌についての効果について発表いたしまして、EMについては慎重な対応をと。宣伝内容と分析内容の違いが判明と、こういうふうなことになってきているわけでありまして、これは「自然農法臨時増刊号」と、こういうふうなところに載った記事でございますが、こういうふうなことになってきて、読むと、専門家がいろいろ研究をした結果、センターの自然農法研究所、これは東大の名誉教授がやっているところでございますが、こういったのが一定の科学的分析その他をやってきたけれども、必ずしも言われたとおりではないということで、よく慎重に対応した方がいいだろうと、こういうふうなことになっております。
 したがって、微生物関係のものというのは、もし間違いを起こすと大変なことになります。微生物関係のものは──これは、井口議員さんが長年の篤農家でございますから、十分御存じだと思いますが、微生物菌を使った、とりわけバイオなどを使ったものについては、なかなか微生物の扱いは難しゅうございますので、これらについては慎重に推移を見ながらやっていきたいと、かように考えております。
 したがって、繰り返しになりますが、このようなEM菌のようなものについては既に早くから着目をして、一定の研究作業をやっておりますと、こう申し上げておきたいと存じます。

◯4 番(井口良美君)

 次に、生ごみリサイクルでございますけれども、先ほどもEM菌を使って堆肥にするということでございますが、そのとおりでございますけれども、それでは、その後、どうするんだということでございますが、私は、それにはやはりストックヤードをつくっていただいて、農家の人が肥料として使えるような、そのような方向づけをしていくことが必要ではないかと。そういうことでどのようなお考えがあるかということなんですが、まず、最近では、生ごみの回収車、いわゆる生ごみを車で、今、収集していますね。あれと同じような車が現在できております。そういったことで、そのような車を導入する必要もあるんじゃないか。それからまた、空き缶、空き瓶、いわゆる分別車というのがもう開発をされております。これは天然ガスで走っておりまして、外国では約70万近い車が走っておるのが実情でございますので、本市としては、ごみ収集の先端都市でございますから、そこらも含めてお考えをいただきたいと思います。

◯市 長(土屋正忠君)

 次に、堆肥などを置いておくストックヤードが必要なんじゃないかと、こういうことでございますが、先ほどちょっと誤解があるといけませんので、EM菌を使ったような積極的なコンポスト化作戦を進めると、こういうふうなことには立ってないわけでございます。コンポスト化というのは、有力な方向の1つではあるが、慎重にやらないと、さまざまな問題が出てくると。現在は自然曝気によるコンポスト化を──コンポスターというのは、ただ上にふさいでおくだけですから、あれは自然の中にあるのと土中にあるマイクロオーガニズムでやっているわけでございます。この程度にとどめておきたいと存じておりますが、今後よく研究してみたいと思っております。

1995.03.22 平成7年度予算特別委員会

【たき委員】

 それから、生ごみ消滅機の問題については、2分の1の補助はわかりましたが、どういう機械というふうなことについてまだ決まってないということなんでしょうか。EM菌の話が何回か出たりしたときの御答弁では、EM菌というか、新しいそういう菌を使用するということについてはいかがなものかというような御答弁があったと記憶しているんですが、そういうふうなEM菌を使ったものでも何でも生ごみの消滅機だったらば、買うということだったらば、2分の1補助するというふうに考えていらっしゃるのか、もうちょっとその辺、お答えをお願いします。

【内田ごみ総合対策室長】

  生ごみ消滅機についてお答えいたします。現在、庭のある家庭にはコンポスターの補助制度がクリーン・むさしのを推進する会を通してございまして、今回のは庭のない家庭における生ごみの消滅という対象でございまして、そういう意味で、一般的に安いのは5万円程度から、高いのは20万円程度があるわけで、そういう意味で、例えば5万円まででしたらば3分の1補助とか、10万円を超えると何分の補助と、まだその辺は具体的に決めているわけじゃないんですが、予算的にもそんなに多くあるわけじゃないので、なるたけ多くの市民の方に有効的に補助できるようにと、少ない範囲の中で考えているわけでございます。以上でございます。

【たき委員】

 それから、生ごみ消滅機は、EM菌を使ったりとかという方式じゃない方式をとるということなのか、その辺だけ。(「まだ決まってないんだ」と呼ぶ者あり)それも何にも決まってないということなんですか。

【内田ごみ総合対策室長】

  生ごみ消滅機処理機についてお答えいたします。EM菌の問題ですが、抽象的に生ごみ処理機を規定するようになりますので、EMを使った生ごみ処理機においても対象にはなろうかと思います。ただ、それにつきましては、あれはバケツだけでございますから、あれは 2,000円程度のものですが、それなりに補助になっているところでございます。以上でございます。


1995.11.28 : 平成6年度決算特別委員会

【小美濃委員】 

 それでは、1点だけお伺いいたしたいと思います。昨年ぐらいから、私、生ごみの減量施策ですとか、コンポスト化につきまして、EM菌というものをよく耳にすることがあります。この間、実はあるテレビでやっていたんですけれども、ある自治体ではEMに真剣に取り組んでごみ対策をしているというお話でございました。テレビの方の内容は、真意のほどは確かじゃないというような話だったんですが、武蔵野市としてはEM菌というのは調査検討はなされているんでしょうか。また、もし他の自治体について効果等情報がありましたら、ぜひ教えていただきたいんですが、よろしくお願いいたします。

【内田ごみ総合対策室長】

 EM菌につきまして、まず、私どもの対応でございますけれども、ことしの10月1日から生ごみ処理機の補助金制度が始まりました。これは上限3万円でございますけれども、一般的には電気を使う電動の生ごみ処理機をイメージしているわけですけれども、EM菌に対しても補助対象にはなっております。今回のグリーン・クリーンフェスティバルにおきましても、EM生ごみバケツなどは展示されました。
 その次、EMに対してかなり積極的な行政市があるわけですけれども、じゃ、私どもがどうなのかというと、ほかの生ごみ処理と同等というような形で、特にEMに対して特別なという形はやっていないということでございます。他市の情報等でございますけれども、これは今、手元にないので、もしあれでしたら、後日、私どもから委員会に出すなり、委員さんの方にお届けするなりしたいと思います。
 以上でございます。

【土屋市長】 

 補足しておきます。EM菌というのは琉球大学の比嘉先生という方が考案された、一種の微生物を使った分解の方式であります。EMEMは、エフェクティブ・マイクロファージと、有効なる微生物群と、こういうふうな略のようでありますが、これを、つまり、主として土の中──土中における微生物、それを大気やさまざまな要素と組み合わせて活性化して、その中から良性の微生物を取り出し、その良性の微生物によって発酵させたり、さまざまな科学的な仕組みでもってごみを分解したり、あるいは飼料として使って効果を上げるというようなもので、今からかれこれ10年前ぐらいから実践に入り、全国的にEM農法だとか、あるいはさまざまな形でなされているのがございます。こういうことも私どもは既に数年前から見聞きいたしておりまして、こういう方法でごみが分解できないのかということで、前の担当の課長がそれを購入し、実際に実験をしたりいたしておりました。しかしながら、他の微生物を利用した方法も今まで幾つかあるわけでございますが、EM菌を使ったEMぼかしというのをつくるわけですが、一種の溶液があるわけですが、そういう溶液をやったからといって格別大きな変化が見られなかった。やり方にもよるんでしょうけれども、そういうふうな実験を実際にやってみたことがあります。もちろん、こういったやり方は、EMぼかしの書いてあるとおりやったんですけれども、必ずしも指導を受けたわけではありませんから、それがいいのかどうかということについてはさまざまなことが考えられます。ただ、全般的にコンポストをつくるやり方でありますので、武蔵野市においてはコンポストが主流になり得るかどうかということについてはいろいろ議論がありますので、少し慎重に対応していきたいと、かように考えているところでございます。

【小美濃委員】 

 大変御丁寧な説明、ありがとうございました。
 先ほどEM菌に対して補助が出ているというお話だったんですが、どれぐらい出ているんでしょうかね。
 あと、私の聞いたところによりますと、EM菌というのはなかなか手に入らないというお話だったんですけれども、これは市で補助を出しているということは、市にお願いすれば手に入るということなんでしょうか。

【内田ごみ総合対策室長】 

 市の補助の対象はランニングコストではなく、あくまで当初の機械への補助でございます。ですから、補助率は、累進税になっていまして、4万円以下の場合は4分の1補助という形になりますんで、EM菌の場合、ほぼバケツの感じのものでございますから、補助は4分の1、大体そんな感じという形で御理解をお願いします。(「あっせんでしょう」と呼ぶ者あり)あっせんはしておりません。あくまで購入した者に対して、領収書を持って申請していただくという形でございます。


【鈴木委員】 

 もう1つは、市長、先ほどごみの問題でディスポーザーの話がありましたけど、今、大分変わってきたんですよ。下水道の方も大分完備されて、できそうな感じにもなってきているんで、ぜひその辺の再考を考えていっていただきたいと。
 この2点でございます。

【土屋市長】

  ディスポーザーの場合には、私どもとしては、ディスポーザーで流される汚水というのは極めて富養度の高い、生ごみですから、富養度は高いんですね。し尿の場合には、一たんろ過されていますから、まだ富養度が低いわけですけれども、これについてはまだ寡聞にして下水処理場はそういう対応をしているということは聞いておりません。これからの発想というのは流域の下水道でいいのかどうなのか。もう少し、さっきお話の出ましたEM菌の話もありますが、合併浄化槽のような形で、1カ所に集めて、薬品をまぜたり、そういうふうなことが結果として海を汚していくとか、いろんなことがありますので、もっと長い長い地球規模の水循環で考えた場合に、海の問題をどうするかという最終的な問題が出てくるわけで、そういう問題を考えると、可能な限り多面的なごみ処理、分解処理をしていくのがいいんではなかろうかと、こう考えております。しかし、御意見として承っておきます。

1995.12.05 : 平成7年第4回定例会

◯決算特別委員長(水野 学君)

  ただいま議題となりました議案第61号 決算の認定についての決算特別委員会における審査の概要と結果について御報告いたします。

 続いて、第4款衛生費の審査に入りました。
 主な質疑は、1)老人健診等、市の一般健診の項目の中に市民の関心が高い脳ドックを入れられないのか。2)たばこ、空き缶の投げ捨てを見ると、町の美化、ごみに対する意識の啓発が必要と考えるが、見解を。3)EM菌を使った生ごみ減量に取り組んでいる自治体もあると聞くが、本市では調査・検討をしているのか。4) 114ある集団回収登録団体はすべてが活動しているのか、というもので、市長、担当部課長より、1)については、脳ドックにはMRIなどの高度光学機器を用い、費用も高額であるため導入は難しい。市の一般健診は市民のスクリーニングにより、疾病の早期発見・治療を行うものだ。この中の項目として適当か、また医療機関の受け皿の問題など、今後とも医師会と検討していくことになる。2)のごみに対する意識の啓発については、目に見える形として、桜まつり、武蔵野まつり等のイベントを通じ、会場内で分別回収を行っているが、その反応から、現時点では一番効果的・実践的な指導方法と考えている。3)のEM菌については、特別な取り組みは行っていない。本市においてコンポスト化が減量の主流になり得るかとの疑問もあり、慎重に対応したい。4)の集団回収登録団体については、7年度前期の補助金の申請は 114団体からあり、 100%が活動していると理解している。また、回収量もふえている、という趣旨の答弁がありました。

1998.11.27 : 平成9年度決算特別委員会

【たき委員】

 それから、生ごみをごみのコンポストの、 2,000円でしたっけ、コンポストに対しての、生ごみ処理機ではなくてコンポストの利用、補助金を受けて利用した人の利用状況というのはどうなっているんでしょうか。
 それから、市内の7台というのについて具体的に、それは全部白浜へ行っているんでしょうか。それらの量の問題については、コンポストの量がふえるので、その時点で適当にできるように考えるという意味とかという御答弁があるので、その辺具体的に、そのまますぐ使えないというようなこともおっしゃっているので、具体的な形でどういうふうになっているのかなというのをもう少し御丁寧にお答えを願いたいというふうに思います。

【佐藤ごみ総合対策室長】

  生ごみ処理機についてお答えいたします。先ほどは申しわけございません、7台と言いましたけれども、ことしの5月に市の庁舎にも入っておりますので、合計8台ということで、まず訂正をお願いいたします。量的な問題ですけれども、先ほど御説明しましたように、市内農家の7軒、あと白浜町、あと自家処理という形で現在行っております。
 それと、予算のときの 400万円の使い道ですけれども、リサイクルセンターということで予算計上してあったと思いますけれども、これは先ほど御説明いたしましたように、ごみ処理基本計画策定等調査ということで 361万 2,000円という形で、リサイクルセンターの基礎資料及びごみ処理基本計画の委託という形で使用しております。
 コンポストの追跡調査ということでございますけれども、これについては今現在行っておりません。ただ、EM容器につきましては、クリーンむさしのの方で現在追跡調査はいたしております。
 以上です。

1999.06.22 : 平成11年 厚生委員会

【古林委員】

 それから、今、藤岡さんがとても頑張っておっしゃっていたんですけれども、生ごみ処理はEMバケツでもそうですし、コンポスターでもそうなんです、私の使っている機械でもそうなんですが、やっているときにとても心細くて、これでいいんだろうかというのがあってすごく不安で、EMバケツなんかは本当に形状がほとんど変わらないですね。それで、いいんだか悪いんだかさっぱりわからなくて、だれか相談できる人がいるといいなというのはすごく感じましたので、そういう相談員みたいな形で生ごみサークルの方を位置づけていただいて遠慮なく相談できるような、この機械を2年間続けられたのも、1回失敗もしてすごいにおいを出しちゃったりもしたんですけれども、そういう人たちに相談できるルートがあったので、私はたまたま知っていたので、あれでもあきらめずにまたもう1年やり続けられたんです。そういう紹介もあわせてコンポスターを売るときとか、堆肥化のEMバケツを売るときとかにも、そういう広報もしてあげたらいいんじゃないかと思うんですね。生ごみ処理は本当に燃やしてしまえば小さくなってしまうけれども、どれかを1つどんと頑張ればごみの減量ができるというような状態じゃないですから、いろんなところで少しずつ頑張っていくことが大切なのかというふうに思うので、生ごみ処理もやりたいと思った人の気持ちをとても大切にするような努力が必要かなというふうに思います。

【佐藤ごみ総合対策室長】

  1点目のコンポストのルートということなんですけれども、現状では生ごみ処理機を購入される段階で条件といいますか、自家処理でお願いしますみたいな形で補助金等を出しております。今後、量的なものが変わってきたら、その段階でまた検討する項目なのかなというふうに考えております。

1999.12.08 : 平成11年 厚生委員会

【たき委員】

  コンポストの利用の問題なんですが、コンポストにEM菌を使うというのも奨励しているというふうになっているんですが、市報の中にはあったんですが、以前EM菌についてはどういうものなのかわからないからということだったんですが、それはやめてEM菌も奨励していくということなんですが。いろいろな形の媒介でコンポストがつくられてきて、それがまざって農業者に使われることでの問題点とかということはないのかどうか。
 それから、この間、消費者展のときにやったものが市役所の1階庁舎のところでも展示されていましたが、どういうものはどこに入れるのかという雑紙の問題ですが、前回は段ボールと一緒にということだったんですが、もう少し細かくしたものが欲しいという要望がかなりあるんですが、その辺についてはどういうふうにお考えなのかお伺いをしたいと思います。
 それから、例えば三鷹市役所の封筒は、「1世帯1日 100グラムのごみ減量を」とかと書いてあるこういう封筒が、これ、監査委員会事務局に来た封筒をもらってきたんですけれども、こういうふうな封筒を使っているんですよね。やはり市役所が率先して、市を挙げて分別に取り組んでいるということを明示する必要があるのではないかと思うんですが、その辺について、市役所の見えるところで、分別の仕方がわかるようなボックスを置くとかということについては、どういうふうにお考えなんでしょうか。

【佐藤ごみ総合対策室長】

  EM菌につきましては、クリーンむさしのの方であっせんをしております。使い方なんですけれども、基本的には自家処理でお願いしますというような形で御説明はしております。

2001.06.01 : 平成13年第2回定例会

◯2 番(松村勝人君)

 資源循環型社会へのアプローチ等について、一般質問させていただきます。
 6月は環境月間です。各地でエコイベントが計画されています。武蔵野市は、ごみゼロデーの実施として、6月3日を一斉清掃の日として、市内3駅周辺の一斉清掃と市民キャンペーンの呼びかけをしていますが、市民的盛り上がりは余り感じられません。ごみ問題の深刻化に対し、市民の意識をどのように高めるか、大きな課題が残されていると思います。
 毎年6月に出版される政府の環境白書に、小泉首相の持論であるごみゼロ作戦の推進が急遽書き加えられたと、先日の新聞で報道されました。21世紀は、環境問題が最大の課題であります。特にごみの問題は、毎日の生活の中で目に見える問題であり、市民の関心も高く、地方自治体の責任として日常的に取り組まなければならない課題であります。ごみ問題に対して、国は、立て続けに各種の新規立法や法改正を行ってきました。ダイオキシンについては、基準が緩いという意見もありますが、新たな排出基準が設定されました。処分場問題に対しては、環境アセスメントが導入され、埋め立て後の維持管理制度がつくられました。リサイクルに関しては、容器包装リサイクル法や家電リサイクル法、食品リサイクル法がつくられましたが、これらの法改正は極めて不十分だと言われています。
 不十分というより、方向を誤ったものと言えるのではないでしょうか。なぜなら、国が住民の命と健康を第一に考え、命と健康をいかに守るかではなく、いかに廃棄物処理施設をつくるか、つくりやすくするかという立場から法改正を進めてきたからです。事業所の生産責任を問わずに、ごみやリサイクルの問題を消費者の責任にしているからであります。ごみの処理は、地方自治法第2条や廃掃法6条の2で、一般廃棄物は自治体の責任であると位置づけられ、税金で処理されていますが、その処理、リサイクル制度を根本的に転換する必要があると考えすます。それには、いかに企業の生産者責任を問うか、ごみ処理費用やリサイクル費用をいかに企業とその製品を買う消費者とに負担させるか。命と健康を守る立場から、大量消費社会を変革するのが課題であります。
 資源循環型社会という言葉が日常的に聞かれるようになりました。武蔵野市の平成12年度の一般廃棄物処理計画にも、資源循環型社会への転換に向けた施策という大項目があります。ごみ発生量抑制のためには、発生したごみについてはできる限り資源化していくことが必要ですが、資源循環自体を至上目的とするのは誤りであります。
 ごみ問題を解決するための三つのRなどと言われますが、資源循環、すなわち廃棄物を資源に戻して利用する再生利用、リサイクルよりも、製品のまま繰り返し使用する再使用、リユースの方が好ましいわけですし、再使用よりもできるだけ長持ちをする製品をつくるとか、最初から資源やエネルギーの使用量を最小限にして、廃棄物をつくらない、減量するリデュースの方が好ましいのです。また、有害物質は使用しない、有害製品は生産しない発生抑制が大切であります。市民的立場で言えば、廃棄物になるものの購入を断ること、リフューズが一番大切なのだと考えております。
 資源循環型社会だからといって、生産者責任を問うことなく、税金負担や消費者の直接負担によって新たなリサイクル産業を起こすことであってはならないし、リサイクルの名のもとの大量浪費の上に、さらに浪費を重ねる方向にリサイクルが利用されてはならないのです。現在の国主導の資源循環型社会づくりが、生産の変革につながるものではなく、リサイクルの名をかりた産業興しであること、事業者責任を骨抜きにしているなどを市民や自治体が理解し、資源循環型社会づくりの中身そのものを批判していかなければならないと考えます。資源循環は、大量浪費社会を変革し、自然との共生を図り、命を守るための一手段として位置づけなければならないのです。本来あるべき資源循環型社会へのアプローチとして、幾つかの質問させていただきます。
 最初は、市民が行う生ごみ堆肥化などの支援についてです。武蔵野市は、いち早くコンポスター、EMバケツ、電動ごみ処理機などに対する補助金を出し、生ごみ減量に対する施策をとってきました。しかし、こうした補助金制度があることも、まだ市民には十分周知されていないようです。まじめな武蔵野市民は、ごみ減量を配慮し、生ごみから堆肥づくりに挑戦しましたが、使いこなせずにやめてしまっている人が多いと聞いています。庭のある人たちが多く使っている放置型のコンポスターは、安くて長い間使えますが、使われなくなった理由として、処理に時間がかかり過ぎるとか、悪臭や虫、ハエなどが原因のようです。電動式の生ごみ処理機は、最近ではスーパーや通信販売などで安く売られるようになりました。武蔵野市民の半分は集合住宅に住んでいますから、電動式の生ごみ処理機の利用度も高くなってきているようです。しかし、問題が発生したときのメーカーや自治体のアフターケアがほとんどなく、壊れたり、そのままになったりしているという話を多く聞きます。
 2001年5月23日の朝日新聞には、昨年5月、国民生活センターが消費者825人に聞いたところ、処理機の使用経験者74人のうち、半数近くの36人が途中で使うのをやめた。においが気になる、虫がわく、処理物が多くて家庭では処理できないなどが理由だ、という記事がありました。使わなくなった理由としては、ほかに、処理物を堆肥化するのが面倒だった、処理物の取り出しやチップの交換が面倒だった、電気代がかさんだ、騒音が気になったなどがあります。
 クリーンむさしのを推進する会の生ごみ研究サークルの人たちが家庭でできる生ごみリサイクルというパンフレットをつくって、使い方の説明をし、堆肥化推進のための積極的な活動を行っています。また、学校内の落ち葉の堆肥化にも取り組んでいます。これらの活動に対して、ぜひとも行政にもっと支援をしてほしいと思います。
 江戸川区では、2001年5月から、生ごみからの堆肥のつくり方やその利用方法を区民に教えながら、モニターしてもらう事業を始めました。コンポスト容器、手づくり容器、生ごみ処理機、そして武蔵野市では余り見かけませんが、ミミズ式生ごみ処理機の五つのタイプにモニターを募集し、堆肥化に取り組んでもらうそうです。それぞれに指導者がつき、月1回の会合で情報交換をします。家庭菜園やガーデニングの専門家から、つくった堆肥の活用法を教えてもらうほか、余った堆肥の利用法も検討します。講習期間は1年、修了者は2年度からアドバイザーになり、輪を広げていく予定で、定員30名に対して74人が応募したそうです。
 また、台東区や足立区では、リサイクルセンターだけでなく、児童館にミミズコンポストを置いて、子どもたちへの教育普及に努めていると聞いています。
 武蔵野市では、補助金による購入者だけでなく、堆肥化をしている市民に対して、どのような活用方法や堆肥の利用方法のサポート体制をとっているのでしょうか。それが具体的にどのように行われているのか、今後の計画なども含めてお答えください。
 2つ目は、こうした生ごみ堆肥化を行っている市民に対してのサービスです。先ほども申し上げましたが、武蔵野市民の半分は集合住宅に住んでいます。堆肥をつくっても、家庭菜園をする土地もありませんし、ガーデニングも満足にできません。せっかくつくった堆肥の処分に困り、結局燃えるごみに出す人もいます。生ごみ減量、堆肥化が楽しく行えるためにも、つくった堆肥を利用体験できる場所が必要になります。人気殺到の市民農園ですが、生ごみ堆肥還元専用農地として優先的に利用できる区画をつくるなどの考えはないのでしょうか。東村山市では、53区画を優先利用させるなど、各地でこれらの実施がされています。ぜひ実現させていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

◯市 長(土屋正忠君) 

 ただいまは、ごみということから、資源循環型社会への御質問がございました。逐次お答え申し上げたいと存じます。
 まず、家庭用生ごみ処理機の補助制度でございますが、平成7年10月から施行しており、平成12年度までの累計では、機械式で204台、コンポスター等の容器式に20台補助しておるわけでございます。当初の機械式は、20万円を超える高額商品で、毎年20台以下の状況でしたが、最近では六、七万円で買えることと、ごみに対する市民の関心の高まりから、12年度は機械式79台に補助しているところでございます。また、容器式については、クリーンむさしのを推進する会で昭和59年から購入あっせんをしており、現在まで3,499台ということになっているわけであります。
 さて、これらのことについてでございますが、これからできたコンポストはどうやって使っているかということについては、盆栽、庭木、鉢植えで72%、農作物が26%。また、体積を減らしてごみとして出している方が13%と、こういうふうなことになっているわけであります。いずれにせよ、一定の役割を果たしているわけでございますけれども、今、御指摘の中に、まだ知らない市民がいるということでございますが、我々も定期的にはPRしておりますが、いわゆる鳴り物入りで大PRはいたしておりません。
 その理由は、この補助金を創設するときからずっと持っていた問題意識でございますけれども、これらの機械式の生ごみ処理機は、かなりの熱源を要したりとか、そういったことを必要といたします。一定の温度を保っていないと、なかなかその分解をする微生物が有効に活性化しない、こういう要素を持っているわけであります。こういったことがあり、いわゆる電力を中心としたさまざまな熱源を必要といたしますので、こういった点でどうなのか、トータルバランスで考えた場合どうなのかということが一つあります。
 それから、もう一つ、武蔵野市の特性として、松村議員も御承知のとおり、毎年約10%の人が入れかわることになります。1万3,000人でございます。世帯数にして5,000世帯とか6,000世帯とかという人が入れかわるわけでありますので、極めて頻繁な移動があるまちでありますが、この頻繁な移動に当たる人たちが、また生ごみ処理機をきちっと持っていって、引っ越し先で使ってくれるのかどうかという問題もあります。引っ越すたびにそれがごみとして出てくるのでは、膨大なまた、生ごみ処理機の処理がかかるわけでございまして、こういったことも含めて、たびたび今までも申し上げてきましたが、パイロット的に心ある人はやってみてください。それがどの程度定着し、切り開いていくかということについて見ているところでございます。
 一番大事なことは、やはりコンポスト化するということは、先ほど御質問の中にありましたように、朝日の記事も私も読みましたが、半数近い人がやめてしまったり何とかということの裏には、うまくコンポストの機能が働かなかったり、あるいはもともと働くような機種じゃなかったり、いろいろな使い勝手が悪かったり、いろいろなことの事情から、そういった途中で投げ出してしまうようなケースも多いわけでございますので、問題としては、もし本当にコンポストをやるとすれば、一定のシステムとしてコンポストをやっていくという個人の善意に期待するだけじゃない、システムとしての仕掛けが必要なわけであります。10年前に武蔵野市と公団が提携を結んだときに、桜堤の公団の中に入れるかということを考えた場合に、システムとして、そのコンポストを導入することによって、個々の善意だけではない、管理として適正な管理をすることによって、継続的、体系的にコンポストを使っていくという、こういうシステムとしての将来性を見たから、思い切って公団と提携をしたわけであります。したがって、これからは、そういった単なる個人的なケアだけでは長い間維持できたりしませんから、難しい点がありますので、志のある方でずっとやっていただける方はやっていただくにしても、より普遍的にするためには、いろいろな仕掛け、システムとしての定着、こういうことが大事ではなかろうかと思っております。
 そこで、例えば平成11年から宅地開発指導要綱の中にもう既に入れまして、例えばある程度のマンションができたときに、コンポストの機械を、これといって特定しませんけど、A案、B案、C案、いろいろあっていいんですけれども、そういうものを義務というより誘導しているわけであります。このように、人間というのは、ごみのために生きているわけじゃありませんから、継続的、体系的なエネルギーを要するものというのは、なかなか難しい点があります。ですから、簡便なやり方で生活の中に取り込んで、しかもきちっとした管理ができていく、こういうことが非常に大事ではなかろうかと思っております。
 さて、できた堆肥についての農地の優先利用についてでございますが、他市の例を引き合いに出されておるわけでございますが、今お話の出ました東村山の場合には、まだ農地が大分残っていらっしゃるんじゃないかなと思いますけれども、それはともかく、武蔵野市の場合には極めて高い倍率になっており、抽せん倍率が2倍から3倍の間になっているわけであります。こういうことなどを考えてみますと、ある特定の人だけを優遇するような策が、現時点で市民の合意をとれるかどうかということについては、もうちょっとよく考えてみる必要があるだろうと、こう考えております。

  • 最終更新:2015-03-24 07:44:26

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