江東区

2008.11.28 : 平成20年第4回定例会

◯17番(高村直樹議員)

 大綱の2点目は、水辺環境についてお伺いいたします。
 本区は、水辺環境の整備により、水辺と緑豊かな水彩都市として定住意識の高い区に生まれ変わりました。先輩諸氏の並々ならぬご努力に心から感謝申し上げる次第です。
 私は、さらなる水彩都市の魅力アップとして、散歩道のネットワーク化や親水公園の整備改修、橋のライトアップ等積極的な事業に区が取り組んでいることに一定の評価をしております。
 最初に、水辺環境の魅力を高めるために、さらなる水質浄化が必要と考えております。同僚議員の平成18年第1回区議会定例会での質問で、水質浄化の手法について、「新技術・新手法を積極的に取り入れては」との質問に対し、区は、「川底のヘドロの除去を基本とするが、今後は最新の浄化技術の情報収集と実現可能な対策があれば導入を図ってまいります」と答弁されております。そこで、川底のヘドロの除去以外の新技術等の進展についてお伺いいたします。
 次に、水質浄化に有効と考えられております有用微生物群、EMの活用の件でございます。
 EMに関してはさまざまな論議があることは認識しております。現在、EMの活用は、水辺環境での魚介類やノリ、農業、畜産関連、林業、ごみの臭気対策、学校のプール、家庭用洗剤などで幅広く活用され、海外での利用も拡大し、大きな成果を上げていることを聞いております。そこで、EMの水質浄化作用に関する認識について、区の見解をお伺いいたします。
 私は、先日、日本橋川の水質浄化にEMを活用した取り組みを視察してまいりました。この取り組みは、日本橋川流域の地域の方の理解と協力を得て、平成17年7月にEMだんご3,000個を投入し始め、現在、約7万個のEMだんごを投入してまいりました。EMだんごに加えて、平成18年12月からは、千代田区の堀留橋付近に建設した培養装置で、川の水で培養したEM液を毎週木曜日に10トン放流しております。
 その結果、開始直後には、底質の土壌からは生物が何も見られませんでしたが、平成19年4月には、ゴカイやイトミミズの一種などの生物が多く見られるようになり、現在ではハゼやボラ、スズキなどの魚類がふえ、魚釣りができるまでに回復してきたことをテレビや新聞等で報道されておりました。
 EMはコストパフォーマンスにすぐれ、EM菌による水環境全般の改善に効果があると伺っております。そこで、本区でも、河川やプールの水質浄化対策としてEMの活用に向けた研究とさらなる水質浄化にEMを活用することを求めますが、区の見解をお伺いいたします。
 区内の川やプールの水環境の向上で、こどもたちや多くの区民の方たちがより安心して安全な水辺に親しめるのではないかと思っております。

◯土木部長(坂根良平)

 次に、水辺環境についてのご質問にお答えいたします。
 まず、河川の水質浄化技術についてですが、大量の河川水を対象とした水質浄化は技術的に困難な要素が多く、さまざまな新技術を調査いたしましたが、現時点で実用可能な水質浄化技術を確認することはできませんでした。
 次に、EMの認識についてでありますが、EMについては、ごみの堆肥化や河川水の浄化などに使われているようですが、その有効性についてはさまざまな意見があるものの、公的機関による明確な評価は行われておらず、区として水質浄化作用について的確な判断を行える状況にはありません。
 また、EMの研究については、他団体の研究結果、特に公的機関によるものを参考とすることとし、現時点では区として独自の研究を行う予定はございません。
 次に、EMの活用による水質浄化については、関心のある各自治体や環境団体、漁業組合などが取り組んだ事例がありますが、これらの団体においても、効果があったとする報告がある一方で、効果が検証できなかったという報告もあり、有効性の評価が分かれている状況にあります。本区といたしましては、日本橋川での取り組みの結果など、河川の水質浄化に有効かどうかを見定めていきたいと考えております。

2011.12.01 : 平成23年区民環境委員会

◯図師和美委員 

 陳情の趣旨にある生ごみの自家処理は、コンポストや消滅型の処理機のことが書かれていますが、これはどのようなものがあるのかお伺いいたします。
 それから、陳情の理由に、区民と協働して実践するモデル事業から始めて、検証しながら進めてほしいということが書かれていますが、現在の区の検討状況と、次年度に向けて具体的な取り組みを考えているのかどうかお伺いいたします。
 もう一点、陳情者からいただいた資料で、生ごみのニンジンやキャベツなどの野菜ですと、重さの90%以上が水分で、江東区も生ごみの水切りを推奨していますが、具体策はあるのでしょうか。
 以上です。

◯清掃リサイクル課長 
 まず、生ごみ処理機についての御質問でございます。
 処理機といいましょうか、生ごみの堆肥化等の手法でございますけれども、かなり方法はございまして、例えばバクテリアを使う森の仕組みの方法ですとか、同じくバクテリアで堆肥化するものですけれどもEMボカシ、それから米ぬか堆肥、段ボールコンポスト、さまざまな方法がございます。前回、江東区は集合住宅が多いというお話しをさせていただきましたけれども、それに見合った方法を検討していきたいという中で、検討会のほうでは進めております。
 来年度に向けて、どのようなものがいいかということでございますけれども、こちらにつきましては、現在検討の中で4種類ほどの方式を検討しておりまして、1つは森の仕組み、もう一つが、これもバクテリアを使ったものですけれどもベランダdeキエーロ、そして堆肥のほうの部分になりますけれども段ボールコンポスト、それからEMボカシ、こういったものが江東区に見合ったものになるのではないかということで検討しているところでございます。
 手法につきましては、一応検討会の中では、区民にモニター形式で参加していただいて、そちらを実証していただくという考え方でやってはどうかということを、今検討中でございます。
 それから、最後の水切りの御質問でございますけれども、こちらにつきましてはホームページ等で周知をしているということと、あわせて清掃事務所のほうでごみの出し方等について御説明をさせていただいていますけれども、そういった中で水切りに協力していただきたいという説明をさせていただいております。
 以上でございます。

2012.03.07 : 平成24年区民環境委員会

◯清掃リサイクル課長 

 それでは、本陳情に関する状況の変化でございますけれども、来年度に清掃リサイクル課の新規事業といたしまして、生ごみ減量モニター事業を実施する予定でございます。この事業につきましては、バクテリアや細菌を利用して生ごみを減少させるあるいは堆肥化するという4種類の方法を、公募区民に実際に行っていただくというやり方をとります。そして、実践していただいた区民にモニタリングをしていただくことを予定しております。
 この4種類の名称でございますけれども、ベランダdeキエーロ、森のしくみ、EMぼかし、段ボールコンポストというものでございます。
 まず、1つ目のベランダdeキエーロでございますけれども、木枠の中に黒土を入れまして、土の中の微生物を利用して生ごみを分解するというものでございます。こちらは、ごみゼロウェイストに取り組む葉山町で始まったものでございます。
 次に、森のしくみでございますけれども、バケツの中に腐葉土を入れましてごみを分解するというものでございます。特徴として、においがほとんど出ないというのが特徴でございます。
 次に、EMぼかしでございますけれども、EM菌という細菌を利用するタイプでございまして、液体の堆肥ができるというものでございます。
 最後に、段ボールコンポストでございますけれども、段ボールと腐葉土または米ぬかを利用して、堆肥をつくるというものでございます。
 それぞれに特徴がございますけれども、約1年をかけまして、区民の方に取り組んでいただきまして、モニタリングしていただいた結果を発表していただく企画を組んでございます。
 募集につきましては、4月の区報でお知らせをいたしまして、基調講演を含めた説明会を5月に行いまして、その上でそれぞれの方法による講習会を年3回程度実施していきたいと考えております。定員はおよそ100名程度を予定してございまして、できるだけ多くの参加者を得て実施していきたいと考えております。
 以上でございます。

◯図師和美委員 

 今の説明をお伺いしまして、確認です。
 本日の報告事項の資料28-3、江東区一般廃棄物処理基本計画の44ページを見ますと、(1)区民の役割と行動のところの、1)リサイクルへの参加の4番目に「生ごみ減量(自家処理)に積極的に参加します」とあります。先ほどの説明をお伺いいたしまして、1年間モニタリング事業を行った後の事業展開をどのように考えているのか。
 そして、自家処理の仕組みですから、区民の協力なくしては進みません。モニター事業を進めるために、リサイクル推進員はどのようにかかわるのか、どのように生かしていくのかお伺いいたします。
 そして、自家処理を進めている自治体では、生ごみ交流会のような定期的に話し合う場を設定して、自家処理を実践している人が、うまくいかない人の面倒を見るという関係をつくっていくことで成功しています。また、積極的に参加し、なおかつ継続してもらうためには、区民の意識を変えていく必要があります。そのためには得する仕組みや、やってよかったと思える工夫が必要だと思いますが、モニター事業の進め方として何か計画していることがあるのかお伺いいたします。


◯清掃リサイクル課長

 それでは、何点かの御質問にお答えいたします。
 まず、今後の事業展開でございますけれども、この取り組みにつきましては初めての事業ということでございますので、最終的にモニターの方の発表会を実施いたします。その中でいただいた御意見に基づきまして、再来年度にまた事業展開を図っていきたいと考えております。
 それから、リサイクル推進員の活用でございますけれども、おおむね30名から50名程度のリサイクル推進員の方がいらっしゃいますので、こちらの方々には呼びかけをいたしまして、モニター事業に積極的に参加していただきたいと思っております。
 それから、3点目の御質問でございますけれども、定期的なフォローというお話がございました。既に実践している自治体もございますので、そういった自治体の状況を見ながら、江東区としての工夫を考えていきたいと思っております。
 以上でございます。

◯図師和美委員 

 江東区での生ごみ削減の取り組みは、集合住宅が8割を超える大都市としては画期的だと思います。ごみ先進区として成功させたい、応援したいと考えております。モニター事業は、改定された一般廃棄物処理基本計画の生ごみ削減の具体的な一歩であることを確認させていただきましたが、この陳情の趣旨を改めて読みますと、「ごみを減らし、生ごみを燃やすごみにしないために、自家処理などを進める仕組みづくりを区民とともに行ってください」とあります。議会として、温暖化防止にも寄与する、また、区民とともに行うという、生ごみ削減の区の取り組みを応援するためにも、陳情を採択すべきと考えておりますが、いかがでしょうか。

◯星野博委員 

 生ごみを燃やさない仕組み、今、いろいろ説明がありましたけれども、実際にやってみないとわからない部分が出てくると思います。例えば、においの問題とか、近隣とのいろいろな問題も出てくるでしょうし、ほかのところでかなり効果を上げているといいますけれども、例えば土に戻すといっても、現実にきちんと処理できる人たちがどのぐらいいるかという問題も、江東区の場合はあると思います。この仕組みづくりは結構だと思いますけれども、今ここで採択してしまうよりは、もう少し議論を深めたほうがいいのではないかということで、継続としていただきたいと思います。


2012.06.20 : 平成24年区民環境委員会

◯清掃リサイクル課長

  議題5、23陳情第50号、区民参加で、生ごみを燃やすごみにしない仕組みづくりを求める陳情について、御説明させていただきます。
 恐れ入りますが、資料5をごらんください。
 陳情の受理年月日、陳情者住所氏名、審査経過は記載のとおりでございます。
 陳情の趣旨でございますが、生ごみを燃やすごみにしない仕組みづくりを区民参加で進めるよう区に働きかけてほしいというものでございます。
 陳情に対する審査の概要でございますが、次のような御説明をこれまで行ってきたところでございます。区で行っております家庭ごみの組成調査の結果、燃やすごみに含まれる生ごみの割合は、平成22年度が46.2%、平成23年度が48.9%となっており、燃やすごみの約半数を占めてございます。このため、区では、従来より生ごみを堆肥化する処理機のあっせんを行ってまいりましたが、普及が進んでいない状況となっております。生ごみの堆肥化等を適切に行うためには手間がかかることから、やり方などにつきましては十分な検討作業が必要でございます。このため、区では、平成23年度に生ごみの堆肥化等の手法について区民の方を交えた検討会を設け、集合住宅が多いという江東区の住宅事情も見据えた方式を4種類選定し、平成24年度の新規事業として区民参加型の生ごみ減量化モニター事業を行うこととなりました。
 なお、本年度、4月11日から27日まで区報、ホームページ等により募集したモニターには47名の区民の方が参加され、8月より取り組みが開始されるところでございます。
 23陳情第50号につきましては、以上でございます。

◯米沢和裕委員

  おはようございます。まず1つは、コンポストのあっせんがほとんど利用されていないという状況ですけれども、具体的に年にどのくらい利用されている方がいるのかお聞きしたいのと、それから区民参加のモニター形式で効果を実証すると。今、47名応募されているということですけれども、人数的にこれはどうなのか。少ないと思っているのか、このぐらいでその検証に値するものだと思っているのか、この2点だけお聞かせいただきたいと思います。

◯清掃リサイクル課長

  それでは、2点の御質問にお答えを申し上げます。
 まず、コンポストのあっせんでございますが、平成19年度から23年度まで5年間の実績で3台でございました。ちなみに今年度、これまで1台、あっせんの実績がございます。
 それからモニターの人数でございますが、予算上は100名という形で予定をしてございました。実際には約半数という形でございます。もう少しふえてもよかったのでございますけれども、なかなか生ごみの減量化というのは手間がかかるということもございまして、約半数になったということでございます。ただ、この参加していただける47名の方は非常に熱意のある方ばかりでございますので、まず初年度につきましてはこの人数で十分な事業を行っていきたいと考えてございます。
 以上でございます。

◯赤羽目民雄委員 

 今、コンポストのあっせん件数が今年度1台で今まででも3台ということで、非常に少ないのですけれども、このあっせん事業がなかなか進まない原因について、区はどのように認識していらっしゃるのか。今、生ごみを減らそうということで意識の醸成、リサイクル推進という区の姿勢から言っても、これはあまりにも乖離し過ぎているのではないかと思うのです。生ごみの堆肥化でなくても、この文章にあるさまざまな手法を使って集合住宅のベランダとかでもできる、生ごみを減らす取り組みがあると陳情にも書いてあったのですけれども、そういうものも含めて、今回の公募したモニターの皆さんに実践してもらうと思うのですけれども、4種類の方式で47名の方、どのように配分してどんな方式でモニター事業をやるのか教えてください。

◯清掃リサイクル課長 

 それでは、2点の御質問にお答え申し上げます。
 まず、コンポストのあっせんが非常に少ないということでございますが、やはり大きな原因としてあるのは、生ごみの減量というもの、コンポストの利用というものがなかなか手間がかかって難しいという現状がございます。それに対する認識、周知というものが必ずしも十分ではなかったのではないかという点。
 それから、区としてあっせんするものでございますので、安心して御利用できる機種に限定せざるを得ないといったことがございまして、商品が限られていると、この辺が原因ではないかと考えてございます。
 それから、今回、減量化モニターをやる4種類でございますけれども、まず大きく2つの形式がございます。1つは、微生物によって生ごみが完全に消滅してしまうもの。これは、ベランダdeキエーロ、それから森のしくみ、この2つがございます。ベランダdeキエーロにつきましては、18名の方が参加をされます。森のしくみにつきましては8名の方でございます。それから、2つ目の大きなやり方としまして堆肥ができるものがございます。これは、1つはEMぼかしというもので、これは11名。それから段ボールコンポストというものがございまして、これは10名ということで、合計47名となってございます。
 以上でございます。

  • 最終更新:2014-11-07 07:21:31

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