盛岡市(1)

盛岡市議会とEMについて

 盛岡市議会には1995年(平成7年)~2005年(平成17年)までの間,現在衆議委員議員である高橋比奈子氏が議員として在籍しておりました。
 その関係もあってEMに関する議論が多く見られます。


平成 7年  3月 産業衛生常任委員会

◆(渡辺委員)

 そうすれば、分別作業所の方は平成7年度のいつごろに完成して、そして始まっていくのかということと、それから、分別コンポストの方は、今後の計画予定というのはどういうことになっているのか。

◎(清掃事業所ごみ減量推進室長)

 コンポスト容器のことについてですけれども、生ごみの処理が家庭で簡易にできるというものの用具は、これが一番最初だったんです。それで、これを全国の例に倣って私のところでもやったんですが、その後、新聞等にも、EM菌といいますか、あれを使った処理の仕方も出ておりますので、今後、それらを勉強、研究しながら、今、私たちの清掃事業所の職員もやっておりますけれども、それを少し普及したいなと。ただ、こっちの方はEM菌といいますか、いろんな微生物を使ってやる方法なんですが、それの取り扱いがちょっと手間暇がかかるようですので、実験的にやりながらというふうな普及が必要になるかと思います。今までのコンポスト容器は、容器を買えば、あとはちょっとカタログを見てやれるんですけれども、もう少し手間暇がかかるようで、そこら辺がちょっとネックになっているというか、そこを解決しながら、生ごみ処理対策をしたいというふうに考えております。

平成 7年 12月 産業衛生常任委員会

◆(及川[冨]委員)

 この間、農業委員会で東和町農協に行ってきたんですよ。そうしましたらここで堆肥の生産をやっているんですが、何だか忘れましたけれども、非常に臭いもなければ塩分も除去される、重金属も全部分解されてしまうということで、日本農業技術体系に今年から追加して登録されるほどのいい堆肥づくりとなっている。これを盛岡西警察署の奥さん方が買ってきまして、コンポストにまぜてやると、臭いもなければ虫もなく、分解も非常に早くて、ボカシだとかEM菌とかそんなのとは全然違うんですが大変好評だという。バスで行きましたから買ってこなかったんですが、1袋800円なそうでございますから、ぜひ買ってきて試験をしてみて、私も今度行ったら買ってこようと思っているんですが、よければそういうものもあっせんするようにすると非常にいいのではないか。バクテリアを入れるのではなくて、バクテリアが活動しやすくなるような元素が入っているんだそうです。どこかの大学の先生が開発して、今非常にいい内容のものだということで進んでいるようですから、800円の予算どこから出すかは大変でしょうが、そういうふうな実験もしてみてはいかがでしょうかと思いますが、多田さんいかがですか。

◎(ごみ減量推進室長)

 大変不勉強で申しわけありません。アンテナ高くしているつもりですが、きょう初めて伺いましたので調べてみたいと思います。今EM菌ですか、ボカシといいますかいろいろ出ているわけですが、問題もあるところもありますので、調べてみたいと思います。ありがとうございます。

◆(高橋[比]委員)

 今のさらにプッシュなんですが、各自治体で、EMに関しては取り組んでいる自治体出てきてますね。岐阜とか鹿児島とか。盛岡でも前の広報にそういういいものがありますよということがちょっとのっていたように思うので、ぜひそういう方々に、ただやる場合にこういうふうにするといいですよという指導まで一緒にやっていかないと失敗するとかということになると思いますので、ぜひ及川さんがおっしゃったような形でお進めいただければ私たち主婦としても非常にハエの中から何とか救われたいというか、ごみも減らしたいし、あの状態をなくしたいと思いますので、よろしくお願いします。

平成12年 12月 定例会

◆10番(中村一君)

 盛岡は杜と水の都と自他ともに認めてきたところであります。緑に囲まれた市内の中心部をサケの上る川、中津川、北上川、雫石川、簗川などのきれいな川が流れ、御田屋清水、大慈清水、青龍水などの清水が重要な観光資源であり、盛岡の水道のおいしさをさらにイメージづける役割を果たしているものと思います。ところが、9月21日付新聞報道によれば、「内丸の亀が池のコイ15匹が酸欠死していた。これは、盛岡東署の建設工事に伴い、亀が池、鶴が池に中津川からの水の供給を3日間とめていたためで、ハスやヒシなどの水草が繁茂しており、水が循環できなかったことや、暑さが原因と市の担当課は見ている」と報じられておりました。この水質浄化については、昨年私もお願いをし、過去にも何度となく取り上げられておりました。平成10年度に、亀が池へ強制的に水を圧送するポンプを設置し、上の橋上流の取水口の改修工事をし、水量の確保と水の流れをつくったためか、先日、現地を確認に行ったときは、勢いよく中津川の水が鶴が池に流れ込んでおり、池の水も透き通っておりました。中央通り側の亀が池も、底が見えるくらいに透き通っていました。ところが、公園側の亀が池は、水深が浅いところでは底が見えるのですが、水の滞留する地点や、ちょっと深くなるとよどんで底が見えません。水の循環がよくなりますと水は透き通っているのですが、底に滞積したヘドロが見えますので、公園の池は大変な努力にもかかわらず常に汚いと言われるのです。
 先ごろ、熊本の水前寺公園を訪れて、池の水がとても透き通ってコイが悠々と泳ぎ元気よく飛び上がっているのを見ると、とても心が安らぎました。
 亀が池と、通りを挟んだ向かい側では東大通り再開発事業も進んでおり、この地域はまさしく中心市街地として、さらにたくさんの買い物客、観光客でにぎわうことと予想されます。水が透き通りきれいになり、コイが泳ぎ、カモが自由に羽を休ませるなら、市民はもとより、盛岡を訪れる修学旅行生や観光客の目を楽しませ、盛岡の観光の価値はさらに高まると思います。
 過去にしゅんせつしたことがあると伺っておりますが、それはいつごろ、どのように行い、効果のほどをお知らせください。
 以前、市長と一緒にある市議会議員が池に入って泥を揚げようというふうな話もあったようですけれども、今度やるときは私も参加させていただきたいと思いますが、なかなか改善されない亀が池の今後の浄化対策をお聞かせをいただきたいと思います。

◎ 市長(桑島博君)

 次に、亀が池の浄化対策についてでございますが、池の浄化策として極めて有効で、また、継続的な方法として中津川からの水量を確保する取水口の改修や、水の流れをつくるための亀が池へのポンプの設置を平成10年度に実施したところでございます。このことにより幾分水質改善されてきているように思われますが、引き続き状況を見守りたいと考えておるところでございます。なお、最近、有用微生物群、いわゆるEMによる浄化について御提案もございましたが、これらも含めて池の浄化に取り組んでまいりたいと存じます。

平成12年 12月 教育福祉常任委員会

◆(高橋委員)

 PCBに関する観念なんですけれども、私ちょっとこれ、非常に問題だなと思って、先日、有用微生物群EM)の開発者の先生の方から、これはどのように解決できますかというお話を伺いましたら、解決方法をお知らせいただきましたので、それをきちんとお知らせしますので、交換するまでの間、学校で万が一に事故が起きた場合に対応するような措置をお知らせするので、それをちょっと講じていただくように要望させていただきたいと思います。

平成13年  6月 定例会

◆ 10番(中村一君)

 亀ヶ池・鶴ヶ池の清流化についてお尋ねをいたします。
 東大通り再開発ビルが装いも新たに誕生し、きれいな町並みになっております。しかし、内丸の亀ヶ池は相変わらず濁ったままになっております。昨年9月には亀ヶ池で多数のコイが酸欠死をいたしました。池は濁って異臭を放ち、近所の方から苦情が寄せられたこともありました。過去にはバキューム方式によるしゅんせつを実施、あるいは中津川からの水の流れをつくるための亀ヶ池へのポンプを設置したりと、大変な努力にもかかわらず、汚い池と言われております。5月の6日、高橋比奈子議員を初めとするボランティアグループNPO地球環境・共生ネットワークの皆さんに千葉議員、守谷議員、金沢議員、そして私も加わり、有用微生物群EMに米のとぎ汁を培養したものを通算5回約6トンを投入した結果、6月8日に確認したところ、鶴ヶ池の水が澄んできて、遠くにいるコイを見ることができました。砂地も見え、ヘドロがなくなり、小魚がたくさん泳いでいる様子に大変感動をいたしました。素人目には大分きれいになったと思いますが、当局は、透明度、その違いを示す数値を持っていたならお知らせください。
 中心市街地の活性化のため、亀ヶ池・鶴ヶ池の浄化対策に力を入れていただきたいと思いますが、当局の今後の取り組みについてお知らせをいただきたいと思います。

◎ 市長(桑島博君)

 次に、岩手公園の亀ケ池、鶴ケ池の清流化についてでございますが、有用微生物EMの投入後の水質検査につきましては、まだ1回の調査ではありますが、その項目を見ますと、富栄養化の指標となります全窒素、全燐とも大きな変化は見られないものの、お話がありましたように、透明度については幾分改善されているように思われます。いずれ、今後とも地球環境・共生ネットワークの方々と連絡をとり、適宜水質検査を実施してまいりたいと考えております。

 また、今後の浄化対策につきましては、ことしの6月にも池の流入水量をふやすために中津川からの送水管の清掃を行っておりますし、今回のEMによる水質浄化の状況を見ながら今後の対応を考えてまいりたいと考えております。

◆ 16番(高橋比奈子君)

 おしまいは、食生活と健康についてです。
 これまでも申し上げてまいりましたが、郵政省の子どものテレビとテレビゲームへの接触状況に関するアンケート調査報告書、茨城県警察本部少年非行と食生活アンケート分析結果、子供の生活リズムと食生活研究プロジェクトチーム研究報告、元岩手大学大沢博教授の調査、WHOや朝ごはん実行委員会のアンケートなどからも子供を取り巻く環境、食生活、そして大人の生活態度がいかに子供たちに影響を与えるかがよくわかります。環境を変えるのは大変ですが、食生活は自分たちの選択により100%変えられる自己責任だと、アメリカのスミソニアン博物館に殿堂入りした久司道夫氏は指摘しています。今、あちこちで驚くような事件が起きています。食生活と健康、食生活がつくり出してしまう性格、この重要な観点から対処療法ではなく、根本を見据える必要性を感じております。異常行動、今はやりのキレる、プッツンする、これらの原因は、生理上は活性酸素がふえ、過剰になることが大きな原因と指摘されています。農薬、化学肥料、清涼飲料水、ファーストフード、インスタント食品などが取り上げられ、これらの摂取によりキレるという統計がはっきり出されています。ここでキレる、または健康面で起こる問題と食生活、飲み水について必要なことを考えてみましょう。
 まず第1に、無農薬、無化学肥料を考えるべきです。いまだにそれは難しいという人がいますが、現に日本でもそれを実践する人々はふえ続け、アメリカやヨーロッパなどの大規模農家、北朝鮮などの国家単位でもあちらこちらで実践されています。今取り組みたいと思った場合、このシステムを持っている団体やNPOに応援してもらうことも可能です。市がすぐに全部に取り組むというより、まず無農薬野菜導入の学校給食のモデル校をつくりませんか。農家に「間違いなく無農薬でつくったものを買います」と契約したいと応募すれば、手を挙げる農家がたくさん出てくると確信しています。今、農家は農薬を使いたくない、けれどそれに反対する人がいたり、農薬を使ったものと同じ扱いにされたり、また無農薬にしても需要が多い東京方面に流れることが多いと思われます。地元を育てる、また農家の人々が喜んで仕事をする、そして健康、環境すべてを考えたら、着々と無農薬、無化学肥料の方向性に向かうべきです。まず、モデルをつくって農家に前もって何%かお金を渡すなどの工夫も含め、地元の農家を育てながらみんなにも健康になってもらいましょう。市長の御所見をお知らせください。

 次に、飲み水についてです。
 法律で塩素消毒をすることになっていますが、今は家庭で浄水器をつけ、塩素の害をなくしたり、水道水を直接飲むのに抵抗を持つ人々がふえてきました。ここで水道水に対してEM有用微生物群)の開発者、琉球大学比嘉照夫教授の提案をお知らせします。

 取水した水にEMEMセラミクスを入れろ過すると化学物質が分解され、ろ過効果が高くなる。砂や木炭をかえなくてもよくなり、コストが半分に削減。そうして法律に従って殺菌、その後、送水管の入り口にEMセラミクスを設置して、質のよい水にかえて送水する。この方法は民間では取り入れられていますので、行政として我が水道部が日本で初めて取り組むとすればすばらしいことです。ここまでしなければいけなくなった理由は、私たちの暮らしが水を汚しているから。ですから、以下のことを対応しなければ今後の私たちの安全な水や生活は保障されないと思います。まず、水はリサイクルする。もし、川から海へ流すなら、環境をよくする水に戻して流す。そうすると、今後建設予定のダムも必要がなくなるとも思われます。
 次に、公園や公共施設の木や落ち葉は土に戻し、土にも木にも地力をつける。さらに、生ごみを堆肥にして、あちこちの花壇や町内会のプランター、公園などに循環をする。これらがすべて私たちの、または将来の子供たちの飲み水によい影響を与えます。バイオ(微生物)を使うと、とても簡単にできます。飲み水についてということで申し上げていますが、この3点は環境を考える上でも大切なことです。水も環境もすべてのレベルを上げてゆく。すべて循環させながら抗酸化力を上げていくという生活習慣を身につけることが環境浄化、さらにきれいにしていくということにつながります。このような資源循環的な循環型環境管理システムを考えるには、市の循環型社会形成に関する連絡会でどのようにするかお考えになっておられるかと存じます。私は、盛岡市がいいことはすぐ実行すべきと考えておりますが、市長の御見解をお示しください。

◎ 市長(桑島博君)

 次に、無農薬・無化学肥料農産物の生産を進めるため、学校給食モデル校の設定や前渡金の交付による農家の育成についてでございますが、農産物の無農薬栽培は生産者、消費者ともに望んでいるところでありますが、我が国の高温多湿の気象条件の中においては欧米諸国と違い困難性を伴うことから、ごく限られた人たちにとどまっているものと思われます。
 御質問の学校給食モデル校の設定につきましては、無農薬栽培農家の実態や生産及び流通状況などの把握に努めまして、地域での支援体制や供給体制が定着するのかどうかも含めまして、研究しなければならないと存じております。
 また、農家の育成につきましては、現在の技術では環境保全型の農業への対応によって労働過重、収量や品質の低下が懸念されるなど、技術面や経営面でのリスク感を持っている農家が多いと思われますことから、現段階におきましては全面的な無農薬栽培等の推進は困難であると存じております。しかし、お説のような健康、環境への要請が高まる中、農協におきましても減農薬栽培への取り組みが拡大しておりますことから、市といたしましても、関係機関と連携を図りながらその推進に努めてまいりたいと存じます。

 次に、飲み水についてでございますが、微生物を使った水処理につきましては、日本水道協会の水道施設設計指針にも幾つかの生物処理の方式が挙げられておりまして、いずれも水中の有機物、窒素、リン等を生物が分解あるいは摂取することによって水質の浄化を行おうとするものでございます。生物処理の効果は原水の水質、温度等に大きく左右され季節によって大きく異なることと、盛岡市の水道におきましては、現在の浄水処理でこれらの物質は十分に除去されておりますことから、御提言の有用微生物群による処理は今のところ考えておりませんが、将来、水質が悪化したときに対処方法の一つとして調査をしてまいりたいと存じております。
 また、安全な水や生活を保障するため、水のサイクルや木や落ち葉の土への還元、生ごみの堆肥化を行ってはどうかとの御提言についてでございますが、資源の循環的な環境管理の観点からも有効なものと存じますので、調査研究を進めてまいりたいと存じます。

平成13年 12月 定例会

◆24番(鈴木礼子君)

 おはようございます。日本共産党の鈴木礼子です。重複する部分もあるかと思いますが、御答弁の方、よろしくお願いいたします。
 まず最初に、ごみ収集の民間委託化についてお伺いいたします。
 市職員労働組合が行った、ごみ問題を考える市民アンケート結果を読みましたが、このアンケートは1万2,000戸に配布し2,800戸から回答を得たものです。ごみ、環境行政に対する市民の意見、要望が数多く寄せられており、ごみ問題が市民の大きな関心事であることを改めて知らされました。分別収集への意見、要望につきましては、分別の細分化や古紙、雑誌、段ボールの資源回収を求めるもの、カラスなど動物対策、あるいは職員が地域にもっと入り指導の徹底を望むことなどが多く、また、コスト削減を目的とした民間委託化については、「環境や市民の安全を守るため行政が責任を持って進めるべき」と答えたものが48.8%に対し、「経費節減につながるのなら委託した方がよい」としたのは27%、「よくわからないのでどちらとも言えない」が21%で、約半数の方が「行政の責任で進めてほしい」と答えております。
 同時に、たくさんの意見が寄せられており、その一部を紹介すると、「行政が目を光らせないと手抜きが起こる」「委託してもごみは減らない、経費節減にはならない」「民間だと環境がなおざりになるのでは」「民間も上手に利用しては。すべて行政が行わなくてもいい、民間の知恵も必要」「コスト削減もわかるが、もっと環境を守ることを浸透させるべき」等々です。市長はこれらアンケート結果をご覧になり、どのような感想をお持ちになりましたか。御所見をお聞かせください。
 昨年実施した市民意識調査でも、ごみ問題は市政への要望のうち、老人福祉、保健・医療、道路整備に次いで4番目にランクされており、減量、リサイクルへの関心が非常に高く、市職員労組が行ったアンケートへの反応とは共通いたしております。市長は、コスト削減のためと言い、市政の最重要課題として可燃ごみ収集業務の民間委託化を表明されておりますが、市民の最大の要望、課題は、市職員労組のアンケートや意識調査でも明らかなように、ごみをいかに減らし環境を守っていくのかではないでしょうか。
 私は、松園地区にクリーンセンター建設が提起されて以来、ごみ問題にかかわってまいりましたが、ごみの焼却処理総量の抑制に努めなければならないとした郊外防止協定の約束は守られずに、逆にふえ続けているのが今日の実態です。市当局もようやく重い腰を上げ、来年度から古紙、雑誌、段ボール等の資源ごみの回収に乗り出すことになりましたが、これとて何年来言い続けてきたことであります。また、容器包装リサイクル法の完全実施については平成15年度からとし、生ごみ処理は問題外の対応です。このように課題を先送りしてきた結果が、今日のごみ増加に歯どめがかからない状況を生み出していると思っております。循環型社会と言いつつも、大量廃棄型の構造をそのまま温存している中では、市の取り組みにはおのずと限界はあることも理解できますが、しかし、市民の期待にこたえる施策は極めて不十分なままです。
 市は、現在ごみ減量行動計画の見直し作業を進めていますが、岩手県は、平成22年までに1人1日のごみ排出量を800グラムと設定いたしております。県目標をそのまま市の目標に当てはめることはできませんが、当市の平成12年度1人1日の排出量1,246グラムと比較しても、生なかの減量計画、戦略がなければ不可能な数値であります。
 本格的な減量施策が求められており、行政、清掃職員、市民の一致協力体制で進めなければならないときに、経費節減の名目で民間委託化を進めることは、ごみ減量に逆行する方向ではありませんか。ごみ問題解決の課題は何か、何を優先にしなければならないのかが大きく問われていると思いますが、御所見をお聞かせください。
 収集業務の委託化に伴う最大のメリットは経費節減ですが、デメリットについてはどのように認識されておりますか。
 東北主要都市におけるごみ収集の業務委託状況は、どのように把握されていますか。
 また、その結果としてごみ処理状況がどのように推移しているのかお知らせください。特に、収集業務の完全委託を行っている山形市、いわき市についてはどうでしょうか、お知らせください。
 次に、具体的な点について何点かお伺いいたします。
 ごみステーションのカラス、動物対策として可動式のネットも補助対象になっていますが、まだ知られていないのが実態です。PRに努め、普及するよう対策を強化していただきたいと考えますが、いかがですか。

 学校給食や保育所給食などの生ごみについては、環境教育の一環としても資源化するよう対応すること。その際、有用微生物群の使用についても検討すること。
 古紙、雑誌、段ボールの資源回収についてはどのように検討されておりますか、お知らせください。

◎市長(桑島博君)

 初めに、家庭系可燃ごみ収集の民間委託についてでございますが、まず職員組合が行いましたごみ問題を考える市民アンケートの結果につきましては、ごみの排出方法の周知の徹底や分別の細分化などを求める意見が多く、市民のごみ問題に対する関心の高さがうかがえるものと存じたところでございます。
 次に、市民の最大の要望は、ごみをいかに減らし環境を守るということではないかとの御指摘でございますが、私も全くそのとおりと存じておりまして、環境施策のうちでもごみ問題は最も大きな課題の一つであると考えております。
 次に、ごみ問題を解決するためには何を優先させるかとの御質問でございましたが、ごみ問題を解決するためには環境への負荷の少ない資源循環型の社会を構築する必要があり、それを実現するためにはごみの発生抑制、リサイクル、適正処分をいかに実行するかが課題となっております。このため現在、焼却や埋立処理をしているもののうち可能なものはリサイクルするよう市民、事業者、市が一体となって取り組んでいくことが肝要であると存じております。しかしながら、ごみ減量、リサイクルなどの施策を推進するためには多額の経費が必要でありますことから、ごみ収集の委託化など清掃事業全般を見直し、経費の節減を図り、これらの施策等の費用に充てたいと考えておるところでございます。
 次に、委託化に伴うデメリットについてでございますが、市が東北の主要都市を対象に行った調査によりますと、苦情対応のおくれや収集状況の把握の困難性などが指摘されております。このことから委託の実施に当たりましてはデメリットの解消に万全を期して、市民サービスの低下を招かないよう対応してまいる所存でございます。
 次に、東北主要都市におけるごみ収集の委託状況についてでございますが、山形市といわき市におきましては既に全面委託を実施済みであり、仙台市と福島市におきましても現在、年次計画を立てて全面委託を推進しており、また、それ以外の都市におきましても委託の割合をふやす方向にあると伺っております。
 次に、ごみ収集を委託したことに伴うごみ処理状況の推移についてでございますが、委託したことにより各都市ともごみ排出量などに大きな変化がないものと承知をいたしております。なお、ごみ収集の全面委託を実施している山形市やいわき市では、他都市に比べて家庭系可燃ごみの排出量がやや増加しているように見受けられますが、1人当たりの排出量を見ますと両市とも東北の主要都市の平均を下回っており、ごみ収集の民間委託がごみ減量に関連するとは考えておりません。
 次に、ごみステーションの可動式ネットについてでございますが、市ではこれまで7カ所に補助してきたところでございまして、カラス対策やスペースのない場所などにも有効でありますことから、今後さらにきれいなまち推進員や町内会長などを通じまして、地域への周知に努めてまいりたいと存じております。
 次に、学校給食や保育所などの給食施設から発生する生ごみの資源化についてでございますが、学校給食における平成12年度の生ごみ処理の状況は、堆肥や家畜のえさとして活用されたものが83.7%となっております。今後とも生ごみ処理機の導入に努めるとともに、資源化に有効な処理方法について、資料や先例を参考にしながら研究を進めてまいりたいと存じます。
 また、保育所の生ごみの資源化についてでございますが、公立保育所18園のうち都南地区の7園は資源化されておりますが、旧盛岡市域にあります11園につきましては今後の検討課題と存じております。
 次に、新聞紙など古紙類の資源回収についてでございますが、子供会など地域における資源集団回収は、ごみ減量に大いに貢献しているところでございます。しかし、可燃ごみに排出される古紙類が依然として多い状況にありますことから、資源集団回収を補完するため、平成14年度から市による分別収集を実施したいと考えております。収集品目は、新聞紙、雑誌、段ボールの3種類を予定しており、原則として月1回の頻度で収集することとし、年間約5,800トンの収集量を見込んでいるところでございます。

平成13年 12月 定例会

◆16番(高橋比奈子君)

 環境部が答えてくださるとは思っていませんで、私は、総務もしくは企画、市民部、この辺かなと思っておりましたので、ぜひ連携をとって進めていただければと思います。
 次に、ダイオキシン、環境ホルモン、電磁波に関して伺いたいと思います。

 これまで公共施設のダイオキシン、環境ホルモンをできるだけ安全なものに変更していただくようにお願いをして、やっていただいておりますけれども、今回、ウジ殺しの薬剤から多量のダイオキシンが検出されたと、やめようダイオキシン汚染関西ネットワークが発表しまして、これを受けまして、オルトジクロロベンゼン製品を初めとするクロロベンゼン類への危険性を日本子孫基金が報道しております。庁内の環境ホルモンとダイオキシンのそれぞれの連絡会で安全なものの徹底とクロロベンゼン類のチェック、殺虫剤、防虫剤などはローコストでハイクオリティーな有用微生物群などの周知もお知らせすべきと考えますが、引き続き徹底をお願いしたいと思います。

◎環境部長(角掛昭君)

 それでは、ダイオキシン関係についてお答え申し上げます。
 庁内には環境ホルモン連絡会、それからダイオキシン問題連絡協議会がございます。いずれ、ことしも8月にこの会議を開きまして、今まで問題になった農薬とか、食器のこと、塩化ビニール、手袋、それから焼却炉につきましては取り組み方が万全であるかどうかを確認して、また新たな情報を得ながら情報交換を行ったところでございます。
 ただいまお話のありましたクロロベンゼン等につきましては、早急に情報を取り入れまして、この組織の中で対応を考えてまいりたいと、このように思っております。

◆16番(高橋比奈子君)

 誠意ある御答弁ありがとうございます。
 では次に、資源循環社会に向けての質問をさせていただきます。
 ごみを減らす、リサイクルする循環型社会へと、これまでは気づいた人々や環境部などの取り組みのように思えていましたが、やっとと言ったら失礼でしょうか、国の法律によりまして自治体が動かざるを得ないようになってまいりました。ごみ減量には、市があらゆるところで告知しても、市民の協力とビジョンのある政策が必要と思われます。これまでごみのおよそ40%を占める生ごみはたい肥にすべきと提案し続けてまいりました。私は、命あるものをいただきながら、残ったら焼却をしている今の日本と盛岡の将来を大変危惧しております。
 日本環境財団によりますと、日本で焼却している生ごみはおよそ2,000万トン、輸入している食料品もおよそ2,000万トン、世界の中で飢えで死んでいく子供は1日3万5,000人。これは子供だけの数値です。3秒に1人以上の子供が餓死をしているという現状です。国がとか、法律がとか、前例がということは問題ではない、私たちのモラルが問われていると思っております。まず、早急に循環型社会形成に関する連絡会で、今後生ごみをどうすべきか検討に入る時期と考えますが、御所見を伺います。

 なお、学校給食の食べ残しに関しましては、予算をつけて機械を導入するというのが環境学習としてふさわしいか検討すべきと考えます。市内を初め、全国の小中学校では、有用微生物のぼかしを使い生ごみをたい肥にして学校菜園やプランターに戻している実例も少なくありません。簡単で安い、食べ物の大切さも伝えられる、これこそがこれからの総合学習などで取り入れるべき資源循環をとらえる環境学習のあり方と提言させていただきます。

◎環境部長(角掛昭君)

 それでは、私の方から生ごみのリサイクルについてお答えいたします。
 いずれ、現在の状況では流れは食品リサイクル法を具体的に促進するということにあると思います。5月には食品循環資源再生利用法の促進に関する基本方針が示されました。これは今後、農林業との連携をとりながら生ごみの再生利用を考えていかなければならない、このように思っております。
 いずれ、生ごみはたい肥化に限らず、メタン、それからアミノ酸、その他新素材の再生利用の開発など等普及が必要であると考えておりますので、当市にふさわしい有機資源の循環活用については、循環型社会形成に関する連絡会議の中で全庁的に論議をしてまいりたいと思っております。
 それから、汚泥のコンポスト化のことでございます。盛岡市の場合は、終末処理場において発生する脱水汚泥につきましては、処理を業者に委託しましてコンポスト化を図っております。平成12年度は1,455トンほどございました。
 この市の主な施設での利用状況でございますけれども、使うところとしては牧野、公園、学校、公民館、保育園などがあるわけですが、調べてみた結果では、化学飼料を使用している実態が大部分でございました。しかしながら、一事業者として環境負荷の提言に向けた率先実行の計画であるエコオフィスづくり行動計画の観点からも、環境負荷の少ない商品を購入するということでございますので、これにつきましても公共事業において使えるように会の方で研究を続けてまいりたい、このように思っております。


平成14年  3月 予算審査特別委員会

◆(鈴木委員)

 庄子委員が言いました児童公園、小規模な公園の管理ですが、うちの町内でも2カ所、市の方から補助金というんですか、謝金をいただいてやっているわけですけれども、実際、子供会も、子供が減少してくる中で、なかなかこの管理自体も厳しい状況の中でやっています。「市民強働」になりつつあるのが今の実態です。ぜひ、そういう意味でも、市の方では謝金の内容を再度検討していただきたいという思いで、これは私も予定していましたので一言だけ言います。答弁はよろしいです。
 あとは、新しい事業として3月19日の岩手日報に、伐採木を敷材に再生する、リサイクルするんだという報道がございましたが、この説明書を見ましても、予算書を見ましても、どこに入っているのかよくわからないんですね。せっかくいいことを市が率先してやられるわけですから、こういうものはやっぱりきちっと説明書に載せるべきではないか。載っていたらごめんなさい、教えてください。

 それから、EM材投入事業が 120万円予算化されているかと思いますが、これもどこに入っているのかよくわからなかったんです。この間テレビ等で、亀ヶ池にまたEM材を投入したという報道がありまして、専門の方が委員の中にもいらっしゃいますが、事業として予算化したということは、EM材を入れたことによる評価をなさっておられると思うんです。どういう評価をしているのか、それから、今後岩手公園だけではなくて拡大をしていくという考えがおありなのかどうかお伺いします。

◎(公園緑地課長)

 伐採木のリサイクルにつきましては、予算書の公園等維持管理事業費の中の清掃・保守管理等委託料8,437万6,000円の中に入ってございます。

 それから、もう一つのEMの投入材の投入に係る予算につきましては、7目の公園整備事業費の単独事業費の岩手公園整備事業費245万円の中に120万円計上してございます。

 EMの投入の評価につきましては、13年度からNPO法人地球環境・共生ネットワークの方々がボランティアで1年間投入していただいたわけでございまして、それに合わせて、市としても水質検査を毎月行いました。その結果のデータはございます。それによりますと、全体的には、はっきりよくなったという評価は前のデータがないものですからできませんが、ただ、項目的には、例えば透明度が非常に上がったとか、それから、BOD、COD、こういったものも良化の方向にあるといういい結果も出てございます。そういう中で、水質検査の結果については、やっぱり気候にもよったり、あるいは検査する場合の天候にもよりまして、まだまだ1年間のデータだけでははっきりした評価はできませんので、そういう意味で、いずれ良化の方向にございますので、引き続き14年度についても投入いたしまして、これをチェックいたしましてさらにいい水質に改善されるように期待しておるところでございます。

◆(鈴木委員)

 せっかくいいことをやるわけですので、せめて説明書なりにきちっと書かれたらどうかなと。私、どこを開いてみてもなかったものですから、伐採木の方ですね、なかったものですから、そういういいことは率先して知らせるいうことを心がけていただきたいと思います。

 それから、EMですけれども、120万円の中身ですね。これはその材料費といったらいいんですが、EM材そのものがこのぐらいということなわけですか。それとも人夫賃とかいろいろ計算して120万円の事業になるのか。
 それから、今は岩手公園のところでやっていますけれども、そういう評価を今しているわけですが、これを例えば高松の池とか芝水公園ですか、そういう方にも広げていくというか、そういうお考えがあるのかどうかお伺いします。


◎(公園緑地課長) 

 EMの件でございますが、先ほどちょっと説明が漏れてございまして、EMにつきましては、13年度、高松の芝水園の方から投入もあわせて御協力いただいたところでございます。そういう意味で、14年度につきましても、引き続き岩手公園と高松公園のEMによって水質の浄化を図ってまいりたいと思いますが、14年度予算をお願いしたのは、岩手公園に係るEM菌の委託経費でございます。そういう意味で、NPO法人の地球環境・共生ネットワークさんの方にお願いする予定ではございますが、内容といたしましては、いずれ作業も含み、一切の経費として120万円でお願いしたいということで、そういう内容になってございます。

平成14年  6月 定例会

◆16番(高橋比奈子君)

 2点質問させていただきます。
 初めに、循環型社会について伺います。
 これまで各議員の方々、また、私などもさまざまな提言があったと存じますが、先日、刈屋議員の質問に市長は、全庁組織として有機性資源再生利用等研究会を立ち上げ、さまざまな方策について調査研究を始めたところで、できるだけ早い時期に方向性を打ち出したいという答弁をしていらっしゃいました。私、3月の総括質疑でも申し上げましたが、このような場合、受け皿となるところもあわせて官民一体となって検討すべきだということを申し上げております。例えば、生ごみを有機肥料にするときの受け入れ先としては農家やJAなどが考えられます。また、刈屋議員の御答弁には、民間事業者による食品リサイクル処理施設の活用も視野に入れたいというふうに答えていらっしゃいましたので、現時点で生ごみを受け入れることができる企業などなど、こういうところ、また、生ごみを分別するのは家庭ですので、全庁的な人々の知恵プラス民間、企業、こういうところとの意見交換や勉強会もあわせて必要と考えます。また、取手市、岐阜市、具志川市など、モデル地区として実施をしているところの情報収集も必要と考えますが、市長の御見解を伺います。
 また、生ごみを有機肥料にするのにはやはり大変な、モデル地区のようなものを一回つくってから問題点なども考えながら対応していくべきと思いますので、モデル地区などを早急に進めるべきと考えますが、この点はいかがでしょうか。私は、やはり市長の任期中には、これから循環型社会であるということを平成9年などにも実際に一般質問できちんと市長は答弁していらっしゃいますので、任期中に形のある計画を示してはと存じますが、いかがでしょうか。
 これに関しての提案なんですけれども、予算を新しくつけるという考えではなく、ごみ焼却などが削減されますので、以前も申し上げましたが、予算も循環させるという考えで対応していただきたい。例えば、他の事例としましては、環境経営を掲げる三重県では3年間で10億円の予算節約ができるということを聞いています。これは、環境に配慮すれば予算も変わって当然だと。決算主義で、結果を考え投資をするという考えで予算を回していると、実際にこういうところが出てきています。環境会計とか社会会計学と言われているようですが、この点もあわせて検討すべきと思いますが、いかがでしょうか。

◎環境部長(角掛昭君)

 まず、第1点の民間の関係団体の取り込みということでございますが、今回、全庁的な組織として有機性資源再生利用等研究会を立ち上げました。これには、生ごみ、剪定枝、家畜のふん尿などの有機性資源につきまして、発生の抑制、減量、そして再生利用の方策について研究してまいる調査研究を始めたところでございます。この研究会の目的の趣旨からいたしますと、資源化に関する農協さんとか、そういう民間事業者と一緒になって検討する必要性は最終的にはそのように思っております。
 現在、まずは庁内の関係課が先進都市の事例、資源化技術等に関する情報などを収集しながら再生利用の方向性などについて議論を深めたいと考えておりますので、当面は内部の検討で進めさせていただきたい、このように思っておりますので、御理解をいただきたいと思います。
 次に、実証に当たりましてモデル地区を設定して資源化に進めるべきとの御提言でございますけれども、生ごみを受け入れる企業、これについて調査する必要がありますし、どの程度の受け入れが可能なのかとか、それから資源化した製品の受け皿、収集運搬体制、処理費用などを総合的にこの研究会の中で検討してまいりたいと、このように思っております。
 以上の2点を推進するために研究会をスタートさせるわけですので、具体的な議論を進めながら、できるだけ早い時期にこの方向性を打ち出したい、このように思っております。
 それから、予算の循環についてでございます。
 確かに環境会計につきましては岩手県は既に導入しておりますし、都市としては横須賀、鯖江市などがこれを導入して市民への説明責任を果たして環境施策の推進に役立てておると伺っております。
 環境施策につきましては、例えばごみ処理量の削減など経費の削減が見込まれるもの、それから、資源エネルギーの導入などの施策を進めることによって経費の増加が予測されるもの、それから、各種の環境啓発事業など直接的に収支計算が難しいなどがございまして効果の数値化の確立が課題だと、このように言われております。しかしながら、環境会計の考え方を十分に意識しながら環境施策を進めていく必要があるということを感じておりますので、当市が進めておりますエコオフィス行動計画におきましても節約効果などを着目しながら進めてまいりたい、このように思っておるところでございます。


◆3番(佐々木信一君)

 ぜひお願いをしたいと思います。
 それから、新幹線が八戸に延伸することで、ちょっと私の聞いた範囲では、ターミナルステーションに、新幹線のごみはそこで処分をすると。よって、12月からは延伸することでごみが減るというふうに思うんですね。新幹線が着くたびにごみを盛岡市に置いてきたわけですから、その部分からすればその部分はありがたいなというか、ここだけの話ですが、そんなふうにも思います。
 いずれ、10年計画を盛岡市としてしていまして、私も委員の一人として参加をしているんですが、改めて見ますと、金ケ崎町にこの前視察に行った際に感じたのですが、分別をきちんとして燃やすものをできるだけ少なくして、午前中の高橋比奈子議員がおっしゃってもいましたが、生ごみを堆肥化する、自然に帰すという方法がベストだと思うんですよ。そういった意味で、リサイクル施設建設も考えているようですが、ぜひ研究会の中で、もうやるかやらないかというふうに思うんです。広域合併を推進する上でも、そのごみの問題を絡めながらというのも一つの戦略ではないかというふうに思いますので、ほかが全部進んでいて、気がついたら盛岡だけ残っていたと、そういう時代がもうそこに来ているんじゃないかというふうに思いますので、ぜひ全精力、エネルギーを費やしてごみ問題に取り組んでいく時期に来ていると思いますので、その取り組みについて御見解をお願いしたいと思います。

◎環境部長(角掛昭君)

 生ごみの処理のことについてのお答えになりますけれども、いずれ、先ほどお答えしたように、市の中で関係部課が集まって生ごみ、有機性の資源をどうするかというのを検討しております。大きな課題はやっぱり生ごみだと思います。現在のところ、個人に電動生ごみ処理機とかコンポストでお願いしていますけれども、そのほかにも有用微生物を使って肥料化できるということもありますので、今般、その容器についても補助の対象とするという制度に改めました。
 いずれ、大きいことは事業系の生ごみ、それから家庭系の生ごみの一部を資源化できないかということを早急に検討して結論を出したいと、このように思っております。

平成14年  9月 定例会

◆16番(高橋比奈子君)

 盛岡市のおよそ4分の3が森林という特性から、木質バイオマスについて伺います。
 木質バイオマス、特にもチップやペレットでの利用は、県庁所在都市の盛岡市が取り組むことにより、県内各市町村への波及に弾みがつくと思われます。ペレットの将来性が有望視されているのは周知されていますが、灯油ストーブなどと同じ自動運転できるのが最大の魅力とも言われています。問題はコスト面ですが、研究しているグループが解決策なども提案しています。さらに、有用微生物群なども用いることで地球温暖化防止の観点からも優れていると言えましょう。また、ペレットやチップの利用は林業の振興にも大いに貢献し、新たな雇用を生み出すことも期待できます。
 そこで伺いますが、産業の施策も含め、庁内にプロジェクトチームをつくるなどの検討をされるお考えはないか、お知らせください。
 最後に、クリーンエネルギーや省エネルギーを推進するに当たり、庁内で検討していることに敬意を表しながら、市民や専門家の方々と一体になった推進協議会を設置し、さらなる推進をお願いしたいのですが、御見解をお示しください。
 通告のおしまいの項目は、循環型社会についてです。国を挙げて、資源循環型社会に向けての取り組みが始まっています。資源浪費がこのままいったら大変とだれもがわかっています。今の社会は、構造的に必ず廃棄物を出す仕組みになっています。生活、生産をすると排泄物を出し、炭酸ガスなどを出す。根本的に、このシステム構造を変えないと事態を解決できません。ごみの山を整理して、またごみの山をつくることになりかねない。環境問題はすべて日常的にコストの中に入れ、ローコストにしてくれる微生物などバイオの力でコストを全員で負担し、全員で取り組む、自己責任をしっかりたたき込まないと循環は難しいでしょう。盛岡市庁内では有機資源再利用等研究会が制定されていますが、有機性資源再生利用について、今後の取り組み、または方向性をお知らせください。

 特別委員会で、昨年生ごみを有用微生物EMを使い有機肥料にし、それが飛ぶように売れ、シルバーの方々が生き生きと活躍している岡山県船穂町を視察してまいりました。各地でも、市が委託をしているモデル事業として、循環型社会の形成が着実に進んでいる市町村があちこちに見られます。盛岡周辺では、先日庁内の研究会が視察なさった盛岡・紫波地区環境施設組合、岩手コンポストなどは、し尿、生ごみの堆肥化などを行い、全国的にも先進的な取り組みが行われております。また、紫波町の堆肥化センター建設などにより、循環型社会づくりは着々と進んでいるように思われます。以前、古紙を回収する業者が集めてくれなくなったという報道がありましたが、その原因は、コスト問題がありましょうが、リサイクルした製品が使われなかったからではなかったでしょうか。
 そこで伺いますが、今、盛岡市ではリサイクルしているのと同じ量からできた製品をみんなが使っているのでしょうか。使っている方が少ないとすればおよそどれぐらいか、また、なぜ使わないのかお知らせください。
 ISOを取得した岩手県では、内部できっちりとした指導を行っています。建設リサイクル法の本格施行に当たっては、建設発生木材、再生資料、例えば、木材、樹皮、下水汚泥などのことですが、地方振興局を初めとする関係所長や部長への再生資材の利用促進を明らかにし、推進しています。市としても同様、市庁舎内、民間へも公共事業への積極的な利用を図るべきです。有機性資源再生利用について、公共事業への利用や民間への利用促進についても、あわせてお示しください。
 100年後を見据えて町政を進めると話す紫波町の藤原孝町長は、官・民・産・学すべてに呼びかけワークショップや懇話会を何度も開催し、循環型社会を目指しています。私は、これまでも何度か申し上げておりますが、生活をしたり仕事をしたりして有機性資源を出す人と、集める人と、それを使ってくれる人など、さまざまな人々の協力と知恵により循環型社会が形成される。だから、市民や企業、団体と一緒の懇話会が必要です。最近、特にお金をかけなくてもこのままの施設で生ごみを有機肥料にできるという企業、PFIなどでそのようなことをしたいという企業、さまざま、私でさえ情報が入っています。市がやろうとすればやれる環境が整ってきています。
 質問の最後に、生ごみを焼却する、こんな罰当たりとも思えることはやめよう、その方向性を市長はお示しになるお考えがないか。その第一歩として、モデル地区をつくり、条件が整うブロックから拡大していくことを検討していただけないか、御所見をお知らせください。
 市長は、循環型社会を目指すと議場でも答弁されていますから、今回は、ぐっと踏み込んだ御回答を期待して、私の質問を終わらせていただきます。

◎ 市長(桑島博君)

 また、木質バイオマスにつきましても、本市は全面積の約70%を森林が占めておりますことから、林業振興の面からも有力な選択肢の一つと考えておるところでございます。いずれにいたしましても、間もなく研究会からの報告を受けることとなっておりますので、市民を巻き込んだ推進体制や木質バイオマス導入のためのプロジェクトチームの問題など、新エネルギーへの具体的な対応につきましては報告を受けた後に検討してまいりたいと存じます。
 次に、有機性資源の再利用等についての方向性についてでございますが、先般、有機性資源再利用等研究会を設置いたしまして、生ごみや街路樹を剪定した枝、家畜のふん尿などの有機性資源のリサイクルの方策などにつきまして調査、研究に着手したところでございます。この研究会におきましては、家庭から排出される生ごみと市の施設から排出される学校給食の残渣などの有機性資源と農林業などの事業活動に伴って排出される野菜残渣や家畜ふん尿などの有機性資源との3つに分けまして、これらの現状の把握や資源化技術の普及状況の調査、問題点の整理などを行い、できるだけ早い時期に方向性を打ち出したいと、このように考えておるところでございます。

盛岡市(2)へ続く。

  • 最終更新:2015-03-11 17:59:19

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