福井県(1)

福井県議会とEM

平成13年第323回定例会
◯12番(田中敏幸君) 県会自民党の田中敏幸でございます。
 次に、循環型社会の仕組みについてお尋ねいたします。
 「農山村なら浄化槽がお得」12月の新聞の見出しであります。今年度から環境省は合併浄化槽の推進に本格的に乗り出します。総務庁行政監察局が経済的な比較ができないとして、共通のルールづくりが厚生、建設、農林の3省で協議されてきました。15年くらいとされてきた合併浄化槽の耐用年数は使用実績から30年と認定され、下水道につなぐまでの一時的な設備という印象が払拭され経済性が裏づけられました。その背景に、下水道会計の赤字が膨らみ自治体の財政を圧迫していること、合併浄化槽の汚水処理能力が下水道並みに向上したことがあります。公共下水道事業の補助金から見れば、合併浄化槽の事業費すべてを公費負担で設置しても自治体の財政負担は軽くなります。そして、水の循環利用が可能になります。国が合併浄化槽を本格的に認めたことによる住民意識の差は大きいものがあります。汚水処理方法を選択する決定権は各自治体にありますが、県が指針を示すことによって、各自治体は多様な選択ができやすくなります。福井県下水道整備構想の見直しについて、知事の御所見を伺います。
 合併浄化槽設置の個人負担や維持費は公共下水道接続よりも高くなり、住民は公共下水道を選択しています。農業集落排水事業の県費補助を考えると県で大きな助成ができます。地域に合った汚水処理方法を選択できるような支援策を講じるべきであります。御所見をお伺いいたします。
 昨年12月、中央環境審議会は硝酸性窒素などの窒素の排水規制について答申をまとめた。地下水などの硝酸性窒素などの汚染源として工場排水、生活排水、農地への施肥などを挙げております。宮崎村の公共下水道・農業集落排水は、当初アンモニア臭が強く周辺から苦情を受け改造工事を行なうとともに、現在は有用微生物群による処理を行い効果を上げています。結果として、悪臭が消え汚泥も抑制され、維持経費も安く上がっています。排水中の窒素量は有用微生物群による処理を始めてから大きく減少しています。窒素規制に対する有効な対策として検討すべきであります。御所見を伺います。
 有明海のノリの不作が問題となっています。干潟にすむ微生物の浄化能力が失われたことが一因と言われています。同じ有明海に位置する熊本県の河内町の河口では、ノリの被害はなく例年のように収穫されています。ここでは、生活排水を数年前から有用微生物群によって処理していて、河川や潮だまりのヘドロが消え、悪臭も消えています。広島県の内海町でもノリの養殖とノリ加工を微生物によって行っており、同じような効果を上げております。河川が流れ込む海では、生態系が復活してトリガイやアサリなどの海洋性物がよみがえっている。操業を規制しながらも前の年より6億円の水揚げが増加しております。ほかにも多くの事例を聞いている。今日、いそ焼け現象や海洋の生物の減少などが起きており、乱獲だけが原因でなく、海の生態系が悪化しております。海の環境の再生が重要なのであります。生態系改善の対策になり得ると確信いたします。海再生への微生物の活用について、知事の御所見を伺います。
 循環型社会形成推進基本法やそれを後押しする建設リサイクル法、食品リサイクル法など幾つもの下位法が今春施行になります。2003年までに定められるとされていた循環型社会形成推進基本計画の素案が今後明らかになるが、1、対策の優先順位、2、排出者責任、3、拡大生産者責任、4、経済的手法、5、適正な再生利用、処理施設の整備などであります。このほかに産業廃棄物適正処理推進センターの基金制度の適切な運用、自治体の施策についての財政的、技術的な支援を講ずることなどが盛り込まれました。これらの法律を積極的に取り入れ、対策から政策に切りかえるときであります。環境技術や省エネルギーの技術は年々進歩し、その思想も燃やす、埋めるから排出抑制、リサイクルへと転換してきています。今日までの廃棄物処理構想などの見直しや循環型社会構築の計画、環境技術の検証などが今後重要になります。

◯土木部長(古川巖水君) 有用微生物群による汚水処理を窒素規制の有効な対策として検討すべきであると考えるがというお尋ねでございます。
 近年、有用微生物群を利用したさまざまな研究が進んでおりまして、既に生ごみや汚泥の減量化等の成果が報告されているところでございます。しかし、現時点では、汚水処理の窒素対策における実施例はまだ少ないと考えられます。今後、有効性が確立されれば、利用に関し積極的に指導してまいりたいと考えております。

平成13年第326回定例会
◯12番(田中敏幸君) 県会自民党の田中敏幸でございます。最後になりましたが、農業そして財政、有用微生物群の活用について、鋭意質問をさせていただきたいと思います。
(中略)
 次に、有用微生物群EMの活用についてお伺いします。
 宮崎村では、特定環境保全公共下水道の悪臭に対する苦情から、平成10年5月から有用微生物群EMを下水道に投入し、3ヵ月後にはほとんど悪臭が消えております。汚泥も同時に減少し始め、1年後には半減しています。水質調査結果もBOD平均で5PPM以下となり、当初の値からもかなり低くなっています。窒素、燐も半数以下の数値に落ちております。大腸菌群数も殺菌前で1,800前後とかなり低く抑えられており、水の透視度検査もほとんど1メーターをクリアしており、放流水の循環利用が考えられるまでになっています。流入水によっても変化するが、科学的な無機質や重金属も基準を下回り、汚泥の堆肥化など多様な利用を検討しているところであります。
 全体的には、人が常駐して監視を続けている公共下水道と比較して遜色のない基準値を達成しており、維持管理費の軽減にも結びついております。全国から視察が相次いでおり、下水道の臭い対策や汚泥対策に苦慮する自治体の姿がうかがえます。処理方式によっても異なり、研究が必要なところもありますが、EMによる下水道処理についてどのように認識をされているのか伺うものであります。
 三方五湖の浄化に対する地元からの強い要請を受けて、県は2年間EMによる浄化実験を進めてきました。この間の新聞の報道で、「EM菌三方五湖の浄化に光」というタイトルで報道されました。二つの池を掘って三方湖畔で進められているEMを使った浄化実験で、実験を開始してちょうど3カ月ぐらいで湖水の透明度が現状の20センチから1メートルに改善される効果が見られています。おもしろいことは、放置された池ではほとんど死滅したタナゴやテナガエビなどの小動物が元気に泳いでいることであります。三重県四日市市の阿瀬知川では生活雑排水が流れ込み、ヘドロがたまり、悪臭を放っていた川が、住民ボランテイアでEMやEM培養液を投入して約半年で50センチ近いヘドロを消し、川底から捨てられた空き缶や空きびんが見えるようになっています。
 5年前に市が3,000万円を投じてヘドロを処理したところであります。これを契機として三重県と英虞湾の再生のために共同実験を始めております。福島県いわき市の二級河川・境川でも同じような効果が得られ、河口ではウナギやボラの稚魚が大量に確認されております。両河川とも国土交通省が確認調査に来ています。同じような事例が全国にも多く見られます。
 広島県内海町では、ノリの養殖と加工にEMを使い、河口のヘドロが消え、海ではトリガイやアサリが大量に発生しております。山口県の橘町では、ボランティアでEMを砂浜にまいて10年来とれなかったアサリがよみがえっています。町長も、いないはずのアサリの出現に驚いています。EMをまいた海だけにイワシが大量に戻って2億円の水揚げが上がっております。環境が改善されると生物がよみがえるようで、自然界には私たちが理解できない不思議さがあるようであります。三方五湖でも同じような結果になると確信をいたしております。県は実験を踏まえ、積極的に活用すべきであります。実験の評価と今後の取り組みについて伺います。
 この間、三方でEMを発見した比嘉教授の講演会がありました。その中で、皮がむけ、一枝だけに少しだけ葉が残るような枯れる寸前の台湾ヒノキの写真がありました。土壌改良によって1年後にはよみがえった姿としてスライドに写りました。環境の悪化により、県内においても神木や大木が枯れていく報道を時々見かけ残念に思っております。環境改善の分野だけでなく、農業や畜産の分野でも今日までにさまざまな成果が確認されております。EMは決して特殊な菌ではなく、自然界に生息する光合成細菌や乳酸菌、酵母菌など80種の菌類から構成されているものであります。バイオテクノロジーの研究が盛んな時代であります。環境改善や農業生産面で活用すれば、大きな成果を得ることができると思われます。利用推進について知事の所見を伺います。
 宮崎村は、EMを積極的にいろんな場所に活用し始めています。その中で木村村長は、理由はわからないけれども、平成6年ごろには県内で医療費が1番か2番の村であったけれども、今は県内で一番低くなっておる。そして村の人口も、3,950から4,250にふえたと言われています。健康な福井が実現することをEM利用によって願い、一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。

◯知事(栗田幸雄君)
 最後に、EM菌の利用についてお尋ねをいただきました。
 EM菌につきましては、各地で使用され、水質浄化や生ごみの腐熟促進などに関する事例が報告されております。県といたしましては、EM菌を初め各種微生物の使用事例について、専門的見地から情報収集に努め、有効性が確認されれば、その利活用について積極的に検討してまいりたいと考えております。

◯福祉環境部長(山元和也君) 有用微生物の活用につきまして、県が三方湖畔で行っているEM菌を使った実験の評価と今後の取り組みについてお尋ねでございます。
 県では、三方五湖の水質保全対策の一環といたしまして、EM菌を利用した湖沼の水質浄化につきまして研究いたしますため、三方町や地元の環境保全団体の協力を得まして、本年8月から、三方湖の水と泥を入れた人工池を湖岸に設置いたしまして、実験を行っているところでございます。その結果、11月に入りまして、透視度について一応改善が見られましたものの、水質汚濁の目安となります化学的酸素要求量、いわゆるCODにつきまして、また窒素などにつきましては、まだ改善が見られないため引き続き実験を行いまして、EM菌による水質汚濁物質の削減効果や湖水に生息する生物への影響を調査・分析することといたしておるところでございます。
 三方湖につきましては、現在、休耕田を活用いたしましたケナフ栽培による水質浄化方法や超音波オゾン発生装置によるアオコ対策などの実験も行っているところでございまして、三方町や各種団体と協議いたしまして、効果のあるものを湖沼の水質浄化に今後活用してまいりたいというふうに考えておるところでございます。

◯土木部長(古川巖水君) 汚水処理施設の整備に関しまして、機動的な組織を組むべきであると考えるが、その所見を伺うというお尋ねでございます。
 汚水処理施設の整備につきましては、公共下水道、集落排水、合併処理浄化層など各種事業の調整を図りまして、平成10年2月に福井県下水道整備構想を策定したところであります。これに基づきまして、農林水産部、福祉環境部、土木部で常に相互の連携をとりながら、地域の実情に応じた施設整備を進めております。今後も連携によりまして円滑に整備を進めてまいりたいというふうに考えております。
 それから、下水道の臭い対策や汚泥対策としてのEM菌の活用について、どのように認識しているかとのお尋ねでございます。
 近年、EM菌などの微生物を利用したさまざまな研究成果や生ごみ、汚泥の減量化等の事例が報告されております。宮崎村の特定環境保全公共下水道で、EM菌を利用し、悪臭や汚泥が減少したことについては承知しております。しかし、現時点では、汚水処理での利用例は少なく、今後、有効性が確認されれば、利用に関する情報を積極的に提供してまいりたいというふうに考えております。

平成13年厚生警察常任委員会
◯福祉環境部長  これまでも三方五湖のあおこ対策で、これまでもいろんな方式の実験をやってきた。その中の一つで、EM菌の実験を昨年やったが、余り効果がなかったものだから、ことしは、湖岸に穴を掘って、そこに水を入れてやっている。
 ただ、田中委員は、透明度が増したと、たしかに増しているが、生物酸素要求量とか化学的に分析すると、顕著な改善が見られていないということをこの間は答弁した。いずれにしても、三方五湖の浄化については、三方に限らないが、富栄養化という状況の湖沼について、そういったことを鋭意努力をしている。何も消極的ということではなしに、あくまでも積極的にやってきたつもりでいる。今後とも、積極的にやっていきたいと思っている。

平成14年環境・エネルギー対策特別委員会
◯福祉環境部技監(環境)  三方五湖の三方湖でアオコの除去対策ということで、超音波とオゾン発生装置での調査を行っている。これは平成11年度から3箇年かけて13年まで実施した。そして14年度からまた同じような形態で実施している。11年度は三方湖に集中豪雨があったということで成果は確認できなかった。12年度、13年度は我々がアオコとするミクロキスティスを対象として実験を行っていたが、全く違った同じアオコでも糸状のアオコに変わった。このため成果を確認できなかった。14年度以降については、糸状のアオコを対象にした手法等について現在いろいろやっているところである。
◯池田委員  その他にEM菌とかはどうなのか。
◯福祉環境部技監(環境)  EM菌に関しては、12年度においては三方湖のはす川支流で実施した。その実施の方法は、川を二つに分けて一方はEM菌を入れ、一方は何も入れないという状況で調査したが、成果は確認できなかった。
 それから、13年度から三方湖の湖岸で素掘りの池を掘り、湖水を入れて実験をやった。それも去年の8月から3月いっぱいということでやっていたが、確かにEM菌を入れたところでは透視度は効果が見られた。しかし、我々が評価している科学的酸素要求量とか窒素、リンとかを見ると逆にあまり効果がないという状況であった。

◯池田委員  EM菌をどこか掘って入れたのは今でもあるのか。
◯福祉環境部技監(環境)  昨年は8月から今年の3月までで1年にわたって調査がされなかったので、今年度も同じところで4月から実施している。

◯池田委員  総務部長に返事してもらわないといけないが、予算をつけないといくら言っても駄目だ。北潟湖も何かしてあげないといけない気がするが、西村委員も総務部長に予算をつけてくれというような言い方だがどうか。


◯総務部長  松食虫それから三方五湖等の浄化ということだが、非常に大切な問題であるので、関係部署に話を聞いて自然保護の観点から最大限の努力をしていきたいと考えている。

平成14年産業常任委員会
◯田中委員  基本的にはそれで結構だと思うが、私は微生物、EM菌をやっているが、ことしほとんど胴割れはなかった。どんな場合も胴割れはないということであるので、いろいろな研究をしていただきたいということを要望しておく。
 もう一点、生産調整の問題があって、来年は国庫補助でもグリーンツーリズムやいろいろなことを言っている。きょうまた委員会等でも地産地消とか、いろいろなことが出てきたが、これは早く進めてもらわないとなかなか難しい。皆それぞれ施策は出すけれど、これを具体的にやっていくことが大事だと思う。「水産振興プラン21」、「林業振興プラン21」というのも出たが、具体的にそこへ手が届くようなソフトなどを早めにやるとか。
 例えば地産地消でも、あるところはやるけれども、あるところはしない。これは県内一円にやるのならやるという予算をつけて、あるいは市民の目でもまちの中をどうするのかということも行い、実効性のあるものにしなければならないという気がする。

◯農林水産部長  委員の言われるとおり、私ども地産地消を含めて、特に安全でおいしいものということで、特に今、胴割れが少なかった事例を言われたが、私どももそういう方法を用いて堆肥を製造するということも認めているし、今後ともそういうものがあったところについては、場合によっては補助事業にも乗せていきたいと思っている。
 地産地消は、私が部長になってからも、急速に伸びてきている。1年前には70カ所程度だったが、半年の間に20数カ所伸びた。それも規模の小さいものではなく、大きいものがあちこちにできてきた。
 もう一点は、県で認証した有機栽培的な農産物も、思ったよりも2倍半ぐらいの速度で計画が進んでいる。そんなこともあり、私どもが思っていた環境立県も含めた、安全でおいしい新しい有機農法に基づくところもかなり浸透してきている。それらを含めて、特に大事なのは、健康とあわせた福井型食生活、雑穀類を十分食べて、また県産材を十分食べていただくことが一番いいという基本理念を消費者に強く訴えてきている。
 そのように林業水産も含めたことでやっていきたい。先ほど和泉村の例が出たが、私どもとしては大変ありがたい。木質のバイオマスを進めながら、山も管理し、しかもコストが下がるようなこともしていただくと、大変地域の活性化にもつながる。こういうことも積極的に支援していきたいと考えている。よろしくお願いしたい。

◯田中委員  積極的にやっていただきたい。
 もう一つ、「水産振興プラン21」の中に、「漁獲量の急激な増加が望めない中」という文章がある。これは一つの前例だと思うが、この間、三方五湖でEM菌を使った浄化の実験があり、その中で、テナガエビが大きく成長したという事例があった。私もこの間会議に出たが、秋田の鯵ヶ沢漁港ではハタハタがことしは帰ってきている。EM菌を使って放流したときに、漁場として大体5割増だった。それから、岩手県の川で、婦人会がEM菌を流して、ことし50年ぶりに鮭が上がったという報告がある。しじみやあさりはいろいろな事例がいっぱいあり、美浜町のしじみが死んだとか、北潟湖のしじみが問題だとかいうのがある。
 私はきょうまでいろいろとやってきたが、結局、これによって漁場が回復してくるということは、僕自身は確信をしている。なかなか皆さんはそういうふうには思わないが、こういうことを農林水産部で、どのように使っていくのか調査していただければ、漁場回復できる。今本当に海が疲弊しているようなところもあるが、河野村のある人がこう言う。「海というのは昔と違って全然、小魚はいないし、昆布はない。海はあるけれど本当は死んでいるのではないか」と。漁場の問題は深刻だと思う。そうすると、こういう取り組みをすることによって、漁場回復ができるという事例がたくさんある。これがすべて直接の原因ではないかもしれないが、しかしこれによって海苔だとかいろんなものが復活をしているというのは事実である。ぜひこういうことを研究しながら、いろんな問題に対処して、調査もしていただけると、福井県の漁場はもっとよくなると思う。

◯農林水産部長  委員が言われるとおりで、特に湖沼では、御承知のように湖底藻が富栄養化し、ヘドロが多くなってきている。これを浄化するために、例えば今おっしったEM菌は有効であるということも私どもは聞いている。三方の今古川支流で試験もして、データも見せてもらったが、私ども職員もそういう大会があったときにできるだけ出るようにさせていただいている。そういう経緯を踏まえて、さらに農林水産部においても、例えば三方五湖だと、五、六例行ったデータを見ながら、また園芸試験場でも調査しておるので、そういうこともしんしゃくしながら、湖沼、河川、海、このようなところへ活用できないかということもよく詰めていきたい。

平成15年第336回定例会
◯29番(田中敏幸君) 県会自由民主党の田中敏幸でございます。最後の質問になりますけれども、よろしくお願いを申し上げます。

 次に、有用微生物群EMについて伺います。
 有用微生物群EMは、生ごみ処理や家庭農園、農業、畜産などの県内においても広く利用されております。県内のJAS法認定農家は66軒あり、そのうち55軒がEMを活用した農家であります。自治体では宮崎村が下水道に応用して汚泥の発生抑制に大きな効果を得ています。農産物の販売量においても確実な成果を上げているところであります。全国的に見れば河川の浄化や海の浄化に使われ始めており、EMを流すとヘドロが消え、河川や海がよみがえり、おもしろいことにアサリ、魚介類など生物がふえ、漁獲高もふえているとのことであります。生態系の原点は微生物ですから納得のいく話であります。瀬戸内海や有明海の周辺の自治体は、スクラムを組んで海の浄化に使い始めております。県からもこれらの実態を視察に行かれて確認されていると思います。三重県は英虞湾の浄化の共同研究を始めました。
 最近、柳川市は生活雑排水で汚れた水郷の浄化にEMを導入し、きれいな水郷を取り戻しております。一時は50万人に減った観光客が100万人台まで回復しているとのことであります。使ったところは、プラスの成果こそあれマイナスはない。EMで三方五湖をきれいにし、水産物をふやすことに使えないかときょうまで県において実験を続けてまいりました。その結果が北陸公衆衛生研究所から報告されたところであります。
 その結果は、EMは汚れの主たる原因である燐、窒素、特に燐は確実に減少しております。窒素についてはぶれがあって判然としませんけれども、アンモニア性窒素については非常に有効であると報告されています。SSが少なく透明度も上がっています。EMの処理区はテナガエビなど多くの生物が生息しているとの新聞記事がありましたが、今回の報告書ではテナガエビは目視による確認であり、実験区の方が大きかったと記されています。
 生物は実験区の方が多く棲んでいる。全国でも使ったところは海藻や魚介類が発生していることを確認しており、そのことを裏打ちしています。結論として、CODに効果がないのでEM技術を直ちに湖沼の浄化に適用することは、慎重であることが望ましいと考えるとしています。
 CODは、微生物や原生動物が動き有機物を分解しているときには溶融性の有機物がふえ、その数値が上がるものであります。要は主たる汚れの原因である燐にも窒素にも有効であり、SSも少なく透明度が上がっており、水生生物もふえており、三方五湖をきれいにする指標はすべてクリアできているのに、CODの効果が見られないというだけでなぜ慎重にならなければならないのか、大変理解に苦しむところであります。国も生物の多様性を言い始めております。知事の所見を求めるものであります。

◯知事(西川一誠君) 田中議員にお答えをいたします。
 次に、有用微生物群EMについて、CODの効果が見られないという理由だけで、湖沼の浄化、湖やそうしたところの浄化に適用することに慎重になるのはなぜだろうかというお尋ねでございますが。
 乳酸菌や酵母菌などを混合した有用微生物群、いわゆるEM菌につきましては、水質浄化や生ごみの堆肥化などの利用事例が報告されているところでございますが、一方で独自の実験を行った結果、水質浄化につきましてはいろいろ課題がございまして、活用に慎重な自治体もあるところでございます。
 本県の実験結果でございますが、湖沼の水質汚濁の指標のうち、燐や浮遊物質量──SSと言いますが──については効果が見られましたが、有機物による汚濁量を示すCOD、つまり化学的酸素要求量でございますとか窒素など他の指標については、現状では必ずしも効果がまだ認められていないという、こういう状況でございます。
 特にCODにつきましては、その値が上昇すると魚が生息しにくくなるんでありますけれども、水質汚濁の代表的な指標とされており、この指標が現時点ではEM菌を三方五湖の水質浄化対策として活用することはなお検討していかなければならないという状況でございまして、十分な効果が見られていないというのが現状でございます。

平成17年予算特別委員会
◯田中副委員長  この間、宮崎村、越前町へ行った。10年間、EMのぼかしということで無化学農薬の米を生産して、「田んぼの天使」という商標だが、そこの田んぼは、余り名前はよくないのだが、ドブシジミとかというシジミがわくのである。あるいは池の中にメダカがどんどんふえている。ことし6月4日だと思うのだけれど、生物観察会を県の自然保護センターが実施しているが、その状況、水田の状況とそれから感想を伺いたい。

◯安全環境部長  本県ではすぐれた自然環境の保護とその利用増進を目的に、委員言われた、自然保護センターが中心となって、平成2年度から県内各地で自然観察会というのをやっている。本年度は4地区で実施したが、そのうちの一地区として、無農薬での水稲栽培を行っている越前町、旧宮崎村であるけれども、八田地係でもこの事業を実施した。
 この八田地係の水田において、「無農薬田んぼで生き物探し」というテーマをつくって、6月に観察会を実施した。通常、農薬を使用しているところでは見られないイトトリゲモやシャジクモ、こういう水草であるけれども、そのほか、メダカやオタマジャクシ、トンボなどが多く確認されているとのことである。

◯田中副委員長  この間JAへ行った。JAへ行ったら、やはり売れる米がつくりたい、売れる米ならEMでもいいというのである。いろいろ言っている。だから、やはりきちんと県の方でこういう農法はできるんだと、こういう指導をするんだということを、在来の方と違って、今福井県が売っていこうと思うと、新しいやり方をしなければならないと思う。この間滋賀県が、カントリーエレベーターをそれぞれ目に見えるようにした。全部入れてしまうと全然品質がわからないから。そうしたら、伊藤忠だと思うが、すぐに米を買いに来たという話がある。やはりそういう仕組みをつくっていくようなことをもっと考えていく方法をとっていただきたいと思う。
 ことし7月か、経済産業省と環境省で微生物によるバイオレメディエーションの利用指針というのが出たけれども、これについてどのように考えるのかお聞きする。

◯安全環境部長  国で出されたのは3月であるけれども、経済産業省と環境省が指針というものを出した。これは微生物の働きを利用して汚染物質を分解し、土壌、地下水等の環境浄化を図る技術、ちょっと難しい言葉だが、いわゆるバイオレメディエーションであるけれども、それについての指針を策定した。
 この指針は、バイオレメディエーションが多様な汚染物質への適用可能性を有し、一般的に浄化費用も安く済む可能性があり、今後の利用拡大が期待されるものの、生態系や人の健康に影響を与えるおそれも懸念されることから、事業者が事業を実施する場合には、あらかじめ安全性の評価を行うとともに、適切に事業を管理するための手法を示しているわけである。
 このことは、環境汚染の浄化につながる技術であるが、国が示した指針があるので、それに基づき、安全性の確保を前提として進められる必要があると考えている。

◯田中副委員長  化学物質あるいは機械的にやってきて、なかなかできないものを微生物に頼るという時代が来たのかなと。それで、将来的にはそれは一つの国の方法だということだと思う。それで安全・安心という一つの条件をつけたということだと思うが、私はそういう意味で、これからこのEMという、これはEMだけではなくていろいろな微生物があると思うのだが、そういう意味では期待すべきだと思う。
 去年豪雨になって、私どもの田んぼに河和田地区の水害で出た土を集めた。それで、4反の田んぼがあったので、そこに4メートルぐらいの土を積んだのである。そうしたら、有機性のにおいがぷーんとして、そんなことが今までなかったものだから、隣近所から、何をしたのと言われた。それで私、困ったものだから、EMをまいた。これでにおいが1週間ほどで消えた。これで、知事、幾らぐらいかかったと思うか。

◯知  事  余りかからないのではないかと思う、EM菌であれば、と想像する。

◯田中副委員長  コストは2万円である。たまたまこの場合は賛成者がいたから、ただだったのだが、材料費が2万円までかかったかどうかはわからないけれども、それで4反の有機性のものを基本的にやれるということが確認されたのだ。EMというのは安心で、例えば化学物質を入れれば、当然土壌の問題もあるが、そういうことをきちんとできるということだと思っている。
 それで、もう一つ聞きたいのは、平成14年、三方五湖で微生物の湖上実験をしていただいた。基本的には透明度が上昇し、SS、リンが低くなった。底生生物調査ではテナガエビが見られたと。しかし、CODに効果がないので、これは「浄化には適当とすることに慎重であることが望ましい」と書かれている。これは一般質問でもお聞きしたのだが、もう一遍改めてこの問題、なぜCODの改善がないだけでそういう答弁になるのか、お聞きしたい。

◯安全環境部長  水質汚濁については、COD、化学的酸素要求量であるけれども、この値が代表的な指標であり、これによって判断されるということはおわかりだと思う。この平成13年度から平成14年度にかけて行った、今委員が言われた調査結果をもう一度申し上げると、そのときはCODについては明確な効果が見られなかったということで、EM菌を直ちに水質浄化に適用することには慎重であることが望ましいという結果になったわけである。
 しかし、当時の実験ではこのような結果が得られたが、近年、県内でEM菌を利用した水質浄化への取り組みというのが各いろいろな団体で行われている。こうした事例についての情報収集に引き続き努めていく必要があろうかと思う。

◯田中副委員長  私は現場を見ながら、これはいい結果が出るだろうと思った。しかし、CODで「慎重であることが望ましい」という話になると、否定されるのである、これはある意味で。「慎重であることが望ましい」というこの結果を行政へ持っていくと、これは慎重であることが望ましいという全部否定である。それで私は、今、三方などにもお願いしたりいろいろしているのだが、この結果が非常に大きなものになるし、全国でも同じである。こういう、「慎重が望ましい」ということが大きな歯どめになってしまう。これぜひ県の方でも、これは公衆衛生研究所でやったものだから関係ないけれども、もっと実態をきちんと評価をしていただきたいと思う。
 時間がないが、この間、大阪市の漁協に行ってきた。ここで平成15年から始めて、3年間淀川と道頓堀川に、EMを1,350トンまいたらしい。ことし阪神が優勝したら川の中へ飛び込むとすぐわかるからよかったのだが、淀川を歩くと、においがしない。ちょっと生臭いにおいはあるけれども。そしてまた、魚もいっぱい泳いでいる。この3年間で、とれなかったシジミが平成15年には20トン、平成16年には40トン、それからことしは漁獲制限をしながら100トンとれている。ハマグリみたいな、こんなシジミが揚がるのである。
 そういうことを考えると、私はこの生物を中心にした物の考え方というのをすべきだと思う。漁協の人たちというのはどのように生物があるかというのはすぐわかるわけである。だから一生懸命やる。今1億2,000万円かけたのだが、1億2,000万円かけてどうしてやるのかといったら、将来的によくわかると。漁場があっちからこっちへ来るのがわかるというのだから。そういう意味で、やはり基本的にこういうものにも取り組んでいきたいと思うが、このことについて、知事、福井でもやっていただきたいと思うが、いかがか。

◯知  事  この有用微生物群の効果については、効果が上がっている場合もあるし、必ずしも十分、科学的と言っていいのか、どういう言い方がいいのかわからないが、断言できない場合もいろいろあるようである。私も全国のいろいろな新聞などを見ているのだが、特定の自治体で効果が上がっているという報告を新聞で報道されているものをよく目にする。
 いずれにしても、例えば三方五湖であるとか北潟湖等々、自然の再生の取り組みにどういう方法がいいのかというのは、我々も非常に関心があるわけである。湖沼の物理的というか、土木的な水質改善とかしゅんせつ、こういうものも必要であるけれども、こうしたバイオ技術というか、こういう問題について、例えば三方五湖については今年度、地元の環境保全団体とか農業団体が委員会をつくって、例のラムサール条約の関係もあるから、若狭、美浜両町と連携しながら、自然再生に向けていろいろな取り組みを、中には実験的なものもあると思うけれども、そういう中でいろいろな幅広い試みをして、難しい問題であるし、効果が必ずしも上がらない分野もあるけれども、進めていくということがこれから我々にとっては大事かなと思う。

◯田中副委員長  これはやはり知事がどう判断するか、やるかやらないのか、こういうものを進めていくか進めていかないかによって変わるのである。私は何年間もEMをやってきたけれども、害で死ぬことはないから。もう10年近くなるが、自分のところで培養して、EMを吸っているから、そういうことはないから。いろいろと知事が決断をしていただけば、決断というか、認可をしていただいて、これでいくという形でやっていただければ。こういう問題というのは、効くか効かないかいろいろあると思う、条件にもよるから。こういうものを知事の方でも進めていただくようにお願いをしたいと思う。
 EM、いろいろあるけれども、きょうまで宮崎村等々、下水道もあった。それから、この間稲盛ファームという、富山県にあるのだが、これは微生物でやっている。昔は鶏小屋が臭くて臭くて、ヘドロがどんどんたまってどうしようもなかったと。そこにいても、少しにおいはするけれど臭くないし、ハエはいないし、そういう養鶏ができているのである。そういう意味で、畜産とか農業とか、いろいろあるけれども、今知事が言ったように、こういうものを農業者だとか、私は敦賀のごみ処分場などにも今のバイオレメディエーションではないけれども、使ってもいいのではないかと思う。
 これから知事、いろいろな意味で状況があると思うが、そういう中で少しでも確認しながらやっていただきたいなと思う。
 それからもう1点、ことし春にプールにEM菌を入れて掃除をした。一月前にそこへ入れて、磨いた。そうしたら、普通は塩素を入れて、洗剤でやらなければならないのだが、きれいに落ちてしまった。簡単に落ちるのである。こういうシステム、教育委員会でも取り入れていただきたいと思うし、校長先生とも話したのだが、微生物そのものが生きる力と言われるのだけれども、本当はそこから農業だとか生ごみを処理して、それを循環型にして自分たちがいただく、そういう環境教育、あるいは食育というものをつくっていただきたいと思うが、教育長、いかがか。

◯教育長  現在、プールの清掃はほとんどの学校で塩素とか洗剤を使ってやっている。鯖江の河田小学校、その他一部の学校においてはEM菌を使用していると聞いている。これは今後、全国的な動向を見ながら、安全性や効果等について総合的に検討してまいりたいと考えている。
 なお、環境学習の問題であるけれども、総合的な学習の時間等々において、体験を通して取り組んでいる。それから、地域と学校が連携した中でEM菌を活用して、生ごみから肥料をつくる取り組み等々を行っている学校もある。今後も環境への理解を深めて、環境を大切にする心を大事にしていきたいと考えている。

◯田中副委員長  基本的に私は環境教育というのは空き缶拾いではないから。そういうことを体験することもやはり大事だと思うのである。いろいろと全国でもやられているから、負担だけを子供に押しつけるのではなくて、負担がないようにしてやるというのが一番いい。そういう意味で、またよく考えていただきたい。

平成17年第344回定例会
◯36番(屋敷 勇君) 予算特別委員会は、去る9月22日の本会議において予算特別委員会に付託を受けました議案について、付託後、直ちに議長を通じ、常任委員会に対し部局別質疑・調査を依頼いたしました。
 その調査結果の報告を受けて、10月4日、5日に委員会を開催し、慎重に審議を行った結果、付託を受けました議案12件につきましては、原案のとおり可決することに決定したのであります。
 以下、審査の過程において、各委員より論及のありました主な点について申し上げます。

 以上のほか、委員より、「行財政改革を踏まえた予算編成方針」「原発交付金の一般財源化の推進」「国民保護実動訓練のあり方とテロ攻撃等に対する救助体制の整備」「循環農業の推進等による農業・農村の活性化」「有用微生物群(EM)の利用推進」「教育現場における特殊教育諸学校の教員の活用」「福井城址の整備・活用」等について提言・要望がなされたほか、「知事の政治姿勢」「福井元気宣言の外部評価」「ふくい2030年の姿の位置づけ」「道州制を見据えた県の方向性」「全国植樹祭の開催」「福井警察署の建てかえ問題」「原油高による県民生活への影響」「健康長寿全国トップに向けての取り組み」「市町村合併に伴う警察署の管轄変更及び交番等の再配置」「高齢者ドライバー等による交通事故対策」「中・高生に対する性教育」「介護保険制度」「法恩寺山リゾート開発」「足羽山西墓地公園陥没事故及び足羽川ダム計画への対応」「小浜市の世界遺産登録取り組みへの支援」「ニート対策」「若狭湾エネルギー研究センターの新たな役割」「教科書採択に対する圧力等への対応」「財政投融資改革に伴う財源対策」「敦賀港の整備と利用促進」「九頭竜川下流洪水防止対策」「底喰川の河川改修問題」「アスベスト対策」「県の建築設計管理委託業務発注のあり方」「九頭竜川下流域農業用水の再編」等々、広範多岐にわたる論及があり、それぞれ理事者の見解と対応をただしたのであります。

平成17年産業常任委員会
◯田中委員  十分話し合っていただきたいと思うし、また、今アラレガコの話があったけれども、フグの稚魚生産についても県としてうまくやれるかということも検討していただきたいというふうに思う。
 それから、先ほど鶏ふんの話があったけれども、富山県の方でEM菌を使ってやっているところがあるが、鶏ふんにEM菌と水をまぜるだけで、そのまま堆肥になるので、こういうものについても研究していただきたい。
 それから、鳥インフルエンザについても、タイではこれを抑えているという実態もあるので、このことについては、これからの問題として調査・研究してほしいと思うし、先ほど松くい虫の話があったけれども、このことについても、株式会社EM研究機構のホームページに載っているが、今岩手県の平泉毛越寺というところで実験をしているのだが、福井県でも宮崎村で一応実験をした。我々も前からいろいろなことをやっているのだが、その状況を見ていると、基本的には抑えられるような感じもするので、こういう技術についてもぜひ検討してほしい。価格的には非常に安いといえば安い、人件費だけだからただみたいなものなので、一度そういう技術についても検討していただきたい。要望だけしておく。

平成17年予算特別委員会
◯田中委員 
 もう一遍環境に戻るが、三方五湖の問題である。
 ラムサール条約に登録され、これから環境について意識が高まってくると思うところである。9月の予算特別委員会でEMについて申し上げたが、この間の新聞で久々子湖の現況ということで報道いただいた。大変ありがたいことである。EMの成果が徐々にということでいろいろなことが書いてあったが、その点について知事はどのように受けとめているか伺う。

◯西川知事  EM菌を使った水質浄化であるが、久々子湖では平成15年ごろから美浜町内の「五湖と自然を守る会」が中心となって取り組んでいるほか、県内外の一部河川においても同じような取り組み事例があるようだ。その効果については、汚泥の減少やシジミなどの貝類の資源が回復しているという報告もなされている。
 しかし、一方では明確な効果が必ずしも見つけられない部分もまだあるようだが、いずれにしても三方五湖の水質浄化は重要な課題であり、ラムサール条約の問題でもあるので、三方五湖全体についていろいろな手段を尽くし、いろいろな実験の部分もあると思うが、EMの利用などを含め幅広く検討していくことが重要だと考えている。

平成17年第345回定例会
◯36番(屋敷 勇君) 予算特別委員会は、12月5日の本会議において付託を受けました議案について、付託後、直ちに議長を通じ、常任委員会に対し部局別質疑・調査を依頼いたしました。
 その調査結果の報告を受けて、12月13日に委員会を開催し、慎重に審議を行った結果、付託を受けました議案7件につきましては、原案のとおり可決することに決定したのであります。
 以下、審査の過程において、各委員より論及のありました主な点について申し上げます。

 以上のほか、委員より、「「もんじゅ」の現状と運転再開の見通し」「福井県民会館の除却に伴うところの福井県青年館への対応」「ごみ分別及びペーパーリサイクルの推進」「国の動きを踏まえた新年度の予算編成方針」「福井城完成400年記念イベント開催の検討」「敦賀半島を中心としたエネルギー研究開発拠点化計画の推進」「議会に対する知事の政治姿勢」等について提言・要望がなされたほか、「プルサーマル計画について考え」「美浜発電所3号機の運転開始に向けた対応」「日本原電敦賀3・4号機の増設に係る問題」「陽子線がん治療施設の財源及び運営体制」「舞鶴若狭自動車道の供用開始の見通し」「河野海岸有料道路の利用促進」「国道305号及び365号整備の進捗状況」「大型クラゲ対策」「観光PR対策」「人口減少問題に対する対応」「鯖江市の北野水落線及び県道福井今立線戸口トンネルの整備見通し」「三方五湖におけるEM菌の活用」「国民保護実動訓練の検証」「敦賀市民間最終処分場問題」「地方分権推進に向けた県の取り組み」「関西電力に対する県の対応」「恐竜博物館ミュージアムショップの見直し」「当面する農業政策」「健康長寿政策」「駅前地下駐車場連絡通路等の状況」等々広範・多岐にわたり論及があり、それぞれ理事者の見解と対応をただしたのであります。


  • 最終更新:2013-11-22 08:34:51

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