稲沢市(3)

平成18年第 1回 3月定例会

◆19番(栗田文雄君)

 それから、水清く、生命環境改善ですね。私どもの西に木曽川という、私どもが小さいころから見るとあまりきれいな水じゃないですが、やはりきれいな水が流れております。しかし、私どもの生活する地域は、全く汚水が流れていますね。いわゆる農地基盤の整備も終わりましたし、そして河川の工事の方もかなり安全なところまで来ていますね。やはり一番重要な水について、特に私どもが住んでいる尾張平野についてどのように対応するかということをちょっと課題にしたい、問題にしたいと思います。稲沢市域内、河川は何本あるのか、あるいは名勝、水源地、汚濁の箇所の原因について報告を求めます。
 それから、私ども領内川がありますが、あそこもいろんな排水の流れる川なんですね。そういう意味でも、河川浄化というのは非常に難しいかと思いますけれども、とにかくどんな方法があるのか、答弁をいただきます。

◎教育長(服部義逸君)

 生命環境、河川改善についての幾つかの質問の中で、関係する内容をお答えさせていただきます。
 まず最初にふるさと探偵団についてでございますが、この団体につきましては、旧祖父江町時代に町より委託金を交付し育成してきた団体であると聞いております。その団体の活動状況につきましては、自然の調べ方、例えば植物探し等があるようです。木曽川の自然調べ、ビオ
トープの観察会、バードウオッチング等の活動を実施されてきております。
 次に、野鳥の会、ほたるの会につきましては団体があるとは聞き及んでおりますが、活動状況の詳細につきましては把握をいたしておりません。また、その他のボランティア団体で環境にかかわる団体といたしまして、市民活動支援センターへの登録団体はEM菌、ボカシ、活性液などの同好会の一団体で、主な活動としまして、EM菌の活用方法の研究開発、普及活動を行っている団体と関係課から聞いております。

平成18年第 3回 6月定例会

◆43番(仙石稔君)

 3番目は、河川の浄化についてお伺いをいたします。
 平成15年3月に行われた議員研修会で、EM菌の研究・開発をされた琉球大学の比嘉教授に来ていただいて、EM菌の特徴や各地の活用事例などを伺いました。EM菌の活用が広い分野で環境をよくすること、家庭の中でふろ水や洗い物、洗濯などに使用すれば、生活排水として下水管から河川へ、そして海も浄化され、もし悪臭があれば、EM菌をかければ消臭するとの話でした。
 まず最初に、EM菌活用の現況についてお伺いいたします。
 稲沢市では、平成14年9月より、EM活性液の試行事業が稲沢西小学校の児童や父兄の協力で、三宅川上流からEM活性液を投入して三宅川の浄化に取り組んでいただいていると思います。私の家庭でも、大里西市民センターでEM活性液をいただいて使用しています。生活排水を通じてかなりの量が河川に流れ、浄化につながっていると思っています。大里西市民センター地区では、活発にEM菌による河川浄化を、まちづくりの役員や区長さんたちで行っていただいています。里西まちづくりEM 100倍液運転当番表をつくり、月2回、1次活性液をつくっていただいています。市民センターには、活性液を入れる9リットルのポリタンクが 150個以上あって、いつでも市民に供給できる体制がとられています。これも環境課に6年在籍、市民センター所長になっている今の方が、熱意と指導、まちづくりの役員と継続的な努力をしていただいているおかげさまと感謝をいたしております。EM菌活用による河川浄化の現況は、どのようになっているかお伺いをいたします。
 次に、EM菌活用の試行結果についてお伺いいたします。
 EM菌による河川の浄化の試行事業を始めてから3年8ヵ月が経過した現在、その結果が問われる時期に来ていると思います。私の地域の河川である伊勢木川を含む福田川は、川藻が生え、魚が昔のように姿を見せ、その魚をとりに鳥などが集まり、市民の皆さんも河川の浄化の進んでいることを実感しています。市として、EM菌活用の試行の結果をどのように評価しているかについてお伺いして、1回目の質問を終わります。ありがとうございました。

◎経済環境部長(斉場一雄君)

 次に、EM菌活用の現況についてお答えさせていただきます。
 本市では、生活排水対策の一つといたしまして、平成14年秋から稲沢西小学校の児童や先生、PTA、校区の皆さんの御協力のもとに、EM菌を利用し、米のとぎ汁などで培養させた発酵液を学校や家庭等から生活排水と一緒に流し、三宅川の水質浄化を行っているところでございます。
 ''現在、こうしたEM菌を利用した川や側溝等の浄化活動は、稲沢市民センターのほか、大里西市民センター、老人福祉センターはなみずき館などを拠点に、周辺住民の方々の参加と御協力を得て取り組んでおります。
 次に、EM菌活用の3年間の取り組みによる三宅川の水質等の推移についてお答えさせていただきます。''
 水質汚濁の代表的な指標とされておりますBOD、すなわち川の汚れの度合いをあらわし、値が小さいほどよいとされております生物化学的酸素要求量調査によりますと、調査地点は稲沢西小学校近くのはえの橋と下流でございます井堀地区の白山橋、調査時期はかんがい期の6月、非かんがい期の12月において、平成14年の取り組み開始前4年間と取り組み後の3年間のそれぞれの平均数値を比較してみますと、かんがい期におきましては、はえの橋が取り組み開始前 7.2、取り組み後 3.9、同様に白山橋では 3.1から 2.1に、一方、非かんがい期のはえの橋におきましては 13.1から 14.3にやや上昇しておりますが、白山橋では 4.4から 3.6へと減少傾向にございます。また、稲沢公園西での川の底質調査によるヘドロの堆積量も減ってきております。こうした三宅川の水質汚濁が改善されつつある要因としては、EM菌を利用したこの取り組みを契機に、児童・PTA・校区の皆さんによる毎年の三宅川の清掃、堤防の草刈り活動等のほか、家庭での調理くずや食用廃油、洗剤等の適正処理、適量使用などを心がけられるなど、きれいな三宅川、快適な生活環境を築こうとする住民意識の高まりにあるのではないかと見ております。
 水質汚濁防止をEM菌のみに依存し、解決することは難しく思われますが、家庭や地域におけるEM菌を媒体とした取り組みを通じて、水質汚濁防止に関する市民意識の高揚、地域環境の保全などを目指して引き続き取り組んでまいります。以上でございます。

◆43番(仙石稔君)

 最後に、EM菌による河川の浄化についてであります。
 河川の汚れの大部分は生活排水によるものであります。EM菌を利用しての三宅川の水質や、ヘドロの量も減ったとの1回目の答弁でありますが、私の地域でもEM菌による効果が認められ、まちづくりの市民活動部会でEM菌による河川浄化運動に取り組んでいます。一部の地域だけではなく、全市的な取り組みが必要だと思います。EM菌による河川浄化や環境改善に向けての市の一層の努力を要望して、すべての質問を終わります。ありがとうございました。

平成20年第 4回 9月定例会

◆8番(網倉信太郎君)

 今、長岡地区で農業専業で食べていけるのは4軒だけでございます。それも10町歩、20町歩と耕作をしてであります。あぜ道の草刈りなどは手が足りなくてとてもできません。どうしても除草剤に頼ります。また、害虫駆除も農薬に頼ることになります。そうしますと、必然的に蛍の育つ水辺は期待できません。そこで、約95%を占める兼業農家の皆さんのお力をおかりして、EM農法とか、えひめAI-2を利用した農業、カルガモを使った農業とか、農業構造改革特区にしてもらい実験的な試みをして、四、五年で付加価値のついた農産物を収穫し、ビオトープを生かし、母なる川木曽川沿川の緑豊かな自然を利用した観光とデュエットやカルテットで売り出す手はないでしょうか。今のまま手をこまねいていても何も生まれません。地元の若い人たちの間にも危機感があり、いろいろ相談を受けますが、決め手がありません。でも何とかしなければなりません。いろいろな方策を考え、活用するよい機会と思いますが、市長の御意見を賜りたい。

◎経済環境部長(中島敏雄君)

 ビオトープの完成後の農業施策はどうあるべきかの御質問でございます。
 稲沢市全体における農家数の状況でございますが、平成17年度の農林業センサスによりますと、総農家数4,584戸で、そのうち専業農家は564戸、兼業農家が1,921戸、自給的農家が2,099戸となっております。長岡地区の状況は、世帯数973戸で、農業者世帯367戸、そのうち兼業農家が344戸でございます。
 環境と調和した農業の推進では、エコファーマーの育成・確保、環境負荷低減技術等の導入による環境保全型農業の定着に努めているところでございます。
 エコファーマーは、土づくり、減化学肥料、減化学農薬の三つの技術に一体的に取り組み、知事が認定した農業者でございまして、市内でのエコファーマーの認定者は平成20年3月末で60名でございます。長岡地区における環境保全型農業といたしましては、特別栽培米の生産に取り組んでいただいているところでございます。この特別栽培農産物でございますが、農林水産省が認定しております農作物に係るガイドラインをクリアして栽培された農産物を言いまして、特別栽培米と呼ばれておるものでございます。
 現在、長岡地区では1名の方が特別栽培米のコシヒカリを1.1ヘクタールほど栽培いただいております。環境としても優しく、食品として安全性に信頼がある特別栽培農産物の拡大に努めていきたいと考えております。
 次に、EM農法とかえひめAI-2、カルガモを利用した自然農法についてでございますが、EM農法につきましては土壌改良剤として開発されたEM菌を利用した農法でございます。EM菌の抗酸化作用によりまして農作物に病害虫がつきにくくなり、消毒の回数の減少など、特にハウス栽培での作業者に対する農薬の被害を軽減できることと、農作物も低農薬野菜として価値が上がっていることもあると聞いております。
 また、えひめAI-2につきましては、EM菌同様、パン酵母などで構成されておりまして、効用についても生ごみの消臭、生活排水の改善などEM菌と同様と聞いております。
 EM農法につきましては、農業法人NPOを設立、あるいは個人で取り組まれている状況となっております。
 なお、EM菌につきましては、稲沢市では三宅川の水質浄化事業に使用いたしておりまして、水質は横ばいでございますが、下水臭の低減、ヘドロの削減、ある程度の効果が出ておるところでございます。
 えひめAI-2につきましても、現在、水質浄化に向けた実験を進めているところでございます。
 次に、木曽川沿川の緑豊かな自然を活用した観光につきましては、本年3月に策定いたしました稲沢市観光基本計画の中で既存の観光資源の魅力向上を図るため、特産品を活用した食の魅力づくりや農業体験、産直販売の強化など、アクションプランが掲げられているところでございますので、今後さらに勉強してまいりたいと考えております。以上でございます。

平成20年第 5回12月定例会

◆6番(魚住明君) 

 4点目は、最後でございますけど、市民を巻き込んだエコ活動の取り組みということでございます。
 環境保全の取り組みの主人公は市民であることに間違いございません。したがいまして、環境基本計画を成功させるためには、いかに市民をエコ活動に取り込むことができるかにかかっていると思います。市民参加の仕組みといたしまして、わかりやすいアダプトプログラムについてお尋ねいたします。
 「アダプトプログラム」という耳なれない言葉でございますが、「清掃ボランティア」とでも言い直した方がわかりやすいのかもしれません。自分たちのまちを自分たちの手できれいにしようとした活動でございます。自治の基本中の基本と言えるのではないかと思います。ただ、残念ながら、私の住む町内の例で恐縮でございますが、年2回実施されます「ごみゼロ運動いなざわ」ですら、参加率が非常に低いのが実態でございまして、とてもアダプトプログラムを実践できるほどまでに市民の意識が高くないといった実情があると思います。これまでのアダプトプログラムの実績と評価についてお伺いいたします。
 市民をエコ活動に巻き込む方法といたしまして、子供の環境教育を通じて親に関心を持ってもらうということは有効です。また、さきのてんぷら油の回収で触れさせていただきましたけれども、エコ活動の成果をすぐに実感できるようにすることも有効であります。その視点から、以前より当市におきましてはEM菌を利用した水質浄化活動を通じまして、市民への環境保全活動の啓発に取り組まれておるわけでございます。この活動を通じて、河川法、あるいは環境保全に対する市民の関心は高まってきたのでしょうか。また、この活動を通じて三宅川の水質は改善されているのでございましょうか。以上2点の視点から、質問と評価についてお伺いいたします。

◎経済環境部長(中島敏雄君)

 次に、4点目の市民を巻き込んだ取り組みについてでございますが、この点につきましても、事業者と同様に、年2回の環境美化活動を市内全域で取り組み、例年多くの市民の方に参加いただいております。また、ほかにはEM菌を利用した三宅川の水質浄化事業を平成14年9月より実施しておりまして、当初は稲沢西小学校を拠点として取り組みを始めましたが、以降、小学校の卒業生、稲沢西中学校、地域の婦人会等の活動が広がってきております。三宅川流域の多くの家庭でEM菌を生活排水と一緒に流してもらうことによりまして、河川浄化が推進されます。三宅川の状況も、下流域から徐々に川底のヘドロが減少し、砂の部分が多くなってきておりまして、また透視度も上がってきています。

平成24年第 3回 6月定例会

◆23番(野々部尚昭君)

 例えば財源だけではなくて、いろんな創意工夫によって、今さまざまな補助金のメニューですとか、工夫によって新しい形の学校をつくることも可能だと思っております。その1つとして、次に9番のエコスクールについて御質問させていただきたいと思います。
 基本コンセプトにも関連をしますが、エコスクールを目指したらどうかという質問の趣旨であります。
 稲西小は、市内でもいち早くEM菌を使った三宅川の河川浄化の活動もしてまいりました。校舎そのものも、環境学習の学びやとするエコスクールを目指す価値は大きいと思います。この点について、教育長の御答弁を求めたいと思います。

◎教育長(林敏仁君)

 エコスクールには、施設面、運営面、教育面と大きく3つの柱がございます。
 先ほど議員御指摘のように、教育面では、稲沢西小学校は先進的にEM菌等を取り入れた環境教育を実施しております。今度つくる学校には、施設面で優しくつくる、学習空間や、あるいは周辺環境と調和しているようなところをできる限り知恵を出し合って進めていきたいと思っておりますし、運営面においては、耐久性や自然エネルギーを有効に使うことについても、斬新的な発想を取り入れていくという考えを進めていきたいと思っておりますので、御理解をいただきますよう、よろしくお願いいたします。

  • 最終更新:2014-11-19 08:33:42

このWIKIを編集するにはパスワード入力が必要です

認証パスワード