船橋市

平成 7年第2回定例会

◆堤康治郎君

 次、5番目の530運動についてでございます。
 船橋市民の54万人による出される年間のごみ、23万トンだそうでございます。ちょっと量がどのぐらいの量なのか、数字だけではすごいなと思いますが、量で見ますとどのぐらいの量だか、ちょっと皆目見当がつかないぐらいの量ではないかと思います。この処理について、担当部局は日ごろ大変な努力をなさっていただいている。休みも返上する、正月の休みも極力短くして処理に当たっていただくということでございます。私の家の角にも30軒ぐらいのごみのステーションがございまして、週に3回、それと月曜日ごとに有価物の回収、いろいろありまして、1週間ほとんどごみが置いてあるというような状態でございますので、私の家を売るときにはどうしたらよいかなというふうに考えてはおりますけれども、そうは言いながらも担当部局の格段の努力については頭が下がる思いでございます。
 私たち市民として、ごみの減量についてはどうするべきかということでありまして、分別収集というような形、それから生ごみをどうするかというようないろいろな方法があろうと思います。分別収集は、1つ1つの地域で協議会をつくりまして、分別収集の協力をしておるところでございますけれども、まだまだその達成率には遠いものがございます。ですから、これについても、十分力を尽くしていかなければならないと思います。その中で、生ごみのことで1つご質問をしたいと思います。
 これからの質問で、前回の会議録を読ませていただいた時点で、平成6年の2定で、熊谷議員が詳細にわたってご質問をしているのがわかりました。ですから、数字的なものは割愛させていただきまして、担当課のご返事を絞っていきたいと思います。
 千葉県では、我孫子、柏、岐阜では可児市と、行政そのものが率先して生ごみの処理に当たっているという実例を、先番議員が視察してまでやっておるということでございます。私のことでございますが、私は、この生ごみの処理の方向を数年前に知りまして、どの程度のものかということをいかに実践するかということで、その当時町会の役員をやってましたものですから、皆様に説明するには自分がやらなければどうにもならないということで、このことについて首を突っ込んでみました。
 ことしの5月に530推進員を530人委嘱されまして、環境美化運動を進めておる当市でございますが、ごみ処理の中に、1度市として補助政策をとりましたコンポストというものがございます。これについては、いつの間にか消えてしまって、うちの町内では360ございますけれども、4、5軒ぐらいしか置いてないようでございますね。ですから、これらについてどのような経過で設定して、どのような経過で補助をやめたか、その経過等についてお知らせいただきたいと思います。
 それと、もう1つでございます。このコンポストと併用して、EM処理剤というのがございまして、これもやはり先ほど申し上げたように、熊谷議員の方から大分詳細なる数字的なことが挙がっておりますので、これも割愛させていただきますが、これらについて、担当部局がどの程度の認識を持って対応しておるかということを、重ねてご質問させていただきたいと思います。

◎環境部長(吉岡忠夫君)

 私から、ごみの減量につきましてご答弁申し上げます。
 お尋ねのコンポストにつきましては、昭和60年度から63年までの間、4年間にわたりましてコンポスト容器の購入に対しまして助成制度を行ってまいりました。その数量といたしましては、5,009基となってございます。これに伴いまして、ごみの堆肥化量を推定いたしますと、4年間で約1万3,600トンくらいじゃないかというように私ども考えております。
 なお、このコンポスト容器の助成につきましては、その後申し込み者がなく、そういうことから現在はこの助成制度を打ち切ってございます。
 次に、EM菌での処理でございますけれども、ご案内のとおり、EM処理におきます生ごみの減量リサイクル運動が脚光を浴びておるのが実態でございます。ご質問者にもお話ございましたように、一部自治体あるいは団体等においてEM処理による生ごみの堆肥化は成果を上げてございます。好評を受けてるところでございますけれども、本市におきましても一部市民の方々に積極的に取り組んでいただいているところでございます。
 本市におきましては、本年度からEM処理を含めた生ごみのリサイクルにつきまして、クリーン船橋530推進員の方々と家庭ごみのコンポスト化につきまして種々検討を進めているところでございます。
 また、教育委員会等のご協力をいただきまして、学校給食から出る残飯のコンポスト化、これにつきましても地元企業と研究を進めております。
 生ごみの減量リサイクルにつきましては、今後とも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。


平成 7年第3回定例会

◆矢野光正君

 次に、EM菌の効用と活用についてであります。
 先日光風みどり園の記事が「船橋よみうり」という小さい新聞ですけれども、掲載されておりました。園児の皆さんがEMを使ってボカシをつくっているというものでございます。EMとは、私、発音があまりよくないんですが、イフェクティブ マイクロオーガニスムス(Effective Microorganisms)というんでしょうか──の略なんだそうであります。これは有用微生物群と訳されているんだそうです。その有用微生物群であるEMを米ぬかなどで培養したものを、これは「ボカシ」というふうに名前をつけられて呼ばれております。
 このボカシなんですが、実は生ごみの減量化に極めて有効なのであります。生ごみにボカシをまぶしまして、バケツに入れて2週間ほど放っておきます。それを土に埋めますと、極めて良好な肥料となるわけであります。中には、肥料にはしたくないという方がおられますと、プランターなどの土に埋めておくと、不思議なことにいつのまにかそれが、ボカシでまぶしておいた生ごみは跡形もなく消えてしまいます。生ごみは水と炭酸ガスに分解するんだそうであります。ですから、あとがわからなくなってしまう──こういうことなんであります。でも、これ本当に不思議であります。我が家ではここ1年半、生ごみを出したことはございません。
 そしてさらに、バケツの底に生ごみをつけておきますと、水分がたまります。これは、水に薄めますと、液体の肥料になる。実は、私のところに黄ばんでしまった松の木──松の葉っぱは余り黄色いの見かけませんけれども、葉っぱが黄色くなってしまった松に、これはあきらめておったんですが、そのEMで処理した生ごみを与えてみましたところが、今では葉っぱがえらく伸びてしまって、植木としてはだめになっちゃいましたけれども、深緑色に、とにかくよみがえってしまいました。そして、下にたまったその水分、これは汚水の処理をすることにも有効でございますが、それだけでなくて、各家庭から流しますと、河川も浄化されるんだそうであります。この河川の浄化のぐあいは、私は見たことがありません。聞いただけの話であります。でも、そういう効果があるんだそうです。
 そこで、私の家に単独のし尿浄化槽の古い形のものがございますが、これで実験してみました。そうしましたところが、その放流水の透視度、これが普通90ppm以下で抑えられればいいわけですが、それの場合だと、5センチないし7センチぐらいの透視度でその指標にしているのかと思っておりますけれども、これが実に20センチぐらいまで透視度がよくなる。これらの現象を私は科学的に理解する知識はないのであります。しかし、事実を確認することはできます。全国の自治体の中でも、何市かは、このEMの利用を生ごみの処理や河川や汚水の浄化に役立てようというふうに研究しているところもあるとお聞きしておりますけれども、本市ではどの程度のそれらについての情報をお持ちでございましょうか、お伺いいたします。
 本市でも、ボカシで生ごみの処理をするためのモニターを先日募集した、あるいは実施したといったようなことも小耳にはさんだわけでございますけれども、徳島市では、モニターを500人募集したところが、4,000人を超えてしまったんだそうであります。これも聞いた話です。それらについて、本市の状況をお聞かせいただきたいと思います。
 また、生ごみの収集量の減少は、収集ごみの水分の低下、これを意味すると思います。この水分の低下が、焼却炉の劣化も抑制させていくというふうに私は思っておりますけれども、いかがでしょうか、ご見解をお伺いいたします。
 また、これのモデル地区を、これのEMの利用に関してのモデル地区を設けるなどして、生ごみの減少とあわせて、河川の浄化の状況、これらも調査項目に加えるなどして研究されてはいかがかというふうに存じますが、お考えをお示しいだたきたいと存じます。
 本年度予算を見てみますと、塵芥収集処理費、これで54億円が費やされているということになります。また、浄化槽汚泥処理費が約2億円、これらの計上があるわけですが、これらの軽減の一助になればと考える次第であります。河川の浄化施設を増設するといったようなお話もお聞きしたように思いますが、これらを見直す機会にもなるかもしれないということを期待して、このご質問はさせていただきたいと存じます。

◎環境部長(吉岡忠夫君)

 私から、EM菌の効用と活用につきまして、ご答弁申し上げます。
 EM菌の効用につきましては、ただいまご質問者より体験に基づきますお話がございました。私どもも琉球大学の比嘉教授の著書も読ませていただき、また講演会あるいは各種市民団体の研究会等の発表等で、何市かにおきましてEMボカシによります土壌改良及び河川の浄化等、環境浄化にすばらしい成果を上げていることを伺っております。
 本市といたしましては、クリーンふなばし530推進員の方々のご協力をいただきまして、EM菌によります生ごみの堆肥化をモニターとしてお願いしてございます。これにつきまして、自主研究をいたすことになっております。これらを踏まえまして、まだ未知のところもございますので、生ごみの処理あるいは環境浄化といろいろな分野での利用方法、また活用等につきまして十分調査をし、検討してまいりたいと考えております。
 また、生ごみの水分と焼却炉等の関係でございますけれども、ご案内のとおり今日のごみ質は生活の向上等によりまして、大変多様化しております。したがって、カロリー的にも非常に高くなっております。こういうことから、最近においては、生ごみの水分よりか逆に塩分による影響等がいろいろ生じておるというのが実情でございます。
 ごみの減量につきましては、単に焼却の対策にとどまらず、可燃物としての今後の清掃工場建設にも大きな要因になりますので、市といたしましても、積極的に対応を考えてまいりたいと思います。
 以上でございます。

◆熊谷稔君

 次に、EM、すなわち有用微生物群を利用した生ごみの有機肥料化と河川の浄化についてお伺いをいたします。
 一昨日の新聞報道によりますと、きょう幕張メッセで行われております第4回ごみ減量化推進全国大会で、船橋市が厚生大臣から表彰されるとのことであります。表彰の理由は、ごみの減量化について先進的に取り組んでいるとのことでありまして、大変名誉なことであろうと思っております。大橋市長、環境部長を初め、関係者のご苦労とご努力に対して、深く敬意を表したいと思います。
 さて、EMの効用につきましては、一昨日先番議員さんから、自分の体験に基づいた話がありました。皆さんも多少ご理解をいただいたことと思います。
 先月12日に、勤労市民センターで行われましたEMの講演会に私も出席をいたしました。EMの開発者であります琉球大学比嘉照夫教授のお話によりますと、EMボカシで生ごみを有機肥料化することに助成をしている自治体は、全国で1,000カ所を超えているそうであります。千葉県内でも、我孫子市が岐阜県の可児市に次いで、全国で2番目に手がけております。そのほか野田市、習志野市、茂原市でも助成をしているようであります。
 茂原市では、市の管理職が全員EMボカシ用のコンポスタを購入して、自宅で実際に生ごみを有機肥料化して、ごみの減量に努めているとのことであります。また、鎌ヶ谷市では、モニター制度を取り入れ、一般から募集したモニタ-100名に容器を2個とEMボカシを配付して、テストをしているとのことであります。県内でもこのほかに助成を行っている市町村があると思われますが、県内の各市町村の実態をどのように把握しておられるのか、お伺いをいたします。あわせて、当市の今後の取り組みについても、お伺いをいたしたいと思います。
 先日のEM講演会に出席したときに、参加者にボカシが1袋ずつ配られました。そのボカシは、光風みどり園で試作したものであるということであります。私の近くに住んでおります主婦の方で、いまだに可児市に電話をして、宅急便で送ってもらって使っている方もあります。早く市内でつくったボカシを活用してほしいものであります。光風みどり園では、園長さんがいろいろとご苦労して、EMボカシづくりに取り組んでおられるようでありますが、いつごろからどのようなルートで市販されることになるのか、お伺いをいたしたいと思います。
 また、EMボカシでつくった有機肥料が作物の成育にどのような効果があるのか、農業センターでテストしておられるとのことであります。途中経過で結構ですから、テストの結果をご説明いただきたいと思います。
 次は、河川の浄化についてであります。
 最近、海老川の支流であります長津川が大分汚れてきております。遊歩道を歩いていても、ヘドロのにおいがすることがあります。また、先日は、大きいコイの死体が浮かんでいるのを目にいたしました。
 比嘉教授の説明によりますと、沖縄の具志川市立図書館の浄化槽は、EMで処理をしておりまして、設置から約3年間1度も汚泥の引き抜きが必要ないとのことであります。また、EMを河川に流すことによって、河川の水が大変きれいになるということも既に実験済みだとのことであります。具体的な方法としては、川の上流部の各家庭の排水管からEMを流せば、浄化槽を通って河川に流入する、そういうことで、川の水がきれいになるようであります。比嘉教授は、印旛沼もいずれはEMによって浄化したい、こういう大きな構想も持っておられるようであります。検討に値することだと思いますが、ご見解をお伺いいたします。
 なお、講演会の後で比嘉教授に直接お伺いしましたところ、EMを川を浄化することに使用するのであれば、格安の値段で便宜を図ってあげる、こういう約束も取りつけております。ぜひ、テストをしていただきたいというふうに考えております。

◎環境部長(吉岡忠夫君)

 初めに、全国表彰につきまして大変評価をいただきまして、厚く御礼申し上げます。
 それでは、EMを利用しました生ごみの有機肥料と河川の浄化につきまして、ご答弁申し上げます。
 まず、県内市町村の実態についてでございますけれども、EMボカシの生ごみ堆肥化によるごみ減量につきましては、全国多数の自治体が取り組んでおります。生ごみ処理容器等の購入時におきます助成を行っているのが実態でございます。
 県内近隣市におきましては、松戸、我孫子、柏、習志野、鎌ヶ谷、茂原6市が、昨年度あるいは今年度より生ごみ処理容器等の購入時に助成を行っております。また、市川市、八千代、野田市が、現在生ごみの堆肥化のモニターを実施し、また助成等を検討しておるところでございます。
 本市におきましては、先日先番議員さんにもお答えいたしましたとおり、クリーン船橋530推進員の方々にお願いをいたしまして、EMボカシによる生ごみ堆肥化モニターを9月中旬──今月でございますけれども、中旬から実施いたします。モニターの結果を十分分析いたしまして、これらの対応についは考えてまいりたい、このように考えております。また、助成とは直接関係ございませんが、ごみ減量の一環といたしまして、市と地元プラント企業とで、生ごみ肥料化について研究、検討を重ねてまいりました。その結果、肥料化の見通しがつきましたので、教育委員会の協力をいただきまして、学校給食から出ます残飯をEMボカシによります処理を行い、有機肥料化する施設を企業側において現在建設中でございます。近々完成の予定と伺っております。
 次に、ボカシをいつごろから、どのようなルートで市販されるかということでございますけれども、ご質問者よりお話がございましたように、光風みどり園におきましては、園長を初め職員、園児らが一生懸命に試行錯誤を繰り返しながら、EMボカシづくりに取り組んでいただいております。現在のところ、生産量及び生産体制との関係もあると伺っておりますので、来年度に向け、関係する福祉部とも十分協議しながら、検討、調査をしてまいりたい、このように考えております。
 次に、EMを活用した河川浄化についてでございますけれども、私どもといたしましては、今後河川浄化に効果を上げております事例の詳細なデータを収集し、かつ解析するとともに、市民の方々あるいは清美公社等の関係機関の協力を得ながら、これらの事例が船橋市のような環境条件に合う方法であるのかどうか等につきまして、実際に現場において確認をした上で、対応・検討を考えてみたい、このように考えております。
 以上でございます。

◎経済部長(白石安昭君)

 農業センターにおけるEMボカシを使用した作物のテスト結果ということでございます。ご答弁申し上げます。
 農業センターでは、平成6年度有機栽培補助等において、慣行──いわゆる有機質の区域とEMボカシを使用したEM区に区分いたしまして、数種類の作物を対象に比較テストを実施いたしました。その結果、慣行区に比較して、作物によっては成長が促進されたもの、また逆に抑制されたもの等が認められました。しかしながら、本テストは、単年度テストでありますので、今後環境に優しい農業を推進する観点からも、県の農業試験場の指導、助言を仰ぎながら、引き続き研究を重ねてまいりたいと考えております。
 以上です。

平成 7年第4回定例会

◆木村久子君

 次は、EM菌を使った生ごみの肥料化についてお尋ねをいたします。
 ここ数年、近隣市町村におきましては、EM菌処理による生ごみの堆肥化を行っており、生ごみ減量化にすばらしい効果を上げていると聞いております。本市も現在、クリーン船橋530推進員の方45名に器具等を提供し、生ごみ堆肥化モニターをお願いしていると聞いておりますが、モニターの集計結果が出ていれば、その内容についてお聞かせください。
 また、これら集計されました結果をもとに、今後、どのような取り組みをやっていくお考えかを伺います。
 次に、学校給食から出る生ごみの肥料化ですが、市内のある企業が学校給食から出る生ごみを使い、EM菌による肥料化の研究を進めているとのことでございますが、現在までの進捗状況をお聞かせください。

◎環境部長(吉岡忠夫君)

 EM菌を使った生ごみの肥料化につきましてご答弁申し上げます。
 生ごみの堆肥化モニターの集計結果でございますけれども、現在、集計中のため、途中経過となりますけれども、モニターの大多数の方より、EM処理による生ごみの堆肥化は生ごみの減量に効果がある、今後とも生ごみ堆肥化を行っていきたいとの回答が寄せられております。これらの集計結果につきましては、機会を得まして市民の方々へもお知らせをしたいと考えてございます。
 今後の取り組みでございますけれども、モニターの方より寄せられました回答から、生ごみの減量化に大変よい方策となれると見ております。これらを踏まえまして、市民の皆様方が積極的に生ごみの堆肥化に取り組んでいただけるよう、さらなるごみ減量に取り組んでまいりたいと考えております。
 最後に、学校給食から出る生ごみの肥料化でございますけれども、市内の企業とタイアップをいたしまして、工場内に処理機器を設置いたしまして、肥料化の品質向上を目指し、改良を重ね、試験運転を行っております。これら試作品の一部は、生ごみを提供されました学校におきまして使用していただいております。今後も教育委員会の協力をいただきまして、企業側と協力して学校給食の生ごみ肥料化をさらに拡大いたしまして、ごみの減量につなげてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

平成 8年第1回定例会

◎市長(大橋和夫君)

 環境保全対策といたしましては、総合的な環境保全行政を展開するため、環境基本計画を策定してまいります。
 廃棄物の処理対策といたしましては、EM菌等を利用した生ごみ処理容器の設置者に対し、新たに助成するなど、ごみの減量化と資源の有効利用を積極的に推進してまいります。

◆長谷川大君

 廃棄物の処理対策として、EM菌等を利用した生ごみ処理器の設置者に対する助成も画期的なものであると思います。
 先月我が会派は、このEM菌を使って水の浄化を行っているところを視察してまいりました。まだまだEM菌自体の全容が解明されておりませんが、視察をした感じでは、いろいろなことに有効であることは間違いないようであります。この制度を多くの市民が利用し、ごみの減量化と資源の有効活用が図れるのであれば、すばらしいことであります。今後は環境問題に対応したさまざまな法整備が進むものと思われます。法整備を待つことなく、このように積極的に地球環境問題に対して、いかに取り組んでいくかが、今後の地方自治体に課せられた大きな課題であると思います。それらの将来を見据え、積極的に新しい手法、理論にも積極的に耳を傾け、なおかつ研究、実験を行っている環境部の各位並びにそれらに慎重論を唱えることなく積極的に施策として取り入れる市長に対し、改めて敬意を表します。

◆村田一郎君

 次に、生ごみ処理容器購入補助について、お伺いいたします。
 生ごみの減量に取り組むことは必要でもございますし、評価するものでございます。しかし、この補助は初めてのことではなく、かつてコンポスターを主たる対象として実施した経緯がございます。その際、購入者に生ごみの堆肥化方法を十分伝えることができず、購入者の中には、いわゆる失敗をして生ごみの堆肥化を断念した市民が多かったと記憶をしておりますが、その結果5,000基程度を補助して、この事業を断念した経緯がございます。今回、再度EM菌を主たる対象として同様の事業を進めることになりましたが、前回の行政のいわば失敗といいますか、不足をどのように補っていくおつもりか、お答えをいただきたいと思います。
 従来のように、容器の補助の出しっ放しにするのか。販売または指定の際、何らかの条件をつけるのか。今回の補助はEMだけではないと聞いておりますが、他の容器の場合、どのようなものを考えておられますか。また、その際どのように補助をしていくおつもりかも、あわせてお尋ねしておきたいと思います。

◆小石洋君

 次に、廃棄物の処理対策についてお伺いをいたします。
 一般家庭からの廃棄物、産業廃棄物はますます増加する傾向にあり、その減量化はどこの自治体にとっても切実な問題であります。小さなことでも集まれば大きくなります。1つ1つ解決をしていく、こういうことが大切でございます。それゆえ、今回の一般家庭からの廃棄された生ごみの減量化を図るため、生ごみ容器に対して一部補助をする、こういうことには賛成であります。しかし、ここにある「EM菌等」こういう問題になってきますと、また話は別でございます。EM菌等の「等」ということは何を指すのかを、まず1点お伺いします。
 次に、EM菌であります。先番議員もEM菌については、言及をいたしております。ただ、私の言わんとするところとはどうも反対の立場であると思います。そういう中で、私は、EM菌に対してかなりの批判があるということも聞いております。EM菌を使えばお米が3倍の収穫を得ることができるとか、またミニトマトが1房に300くらいもつくとかというふうな宣伝がされております。私は、どちらかといえば米にはうるさい方でございますが、(笑声)3倍もとれたということは寡聞にして聞いておりません。このような、常識で考えられないような誇大宣伝をしているというふうなことを聞いております。今回のEM菌等に対する一部補助について、そういう背景を知った上のEM菌に対する補助を決定したのか、そういう経過について、知ってるかどうかで決定したのか、お伺いいたします。

◎環境部長(吉岡忠夫君)

 廃棄物の処理対策につきまして、ご答弁申し上げます。
 まず、EM菌等の「等」とは何を指すのか、またEM菌の誇大広告を知った上での今回の補助決定したのかというご質問でございますけれども、EM菌の「等」とは、EM菌以外の微生物を利用いたしまして、生ごみを堆肥化及び減量化するものでございます。また、ご指摘のございましたように1つ1つの施策の積み重ねが、ごみの減量化につながるものと私ども認識しております。
 なお、EM菌の効果につきましては、いろいろとご意見もあることも伺っております。まあしかし、私どもといたしましては、可能な限りの減量化を進めていく上での手法でございます。EM菌による生ごみの堆肥化だけではなくて、他の微生物も使用することによって堆肥化及び減量化に結びつくものと考えております。処理容器につきましても、これらを踏まえ、助成を考えてまいりたいと思っております。
 いずれにいたしましても、減量施策の一環といたしまして、また最終処分場の延命策につながるよう、今後とも努力してまいります。
 以上でございます。

◆木村久子君

 次は、環境保全についてお尋ねいたします。
 生ごみの堆肥化と容器助成について。処理容器が大きいものであると扱いにくく、失敗する可能性が高くなるので、小さい容器3個でも助成してもらえないか。これは何年もやってきた人のアドバイスです。
 2点目、出張所で申し込み受付をしてもらえないか。領収書を持って役所まで来るのでは、助成額が交通費ととんとんでは助成の意味がなくなるのではないかと思います。
 3点目、生ごみ堆肥化を継続的に行ってもらうため、どのようなフォローを考えているか。例えば、530推進員や土の会などと連携をとり、堆肥化の方法など指導してもらってはどうでしょうか。
 4点目、農家との提携についても考えておられますか。
 5点目、貸し農園の人たちにも生ごみ堆肥を考えていかれますか。
 6点目、光風みどり園のボカシは非常によいとのことですので、宣伝してもらいたい。出張所などに置けないものでしょうか。
 7点目、光風みどり園ではEMボカシを袋に入れて、給食のグリストラップに下げておくと油を分解し、水質がよくなり、掃除の回数も減ったとのことです。学校給食などのグリストラップでもやってみてはどうでしょう。提案し、要望しておきます。

◎環境部長(吉岡忠夫君)

 環境保全につきましてご答弁申し上げます。
 まず、生ごみ処理容器の大きさにつきましてご提言がございました。余り大きいと失敗する可能性も高いということから、小さな容器にも助成はということでございますけれども、体験的なご提言でございますので、1世帯当たりの助成額の限度額の範囲内で考えてまいりたいと考えています。
 次に、出張所での申し込みということでございますけれども、申し込みにつきましては受付事務だけではございません。今後の普及及び継続性等を考えまして十分な技術指導、それから生ごみ堆肥化の方法等の指導も含めて行いたい、かように考えてございます。
 それから、生ごみ堆肥化を継続的に行ってもらうためのフォローについてでございますけれども、ご提案もございましたように、私ども堆肥化の状況、それから今後の取り組み、堆肥の使用方法、あるいは情報交換等をさせていただきまして、継続的に行っていただけるよう十分配慮してまいりたいと考えております。
 次に、農家との提携についてと、同時に貸し農園の人たちにも生ごみの堆肥化ということでございますけれども、現在、農家の方で生ごみの堆肥化に興味を持っておられる方もいらっしゃいます。このようなことから、私ども関係部課とも協力いただきまして、貸し農園も含め、これらの方々との調整、啓発をしてまいりたいと考えております。
 次に、光風みどり園のボカシが非常によいということで、宣伝してもらいたいというようなことでございますけれども、ご案内のとおり、光風みどり園のボカシにつきましては、園児及び職員の大変な努力によりまして非常によいものができてございます。私どもといたしましては、あらゆる機会を通しまして使用していただけるよう積極的にPRをしてまいりたいと考えています。
 以上です。

平成 8年第4回定例会

◎決算特別委員長(中村洋君) 

決算特別委員会に付託されました認定10件について、審査の経過と結果をご報告いたします。
(中略)
 光風みどり園におけるEMぼかしの製造は、民間経営感覚を取り入れた大胆な発想転換のよい例であり、また福祉に対する本質的な精神が感じられる。


平成 9年第4回定例会

◎決算特別委員長(早川文雄君)

 決算特別委員会に付託されました認定10件について、審査の経過と結果をご報告申し上げます。
(中略)
 衛生費では、環境基本計画策定後の環境政策。馬込斎場火葬炉のダイオキシン対策。事業系ごみ処理手数料引き上げの効果。EMによる堆肥化及び河川浄化の状況と実績。結核予防対策における法改正後の予防接種状況。犬猫死体処理事業の見直し。馬込霊園拡張計画の進捗状況。市が行っている葬祭事業の見直し等について質疑がありました。

平成10年第1回定例会

◆田久保捷三君

 また、本市では既にこの減量・堆肥型というのはEM菌先番議員さんもたくさんご質問されて、もう既に船橋ではEM菌に対しての助成といいますか、採用されておりまして、これによる減量というものも実行しておりますが、最近また違う雑誌ですけれども、この減量型では生ごみを10分の1ぐらいに減量してしまうというふうな減量型が、これは減量・焼却型ですけれども、そういうのが発表になっておりました。今日の緊縮財政を考えれば、炉の負担も、灰も、輸送コストも10分の1になってしまうという節減ができる。もちろん処分場は、この逆に10倍使えるということです。そして、ダイオキシンはもちろん10分の1ぐらいに、単純計算ですけれども、減るというふうなことが考えられます。ぜひ検討に値するんではないかなと考えております。
 最近ではその先の、焼却型ではない、今度は堆肥型というのが再び注目を集めておるようですし、本市では昨年の12月の議会でしたか、我が会派の先番議員さんの質問では、この堆肥型というものについては、どうも本市では適さないというふうな冷たい考えが、答弁が返ってきたのを、私も記憶に新しいところですが、しかし、私はごみの自然へのサイクルというふうなものを考えた場合には、この減量型、あるいは堆肥型というものを考えざるを得ないんではないかな。しかも、今回の新規事業では、園芸用の廃プラが載っております。この中でもいわゆる自然への共生というか、自然へのサイクルの中では、その典型的な例だと。いわゆる市長さんを初めとする市の理事者の皆さん方もそのあたりをお考えになられた。ですから、この自然へのサイクルというのは、1つの方向性として確認ができているのかな。
 しかも、千葉県は全国でも1、2位を争う農業県でございます。そして、船橋市は都市型農業の中核都市であろう。その船橋市で、中核農業を担う船橋市が、この堆肥型の方向性にとって主導的な立場をとるのが船橋になるんではないかなというふうに考えております。
 特に市内の企業では、市内の小中学校の給食の残りを試験的に集めまして、既に肥料として成功されているというふうに伺っております。これをできることならば、船橋としては研究をされて助成拡大、充実させていきながら、県内でもリーダー格として積極的に取り組んでいくべきだというふうに私は考えております。
 ここでも、この堆肥型でも焼却のごみは焼却をしないで済むわけですから、堆肥として、自然サイクルとして返すわけですから、大分減量され、ダイオキシンは減るはずでございます。そして、経費も節約ができる。また、自然への回帰、サイクルでもあり、望むべき方向であるというふうに私は考えます。
 多少余談になりますけれども、19世紀後半のフランス、ビクトル・ユゴーでしたかね、「レ・ミゼラブル」の中で、し尿をセーヌに流したパリは死んだ、東洋に学べというふうな形の文章が長々と載っておりました。東洋に学べというのは、やはりし尿を大地に戻して、自然のサイクルの中で再生をしているというか、サイクル、回しておる東洋に学べというふうな意味合いでございました。し尿を川に流すのではなく大地に戻す。そして、肥料として生かして使う自然のサイクルの東洋に学べという、この教えは、まさに19世紀後半から続いている問題でございまして、生ごみの肥料化に結びつく話でもございます。
 ちょっと変わりますけれども、本市の農業センターは、この東葛市の中では誇るべき施設だろうというふうに思います。近隣地域自慢の施設でございますし、本センターで生ごみ堆肥、肥料の実用化への道を研究すべきであろう、提言をさせていただきたい。この事業は、いわゆる堆肥事業については国の助成事業でもございますから、ぜひ船橋市だけではなくて、広域行政として実施をしていく端緒を、ぜひ本市がリードすべきであろうと考えております。ダイオキシン対策にしても、ごみの減量にしても、経費節減は至上命題であろうというふうに考えております。

平成12年第4回定例会

◎決算特別委員長(池沢敏夫)[

 特段カラオケを歌い過ぎたわけじゃないんですが、年の柄にもなく恋(声)患いをいたしまして、どうにも声が出ません。振り絞って決算特別委員会に付託をされました認定11件につきまして、審査の経過と結果をご報告いたします。

(中略)

ほか、EMぼかしによる堆肥化助成事業、汚泥堆肥化の安全チェック、馬込霊園拡張用地の中の遊水地の整備計画──などについて質疑が行われました。

◆さとうももよ 議員

 合併処理浄化槽の補助金について、単独浄化槽から合併処理浄化槽に転換策が検討されているということで、今後に期待したいと思います。
 BOD値を下げるために、市民の水質保全そして環境を意識した生活スタイルの確立が時代の要請であると思います。
 合併処理浄化槽にEM溶液を注入することにより、汚泥が除去されるというデータもあると言われております。今、ごみ減量を意図し、生ごみをEM処理した上で、合併浄化槽にこのEM溶液を注入し、個人レベルでの水質浄化奨励策、こういったものを展開するといったこともご検討いただきたいと思います。
 今、市の方の助成は、たしか堆肥処理というのだけだったかと思いますけれども、EMぼかしについても検討していただけたらなというふうに要望いたします。

◎予算特別委員長(関根和子)

 予算特別委員会に付託されました予算議案4案につきまして、予算特別委員会における審査の概要をご報告いたします。

 25款衛生費につきましては、合併処理浄化槽に関し、浄化能力を上げるために乳酸飲料容器を入れて微生物の付着面積をふやす方法、EM菌などが効果を上げていることを市民にPRする考え。維持管理費用としての、保守・点検料、滅菌薬剤料等の年間経費。下水道計画区域外での普及に際し、設置費補助のみならず維持管理においても助成する考え──等の質疑がありました。


平成15年第1回定例会

◆安藤信宏 議員 

 5点目、食品廃棄物を燃料として再資源化することについて。
 食品残渣の問題では、EM菌による土づくり、水質浄化については提言が行われていますが、燃料化という方法も新たに生まれてきています。横須賀市で生ごみガスで収集車を走らせる事例などがそれです。水分が発生しやすい生ごみ等の有機性廃棄物を、高温メタン発酵法で生物処理し、発生したメタンガスを電気や熱に変えるシステムなど、環境エンジニアリングの分野ではさまざまな新技術が開発され続けています。
 そういった中、そのすべてを本市で試してみるのも、これは予算的にも人員的にも困難だと思います。しかしながら、そういった情報収集についてプロジェクトチームとして整理をする、情報収集は行われていると思いますけれども、プロジェクト的に整理をしていくという必要があると思いますが、ご所見を伺いたいと思います。

◎環境部長(小野武志)

 食品廃棄物を燃料として再資源化することにつきましてお答えいたします。
 食品廃棄物の再資源化方式につきましては、ご質問者ご承知のとおり、堆肥化方式とか、てんぷら方式とか、炭化方式とか、それからご紹介ありましたメタン発酵により発生したガスを使用する方法とかいろいろありますけれども、現在、各メーカーが競って新技術の開発や新しい取り組みが試みられておりますが、先ほどお話もありましたけれども、水分調整の問題とか、悪臭とか、コストの問題とか、あるいは分別の方法とか、それから生成物の利用の価値など、方式によりまして解決しなければならない問題が多々あり、いまだどの方式がぬきんでているという状況にはないのではないかと思われますけれども、ご提言のメタン発酵方式につきましては、生成物が燃料に使用できること、さらには発電にも活用できることと、大きなメリットがあるのではないかと考えております。
 いずれにいたしましても、食品廃棄物の減量とか再資源化につきましては、環境問題を考える上で非常に大切なことでありますので、現在でも廃棄物処理展とか、ウエスティック展とか、各種展示会での情報収集、また全国都市清掃会議などの公的な研究会や見学会、さらには市内の大学、あるいは東電とか京葉ガス等の民間ガスとの研究会にも出席し、調査研究に努めておりますけれども、これらの研究会等をプロジェクトチームとして位置付け、さらに効果が上がる体制づくりにつきましては、今後の課題として検討してまいりたいと考えております。

  • 最終更新:2014-06-02 08:15:52

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