花巻市

平成14年 12月 定例会


◆ 15番(藤井英子君)

 3番目の生ごみの堆肥化についてお伺いいたします。
 市内の生ごみの処理は、ほとんどが各集積所に出され、清掃センターで焼却されております。平成13年度の清掃センターで出している数字を見ますと、市内のごみの搬入量は、可燃物2万1,103トン、不燃物2,525トン、1人1回当たりのごみの搬入量は887グラムです。構成市町の数字を見ますと、ごみ1トン当たりの処理単価が1万9,782円、経費は5億9,742万8,000円です。物すごいお金をかけて処理しております。
 そして、ごみの搬入量は年々ふえております。さらに、平成14年4月1日から県の生活環境保全条例が、そして平成16年4月1日からは焼却行為に関する規制が施行され、例外として認められる焼却はありますが、ますますごみはふえていくと思われます。
 また、中部地区ごみ処理広域化準備協議会が策定した「中部地区一般廃棄物処理広域化基本構想」なるものが示されてきておりますが、これも直接ごみを減らすものではありません。
 私は、花巻市でもそろそろ生ごみを減らしていくこと、また生ごみの堆肥化について考えてはどうかと質問させていただきます。

 市内で地区の生ごみ、雑草や切り枝などを畑に集め、EM菌を使って堆肥をつくり、地区の方々に差し上げて生ごみを循環させている方がいらっしゃいます。私たちは、こういった取り組みに学んでいくべきではないでしょうか。生ごみの堆肥化は住民の方々にごみの減量化、そして自分たちでできることは自分たちで処理できるようにしていこうという意識づくりになるものではないかと思われます。モデル地区の試験的導入の考えはありませんか、お伺いいたします。

◎企画生活環境部長(佐藤忠正君)

 次に、生ごみの堆肥化に伴うモデル地区の試験的導入についての御質問にお答えいたします。
 花巻地区広域行政組合清掃センターで取り扱っている家庭から排出されるごみは、本年10月現在、重量比で、ごみ排出量の約23%を占めておりますが、ごみの減量化を進める上で生ごみのリサイクルは大変重要な課題と考えております。
 生ごみは可燃ごみとして収集しておりますが、含水率が高い上、塩分を多く含むことから、燃焼に適したごみとは言い難い面がありますが、適正な分別が行われれば堆肥化・肥料化などにより再利用することが技術的にも可能な資源という側面も持っております。
 このため、市では、これまで、家庭できるリサイクルへの支援策としてコンポスター及び電動式生ごみ処理器への助成を行っており、平成13年度の補助実績は、それぞれコンポスター1,203基、電動式ごみ処理器160基となっております。
 生ごみの堆肥化のメリットとしては、ごみの減量化に役立つことはもちろんですが、手づくりという安全な堆肥の確保ができること、また用途が家庭菜園やガーデニング、公園や花壇など多岐にわたることなどが上げられております。
 御提言のあった堆肥化に伴うモデル地区の設置につきましては、塩分の除去対策の必要性、設置場所、臭気の問題もありますことから、先進地の事例研究のほか、廃棄物減量等推進員及び地区衛生組合からの意見も踏まえ、今後検討をしてまいりたいと存じております。
 先ほど答弁の中で、コンポスターの基数を1,203基と申し上げましたが、これは203基の誤りでございました。
 おわびして訂正させていただきたいと思います。

◆ 15番(藤井英子君)

 次に、生ごみの堆肥化についての質問ですけれども、先ほど塩分を含むと。設置する場所、また臭気のこと、本当にそのとおりだと思います。ですから、私、このことなんですが、実際やっている方に聞きますと、塩分、油分は分解されていくと。今、EM菌のことを言いましたが、堆肥化についてはどれが正しいということではないと思います。といいますのは、会派で、例えば金ケ崎のオーガニック金ケ崎に行きますと、そこでは家畜の廃棄物をまぜて使っているとかいうこともありますし、または盛岡紫波地区の環境施設組合の方に行ったときは、樹皮を使っているとか、いろいろなやり方がありますので、どれが正しいではないんですが、私は今、花巻で市民が自分たちの生ごみは自分たちで処理していくんだという意識をつくっていくといったことを考えたならば、このEM菌を利用していってはいかがかなと思います。
 実際やっている方々がいるわけですから、その方々が検討をしていくとおっしゃっていますから、いつごろか時期を示していただきまして、市内の頑張っている方々の力をかりるんだという意味で、検討という言葉ではなくて、いつごろを予定しているのかお聞きしたいなと思います。

◎佐藤企画生活環境部長(佐藤忠正君)

 生ごみの処理についてのお尋ねにお答えいたします。
 先ほども御答弁申し上げましたように、生ごみの堆肥化につきましては、塩分の除去対策あるいは処分する場所あるいは臭気の問題等もございますし、さらには堆肥化されたものの処理をどのようにやっていくかというふうな、大量に発生すると思いますので、そういった処理の方法等も検討していかなくてはならない問題だというふうに思うわけでございます。
 したがいまして、先ほどもお話しいたしましたように、実際に行われている家庭やら、あるいは先進の農家等も調査させていただきまして、また先ほどお話しましたように、市の減量化推進員の声とか、あるいは公衛連の方々の御意見等もちょうだいしながら、この問題に取り組んでいきたいというふうに考えてございまして、今、その時期をいつかということまでは明示いたしかねますので、御了承賜りたいと存じます。

◆15番(藤井英子君) 再質問します。

 生ごみの堆肥化について再質問いたします。
 私の説明が悪かったのかもしれませんが、大きなイメージではないんです。行政区単位のようなイメージで思っているんです。先ほど言いましたように、視察に行ったところでは1袋15キロ入りで350円で売っているとか、そういったことのイメージではないんです。本当に町内で生ごみを、集め方がどうなのかはわかりませんけれども、もしかしたら町内の方々が、ごみ減量推進の方とか、衛生組合の方、区長さん、町内会の役員の方とか、ボランティアでもいいです、住民の方に声をかけて、生ごみを集めてきてというような形とか、やり方はあると思いますけれども、そういった形ですから、でき上がった堆肥もとんでもない堆肥ができるわけではないんですよ。小袋に包んで、ガーデニングに使ってくださいとか、そういったこともできる。本当に目に見える部分のものですから、その試験的な導入はどうかと思いました。
 大きくやりますと、とてもじゃないけれども、施設をつくるとか、場所をどれだけ設置するんだとかいうことがあって大変お金もかかっていくと。それはうそだと思うんです。お金をかけていくというのではなくて、まず身近にやっていくという意味でしたので。
 臭気のことについては、確かに臭気はあるそうです。ですから、町場でやるとしたら密封した形がいいんだろうけれども、どちらかというと、土地が広いところだったら臭気はそんなに影響はないのではないかというふうに実践されていた方がおっしゃっていました。
 そういったこともありますので、住民の方々、市民の方々で一生懸命やっている方々がおります。それは課の方々がみんなわかっていると思いますので、即集まってもらって、前向きにやっていただきたいなというふうに思います。
 雑談になってしまうのかもしれませんけれども、聞きましたら、教育ということで笹間第二小学校はコンポストを2年前に7万円で買って、自分たちの食べ残しがどんなふうに変わっていくのかというので取り組みをされましたら、笹間第二小学校の子供さんたちは、うれしいことに残さないんだそうです。それが実際利用できなくて、今開店休業中ですということを担当から聞きました。
 何日か前に、若葉小学校の方が載ったと思います。若葉小学校はかなり残渣が出るようです。そういった工夫もしていますので、大きなイメージから入らないで、小さな形から入っていく。確かに効果を考えたときに、そんなことで生ごみが減るのかということがあるんでしょうけれども、私は、くどいかもしれませんが、自分たちが出したごみは自分たちが処理していくんだという、そういった目に見えることをしていかないと、住民たちもだんだんごみを有料化してしか出せなくなっていくような花巻市をつくっていってはいけないんだという思いがありますので、そういった提案をしました。

平成20年 12月 定例会

◆14番(藤井英子君)

 それでは、石けんのことについて質問させていただきます。
 いきなり石けんかというような、ちょっと気持ちがするんじゃないかと思ったんですけれども、もしかしたら年齢の関係もあるんでしょうけれども、実は、全国で合成洗剤を追放しようじゃないかと、それはきれいな水と命を守るんだというような形で、本当に全国で運動が進んだような時期というがあったかと思います。
 ただ、そのときに無リンだから大丈夫だとか、いろいろな形で随分低下してきたというか、運動する主体からも声が少なくなったと。また、生活状況を見ましても、私自身もこう見えてもといいますか、本当に前のときは一切合成洗剤を使わず、そんなことをしてきた、そんな時代もあったんですけれども、今、家族がふえたり、また一番なのはコマーシャルかと思いますけれども、頭を洗うにはシャンプー、台所とか、みんな分けなければいけないということが、もう頭の中からあって、1個の石けんですべてができるという発想がなくなっているんだろうと思います。
 そして、その中で、石けんや合成洗剤の違い、有害性とかここでは申しませんけれども、間違いなく石けんを使っていくことは意義があることというか、そんなふうに思っていまして、私は先ほどの答弁で親睦会で石けんが59%と、合成洗剤が36%で、併用が5%とか。また、トイレの手洗いでは合成洗剤とあったんですが、こちらの市役所につきましても、先ほど言ったときに、たしかイーハトーブせせらぎの何とかという方針のときに、石けんをかなり使っていた自治体だと思います。それがこんなふうになってきたことを考えると、職員がやはり若くなってきて、石けんを理解していないんだろうと、私は一番の原因を感じます。
 市民につきましても、石けんと合成洗剤の区別さえつかないというところがありますので、マイバッグもそうなんですけれども、まず皆さんが花巻市の公の施設では、花巻というところは石けんを使っているところだとPRすることだと思います。この質問をしましたのは、大変申しわけないんですが、まなび学園のクッキングルームでは合成洗剤を使っていました。それで食器とか洗っている格好です。やはりここにおかしいなと市民からも言われ、私自身も感じていたんですけれども、そういったことからの今回質問したわけですが、やはりできることですから、そういったことをやはりしていっていいのではないのかなと思いまして、その辺の市職員の方々への周知することが最初ではないかと思いますが、市民生活部長は、この辺についてはどう思われますか。
 また、小・中学校のトイレは石けんを使っているとおっしゃっていましたけれども、例えば歯磨きとか、いろいろするかと思うんです。そこの手を洗うところ、本当に詳細なことですが、そういったこともやっていくと、これは人体の部分は合成洗剤では手が荒れても、石けんでは荒れないといったことも本当にありますので、その辺をもう一度、「花巻では石けんを使う地域なんだ」と。そして、まず公の施設から、そして次には自治公民館にというふうに広められればななんて、ちょっと夢物語かもしれませんけれども、そんなことを考えています。
 それは、一番こだわるのは要は水のことです。前、平成18年には田瀬湖に、たしかアオコがかなりいました。あれは生活雑排水という話もあったかと思いましたけれども、工場排水のこともありましたけれども、例えば重茂漁協とか、釜石の漁協では、市民総参加で海に合成洗剤が流れたら危険だという取り組みもしているんです。ですから、私たちはすぐ海は見えませんけれども、川がありますし、湖がありますから、その取り組みをすべきだと思いますが、その辺についてちょっとお伺いしたいと思います。

◎市民生活部長(菊池保守君)

 お答えをいたします。
 石けんか、合成洗剤かにつきましては、非常に議論の分かれるところだと思っております。御参考までに御紹介申し上げますが、生活協同組合連合会というところが、水環境と洗剤ということで、一つの見解を発表しております。結論から申し上げますと、御承知とは存じますけれども、石けんが他の合成洗剤に比較して、明らかに環境負荷が低いと評価することは困難であるという、結論を出しております。
 これはどういうことかと言いますと、御承知だと思いますが、石けんというのは有機物の排出量は合成洗剤に比べれば非常に多いんです。それから、先ほども御質問で述べられましたが、生分解性、微生物による分解の早さというものは高級アルコール系洗剤と石けんと同一であると実験結果でもなっております。ただ、水生生物への影響という視点で見ますと、急性毒性は石けんのほうが低いということで、3つの指標から検討した結果、1勝1敗1引き分けとこういうことで、なかなか比較有利性は認められない。しかしながら、一番大事なことは、洗剤の使用量を削減することと、それから消費者の選択の権利も踏まえて適正な使用量を使うと、こういうことが水環境へ与える影響に対しては一番重要だと、このように結論づけております。
 私どもも、確かに人体に使うものは薬事法の制約がありまして、厚生労働大臣の許可を受けた工場でつくった石けんしか、人体には使用できないんです。それ以外の石けん、雑貨石けんというのは、家庭用品品質表示法という法律に基づいて、成分なり、使用量なり、使用上の注意をちゃんと書いて、それをよく読んで使用者の責任において使うという仕組みになっておりますが、我々は賢い消費者の選択の自由も尊重しながら、環境負荷の少ないものの商品の普及に努めていきたいと考えております。

◆14番(藤井英子君)

 市民生活部長、本当にそういう答弁でよろしいんですか。その結果についてはわかっていますけれども、それでは違う組織のさまざまな研究結果も御存じですか。というふうにちょっとかっとさせてもらいますけれども、私は、そういう答弁じゃないと思います。

 そこにつきましては、今どうのこうの言いません。ましてや今まで環境は、石けんだけじゃなくてもEMにしてもそうです。いろいろな環境問題を考える、そしていろいろなごみ処理でも何でもそうなんですが、いろいろな考え方があって、その中でやはり自治体としては責任として、それを検討しながら結論を出さざるを得ないところはわかりますけれども、常にあることは、どうしても一部の人の考えとか、声の小さいほうの考えが政策に出てこないというか、そういった部分というのはあるんじゃないかと思いまして、そこにつきましては、特に市民生活部長を責める気はありませんけれども。しかし、私はそういう話、本当に大丈夫ですかという思いがすごくあります。これは答弁入りませんけれども、ちょっと違うんじゃないかと思いました。


  • 最終更新:2015-03-13 09:17:13

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