草加市

草加市議会とEM

平成 4年 12月 定例会
◆11番(大竹伸治君)
岐阜県可児市におきましては、EM(有効微生物群)を活用した生ごみリサイクル運動を行っております。これはEMの 500倍希釈液とワラ、もみ殻、糖分を材料にして、発酵堆肥材をつくり、生ごみに加え、それをビニール袋などに入れて密封状態にして10日ほどおきますと、腐敗臭のない良質な発酵堆肥ができ上がり、生ごみを有機肥料化する方法であります。
 割合簡単にできますので、家庭菜園や花壇のあるご家庭では、生ごみのリサイクルが可能であります。希望者には無料配布し、生ごみの減量作戦を行ってはいかがでしょうか。お考えをお聞かせいただきたいと思います。

◎市民生活部長(青木國勝君)
次に、EM菌とコンポストの考え方でございますが、現在、担当でEM菌、これはEM菌というのは嫌気性と好気性、嫌気性はにおいが出るわけでございます。好気性というのはにおいが出ないという、そういういろいろな種類があるようでございますが、そうした微生物を使って生ごみの肥料化の実験も、現在業務センターの方でも実験的には行っているところでございます。
 また、先ほど申し上げました好気性微生物を使った生ごみ処理方法等もございまして、コンポストももちろんでございますが、最近ではそのほかいろいろなごみ処理方法ができております。費用も大分いろいろと研究しているようでございますが、様々な方法を現在模索しているわけでございますが、さらに研究を深めてまいりたいというふうに思っております。


平成 5年  9月 定例会
◆17番(有賀正義君)
 ごみ減量化対策について何点か伺ってまいります。
(中略)
次に、コンポストについてであります。
 新規事業の1つとしてコンポスト20立方メートル、1基、それから1立方メートル、2基のモデル設置ということがありましたが、その経緯、それからコンポストの方式等を伺いたいと思います。家庭から排出される生ごみ処理に対するコンポストへの助成の実態、これは平成4年度末で、埼玉県内71市町村が実施をしていると記憶しているところでございます。本市にあっても、モデルケースとしての導入は巧妙であると思います。
 生ごみ大型コンポスト装置の設置に当たっては、埼玉県の廃棄物減量化促進対策事業費として、県の補助事業ともなっております。
家庭から出る生ごみのリサイクルを推進する団体としては、岐阜県可児市の環境浄化を進める会と、市の環境課でEM菌を利用したボカシを回収し、乾燥させ、有機肥料として使用するためのプラント建設、そこまでいくかどうか、将来的にはそこまでのいわゆる構想があるようでございますが、現在厨房から出る生ごみ、いわゆる厨芥のリサイクルシステムが今後の課題ではないかと思います。
 今回、20立方メートルのコンポストが北谷小学校に設置をされるというふうに伺っておるところですが、有機肥料としてのシステム、あるいはルートの拡充するための専門スタッフ設置をどう考えているのか、この辺の答弁を伺いたいと思います。


◎市民生活部長(青木國勝君)
 それから、コンポストと生ごみのリサイクルシステム等のお話がございました。生ごみのリサイクルにつきましては、いろいろな方法と機器が出回っておるところでございます。今年度は問題の実験事業として北谷小学校に、生ごみ分解消滅機、商品名はマムというんですけれども、それを実験として設置させていただいて、現在、その状況を見ているところでございます。あるいは、もう1基、小さい一般的なものは、今暮らしの会の方で実験をしていただいているところでございます。これらを今後市内の市民の皆様方に広く普及させていくには、しばらくその実験の効果等そういうものを検討してみたいというふうに思っております。
 特に、そういった有機肥料を活用した専門スタッフの設置をしたらというご提案でございますが、これらにつきましては、人的問題もございますので、今後研究をしてまいりたいというふうに思っております。
 以上でございます。


平成 6年  6月 定例会
◆29番(下元幸男君)
次に、生ごみゼロ運動についてであります。
 5月5日午後1時より、私は青柳町会に所属しておりますけれども、その総会に出席をいたしました。そして、総会終了後の懇親会の席である主婦より、生ごみを簡単に処理することにより私は一切生ごみは出しません。庭の植木やプランターの花などの肥料として使用し、ごみ問題云々といわれますが、ぜひとも町会や市として取り上げてはどうだろうかとの話でありました。
 熱心に話はしてくれましたが、私も一杯飲んでおりまして、改めてお宅を訪問してご教授を願いますということで後日を約束したわけでございます。
 後日そのお宅を訪ねる前に立ち寄ったところで、その話を聞きに行くことを話すと、うちもそれをやっていますとそういう話でございます。それでは、簡単に実態をメモってほしいとお願いをし、目的のお宅を訪問し、エコピアという岐阜県可児市の市民組織「環境浄化を進める会」の発行する本とEM菌をいただいて帰りました。
 メモってほしいとお願いしたメモには次のように書かれておりました。
   「我が家は3人家族です。主人の健康を考えて毎日の食事には野菜と果物をたくさん使っております。今とてもうれしいことは、ごみの量が大幅に減ったことです。長い年月、週2回のごみ収集日には1回に大きなごみ袋を最低2つは出しておりました。でも、ことしの2月よりは、我が家のごみの量は1回分として買い物をしたときにスーパーでもらうビニール袋に8分目ぐらいでしょうか、今までの20分の1ぐらいではないかと自分でも驚いております。
   1月ごろ、主人が春になったらプランターでナスやトマトを二、三本ずつ育てたいとのことで、白いポリ容器と生ごみを肥料に変えるというEMというのを買ってきたのです。
   それの使い方は、ビニール袋の底に数個の穴をあけポリ容器に入れます。その中に台所で出た生ごみを1㎝ぐらいの幅に切って入れるのです。細く切ることでがさにならず、また、早く腐ります。10日に1回ぐらいEMを振りかけておきますと、下の方から粘り状になった肥料ができるのです。原形は残りません。それをプランターの土と土の間に入れておくと、1週間ぐらいで土に返ってしまいます。
   我が家には、猫の額ほどの庭に数本の植木がありますので、その根の横の方にも埋めました。弱っていた松の木も元気になってきました。
   また、ポリ容器には下に蛇口がついていて、ビニールの底の穴から残留液が出ますので、それを不要になった容器に入れておいて、やはり植木や鉢植えの周りにちょっと薄めてまいてあげると十分肥料となるのです。
   この容器を最初は台所に置きましたが、蓋をあけたとき部屋ににおいが残ってしまいますので、狭いベランダの隅に置いて使っております。紙やビニール類のごみは主人が毎日燃やしてくれますので、本当に我が家のごみは減ってしまったのです。
   私は専業主婦ですが、結構忙しい方の主婦だと思っております。でも、生ごみの処理に使う時間は10分ぐらいと思います。最初は、肥料をつくるために仕方がないと始めたことでしたが、今こうしてごみが大幅に減ってみると、大きな環境問題も一番身近な台所から変えていけるのではと真剣に考えるようになり、さらに、瓶や缶の捨て方も丁寧に置くようになりました。」
 このようにメモったものをよこされました。
 この中のEMというのは、邦訳すると有用微生物群といい、琉球大学教授比嘉照夫氏が農業用の土壌改良を期として開発したもので、その応用の可能性は農業分野や生ごみ処理にとどまらず、世界的な問題になっているさまざまな公害や環境汚染問題の解決に対して大きな力を発揮しているとのことであります。
 岐阜県可児市では、一昨年3月29日環境浄化を進める会という市民組織が発会し、EM活用の生ごみサイクル運動を展開したところ、約1年半の間に同運動に参画する人が5,000人に上り、その結果、平成4年度のごみの量は1万2,625t、前年度より1,246tも減り、通常であれば 700tから 800t増える計算であり、2,000t以上の減量に成功したとのことであります。
 可児市のこうした運動はマスコミ各社が取り上げ、全国的に広がっていると聞きます。身近な例として、平成4年10月には環境浄化を進める団体が関東で発足し上尾市で開かれ、また、晴海の国際貿易センターでは93年廃棄物処理展、5月10日から13日EMによる生ごみ処理方法やその堆肥でつくった野菜や花などの展示物の紹介、また、平成5年12月2日には、「ごみはこうして減らす-みんなの生ごみ-」と題して毎日新聞社主催のシンポジウムが東京都千代田区公会堂で開催され、行政、企業、農業、マスコミ関係者など約1,000人が参集したと報じられております。
 どの家庭からも毎日確実に出されるごみでございます。よいことにはまずアタックする必要があろうかと思います。お考えを伺っておきたいと存じます。なお、草加市の生ごみの搬出量はどのくらいあるか伺っておきたいと思います。

◎市民生活部長(青木國勝君)
次に、生ごみゼロ運動ということでEM菌を使っての減量についてでございますが、私も余り深くは知り得てないんですが、先日新聞にも出ておりまして可児市の状況もそれなりには一応知識としては知っておるわけでございますが、草加市におきましても自分たちで出したごみは自分たちで処理できる体制づくり、これはぜひ必要かと思いますが、減量方法につきましては今いろいろ先ほどのマムもそうですし、今のお話のEM菌を使った方法もそうですし、またほかにもいろいろな方法が出てきていると思います。
 私の方でもどれが一番草加市に合ったものでベターなのか、それぞれ研究をしていきたいというふうに思っております。


◆29番(下元幸男君)
それと、この生ごみゼロ運動でいわゆるEMぼかしの活用というわけでございますけれども、これも先ほど私が述べましたように、やはりかなりの効果があるわけなんですよね。
 それで、いずれにしても廃棄物減量等推進員、今説明をよく聞きましたけれども、排出日の徹底とか不法投棄の監視とか、ごみに関する地域の相談役とか、ごみの出し方の指導とか、こういうことでございますけれども、私もこのEM菌の利用のことについて青柳へ行ってまいりましたけれども、あそこのうちもやっている、ここのうちもやっていると、こういうようにもうある程度浸透していっているんです。
 ある飲み屋さんなんかはいつも魚とかいっぱいつくるんで、ところが、その飲み屋さんも大きなポリバケツを買ってきて、そしてこのEM菌でやっている。そして、市民農園を借りて、そこでそれを全部入れる。そうすると、今まで市に出していたのが全然なくなっちゃったと。こういう状況なんですよ。
 だから、私も自分もやってみなければどういうことかわからないと、そういうことで、ドイトへ行って買ってきたんですよ。5,200円ぐらいだったかな。これはいいやと、普通900円のもございますけれども。それでやはりごみを入れて、もう1週間ぐらいになりますか、まだそのまま置いてありますが、それで毎日ね。私も買ってきた以上はこれを実験するんだから、家の中は臭いよというからベランダのところへ出して置いてあるわけなんです。
 私も実はこういうことをやると、刺身が好きなんですよ、ところが刺身のつまにいつもダイコンの削った小さいやつがあるわけ、ほとんど食ったことがなかったけれども、いざごみを出すとなると、それをわざわざベランダのところまで持っていくのが面倒くさいから食っちまえと、そういうことで食べちゃうわけ。そうすると通じもよくなりまして、そういうようにやはりちょっとの心掛けでそういうように今まで残した物がちゃんと始末できるわけなんですよ。
 そうすると、これはいわゆる岐阜県の可児市というんですけれども、可児市なんかでは結局年間4,000万円くらい助かるというわけ。
 そういう面で草加市のごみの搬出量も今5万 146tですか、そのうちの34.3%が2万5,000tくらいですか出るというわけ。そうすると、草加市のいわゆるごみの処理単価というか、これを計算すればどのくらい出るかということがわかってくるわけなんです。だから、念のためにこの単価を教えてもらいたいと思うんです。
 そうすると、本当にわずかの心掛けで、それで私もきょうたまたま幾らかたまったのであけてみたんです。ところが、この間行ったところは下に穴があいてないやつで、小さいやつでやっていた、あけるとプーンと臭かったんですよ。これはちょっと臭過ぎるなと、だけれども、自分たちがトイレへ入ったときに臭いなと思ったって少し座っていれば臭みも忘れちゃうと。少なくとも自分が食べる物が臭いと言っていたら、それじゃ運の尽きになっちゃうよということで、きょうその臭みがあるかなと思ってあけてみたんです。
 ところが、うちのは全然臭みがない。実にさっぱりしているんですよ。これでいけば臭くはないじゃないかと。この調子でいけばお勝手へ置いたって余り関係ないなというように感じました。
 だから、本当にあれは1週間とか10日とかいいますけれども、ごみの出る量にもよりますからね。そうすると今まで年じゅう出していたのを、今度はそれを持っていく必要がない。そうすると、例えば店屋で買ってきた入れ物、それだけが目立っていっぱいになっていくんですよ。
 そういうことで、いかにこれは余分な入れ物かということをつくづく感じておりますけれども、いずれにしても、こういうごみの指導員をせっかくつくったんですから、こういうようなところにもひとつ関心を持っていただいて、その地域でこういう方法もあるよという指導員的なこういうことをやれば、かなりごみの減量にも生きてくると思うんです。
 そういう点でお願いする仕方、そして市としてもいろいろ先ほどはEMぼかし以外にもあるということですけれども、それを研究しながら、このEMぼかしではそれこそこのEMぼかしという菌をつくるのに心身障害者とか、それからシルバー人材センターとか、そこを利用してつくらせていっているというわけなんです。
 そうすると、ごみは助かっていくし、また、そういうできた肥料は今度は農家とタイアップしてやるとか、だからこれは岐阜県だけではなくて、神奈川県とか千葉県とか福島県あたりではウシなんかをいっぱい飼っている。ところが、そのウシなんかはやはり臭いという、それでこのEM菌をやると臭みがなくなる。ブタなんかは全然きれいになるという。
 それで、ヘドロのある悪いところへその菌を流すと、きれいな水になって飲みたくなるような水になる。そういうようなことも報道されてますし、これはうそか本当か、だからそういうのでやはり研究していけば、神奈川県なんかも1つのビルはなかなかとりにこないと、それで市ができた菌をもらっていって、そして農家とタイアップしてやっているとか、こういうことで各所でそういう運動が起こっているわけなんです。
 草加市としても、このごみ問題はどうしても解決していかなければだめだし、ごみのためにかなりの金を使っている。その金をこういう庁舎の狭いところ、そういう改築とかそういうものに回せるんじゃないかとか、こういう話も出てくるわけなので、そういう点でひとつ市の今後の取り組み方をお知らせ願いたいと思います。
 それと、破砕機の問題なんだけれども、これは今言っても始まらないけれども、本来はその当時残渣の問題があるといって各市で突っ張り合いをやったそのツケが今回ってきているのではないかと思うんです。少なくとも4市2町で清掃組合をもってやっているんだから、これはやはりキャップが悪かったと思うんですよ。
 だから、このころ実際やっていれば、草加市だって先ほどの話では年間1,600t、約3,000万円というけれども、そんなもので大きなところへまた金をかけて新たにつくるというのは本当にこれはどうかしていると思うんです。何のための東部清掃組合かということになりますし、これは今さらやれというようなこともどうかと思いますけれども、今後の清掃行政というものにはやはり目先でなくて将来を見通した施策、こういうものを考えていっていただきたいと思うわけなんです。
 これは要望としておきますが、ひとつよろしくお願いしたいと思います。

◎市民生活部長(青木國勝君)
 ごみ減量に関しましては、大変貴重なお話をいろいろお伺いさせていただきましてありがとうございました。
 先ほど刺身のつまの話が出ましたけれども、私どもも各組合、料理屋さんであるとか、あるいはそば屋さんとか、いろいろ組合に行きましてそれなりのお話はするんですが、どうも最近の若い人はつまを残す傾向があって、そのために刺身とつまというのは一体となってお刺身を食べるごとにそのつまを食べるから栄養のバランスがとれる、トンカツもそうなんだということで、本当は全部食べてくれればごみはなくなっちゃうんだというような話を聞きまして、今後やはり消費者の人たちにもそういった面での運動展開といいますか、そういったものも必要かと思います。
 それから、先ほどEM菌のお話も地域にかなり浸透しているということもお聞きいたしました。シルバー人材センター、あるいはこういった指導員の方々にも普及して地域に浸透していったらどうかということ、これらにつきましても十分私どもでも直接現地等も見させていただきまして、その辺の実情を調査をしてみたいと思っております。
 今後の問題につきましては、先ほどもお話しいたしましたとおり減量にはいろいろな方法がございまして、何が一番草加市の地域に合った、そして効率的な効果があるのかという面を十分研究をしてまいりたいと存じております。


◆18番(袖山みゑ君)
次は、コンポストのモデルテストの現状と効果ということになっておりますが、先日、下元議員さんが質問された内容とほぼ同様でございますので質問はいたしませんが、要望だけさせていただきたいと存じます。
 市民生活部長の先日のご答弁の中に、生ごみの減量方法もいろいろ出てきているので、草加市は何がベターなのか研究していきたいといった内容でございました。
 コンポストを使用した生ごみの堆肥化づくりにつきまして、私は平成4年3月定例会でも提案いたしましたし、それ以前にも私どもの宇野議員さん、有賀議員さんも資源化、減量化の観点から実施方を提案いたしましたが、その都度研究します、研究しますということで、先ほどの空き教室対策と同じでございまして、いまだにほとんど進んでいないのが現状でございます。
 可燃ごみの中でも、生ごみの場合はコンポスト方式にいたしますと、減量化とともに良質の有機堆肥として資源化にもなりますので、もう少し積極的な姿勢を示していただきたいと存じます。
 EM菌を使ったタイプの有機堆肥づくりは、私も台所で使ってみておりますが、下元議員さんの質問にもございましたように、市民の方々が結構挑戦されております。このことはごみのリサイクル化に市民の関心が高まってきている一つの証拠でもあり、今や認識から実際の行動への時代に入ったと言えるのではないでしょうか。庭がある家庭では生ごみが消滅するタイプのコンポストを使用するのもよし、またアパートなどの集合住宅はEM菌を使った堆肥化方法もよいでしょう。
 いずれにしましても、この辺で和光市が既に実施されておりますが、市がモニターを募集してモデルテストをされてはいかがでしょうか。それらの結果を踏まえて、今後回収ルートや、できた堆肥の利用方法、利用者の確保など、システムづくりを検討されてはと感じますので、今回はこの点を強く要望として申し上げておきます。


◆18番(袖山みゑ君)
北谷小学校での環境教育の効果の点の中で、先ほど教育長の方からにおいの件の指摘があったということでございます。であればなおさら、先ほど私が要望として申し上げましたが、EM菌を使ってのコンポストですと、ほとんど大丈夫でございますので、またそんな方法等も考えながら、さらに環境教育について取り上げていっていただきたいということを要望しておきます。


平成21年  2月 定例会
◆22番(田中議員)
 4点目は、生ごみの削減への取り組みです。生ごみ処理機の補助事業が行われており、我が家もこれを利用して生ごみを処理しております。この事業はそれなりに効果を上げているというふうに思いますけれども、生ごみの処理としてはもう一つ、有用微生物を使って有機肥料にする方法、そしてそれを川の浄化に使う、こういったような取り組みが近隣では戸田市や鳩ヶ谷市で行われております。さらに、多くの自治体が実は取り組んで成果を上げているようでもあります。有用微生物を使ったごみの処理や川の浄化について、草加市はどんなことを行っているのでしょうか。
 私には、この分野は大変おくれているように見えます。積極的な取り組みがなされないのはなぜかお聞きしておきたいと思います。
 過去においても、緑化や生ごみについて質問をしているわけでありますが、なぜ今こうした問題を蒸し返したかといいますと、環境問題は限りなく広くまた大きい。環境課のスタッフというのは数が限られております。そのために、ボランティアの方々の活動に負うところが非常に多く、我が市の環境課そのものが、ですからパワーが足りないのではないかというふうに私は思います。


◎宮田 市民生活部長
 次に、生ごみの削減への取り組みについてでございますが、市では家庭から排出される生ごみの自家処理を促進し、発生源でのごみ減量と資源の有効利用を図るため、生ごみ処理容器等を設置する方に対し、購入費用の一部について、生ごみ処理容器等購入補助金交付要綱に基づき補助を行っております。
 堆肥化を目的としたコンポスト式やバイオタイプの生ごみ処理機につきましては、家庭から出されました生ごみを処理容器等に投入した後、一定期間発酵処理してつくられたものを堆肥として土とまぜて使用するものでございます。
 一方、乾燥タイプの生ごみ処理機につきましては、生ごみの水分等を温風で乾燥することによりまして、約7分の1程度に減量できるため、乾燥タイプの生ごみ処理機のほうが使い勝手が手軽であり、現在の住環境にも適していることから、さらに有用微生物を利用した堆肥化が余り知られていないため、コンポスト式及びバイオタイプの生ごみ処理機に比べ、購入の比率が多いのが実情でございます。
 しかしながら、バイオタイプ、乾燥タイプともにごみ減量化、資源化を図る上で有効なものであることから、現在、市ではこれらを購入した方に対し補助を行っているところでございます。
 また、有用微生物を使った有機堆肥にする取り組みにつきましては、生ごみの堆肥化によるごみ減量に効果があると伺っております。回収方法や保管、処理場所等の課題もございますので、今後とも情報を収集する中で検討してまいりたいと思います。
 次に、有用微生物を使った川の浄化についてでございますが、平成15年ごろ辰井川におきまして実験した経緯がございます。水溶液とだんごの2種類を使い実験し、約半年間、水質調査等の効果の測定を行いましたが、効果は確認されませんでした。

◆22番(田中議員)
 私たち公明党は、昨年、宇佐美団長が代表質問で、また飯塚議員は一般質問で、戸田市の例を引き、要望や質問をしております。
 私も戸田市の屋上緑化、あるいは生ごみへの取り組みは大変参考になると思いますので、紹介をしながら再質問をさせていただきたいと思います。
 戸田市は、日本経済新聞社の日経グローカルが行った全国都市のサステナブル度調査、経済的な発展と環境保全の両立をさせたサステナブル、持続可能な都市ということだそうですが、これの調査で三鷹市、武蔵野市に続き、全国第3位でした。この調査は、環境保全、経済の豊かさ、社会の安定度、こういったことを三つの側面から調査したものであります。
 この戸田市役所の屋上緑化、フェルトガーデン戸田というふうに呼ばれておりますけれども、ここではこれから先、屋上緑化の本格的実施をする際に留意すべき各種の問題点を検証するということが初めから示されております。
 また、環境型社会の構築に向け、土のかわりに古布を主な材料にしたフェルトを使用する。また、家庭から出された生ごみを有用微生物を使って堆肥化して肥料にしております。土にかわりフェルトを使うことで、土壌の軽量化ができ、衣料廃棄物からつくられたフェルトのリサイクルで素材の低コスト化が実現をする。また、フェルトで保水力を高めるとともに、風により土の飛び散るのを防げる、こういった利点もあった。年間スケジュールをしっかりと決めて、月に一度は温度のデータをとる。こういったことを続けております。
 我が市の取り組みと比べると、スタートの段階で既に大きな違いがあるように思います。草加市の屋上緑化では、南側は成功したが、北側はうまく根づかなかった、こういうことであります。なぜなのか、原因の究明はされたのでしょうか。
 植える植物を変えるとか、日照時間が少ないので無理だと判断するのか、はっきりさせるべきではないか。補助事業もしているわけでありますけれども、そうしたデータをはっきりと示して、これから取り組もうとされる方に参考にしてもらう必要があるのではないかお尋ねをします。
 次に、有用微生物を使った生ごみの堆肥化でございますが、戸田市にはフラワーセンター戸田というのがあります。障がい者と高齢者を雇用し、環境と福祉の融合を目指して設立をされました。このフラワーセンター戸田では、花のまちづくりを応援するために、家庭の生ごみと花の苗1ケース、24鉢を交換してくれるわけです。使用するバケツは、市役所の環境クリーン室とフラワーセンターで貸し出しをして、花の苗と交換するときに回収するというものです。
 生ごみの削減ができ、その上、このフラワーセンター戸田で障がいを持った人たちが花を育て、その花がまちを飾る。国道298号の歩道橋部分では、花ロード美女木として、殺伐とした外環下の側道を美しく彩っている。この花ロード美女木は、平成18年度花いっぱい咲いたまフラワーコンテストの審査員特別賞も受賞しております。
 私はこのサイクルが見事だというふうに思うんです。生ごみが花となってまちを飾り、障がい者の雇用にもなる。また、この生ごみの肥料を事業者と協働して、だんごにして小学生たちが川に投げ入れ、川の浄化にも展開をしている。今後、草加市もこういうことにチャレンジをしてもらいたい。やっていくべきだと提案をしたいと思います。見解をお示しください。
 またさらに、川の浄化では、テレビ番組「ガイアの夜明け」で、鳩ヶ谷市の芝川の例が引かれておりました。マスコミとタイアップして市民の関心を高める。そして、県の再生事業として大きな予算をとることに成功した注目すべき例だというふうに思います。
 最後に、今お伺いしたことについて、市長にも見解をお述べいただきたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。


◎宮田 市民生活部長
次に、戸田市で実践されている家庭の生ごみを堆肥化して、花がまちを飾り、河川浄化や障がい者の雇用拡大にもつなげているという、このことにつきまして大変すばらしい取り組みであると考えております。
 現在、本市では、本市を含めた5市1町で構成する東埼玉資源環境組合の管内におきましては、樹木の堆肥化を行っておりますので、今後生ごみの堆肥化につきましても、同組合の研究会等で検討が行われるよう提案してまいりたいと思います。
 本市としましては、今後におきましても、生ごみの堆肥化とごみの減量に有効な生ごみ処理容器の購入補助制度の充実を図るとともに、先進的な他市の取り組み状況の把握と研究に努め、環境行政、ごみ行政の推進を図ってまいりたいと考えております。
 また、有用微生物を使い、川の浄化に役立てるとのことでございますが、綾瀬川の河川管理者である国土交通省江戸川河川事務所の見解では、有用微生物等を使用し浄化対策を行う場合は、将来にわたる動植物等の生態系に影響を及ぼさないことが確実である以外、使用できないと伺っております。
 市内の河川は、少しずつですが、確実にきれいになってきておりますので、引き続き下水道の整備や新規事業所の監視、綾瀬川清流ルネッサンスⅡ等による流域での連携した各種の浄化対策等を進め、さらなる水環境の改善に努めてまいります。


平成22年  2月 定例会

◆23番(宇佐美議員)
議長さんより発言の許可をいただきましたので、公明党市議団を代表しまして木下市長の平成22年度の施政方針並びに市政全般にわたりまして代表質問を行ってまいります。
(中略)
 次に、快適な環境についてお伺いをしてまいりたいと思います。
 昨年の代表質問で、環境問題について、本物の森について質問をさせていただきました。さて、埼玉県では上田知事の公約でもある清流の復活と安らぎとにぎわいの空間創出を目指し、4年間で100カ所の川を再生する水辺再生100プランを開始しました。川の再生モデル5カ所については、葛西用水も指定されております。新たにポンプ施設を設置して、冬期にも水が流れるようにしたとのことでありますが、いまだに水質の改善がなされたとは言いがたい状況であります。
 基本的には、長年蓄積された汚泥の駆除を一度行わなければならないのではないかと思います。その後で、水質浄化剤などを利用した浄化対策を講ずる必要があると考えますが、市長の見解を求めたいと思います。
 綾瀬川や伝右川、毛長川、また辰井川も同様と考えますが、いかがでありましょうか。御答弁をお願いいたします。


◎木下 市長
公明党市議団を代表いたしまして、宇佐美団長より代表質問をいただきました。順次御答弁をさせていただいてまいりますが、項目によりましては一部一括をしながら、よりわかりやすく御答弁させていただきますので、よろしくお願い申し上げます。
(中略)
次に、環境として、河川環境について御答弁をさせていただきます。
 河川の汚泥の駆除、しゅんせつとも申しますが、これは流量の向上及び水質浄化に対して有効な対策であります。葛西用水につきましては、年に2回、市民との協働による一斉清掃を実施させていただき、河川環境の改善に努めさせていただいております。綾瀬川、伝右川及び毛長川につきましては、各河川管理者が計画的にしゅんせつの実施をいただいてもおります。
 こうした状況の中で、有用微生物等の水質浄化剤を使用し浄化対策を行うことについて御提案をいただきましたが、綾瀬川の河川管理者であります国土交通省江戸川河川事務所の見解といたしまして、その物質が将来にわたり動植物等の生態系に影響を及ぼさないことが確実である場合以外は使えないということを伺っており、草加市といたしましても、御提案いただいたように、やはりよいと言われる方法、これをさまざま実施をしていきたいと考えているのでございますが、この国の考え方が一定の障害になっているところでございます。
 しかし、それであきらめることなく、御提言いただきましたとおり、さまざまな形で河川水質の浄化の試みができるように今後も取り組みを進めてまいります。そして、引き続き公共下水道の整備や事業所排水の監視、流域で連携した各種の浄化対策等、既存の手法も継続的に粘り強く進め、さらなる水質環境の改善に努めてまいりますので、よろしくお願い申し上げます。


平成23年  2月 定例会
◆7番(今村議員)
 今、担当のほうから御答弁があって、臭気に対する住民に対する対応の仕方をお答えいただいたわけですけれども、平成20年に苦情が上がってきて指導した。その指導が効き目がなくて、相変わらず臭いので、平成20年、平成21年、その後ということですが、毎年苦情は上がっていたわけですね。それに対して、草加市公害を防止し市民の環境を確保する条例というのがあって、そこでやっぱりそういう臭気の苦情があった場合に、きちっと監視及び測定を実施しなければならないというふうにあるわけですよ。
 その仕事、あるいは側溝にごみ収集車を洗った水がそのまま流されている状況、それに対してきちっと市が指導を行っていたのかどうかということを今回は伺いません。残念ながらできていませんでした。私はここで行政指導のあり方が問われるなと非常に思っているわけです。住民の方からお話を伺って腹が立っていました。どうしてこうなってしまったんだろう。
 そして、平成20年に苦情が初めて来たということですが、先ほど読んだように、住民はもう10年以上前からここの臭気に悩まされて我慢して暮らしていたんです。準工業地域だから仕方がないかということで我慢して暮らしていた。その堪忍袋の緒が切れたのが、今回のこの苦情の申請だったと思うんですね。
 それに対して、臭気指数を測定しなければならないということに対して、臭気の指数もはかっていない。ただ臭いから何とかしなさいと言って、会社はEM菌というのをまいたそうですけれども、効き目がないですよ。苦情があるときに側溝に詰まったごみを取り除いたり、そのたびにやっているだけで、全然何の効果もなかった。それが続いているので、この特定開発に対して市民は申し立てをしているわけです。こういうことで、きちっとした対応というのをしていただきたい。


  • 最終更新:2013-11-19 09:03:26

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