行橋市(1)

平成10年 9月 定例会

◆15番(光野正春君)

 次に、2点目として、今回の質問のメインでございます生ごみ対策について申します。現在、焼却場に搬入されている可燃ごみは、大体1日平均100トン搬入されていると伺っております。そのうち、行橋市が搬入するごみは、大体85トンから88トンだと聞いております。また昨年度、つまり9年度1年間で行橋市から搬入されたごみの量は、2万2200トンが搬入され、焼却処分されているとのことでございます。
 この2万2000トン余りのごみの中身でございますが、各家庭や飲食、料理店などの事業系から排出される生ごみが、約30%から35%。量にして6600トンから7700トンが含まれております。この生ごみ対策について、去る9月1日のNHKの夜9時半からございますクローズアップ現代で、生ごみは宝の山というテーマで放映されました。見た方もおられると思いますが、これほど国全体で生ごみ対策が論じられております。
 そこで私は搬入焼却処分される、ごみの減量対策の一環として、この生ごみを再利用、つまりリサイクルしてはと考えます。
 余談でございますが、参考までに申しますと、市役所職員の有志10入余りの人達による生ごみの再利用、リサイクルとしてEM菌を活用した有機堆肥、つまりぼかしを作って農家や、花いっぱい団体に配布しているボランティアグループが組織されて、非常に活動していると聞いております。家庭から排出される際の、ごみ分別の徹底を図ることによって、生ごみの資源化を促進し、焼却場への搬入の減量化、さらに焼却灰の減量化につながります。さらには有機堆肥、つまりぼかしを土壌に還元することによって、化学肥料を使用しない、品質の良い農産物の供給というリサイクル、つまり台所と農業をつなぐことによる安全な食物を生産し、消費するという地域づくり。生ごみと農産物が循環する地域づくりの確立に向けて、これからは行政のリーダーシップが求められると思います。
 この生ごみの資源化、あわせてごみの減量化について、市長のお考え、ご所見があればお聞かせ下さい。

◎市長(柏木武美君) 

 2点目の生ごみの減量化と、リサイクルについてでございますが、ごみの減量化の1つの方法として、生ごみの自家処理をコンポスター等の生ごみ処理容器により、堆肥化の推進をいたしております。
 議員ご指摘のように、公共で生ごみ処理施設に取り組んだらというご意見であります。これはかなり設備費もかかるようでありますし、また収集にもいろんな問題があるようでございます。しかし議員のご意見のように、生ごみを堆肥化することは、私ども自治体として、今から早急に取り組んでいかなければならない事業だと認識をいたしております。
 特に私は結婚式など行きますと、各式場で半分以上の物が残っております。ああいうものが全部生ごみとして焼却場に入っていく。そういう事業として使っている生ごみの量、約7000トンと今申されましたけれども、この生ごみを何とかひとつ、そういう再生の方にもっていきたいなという考えは、以前からもっておりました。今後ともひとつ取り組んでまいりたいと思っております。以上でございます。

平成13年12月 定例会

◆14番(瓦川正純君)

 大きく4点目の環境問題。行橋市における収集は可燃ごみ、不燃ごみ、資源ごみに分別し、市及び市の委託を受けた収集運搬業者が、地域毎のごみ種類によって、指定された集収日に収集を現在行っております。可燃ごみの処理は、犀川町、勝山町、豊津町の1市3町で組織する清掃施設組合で処理をしていますが、増加するごみに対応する処理能力の確保など、長期的展望に立った対応が必要となっています。資源ごみに関しては、新聞・雑誌・ダンボール・古紙・ペットボトル・びん・缶の7種類に分別し、再生資源として活用しています。ごみ減量を推進するために、さらに細分化することが必要となります。
 生ごみ処理機器コンポストなどの購入に対しての補助や、資源ごみの回収に対する奨励金など、市民への意識啓発を引き続き行うことが強く求められています。山林や河川などへの不法投棄は、依然として問題となっております今日、対策の強化が必要ではないか。  そこでお尋ねをいたします。
 1点目、分別収集の徹底及びごみの減量、資源のリサイクル化について。
 2点目、リサイクルプラザの建設について。3点目、ごみ処理施設の広域化について。
 4点目、不法投棄対策について。5点目、河川の水質改善について。
 6点目、環境美化などに関するボランティアの育成について。特に、椿市校区の豊前クリーンサービス産業廃棄物処分場の周辺の環境整備については、本年4月30日をもって終了したにもかかわらず、また、ごみを輸送し運搬し、その山積された山を地ならして使用しておる。これは後程、また質問させてもらいますので、よろしくお願いします。

◎市長(柏木武美君)

 次に、4点目の環境行政について。1、分別収集の徹底及びごみ減量、資源のリサイクルについてでございますが、現在、ごみの分別は、可燃・不燃・資源ごみを10分類で行っておりますが、今後さらに細分化して18分類する予定でございます。
 ごみ減量化の一環として、廃品回収の助成、生ごみ処理機器の助成を行っておるところでございますが、今後も市民意識の高揚に努め、ごみ減量化を推進してまいります。
 また、リサイクル化については、現在、びん、缶類、古紙、古布、ダンボール、ペットボトルの分別収集を行っていますが、今後は、トレイ、紙パック等の分別拡大に努めてまいりたいと考えております。
 2点目のリサイクルプラザの建設についてでございますが、現段階では考えておりません。将来、リサイクル推進のため、直営方式、PFIの活用を含めて検討してまいりたいと思っております。
 次に、3点目のごみ処理施設の広域化についてでございますが、1市3町で運営している、みやこ処理場は、昭和60年4月1日の開設以来、17年が経過し、施設の老朽化が進んでまいりました。また、年々増え続けるごみの量にも対応しきれなくなりつつあります。そのため、地元と約束している平成17年3月31日をもって閉場し、その後は、北九州市との広域処理を目指しているところでございます。
 4点目の不法投棄対策についてでございますが、不法投棄は、個人のモラルの低下が大きいものと考えています。このため、広報活動、ボランティア活動による清掃活動、警告板の設置、不法投棄のパトロール等の監視活動で対応していきます。これらの対策を講じても減少しない場合、監視カメラの設置、情報提供システムの構築を考えています。
 5点目の河川の水質改善についてでございますが、河川の汚濁の約80%は、生活排水が原因と言われています。このため、水質改善のため、ハード事業として公共下水道事業、合併処理浄化槽の推進を進めてまいります。また、ソフト事業として、市民に生活排水浄化方法の啓発に取り組んでおります。特に、生活排水の浄化に効果がある、有用微生物群活性液等を市民に活用して頂き、水質改善に取り組んでまいりたいと思っております。

平成14年 3月 定例会

◆15番(瓦川正純君) 

 それから、大きく2点目の環境行政、生活環境についてお話をして頂きます。
まず、行橋市では、市民と行政及び地域の協力によって、環境衛生の改善に取り組んでいます。ボランティア団体による花いっぱい運動や、河川敷や空き地などの草刈活動、市街地のクリーン作戦、空き缶などのポイ捨て禁止などが推進され、市民が一体となって美しいまちづくり運動を展開しているのが今日でございます。公害防止、大気汚染などの規制及び監視の強化などに努めています。
 また、生活雑排水による水質汚染など、都市生活型の公害問題が現在、この行橋市でも多様化をしております。これからは、快適な生活環境を実現し、公共水域の水質保全など、市民、企業の積極的な理解と協力を求めなければならないのが、今日のこれからの21世紀ではないかと思います。そこでお尋ねをいたします。
 まず、ご存知のように、このEM菌は、家庭での生ごみを処理して、土づくりや肥料など、生ごみを有効利用し、人間に優しい自然と美しい河川を残して、環境づくりに最も良いと言われているのが、このEM菌でございます。最近は、生ごみ処理、多くの市民がEM菌を使っています。また、その中で、いーえむ通信の中に、EM活動は、環境保全と環境意識を高める教育の普及に重点的に取り組み、幼稚園や保育園、小学校の児童を対象にした環境教育を進めていきたい。このいーえむ通信の中、最近、生活環境課では、とにかく別府職員を中心に、本当に多くの依頼があって、EM処理、EMボカシ、土づくり、肥料づくりについて、行橋市は勿論、近隣市町村から多くの要望があって、この生ごみをボカしてEM菌を作って、そうして土を作り、河川や地域の下水路、こういうものを浄化していこうという運動が最近多く見受けられます。
 そんな中で、2月15日にいーえむ通信の中に、今年の3月に行橋市の市長選挙がありますが、EM活動に理解がある候補者が当選することを願っています。また、理解度から言えば、田中さんが一番で、家庭でEMボカシによる生ごみ処理を、6年前から実施をしてもらっています。その結果を良く知っていて、学校教育にも導入していきたいということで、これから見ると、これは一例で紹介させて頂きましたが、このEM菌の購入につきましても、やはりEM工房より購入をされている。購入金額にしましても、一応5000円掛けの5%の消費税が要るということで、5250円になるわけです。それが近隣市町村のみみずの会で買えば、消費税込み4500円ということで、5250円の高価な費用をかけてEM菌を購入している。しかも、このEM工房は、この市の職員がオーナーとしてやっとるんじゃないか。こういう噂もある中で、こういういーえむ通信が発刊されております。これは、明らかに選挙期間中であるために、特定の候補者の依頼を願った文書ではないかというふうに思いますので、その辺について、十分なるご説明を頂きたいと思います。それから、EM工房をどこから買い入れて、どのくらいの金額で買っているかの内容について十分説明を頂きたいと思います。

◎市民部長(向井啓司君) 

 EM菌について回答いたします。本市では、EM菌の活用といたしまして、河川の浄化、或いは、生ごみの減量とあわせてリサイクル、それから、公共施設等のトイレの臭気の除去、そういうことで利用しているところでございます。そういう中で、市が購入する価格に格差があるんじゃないかということでございますが、行橋市が今買っているのはEM1号という名称なんですけども、10リットル容器が1万9000円、年間15~16本の購入をいたしております。これは、公共施設等に利用しているところでございます。
 議員ご指摘の4500円、或いは5000円という価格の商品でございますが、これは、EMXといって、いわゆる健康飲料水で利用しております。これは、当然、行橋市としては購入しておりません。犀川町のみみずの会は安いじゃないかと、行橋市民は高いじゃないかというご指摘でございますが、これは、販売組織の中で、そういう価格というものが設定されているんじゃないかと。いわゆる販売形態の中で価格が設定されてるんじゃないかと思っておるところでございます。
 それから、この販売しているお店ですが、そこの経営者が行橋市の職員がオーナーになっとるんじゃないかというご指摘でございますけども、行橋市の職員がここのオーナーではございませんので、ご報告させて頂きたいと思います。以上でございます。

◆15番(瓦川正純君)

では、2点目の環境行政でございますが、我々、学校教育や幼稚園教育、小学校教育というのは、よりよい形で教育方針を進めていかなければならん。こういう中で、我々耳にした中では、EM工房さんが職員のいろんなアドバイスを頂きながらやっているという、いろんな意見も聞いている中で、今回、やっぱり現状を見ますと、ご存知のように、生涯学習の別府さんは、本当によくやられているというのは、私達よくみています。
 どこから要請があっても、必ず行って、行橋市は勿論、郊外に出まして、やはり時間をさいて、EM工房のあり方、作り方、いろんな指導をされているというのは、十二分にわかっているだけに、やっぱり教育の一環としても間違いないという中から、変なアドバイスをせんように。市民のどなたが見ても、これは当たり前だなというのが、こういう工房のあり方じゃないか。最近は悪質な商売人が多いからといって、そういうものを我々目に付いたら許すわけいきませんので、是非、そういうものを注意しながら、行政が購入する会社、いろんな意味の中から、もう少し重点的に、ただあるから買うんじゃないで、中身を十分知ったうえで、そういうものをひとつ買い入れて頂きたいと同時に、もう少し行橋市に、この1軒しかないというのじゃないで、全体的に北九州市、この辺周辺にもあると思いますので、一番金額の安い方法とか、購入の仕方とか、いろんな方法があると思います。そういうものを十分ひとつ、これから考えて頂いて、これから幼稚園、小学校、お母さん方にご指導していく中で、広報にしても、指導方ができれば、そういうものも全然知らんというわけにはいかんと思いますので、とにかくそういう面につきましても、十分なる配慮をしながら、私も、これからまた、その件については、調査しながら進めていきたい。また、1人の市民として、そういうものを私も買っていますし、利用して、河川やら環境を良くしていくと。これが我々の義務と思いますので、こういうものを進めていきたいと思いますので、その辺についてもう1回、答弁をよろしくお願いします。

◎市民部長(向井啓司君)

 EM菌についてお答えいたします。EM菌の効用については、非常に環境面で効果が出ているところでございます。従って、今後もEM菌のPRについては、それなりの対応をしなくちゃならないのではないかと思っております。
 それから、EM菌を販売するお店の組織、或いは運営等については、一切職員が関与すべきでないという考え方をもっております。従って、EM菌そのものについての効用は、やはりPRする。運営組織については、職員がそれに関与すべきではないということを、再度認識しながら対応していきたいと考えております。

◆15番(瓦川正純君)

 それから、EM工房につきまして、やはり我々も河川とか下水路、いろんな形を美しくして、自然を美しくしなきゃいけんというのは十分わかっておりますので、そういうところは、別府さんなんか何度も言うようにありますが、よくやっていますので、そういう気持ちを崩さないような、行政のあり方というものを、きちんとやって頂きたいと思います。

平成17年 9月 定例会

◆5番(横溝千賀子君)

 次に、食育教育と学校給食の現状と対応について、お尋ねいたします。
私は、これまで学校給食施設である、第1給食センターの老朽化に伴う建替え計画に関することを中心として、食育教育の大切さをも訴えてきました。今回も給食センターの建替え、つまりハードの整備と併行して対策を講じていかなければならないことは、子どもが自らの健康に関心と責任を持てるようになる教育を、早急に充実させるべきだと思いまして、以下の質問をいたします。
 食の安全性に関する関心の高まりや食習慣の乱れが、社会問題化していることを背景として、家庭や学校での食生活を改善し、国民の健康増進を図ることをも目的に、7月15日に食育基本法が施行されました。具体的な取り組みについては、内閣府に食育推進室を置き、基本計画づくりを進める方針と伺っています。
 食育基本法施行を待つまでもなく、国内では、既に学校教育のなかで、望ましい食生活のあり方を実践指導している自治体がいくつかあります。即ち、ご飯を中心として、例えば、焼き魚、菜っ葉のお浸し、味噌汁を基本の食事として、子どもたちが自分で作れるように教えることで、たとえ親が留守や多忙であっても、自分の健康に対する意識はもとより、大人たちへの健康管理にも良い影響を及ぼしているという自治体の報告があります。
今や子どもの食生活の改善は、親任せでなく学校教育のなかで、子どもが自らの力で正していけるようにしていかなければならないところに来ているのです。
 子どもの孤食や偏食、或いは油の取り過ぎが、既に子どもの生活習慣病の増加の原因となっていることが指摘されております。このことが、将来にわたり、自治体の医療にかかる財政問題を大きく左右していくだろうということも周知の通りです。だから、私は望ましい基本的な食事を作れる教育をすべきであると思うのです。しかし、食を巡るテーマはあまりに奥深く、教育現場だけに食育教育として取り組みを押し付けるのは、困難と戸惑いがあります。そこで伺います。
 1、本来の食育教育を学校教育で、どう進めてこられたのか。また、今後の取り組みについて、お答え下さい。
 2、学校給食施設整備の内容や運営のあり方について、伺います。特に衛生管理や地場産給食、環境対策についてお伺いします。
 一度に何千食という給食を配食することは、食中毒のリスクや異物混入の問題など、衛生管理上の対策は基本的なことです。言うまでもないことですが、衛生管理上の観点から、まずお答えをして下さい。
また、地場産農産物を給食に導入利用することは、生産者や給食に関わる人々の顔が見え、心温もる給食を提供する点で、大変重要なこととされています。私は、さらなる地場産給食の推進をと、この6年間ずっと訴えて続けてきました。特に、現在、本市の米飯給食は、県平均の3.5回を大きく下回っていることを指摘しながら、何とかならないものかと訴えてきた経緯がありますが、未だ改善されていません。
 本市は幸い農村地帯であり、この特徴をもっと取り入れて、地場産米の米飯給食の回数を早急に推進すべきと思いますが、いかがお考えでしょうか、お答え下さい。
 同様に大量に出される残菜の処理は、現在全て焼却処分されているのですが、是非資源として再利用できるように、環境に配慮した方策をとるべきと思います。お考えをお聞かせ下さい。なお、給食センターからの排水についても、是非河川環境にやさしい排水となるように、EM液を利用するなど、実行可能なものを即取り入れるべきと思いますが、いかがでしょうか、お答えをお願いいたします。
 上記の問いを踏まえて、私がかねてより提案してきた、学校給食施設整備検討委員会を是非つくるべきだと思うのですが、いかがでしょうか、お答え下さい。

◎市長(八並康一君)

 次に、食育教育と学校給食の現状と対応についてのご質問がございました。
特に、食域教育を学校教育でどう進めてきたか、また今後の取り組みについてという第1点目のご質問につきましては、教育委員会教育部長のほうから答弁をいたします。
 次に、学校給食施設整備の内容や運営のあり方、特に衛生管理、地場産給食、環境対策について、また2点目として、学校給食施設整備検討委員会を是非つくるべきだというご質問でございます。
 給食センターの建替えにつきましては、これまでもお話を申し上げてまいりましたとおり、1市3町の広域で協議をいたしております。つい先日も関係する町長と話をしながら、今年度末までに結論を出していこうという議論をしてきたところでございます。
 そこで、今後はどのような施設とするのか、安全管理、衛生管理等をどうしていくのか。例えば、ご指摘の米飯給食の推進、残菜処理の方法、或いは行財政改革の観点から、有効な施設整備のあり方、運営について、検討を重ねていく必要があると思っております。また、議員がご指摘されました地場の米、或いは野菜などの農産物を、今後さらに積極的に導入していくことも大事なことだと考えております。

平成18年 3月 定例会

◆5番(横溝千賀子君) 

 まず最初に、長峡川の河川浄化について、お尋ねいたします。
行橋市の自然環境の特徴は、多くの河川が存在していることです。英彦山山系や平尾台を水源とする豊富な水資源は、最下流の豊前海に流れ込み、豊かな海の資源の源をつくっていました。私は、便利でいわゆる文化的な豊かな暮らしを求めてきた市民の1人ひとりが、自分自身の暮らしを見つめ直し、きれいな河川環境をつくり、豊前海の再生を実現することは、行橋の特徴を活かしたまちづくりになると思っております。
 そういう観点から、長峡川の杭田井堰周辺のヘドロの浚渫をお願いしてきました。これは、3年計画の県の事業ですが、来年度で終了することになっております。問題は、事業の終了後のことです。折角ヘドロを取り除いても、市民の生活排水への関心が高くならなければ、ヘドロの原因となる生活雑排水が常に流され続けることになりますし、取り除けなかったヘドロが下流に移動するだけのことになります。
 市では、公共下水道、農業集落排水施設や、合併処理施設の利用を進め、清潔な生活環境や美しい河川環境をつくるための努力をしており、このことは評価します。しかし、それは莫大な費用と多くの時間、処理のために豊富な、貴重な水をさらに必要とするばかりでなく、金銭的な個人負担も多く、根本的で広域的で継続した河川の浄化となりにくいのではないかと考えます。
 そこで私は広域的で、かつ安価で安全で継続的な住民参加型の河川浄化を行うことで、地域の新しい魅力につなげていけないものかと思い、以下の提案と質問をします。
1、有用微生物群、いわゆるEM菌の活用を積極的に進めてはいかがでしょうか。
約60種類あるといわれているEM菌の活用については、EM活性液として、行橋市では利用を進めてこられたと思うのですが、普及があまり進んでおりません。既に、瀬戸内海環境保全特別措置法に基づき、県から行橋市が生活排水対策重点地域に指定されています。この中で、微生物を使うなどしてと、EM菌を活用することを示唆しています。これを受けて、本市では、平成11年3月、生活排水対策推進計画を作っています。
 これに基づいて、仲津校区の田代婦人会長さんは、校区の婦人会を中心として、身近な川にEM活性液を流して、目に見えた効果を実感しておられます。また、行橋校区の正代利美区長会長さんは、夜の繁華街の店主さんに呼びかけて、流し水にEM活性液を混ぜて頂いた結果、町内の川の悪臭が格段に薄くなり、川もきれいになったとの話です。正代区長会長さんは、このことがきっかけで環境省から表彰を受けられました。
 このほか、個人でこつこつとEM活性液を利用しておられる方が、市内の至るところに居られますが、広域的に取り組むことで、その効果がより発揮されるものと思います。
EM菌は、その安全性とともに、効果は高く評価されているのですから、この際、住民の皆さんの協力を頂き、長峡川の河川浄化に是非活用していくべきだと思うのです。市長のお考えをお聞かせ下さい。
 2、NHKでも取り上げられていましたが、プールにある一定期間EM液を流し込んでおくと、悪臭に悩むことなく掃除もし易いとのことです。トイレの清掃にとても効果があるとのことですので、是非、長峡川の上流に位置する椿市小学校、長峡中学校、延永小学校、稗田小学校などで、環境教育と並行して、教育現場での活用を早急に推進して頂きたいのです。教育長のお考えをお聞かせ下さい。

◎市長(八並康一君) 

 横溝議員のご質問に、お答え申し上げます。
まず、長峡川の河川浄化について、今後、EM菌等の活用を考えてみたらどうかというご質問でございます。
EM菌、通常そういうふうに言われていますが、有用微生物群。私が聞き及んだところによりますと、80種類以上の善玉菌というのが、乳酸菌とか酵母菌などに含まれているようであります。20年ほど前、琉球大学の比嘉照夫教授によって発見されたものであります。これらを活用して、先程お話にありましたとおり、行橋の中でも正代区長会長、あるいは田代婦人会長さん等、それぞれの立場でご努力も頂いていることについては、私も大変嬉しく思っております。また、そういう立場の方々が地域を浄化する、あるいは地域の中で環境浄化のために取り組んで頂くというのは、市としても大変嬉しく思っております。
 この長峡川の件につきましては、先程議員ご指摘もありましたとおり、長い経過がございまして、昭和54年の大災害の後、長峡川をどういうふうにしていくかという、その工事のなかで杭田井堰が造られました。井堰の管理をめぐって、様々な県と市との対応がございました。なかなか井堰の管理がうまくいかないということもありまして、ヘドロが溜まってまいりまして、これはもう議会でお答え申し上げたとおり、県として、今回については、ヘドロの除去に努力をするということで、今取り組んで頂いているところであります。また、これにつきましては、横溝議員だけではなくて、瓦川議員等々、何人かの方々から、この問題については提起をされております。
 今後、このヘドロが除去された後、杭田井堰そのものの運用方法についてどうするか。1年に数回開けて、きちんと河川のそういう浄化について努力をするのが1つあります。もう1つは、ご指摘のとおり生活雑排水について、これは市民の皆さんに広く呼びかけをしてきております。また今後もしていかなければならないと思っています。
 このEM菌については、確かに河川の浄化とか、あるいは子どもたちがプール等活用しているなかで、非常に浄化に大きな影響がある、あるいは浄化作用があるということについては、ご指摘のとおりでありますが、まだ1つは、これ自体が、全体的に全てが浄化そのものに効果だけがあるという、そういう評価がされているわけではありません。他の海水に混じった場合、あるいはその他の成分についても、どういう問題があるかということで、指摘をされる学者等も居りまして、これらも踏まえて、今努力されているEM菌の活用について、前向きに一応検討していきたいと思います。
そして、これがEM菌だけではなくて、その他いろんな方法を使いながら、生活雑排水について、市民の皆さんの協力を呼びかけてまいりたいと思いますし、これらを大きく運動を広げることによって、河川の浄化につなげていきたいと思っています。
EM菌で大変努力されている方々の、それぞれのところにおける効果については、私も大変嬉しく思っております。繰り返しになりますけども、そういう方々の努力を踏まえながら、これからこのEM菌等の活用についいて、検討を続けてまいりたいと思います。

◎教育長(徳永文晤君)

 横溝議員の質問のうち、教育関係についてお答えいたします。
学校でEM菌活用を早急に取り組んだらどうかということだと伺いました。
学校でのEM菌の活用につきましては、議員ご紹介のように、テレビその他の資料を通して、プールの清掃、トイレ等、校舎内での活用の有効性を感じているところでございます。
市長答弁にもありましたが、今後、先進地の取り組みの事例を早急に集めるなどして、学校やPTAとも協議し、環境教育の視点に立って、前向きに検討してまいりたいと考えています。以上でございます。

◆5番(横溝千賀子君)

 再質問と言いますか、要望になると思いますけれども、1つ気になったことがありますので、そこからお話したいと思いますが、先程、EM菌につきましてのことですが、他の生物との関係についてということで、まだ疑問視する学者も居るというお話でした。
これは、確かに何をするにおいても学術的にどう証明するか、されるかということは非常に大事なことだと思います。生態系を一旦壊してしまうと、回復するのが困難であるということは、今まで汚濁にまみれたいろんな河川・沼それから海の状況でありますし、それはまた元に戻すとなれば、新たな生態系の崩壊も出てくるのかもしれないということは、私も素人ながらにも想像がつきます。
けれども、私は強くEM菌にこだわりたいのは、このことについて、かなり私もいろいろ調べてみました。そうしましたら例えば真珠の取れる志摩半島の英虞湾だとか、それから身近なところでは紫川、水俣、福岡県で言えば三笠川だとか、道頓堀川の話もよく耳にいたします。そういったところで、かなり元の生態系に戻りつつあるということ。
つまりシジミだとか蛍だとか、いわばかつての汚濁にまみれる以前の、昭和30年代の自然に戻りつつある河川の状況が示されているということを、やはり科学では証明できないけれども、しかし、実態が、現実がそれを証明しているんではないかと、私は判断するんです。私は、ここは大事だと思うんですが、こだわり続けて何もしないというよりも、安くて安全で広域的に継続的にやっていける河川浄化作戦みたいなこと。私は是非思い切ってやって頂きたい。
特に、かつて藤塚議員がご質問されていました高瀬にある引導池ですか、あちらの浄化についても、EM菌で何か考えられないでしょうかということを、内々にあるところでご相談申し上げたんですが、地域の住民の皆さんの協力が得られるかどうかわからないと、こんな感じなんですね。協力が得られるかわからないじゃなくて、協力をお願いしてみて、そしてやはりアプローチをかけていくということも、私は行政としてあってほしい姿だと思います。ですから、いわゆる行橋の河川・湖沼全てかかわることのできる有用微生物群だと私は思いますので、是非トータルで積極的に進めてもらいたいと要望申し上げたいと思います。
 それからもう1つ要望なんですけれども、今学校のプールに消毒液として塩素が使われています。この塩素の効果について、私はちょっと分からないんですが、私の子育ての経験からしますと、プールのある日はいつも、アトピー性皮膚炎がありましたから、酷くなって帰ってくるんです。給食によっても少々の皮膚炎は発症して帰ってくることもありましたけれども、とりわけプールの日が非常に酷かったと思います。それはやはり塩素のことではないだろうかと私の身近な人たちとの話では、どうもプールの塩素が悪いかもしれない、それに光が当たるからなお悪いのかもしれないという、想像の域を脱しない話ではありますけれども、この塩素についてのいろいろな疑問点が、かなり学会等でも指摘されておりますので、プールで使用される塩素をEM菌に代えるというのはどうだろうかということも、是非検討してもらいたいと思います。
 EM菌を使った形で、かなりプール使用の後の子どものアトピーが、以前ほど酷くはなくなったという報告も私は聞いておりますので、そういったことも検討の中身に是非入れて頂きたいと思います。

◎市長(八並康一君)

 横溝議員の再質問に、お答え申し上げます。
まず、EM菌等の活用の件でございますが、もう1つ河川の浄化について、添田町の山本町長からも提起があっておりまして、英彦山の一番上流にある添田町として、是非今川の河川浄化にも努力をしていきたい。そのために各周辺自治体等と話し合いの場をもってほしいという、あるいはもつように努力してほしいう話を頂いています。これは直接長峡川ではありませんが、しかし長峡川も今川の関係する水が流れていますので、それらも含めて、そういうお話も一方であっています。どこの自治体も河川の浄化については、大変苦慮しているところでございます。
 このEM菌の活用方法については、確かにそれぞれ全国で大変な努力をされて、良い効果が出てきていますので、もっと前向きに、これらについては受け止めて、努力するようにいたしたいと思います。

◎教育長(徳永文晤君)

 再質問にお答えいたします。
学校でのプールの塩素使用につきましては、塩素濃度の問題が、かねてから指摘がされているところでありまして、塩素の使用につきましては、十分留意するように指導してきたところでございます。ご指摘の塩素をEM菌に移行させることにつきましても、早急にその活用を検討してまいりたいと考えます。以上でございます。

◆5番(横溝千賀子君)

 市長、それと教育長から、それぞれ非常に前向きのご答弁を頂きまして、ありがとうございます。
 河川の浄化は、私たちの生活全てにかかわっていく基本的なことだろうと思っています。是非これをきっかけにホタルが舞って、シジミが取れて、背骨のきっちり整った鮒、寒鮒などが取れるような、私たちの地域の河川として甦らせていけるように、私たち市民も頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。

平成22年 6月 定例会

◆13番(西本徹君)

◆13番(西本徹君)
 今、市長の答弁で、環境問題については、いろんな問題が起きているという答弁がございましたので、私もそういうふうに理解しております。
 市長、どんなに立派な基本政策や基本計画、基本施策を作っても、現実はどうなのか。もう皆さん、ご存知のように、過去、椿市地区において、焼却場の問題、市民は非常に迷惑や被害を受けてきております。そしてまたこの議会においても、そういう問題については、幾度となく取り上げられてきております。にもかかわらず、椿市の許可関係、平成7年から平成17年の廃止年月日、1月7日まで、そして市の許可は、今度、別な所に、行事地区に市のほうで許可しています。これは、平成17年4月1日です。処分業の許可、生ごみ、残さ、草、木のEM菌処理、そしてその後、継続申請をし、これは、同じ所の行事地区であっていると思うんですが、その後、平成20年2月14日、行事から大野井地区へ変更されております。
 このとき、地域にどのような説明をして承諾を得ているのか。地元に言った説明には、倉庫、そして有機肥料等をその中で作るという噂も聞いている、こういう状況の中、平成17年1月ですよ、これは椿市の、そしてこういう大きな問題があるにもかかわらず、行政として、同年4月1日も、もう許可をしておる。
 そして大野井地区について、先程申したように、倉庫あるいは有機肥料を作るということで申請をし、それが許可されて、今ではどうですか。焼却炉設置、煙突を作り、工場じゃないですか。そしてその中に、地域住民は、汚水、悪臭、非常に多大な被害を、またここでも受けているんですよ。このような大事な許可関係、行政として、どういうふうに行っていくのか、本当に、市長、この当時、副市長も含めて、この許可関係について、これをご存知だったんですか。そのことをお聞きしたいと思います。

◎副市長(上田秀治君) 

 大野井の一般廃棄物の処理場の件でございます。これは、今、私も当時の行事から大野井にかわったという経緯については、この前、地元のほうから陳情がありまして、経緯について、所管のほうから事情を聴き、調査をいたしました。今、西本議員が言われるとおりでございます。それで、平成20年2月14日に現在の大野井355の1に場所の変更申請があったというときに、当時の担当者が地元に行って、倉庫ということで地元の区長と話をして了解を得たというようなことも聞いております。
 それで、その当時の決裁区分は、これは丙決裁で、部長決裁だったとお聞きしております。ただこのことについては、やはり決裁区分を改定しなさいということで、そういう環境問題についての許可を出すときは、市長まで高決裁でというように変更をさせたところでございます。
 それと、一番大事なことは、やはり行事から大野井に変更があったときに、行政もそれなりの指導はしていると聞いていますが、指導がきちんとされてなかったという事が、一番大きな、今日に至った経過ではなかろうかと、私はこう考えております。
 それで、多分5月28日でしたか、地元から陳情が来まして、私が地元の関係者と担当と現地に出向いて行きました。そしたら、やはり議員や地元の方が言われるように、すごい臭気がいたしておりました。そのときには、私が行くということで、製品は片付けており、またユンボが入って整地をしておりました。しかし、このことについて、私が指摘をしたのは、虚偽の申請をしてもらっては困る。これは倉庫でお宅は申請したじゃないですかと、今、工場になっているじゃないですかということで、これは早急に変更の手続きをして下さい。それと製品は、できたらちゃんと保管する場所をつくる、野ざらしで外に置くようなことは許可していないはずだということ。それと水質の関係、これは工場の水が横の水路に流れ込んでおりますので、これについても、早急に保健所と協議をして、水質検査をしてもらってほしい。それと倉庫の横の、これは雑種地になっていると思います。物を、製品を置いていた所、ここの整地をきちっと整理をしなさい、そして水路との境界については、このままでは水路の中に土が流れ込む、そしたら農家の用水、配水の問題が困るから、これについても、法をちゃんと打ってするようにというような指導をいたしたところでございます。
 地元といたしましては、今日までの経過を、私も聞きましたが、やはりこれについては、市のほうとして一般廃棄物については、市が許可をしております。産業廃棄物については、県の許可になっております。だから一般廃棄物と産業廃棄物、共同でどちらともやっているように聞いておりますので、それは県とも今後は協議をする中、協議する前に、市として行政指導として、先日行って、そのような指導をいたしております。
 今後は、この指導の、市の方からマニュアルを出して、地元にこういう指導で、こういう管理をするようにということで、事業者にも伝えておりますので、今まで市として対応が遅れたということについては、私の方からも地元にお詫びをいたしまして、今後は、その都度対応して、こういう臭気がしないように、地元に悪い環境を与えないようにということで、お詫びをして帰ってきたところでございます。

  • 最終更新:2015-06-04 13:11:45

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