野田市(2)

平成 7年  3月 定例会

◆ 戸辺栄一君

 次に、この複合ビルの浄化装置を沖縄具志川図書館のごとくEM技術を使った装置の採用について改めてお尋ねいたします。この件に関しては、さきの12月議会で一般質問で政和会を代表して大野議員さんが質問しておりますので、その説明は省略いたしますが、そのときの答弁で検討する必要があるのかなと考えており、今後研究してまいりたいと市長さんがお答えになりました。その後の検討の結果をお聞かせいただきたいと思います。
 次に、清掃問題に移ります。
 清掃問題はすなわちごみ問題であり、環境汚染の問題であります。今地球は大変な環境汚染に直面しております。大量消費社会、大都市集中社会は、地球環境の破壊に進み、現代文明そのものの根底を揺るがす問題に発展してまいりました。すなわち毎年九州全土と同じ面積が砂漠化しております。また、パルプなどの大量消費は、熱帯雨林を乱伐し、フロンガスによる南北極のオゾン層の破壊はもはや取り返しがつかんところまで進んできました。今アジアでは約20億の人々が先進国の消費文明の後を追いかけて走り出しました。先進国とは地球全人口の6分の1にすぎません。
 つい最近まで、私は豊かな社会の指標である工業生産の増大と大量消費が人類に幸福をもたらすものと信じて、豊かさと便利さの追求に情熱を傾けてきました。この現代文明のエネルギー源は、石炭から始まり石油、そして原子力へと進みましたが、このまま人口増加と大量消費文明が進めば、この世界は間もなく、あと半世紀を待たずに破滅することは火を見るより明らかです。化石エネルギーは地球温暖化を加速し、これにかわる原子力は、廃棄物の処理に非常な危険を伴う危険なエネルギーです。このような深刻な地球環境の破壊、汚染を考えたとき、私たちは最優先の課題として環境浄化の問題に取り組まねばならず、21世紀の文明は化石エネルギーから無公害の宇宙エネルギーへ転換が図らねばなりません。
 最近その宇宙エネルギー、これを波動と言っておりますが、この波動を使った発明が、これから提案する倉田式廃プラスチック油化還元装置です。これは去る1月25日、私たち政和会が島根県松江市へ視察調査した状況を踏まえ、当局のお考えをお尋ねいたすものです。この油化問題は、さきの議会で秋田議員さんがちょっと触れたと思いますが、これはフジリサイクルの装置で他の研究と同じく高熱を使った装置で、現在厚生省や通産省で推薦している装置で、すべて高熱で分解するシステムでして、出てきた油は混合油で公害ガスを含め分離に多くのコストがかかります。
 私たちが注目した倉田式の特徴は、熱を使わず物理的処理、すなわち物質構造の分子、原子の鎖をほどいて他の物質に瞬時に返還するという、まるでマジックのようなシステムです。熱を使わないので煙突など必要ありません。実験炉の中へ3センチ角ぐらいに裁断されたプラスチック類を詰め込み、ふたをし、数秒で全く瞬時に一方の管から灯油がほとばしり出ます。すなわち触媒によって気化し、波動によって液化し、灯油になって噴き出してきます。この触媒や波動部分は企業秘密でよくわかりませんが、油化した後の炉の中は少しも熱が上がっていず、プラスチック類は全部消えて、手を入れても少しも熱くありません。
 この実験工場で実験と説明を聞いた後、隣の安来市の廃プラスチック全量を3年にわたって請け負っている上幹総業というプラントを見学いたしました。この安来市は安来節で有名なところで、人口3万2,000人です。平成3年埋立処理場の無届け処理が発覚して、不法投棄との批判を受け、ごみ行政は窮地に追い込まれてしまいました。このときちょうど倉田式油化装置が完成し、民間業者である上幹総業でこの装置を使った委託処理が行われるようになったものです。すなわち安来市が月に1回市民の協力により収集し、委託業者まで運び込んで処理しております。その際ポリ容器はなるべくきれいにして出していただくように指導しており、透明で記名式の指定袋を使っております。また、この委託処理費用は1立米当たり3,500円でした。これは安来市にとっては埋立処分地の建設費用が1立米1万8,000円から2万円ですので、ちょうど5分の1の費用で足りることになり、10年の使用予定でつくった埋立最終処分地が七、八十年に寿命が延びたと言われております。すなわち安来市では発生ごみの90%が減量されたと言われ、ほとんど環境問題は解決したと宣言しております。
 この驚くべき発明をした倉田大嗣氏とは、芦屋市にある日本理化学研究所の所長さんで、今度の阪神大震災では大きな災害を受けましたが、幸いにも実験工場が松江市でしたので、1月25日には所長みずから私たちのために芦屋から出張され、長時間説明してくれました。また、不思議なことに1キログラムのプラスチックで1.2リッターの灯油がとれます。この灯油はそのまま燃料として使える市販の灯油と同じです。また、触媒の添加により軽油に変わり、ディーゼルエンジンを運転してみせました。このような画期的発明プラントは口先で説明するのはなかなか困難でありますが、幸い倉田所長より昨年末ビデオを御送付いただき、清掃課でダビングしたはずで、参考になると思います。現代化学が生み出したプラスチック類の発明は、人類の生活にとり最も便利な物質になってしまいましたが、土に腐敗せず、燃せばダイオキシン等の有害物質を発生する厄介者でありましたが、この倉田式の発明により有力な資源として何回でもリサイクルできる有益な物質に変わります。
 また、このときの倉田所長の話で、ことし3月中には埼玉県の民間業者に最新式の日産30トン近くの能力があるプラントが完成する予定との話で、でき上がり次第御連絡いただけることになっておりましたが、私ども政和会はその際見学を予定しておりますが、当局でも関係部局の真剣な対応、御研究をお願いいたします。この件に関しましては、昨日私が連絡した返事によりますと、やはり阪神大震災の影響で工場が相当つぶりれ建設がおくれるようです。

 次に、EMモニター制度でありますが、昨年11月、モニター100名募集に際し、300名近くの応募者が押しかけましたのには、私も予想をはるかに超える反響でびっくりしましたが、新年度予算でまた100名の採用を予定したことは、市民の生ごみ処理に対する熱意にこたえる当局の誠意ある政策として十分評価いたします。もちろん1年間の調査ですので、結論めいたことは望めませんが、中種であるボカシの提供等について、お気づきな点があれば御報告願います。

 以上、倉田式廃プラスチック油化還元装置の発明と有効微生物群のEM技術の発明は、ともに地球環境問題を解決する有力な手がかりになると確信いたします。この報告及び御質問といたします。


◎ 市長(根本崇君)

 次に、庁舎跡地の複合施設の排水をEM浄化法により汚水を浄化して再利用を図ることという点でございますが、12月の議会で答弁したとおりでございまして、我々といたしましては、中水道として利用する場合に、費用の面から浄化槽、循環ポンプ、ダブル配管等の設備の設置費用や、それにかかわります電気代、メンテナンス費用等のランニングコストと水の使用料との関係が重要なものだというふうに考えているわけです。なお、旧庁舎跡地につきましては、公共下水道との接続が義務づけられている地域でもございますので、これらも含めまして引き続き検討さしていただいておるところでございます。
 それから、清掃行政の中の廃プラスチックの処理についてだけ、私の方から答弁さしていただきますが、廃プラスチックについては燃やすのか、埋め立てるのか、固形燃料にするのか、御指摘のような油化というような処理にするのか、いずれかの方法でいずれにしても処理をしなくちゃいけないという形になるわけでございます。我々といたしましては、倉田式のビデオも見していただきました。また、今後埼玉の方でも実証プラントがつくられるという形にもなっておりますので、そこら辺も十分見さしていただきながら検討さしていただきたいと、こんなふうに考えているところでございます。

◎環境部長(張替伸一君)

 清掃問題のうちEMモニター制度について、お答えをいたします。

 有用微生物EMによる生ごみ処理については、昨年の11月24日に第1回のモニター募集を実施し、多数の市民の皆様方に応募をいただき、1年間モニターとして100名の方々に御依頼を申し上げました。第2回目の募集については、昨年に引き続き100名を予定し、4月に実施予定であります。また、御指摘のEMボカシに対する問題は、生産をされております、野田芽吹学園の皆さんの努力の結果、現在までのところ問題はないというふうに認識をいたしております。
 以上でございます。

◎ 企画財政部長(岩井勝治君)

それでは議案第11号から16号まで、予算6件について御説明を申し上げます。

 衛生費ですが、精神障害者医療費の助成金あるいは大腸がんの検診、基本健康診査に係る費用、リサイクルの展示場等にかかわる経費、不燃物処理施設に係る管理の委託費、不燃ごみ処理施設の建設事業費、それからごみ減量化推進のためのごみの袋の経費、EMモニターにかかわる費用あるいは空き缶回収機の整備、ペットボトルの回収事業費、フロンガスの回収事業費あるいは最終処分場の環境調査、地下水汚染除去対策費等を計上してございます。

平成 7年  6月 定例会

◎環境部長(張替伸一君)

 清掃行政についてお答えをいたします。
 まず、袋が大きいため生ごみをためて出す結果になるということでございますが、御案内のとおり、可燃ごみは週2回、それから不燃ごみは週1回ということで収集業務を行っておりますが、祝日等はごみの収集は原則として行わないわけでありますので、一人一人が計画的に夏の時期、冬の時期など、その時期に応じてそれぞれ創意工夫をして、5回に1回でいいわけでございますので、この1回程度の出さない日をつくることをお願いをしているところでございます。

 次に、植木の剪定木につきましては、集積所に出す場合は指定ごみ袋に入れて出すことになりますが、直接清掃工場に持ち込むこともお考えいただければと存じます。また、先ほどの生ごみの問題と関係しますが、コンポストを植木の剪定木専用に使用し、腐葉土をつくっている家庭もあり、生ごみについても生ごみ処理器あるいはEM等を御利用いただくことをお考えいただきますと、ごみ処理も苦痛ではなくなりますので、ぜひ御利用いただければというふうに存じます。
 次に、道路清掃などボランティア活動への意思が後退するということでございますが、道路清掃につきましては土木部の管理課、それから市が管理しております街路樹や公園につきましては都市計画部のみどりの課が、それぞれ市民の皆様の負担のないよう対応をしているところでございます。
 次に、福祉に配慮がないということにつきましては、3月までのルール改正の説明会では議論のあったところでございますが、新ルール実施後につきましては各家庭で対処していただいておりますが、高齢化社会の到来を迎え、これは袋の大きさとともに今後検討してまいりたいと存じます。
 次に、今後の取り組みについてでございますけれども、これは先般の寺田議員にお答えしたとおりでございますが、中でも啓発の必要性につきましては特に認識をいたしておるところでございます。
 次に、ごみを焼却するのではなく、生ごみは堆肥化、可燃ごみは固形燃料化をということでございますが、堆肥をだれが使うかといった問題、また固形燃料はビニールあるいはプラスチック等も含まれているわけでございますので、それを燃やすということについての安全性の問題、こういう問題もあるということでございます。
 それから、座生等の問題につきましては、これは野田市の一般廃棄物処理基本計画の中でも織り込み済みのところでございます。
 以上でございます。

平成 7年 12月 定例会

◆ 戸辺栄一君

 次に、農業問題の市民農園の創設を申し上げます。

 昨年私ども政和会は、生ごみの対策として有効微生物群EM技術の利用を提唱し、昨年秋に清掃課がモニター100名を募集しましたところ、3倍近くの応募者があり、今春100名を追加募集いたしました。そのほかにも多数の市民が実践し、多大の貢献をなしたと思いますが、これ以上の普及はこの処理された堆肥の埋め戻す畑や庭のない方々には実施不可能で、殊に団地など住宅地の奥様方には貸し農園等の提供がなければ、これ以上の拡大は無理な状態となってまいりました。一方視点を変え、都市近郊農業の現状と将来を考えますと、専業農家はますます減り、後継者などほとんどなしという状態で、ほとんど兼業農家になり、高齢化とともに田畑の維持管理が困難になりつつあります。
 1970年代から急速に広がり出した現代病の中にアトピーと花粉症があります。この原因は環境汚染と食物汚染が有力とされております。現代文明の特徴である石化エネルギーの大量消費と、農村より都市への人口集中がこの環境破壊と汚染をもたらしたとしております。21世紀の新しい文明を切り開くとすれば、土を離れた今までの自然征服型の文明から、土と親しむ自然順応型の文明こそ新しい生活設計の方向だと思います。市長さんの市政報告の中で発表された県補助事業農村アメニティ形成事業や、県の次期5カ年計画の都市農業センター設置事業等の構想は非常に喜ばしい方向ですが、差し当たって市民の取り組みやすさ、便利さから考えますと、なるべく住まいの近くに市民農園が各所にできること、そして最小限の施設として簡単な休憩所と農機具の置き場と便所、水道が設置された農園ができれば、こんな喜ばしいことはないと思います。


◎ 市長(根本崇君)

 次に、市民農園の創設に関する問題でございますが、野田市、御承知のように、首都圏30キロでございまして、都市化の波が押し寄せる中で、農業従事者の高齢化、後継者不足、兼業化が進んでおりまして、不耕作地が徐々に目立ち始めております。市民農園につきましては農地の有効利用にあわせまして、農業に対する理解を深めるなど、その意義は非常に大きいものがあろうというふうに思っております。議員御指摘のように、まさに議員の地元の堤台地区においても小規模なものはあるわけでございますが、しかしながらやはりああいうものでなくて、さらにもう少し進めたものが必要なのかなというふうには考えているわけでございます。
 新聞に掲載されたという、その建設省の補助事業でございますが、これは建設省の公園緑地課の所管事業でございます。市街地内の良好な都市環境の形成を図るために、都市公園として設置する市民農園整備に対する補助事業でございまして、面積が原則として2,500平米以上、補助内容につきましては施設関係が2分の1、用地取得で3分の1のそれぞれの国庫補助という格好でございまして、都市公園としての位置づけになっているということでございますので、必ずしもこれをすんなり適用できるかどうかということについては若干の疑問がございますけれども、我々といたしましては、先日の市政一般報告の中でも農村アメニティ事業、これが将来都市農業センターにつながっていく事業でもということで申し上げておるわけでございますが、そこら辺もあわせまして、この問題についてはやはり我々としても研究してみなくてはいけない話であろうというふうに思っております。

 特にごみの問題、EM菌に対しますモニター制度についても非常に希望が多かったわけでございます。また、コンポストについても非常に評判がよかったわけでございますが、やはり機械式でないものについてはだんだん頭が打ってくるということは、これ確かだと思います。もう一方で、大型のコンポスト、山崎小に設置さしていただいたんですが、非常に評判がよろしいようでございます。こういうことも考えますと、利用する土地があれば確かに使われていくだろうということもございますので、これから少し検討を深めてみたいと、こんなふうに思っております。

平成 8年  3月 定例会

◆ 藤井正君

 2つは、ごみの再資源化なり再利用についてであります。生ごみの資源化としては、堆肥化を図るためコンポストによる生ごみ処理機、機械式処理機などが取り扱われております。市からの助成制度が確立をされております。それぞれの処理機の利用数と減量となるごみの量、市の補助金額の合計額は平成6年度あるいは7年度ではどれくらいになっているのか。さらに、処理機を利用することによって実際の生ごみの処理費用はどの程度削減されたことになるのか伺いたいと思います。これは市の補助金の合計額を差し引いた数字で出していただきたいと思います。
 また、処理機の個々の利用状況なり効果はどのように把握されているのかも伺いたいと思います。
 また、コンポストへの助成は平成8年度で終わりとなります。その後の取り扱いはどうするのかも伺いたいと思います。
 また、特定微生物による処理方法も最近注目を集めております。野田市においても一昨年の12月と昨年の4月からモニターを100名ずつ募集をしています。そして、実施を初めています。アンケートなどもとられているようですが、その利用状況はどんな状態でしょうか、伺いたいと思います。

 徳島市ではEM菌を使った容器を1,500世帯に無料配布をしているようです。EM容器が市販価格で1,900円のようです。野田市では高いもので1,800円と伺っていますが、それを1,500世帯に無料で配っても、減量化によるごみ処理経費の削減効果の方が大きいと言われております。野田市でも仮に2,000世帯あるいは3,000世帯に無料配布した場合の生ごみの量と削減金額はどの程度になるのか伺いたいと思います。

 私の試算でも、単純に計算すると、仮に1,800円の容器を無料配布しても、やはりごみの減量と処理経費の削減効果が上がることがわかります。他の処理機などの補助金よりも安くて、効果が出ることになろうと思います。もちろんEM菌利用の処理では、家庭菜園などの堆肥として利用できない方ではおのずから限界があるようであります。しかし、無料配布あるいは一定の補助金を出すことによって利用者がふえ、そしてごみ減量意識を高めていくことに大きく役立つだろうと考えられます。野田市での実施についての市長の見解を伺いたいと思います。

◎ 市長(根本崇君)

 それから、堆肥化装置の基数と助成金額でございますが、平成6年度の数字で申し上げさしていただきますと、まず平成6年度でございますが、コンポストについて申し上げますと、申請世帯が467、それに対して助成基数が662、助成金額が198万6,000円となっております。それに対しまして平成7年度申請世帯が769世帯、助成基数が966台、助成金額が289万8,000円という格好になっています。ごみ処理機につきましては、平成6年度の申請世帯49世帯、助成基数も49台、金額が147万円、平成7年度が118世帯の申請に対しまして基数も118台、助成金額が347万9,000円という数字になっております。
 それから、算定につきましてでございますが、すべて4人家族で1日平均700グラムの生ごみが出ると想定いたしまして、かつ処理費用については平成6年度の全体のごみ処理の単価38円80銭で算定をいたしますと、平成6年度の処理量については約131トン、処理費用については約500万の減、それから平成7年度の処理量としては約220トン、処理費用については約870万円の減となり、2カ年の経費といたしまして1,870万円の減となりまして、助成額983万3,000円を差し引きますと約800万円の減となるということになると思います。
 また、堆肥化装置の助成は平成8年度で終了いたしますので、市報等を通じて積極的に啓発してまいりたいと考えております。その後の取り扱いについてはすべて個人負担になるわけでございます。また、将来制度を復活するかどうかは、今回配布させていただきました「野田市のごみの出し方・資源の出し方」のパンフレット16、17ページにも掲載さしていただきましたように、いろんな方法を啓発してまいりますし、また今後のごみの推移や技術革新の状況も見て総合的に判断してまいりたいと、こんなふうに考えております。

 EMの処理についてでございますが、2,000世帯ないし3,000世帯に無料配布した場合の生ごみ量と削減金額については、先ほどの試算と同様の計算で計算をいたしますと、2,000世帯で約500トン、金額にして1,900万円、3,000世帯で約760トン、金額にして2,900万円の減となりますが、EM処理については第1期及び第2期と2回に分けてモニターを募集いたしまして、モニターの要件といたしましては、市内に居住していること、できた肥料を利用可能なことを条件に実施したところでございます。現在、後期モニターのアンケートを集約中でございますけれども、現時点での回答では有効利用している家庭と途中でやめてしまった家庭といいますか、ほぼ半々の状況でございます。途中で挫折したといいますか、その主な理由と申しますのは、EM処理後の生ごみを埋めるスペースに限界があり、一時中断を余儀なくされるということでございました。このような状況から判断すると、現時点でEM処理についての今後の補助はいましばらく見合わせていただきまして、先ほどお答えいたしました堆肥化装置の補助と同様に、今後の検討課題にしていきたいというふうに考えております。

平成 9年 12月 定例会

◆ 田口いく子君

  次に、座生川の水質浄化について伺いたいと思います。
  9月議会のときに伺いましたが、去年とことし、夏の前に暖かくなったときに、座生川の支流、五木新町地先でとてもにおいが発生して、とても困ったという状況の中で、今来年度予算編成の時期でもありますので、来年度はどのようなことをできるのかなあというふうに思っております。その9月議会では、県も浄化の検討をしたいというふうにお答えに、そういう情報もあるというふうにお答えになっておられますので、来年度に向けて県はどのようなことをお考えになっているのか、情報交換をしておられましたら伺いたいと思います。また、県が植物による浄化実験というようなものも、いろいろな植物を植えてやってみているというようなことでしたけれども、ここもう寒くなりましたからそういう実験ももう終わっているんじゃないかと思いますので、どういう植物が育つのかというようなことではなくて、もう既にこれから汚濁収支というものの実験も来年度行う予定があるのか。植物による浄化実験はやめてしまうのか、そのあたりについての情報についても伺いたいと思います。
  それから、下流の水道水源としての座生川の水の浄化ということについて、どのように考えておられますか、伺いたいと思います。
  もう一つ、県と協力してというようなお話でしたが、市としては下水道整備ということが上流の下水道整備をしていくのだというお答えでしたけれども、そのほかに、やはり現状の中でもう少し川自体の浄化方法というものを何か市としても考えられないかどうかというふうなことをお伺いをしたいと思います。

  実は私たち市民ネットワークは、11月に群馬県の桐生の、やはりこういった下水道整備がおくれている地域の雨水幹線の浄化の方法を行っているというところの視察をさせていただきました。やはりああいうボックスカルバートの中を流れてきた川が外に出たときに、温度と、それから光線、日の光でいろいろな藻が繁茂したりなどして、とてもにおいが発生しているというようなところで、現場も見せていただきましたけれども、私たちの座生川の状況よりも、五木新町地先よりももう少し多くの水が流れている雨水幹線でしたけれども、状況としては同じような場所でありました。そこにEM菌による袋を何個も川の中に沈めまして、そこを水が通ってくる間に多少の水質改善が図られたというような例でありましたけれども、まだまだその例を多くのところでやっているわけではありませんから、実際の水質改善の、例えばBODがどのぐらい減ったかというようなデータはそんなには多くはありませんでしたけれども、確かに下流が渡良瀬川のところでしたので、魚釣りをしている人たちなどが、確かにそれをやってからにおいがなくなったというような、実際の水質改善が図られているのではないかというようなことも言われておりましたので、こういった新しいものへの挑戦というのもしてみたらいかがかなあというふうに思いますんで。この方法に固執するわけではありませんけれども、市は何らかの方策を考えておられるのか、そのあたりについて来年度予算編成の時期でもありますので、伺っておきたいと思います。

◎ 理事(所卓秀君)

 次に、座生川の水質悪化でございますけれども、この座生川の水質は家庭雑排水に起因するものだということであろうと思いますが、この抜本的対策としては下水道の整備を鋭意努力しているところでございます。特に五木新町の座生川への流入につきましては、平成9年度幹線を整備いたしまして10年度に面整備、また七光台地区の人口密集地区につきましても平成10年度に主たる幹線を整備して、引き続き面整備を行い座生川の水質改善に寄与してまいりたいと考えておるところでございます。
  御質問にありました座生川の水質につきましては、河川管理者である県の事業となるわけでございます。市といたしましても、ことしのような悪臭が発生している状況を見まして、県と協議いたしまして水質の改善に努力しているところでございます。それから、水質浄化事業につきまして県に問い合わせしましたところ、従来より河川浄化の手法として確立されております礫間接触酸化法、または植物による浄化法等、広く座生川に適した水質浄化手法について今検討しておるということでございまして、早急に事業化できるよう検討してまいりたいと、事業化できるよう努力していきたいということでございました。
  それから、座生川の下流の水道水源としてどうかということでございましたけれども、座生川の水質は、座生排水機場ができる前はポンプ運転は頻繁に行われておりました。そのときに底の方に滞留していた底泥も排出したために水道の取水に影響があり、ポンプを回すときには電話連絡をとりながら運転をしていたという状況でございました。今、新しく排水機場ができました。新しくなってからは座生川の水は常時江戸川の水と交流しております。江戸川の水に希釈されて取水障害は起こっていないものだろうというふうに思っております。それから、ポンプの運転も大雨等の出水時だけでございますので、ポンプ運転による障害も出ていないだろうというふうに思っております。

  もう一つ、桐生市の話が出ておりました。田口議員から私どもその資料を見せていただきました。ボックスの中に間知ブロックを逆さにして、突起をつくって表面積をふやしているというものでございまして、そこにEM菌を付加して効果を見ようとしているものでございました。私ちょっと電卓をたたいてみますと、このボックスの中で間知ブロックが逆さに並べられた区間約44メートルございました。その中を水が流れ下る時間は15秒から20秒でございます。そのような短時間のもとで、先ほどEM菌、それから礫間接触というよりも微生物でございます。微生物を使った浄化がこのような短時間で起こり得るだろうかということを思うわけでございます。桐生市のデータを見ますと、約1割程度の効果があるように書いてありました。これは多分実測なさったんでしょうから間違いのない数値だというふうに思いますけれども、データを見るときには1割くらいの誤差があるということを常に念頭に置いて見ておかないとまずいというふうに思っておるわけでございます。そういう実験事実があるということにつきましては、私たちは今後考えていかなければならないというふうに思っておるわけでございます

◆ 田口いく子君

  それから、座生川の水質浄化の問題ですが、県と協議して努力しているということですけれども、県の担当者の方にも私直接伺ったりしているんですけれども、なかなかその具体的な今後の方策というものがわからないんですよね。それはわからない状態なのか、今検討しているということですから、ある程度の予算措置を来年度県の方も市の方も考えているのかということぐらいは、市としても把握する必要があるのではないかと思うんです。単なる植物をいろいろな予算を、それ自体の予算をとるのではなくて、どこかの予算の中でちょっとやってみるという程度の話ではいけないのではないかと思いますので、県の動きと合わせて野田市が来年度どうやっていこうというふうに考えておられるのか、伺いたいと思います。
  それから、礫間接触酸化法とかいうような話も出てきましたけれども、お金の問題もあると思いますので、そのあたり野田市としてはどう考えるか。私は先ほど一つ例として桐生の例を出しましたけれども、そんなに多くのお金がかかるわけじゃありませんし、ひとつそういう方法も、私はこの方法だけにこだわっているわけではありませんが、たまたま目にしたものを例として挙げましたけれども、そういうような余りお金がかからない方法でやってみるということも何か考えられないかどうか、そのあたりについて伺いたいと思います。

平成15年  9月 定例会

◆ 添田ひろ子議員

  6点目、学校教育における自然学校などの体験学習の充実と教員の資質の向上は、どのように図られるのでしょうか。
  7点目、学校の基本計画を立てると思いますが、学校格差の解消についてはどのように対応されるのかも伺います。ある識者は、正確な情報や知識を得て、目の前の現実を直視することは、環境教育の重要な役割です。しかし、問題の規模が大き過ぎたり複雑過ぎる場合は、情報や知識を得たとしても、自分とのかかわりが見出しにくく、現実の行動に踏み出すまでには至らない場合も多いといえます。そうした限界を超えるためには、私たちの日常生活はすべて環境問題に密接につながっており、地球的な規模でプラスの変化を起こす力と使命が一人一人にあるとの自覚を促す教育が必要となりますと話されていました。

  そこで提案をしたいと思います。8点目の質問にもなりますが、小学校の総合的な学習の時間の教材として、EM菌による河川浄化をされたらいかがでしょうか。EM菌の活用につきましては、新聞報道等で話題となっています。このEM菌とは、有用微生物群の英語名、エフェクティブ・マイクロオーガニズムの頭文字からとってつけられた造語で、すべて安全で有用な微生物を80余種共生させた液状の微生物資材です。微生物には1万以上もの種類があり、人間が生きていく上で役に立つものとそうでないものがいます。EM菌はその中で役に立つものだけを80種類以上集めたもので、彼らに力を合わせて働いてもらう環境づくりがEM技術です。世界では既に107カ国が活用しており、国内においては500を超える自治体で導入しております。また、2000年に行われた先進国首脳会議(九州・沖縄サミット)では、EM技術が世界をリードする沖縄の最先端技術として紹介され、外務省より各国の首脳と外国人取材関係者2,000人に配付されたとありました。教育長の見解をお聞かせください。

◎教育長(永瀬好邦)

 環境教育についてでございますけれども、先ほど市長の方からも答弁ありましたけれども、その制定に当たって、またその施行に当たっては10月1日ということでございます。それでこの法の9条2のところにございます職員の措置についても、そのときに決まってくると思います。ですけれども、それでは余りあれなので、今現況についてお話ししたいと思っております。各学校の環境教育の取り組み、これは児童生徒の発達段階に応じて環境の保全についての理解と関心を深められるよう教科、領域、総合学習の時間において、環境教育にかかわる内容について取り組んでいるところでございます。これはこの野田市として取り組んでいるのは何かというと、これは野田市学校教育指導の指針というのがございます。この中に環境教育の推進という項目を設けてございます。その中で身近にある環境についてどうだろうかということや、それから環境教育の共通理解について、学校教育全体の中で取り組んでいきましょうというのを指導指針の中に入れてございます。今そんなことで各学校ともそれぞれが今お話ししたように、取り組みをしているところでございます。そのために総合学習の時間に実際に行っているわけですけれども、その他に林間学校や自然体験学習や生活体験学習、これも実施しているところでございます。現在総合的な学習の時間において、各学校の児童生徒の地域の実態に応じてさまざまな取り組みをしているところでございます。

  それからもう一つ、環境教育の教材の選択肢として、EM菌の環境浄化についてのことについて出ております。これについては今後情報の収集と提供に努めていきたいと思っております。
  以上でございます。

◆ 添田ひろ子議員

  次に、河川浄化の件でございますが、小学校の総合的な学習の時間にEM菌による河川浄化について、福島県郡山市立郡山第六中学校の生徒、自然科学部20名から始まりましたEM菌による水質浄化活動が先日発表されまして、伺いました。この20名から現在全校生徒913名に広がっており、さらにはPTA活動や町内活動にも取り入れられているとありました。郡山の亀田川というところを河川浄化しているのですが、この亀田川は郡山市を東西に流れる逢瀬川へ流れ込む川で、約5キロメーターの比較的短い2級河川ですが、大規模な団地や密集した住宅地が建ち並び、上流から毎日大量の生活雑排水が流れ込み、とても汚い川で、またユスリ蚊等が大量発生しているという状況の中で始められたと伺っています。まず、自然科学部によるEM活性液の培養を約1週間かけて行い、そして総合的な学習の時間に学級整備部員によりEM活性菌の分配活動を行い、そして全校生徒913名により米のとぎ汁にEM発酵液の培養を行い、各家庭の台所並びに側溝へ全校生徒により、米のとぎ汁、EM発酵液の投入を行っているということです。このような活動から川底のミズワタがはがれ、川本来の浄化をよみがえらせ、悪臭を断つことができたそうです。現在はこの、六中方式と呼んでいるそうですが、これを近隣の小中学校へ紹介したり、または総合的な学習の時間の一環として取り組めるように支援の輪を広げていると伺いました。こういったような地域に密着した活動ができないものかどうか、また具体的に考えていることがありましたら、教育長、再度答弁をお願いいたします。

◎教育長(永瀬好邦)

 EM菌につきまして、いろいろな資料もございまして、その中を見ますと、これから研究の余地があるのかなと、こう思っております。今現在、じゃすぐ取りかかるのかというと、ちょっと難しい問題が、これから研究をさせていただきたいと思います。


平成17年 12月 定例会

◆ 木村たか子議員

  6項目めに、環境問題について伺います。下水道区域外の地域の生活雑排水による水路の汚染及び悪臭対策について伺います。野田市内の下水道区域外における生活雑排水の流末の汚染、悪臭の対策は、合併浄化槽の対応が望ましいと思いますが、現実的には大変困難な状況にあると考えます。合併前の旧関宿地域では、複数の地域から苦情相談を受けましたが、抜本的な解決にはつながらず、一時的に解消する程度でありました。職員の方々も誠意を尽くした対応をされておりますが、何度も呼びつけられ、御苦労されていることは承知しております。現在生活雑排水による汚染や悪臭の苦情対応はどのようにされているのか伺います。

  2つ目に、EMの活用についての考え方を伺います。落ち葉が積もった肥沃な土壌や川底の土壌には有用な微生物が豊富に存在し、森林などの肥沃な土壌には1グラム当たり1億から10億もの微生物がすんでいます。EMは、この自然界の土壌から採取し、抽出、培養した微生物です。EMは、特殊な微生物ではなく、普通に生息分布しています。自然界を浄化する働きや物質の整合性を行う働きの微生物の中から互いに助け合い、共存共栄していくことができるもの同士が自然に集まってできたものを人間の手によって培養された複合微生物集団の培養液としたものです。EMとは、エフェクティブ・マイクロオーガニズムの略称です。有用な微生物という意味です。私たちの身の回りにある漂白剤や合成洗剤、確かにこれらを使用すればしつこい汚れやカビなどが簡単に落とせて便利ですが、その洗浄力は人の皮脂まで奪い、体内へ浸透して、皮膚障害や肝障害アレルギーの原因となるばかりではなく、川や海の汚染を引き起こしています。汚染物を浄化するパワーを持つ有用微生物群EMは、これを解決する可能性を持っています。米のとぎ汁とEMでつくった米のとぎ汁EM発酵液を定期的に川に流すと、臭気の抑制、ヘドロの減少、生息する動植物の多様化が生まれます。

  旧沼南町のボランティアの方々が手賀沼流域の川に生活雑排水が流れ込み、悪臭が漂う水路にカワセミが飛んでくるようなきれいな川にしようと活動しております。琉球大学の比嘉照夫教授が自然農法を研究する中で発見されたEMですけれども、汚泥水質浄化、EMジャブジャブ作戦を沼南町で開始しております。悪臭が消え、水もきれいになり、町も助成を出してバックアップしていました。私も早速友人の家の前の側溝の中ですけれども、使うことにしました。やはり悪臭は解消し、我が家ではお台所からじゃぶじゃぶ流し、入浴剤としても、トイレのお掃除にも使用しております。排水升の中はお掃除をしなくてもきれいになっています。また、勝浦市の取り組みは、千葉日報で紹介され、市内を流れる浜勝浦川の消臭浄化対策として流域家庭にEMを配布し、雑排水を浄化して河川汚濁を防ごうという試みです。浜勝浦川は、商店街や全国三大と言われる朝市の玄関口を流れる川で、夏の悪臭は市民を悩ますだけではなく、観光客に嫌なイメージを与えてきました。公共下水道が整備されておらず、住民の生活雑排水や水産加工業者などの排水が直接流れ出しているため、水質悪化に歯どめがかからない状態でした。4年前地域住民のアイデアでバイオパネルとEM噴霧を実施したところ、絶大な消臭効果を示し、魚類の遡上も認められています。しかし、水質そのものの浄化には至らなかった。そこで、昨年は効果が証明されたEMを生かして、流域住民の意識高揚を図り、市役所にEM活性液の製造装置を設置し、液を生産して、雑排水を流す流域家庭に配布し、各家庭の台所からEM活性液を流していただいております。有用微生物群ですので、一切害はなく安全です。このような取り組みは、全国各地で行っておりますので、ぜひ当局におかれましても地域を限定するなどモニター制のような形で活用されてはいかがかと思いますが、伺います。

◎ 建設局長(堤盛良)

 水路の環境問題についてでございますが、市といたしましては生活排水を処理し、公共用水域の保全を目的といたしまして、公共下水道の整備促進に努めているところではございますが、いまだ下水道の供用開始区域内でさえ公共下水道への接続を行っていない住宅、これが現時点で約19%ございまして、まずは今後も引き続き接続促進を働きかけ、水路等への環境負荷の軽減を図ってまいりたいと思っております。
  さて、議員御質問の公共下水道区域外の地区につきましてですが、既に単独浄化槽を設置している住宅等では、生活雑排水が未処理のまま水路でありますとか河川に流入しておりまして、水質悪化の、あるいは悪臭の原因となっております。議員のおっしゃるとおり、生活雑排水の全般が処理できる合併浄化槽での処理が望ましいことから、市といたしましても個人住宅等の建築に際しまして合併浄化槽設置にかかわる費用について補助金を交付いたしまして、合併浄化槽の普及に努めているところでございます。また、河川や水路等は、かつて経済性等の観点から、コンクリート等を使った構造物に変化してしまったわけでございますが、このことによりまして魚や微生物がすめないようになったということで、その後多自然型の川づくりなどということで心がけるようになってまいったところでございます。
  野田市におきましても多自然型の川づくりを積極的に取り入れまして、河川の整備といたしまして1級河川座生川、あるいは準用河川くり堀川等の整備に努めているところでございます。市内の水路等におきましても、このような方針を持ちながら管理しているところでございまして、生活雑排水による悪臭等の対応といたしましては、水路等の状況を見ながらしゅんせつを実施しているところでございます。

  次に、EM菌の活用についての御質問ですが、河川や湖沼など公共水域でのEM菌を用いた浄化対策の実施例につきまして国土交通省の方に問い合わせしましたところ、答えといたしましては過去に実験的な位置づけでの実施例はあるそうですが、国の事業としての実施例はないとのことでございました。その理由といたしましては、水質浄化のメカニズムが学術的に検証できず、実際の浄化効果に関するデータの裏づけがないというようなことから、現時点で公共事業として採用するにはふさわしくないということからでございました。また、EM菌は微生物ですから、議員おっしゃったように化学物質のように直接環境に影響を与えるということはないわけでございますが、その生態環境にふさわしい微生物が存在する生態系に別の生態系に存在する微生物を持ち込むということは、ミクロなレベルでの生態系に影響を及ぼすというおそれがないとも限りませんので、公共用水域での使用については慎重にならざるを得ないということもあるようでございます。そういうことでございますが、自治体レベルではさまざまな場所での実施例もあるようでございますので、実際の効果を広域的に調査するとともに、長期的な環境への影響という視点での検討も踏まえた上で、今後活用について検討していくべきものと考えております。
  以上でございます。

◆ 木村たか子議員

 最後の環境問題ですけれども、国の政策ではありませんので、全国いろいろな自治体でこれを取り上げております。EMの活用についてですが、使われております。添田議員が平成15年にはやっぱり質問をいたしまして、小学校の総合的な学習の中でEMによる河川浄化について福島県郡山市の事例を挙げながら、地域に密着した活動ができないかとの質問に対しまして、これから研究していくとの御答弁でしたけれども、本当に環境から広範囲なところで使われているのが事実ですので、もう少し当局としましても、国の国土交通省のことでなく、ほかの自治体もやっておりますので、ぜひ一度見ていただきたいと思います。それで、雑排水の流れている水路ですけれども、本当に私たちその地域の中で住んでいるわけです。そうすると、顔を見るとすごく怒られるわけです。ですけれども、当局にお願いしてもそこを掘削するとか、その程度のことで解消には、解決にはつながらないのです。ですので、やっぱり皆さんに協力していただきながらEM活性液を流すことによって、本来であれば私もその苦情をされた方に言うのですけれども、ここは昔は用水路だったのですと。皆さんが下水道整備がされていないものですから、住宅建てるとそこに排水する許可をいただいてやっています。今は、用水路として使われていないものですから、それが全部雨水、雨水イコール排水、排水の方が多いのです。それを自然の体系の中で浄化するという、そういう問題ではないのです、もうそこは。ですから、今回モニター的にそこに流していただくようなことを働きかけてはどうかとちょっと思いまして、市長のお考えを伺いたいと思いますので、よろしくお願いします。
  市長と教育長のお答えをいただきまして、終わりといたします。よろしくお願いいたします。

◎市長(根本崇)

 EM菌の関係なのですが、実は答弁をつくっているときにもうちょっと前向きな答弁できないかなということも考えながらやってみたのですが、実をいうと一番難しいのは、野田の地形からいいますといずれかで最終的には利根川と江戸川に水が落ちてしまうという形になるわけございまして、国土交通省の方が公共用水域について余り前向きでないという形の中でいきますと、そこで私どもの方がその上流部で対応してしまうということがひとつ気にかかるという点が1点。

  それから、もう一つは、実はこれは余り申し上げにくい話なのですが、実をいいますと福田の森で、皆さん方もごらんになっていただいたと思います。オープンのときにタナゴを放しました。あわせて、タノゴがそこで増殖できるようにということで貝も放流いたしました。後で大変な問題になりまして、大変おしかりを受けました。これは、生息地が違うものを持ってきたのだということで、結果としては全部撤去という形で、網を引かせていただいて、中にある貝も全部取ったということをやっております。自然保護をおっしゃっている皆様方がどういう反応をするかということをよく考えないでやりますと、我々行政がやりますとそんなところになってきてしまうと。実は、タナゴも行政サイドでないところで野田市内のある池に放しているということもあるのでございますけれども、それは問題にならないのですけれども、行政がかかわってくると途端にそういう問題として大問題にされて、後で全部取り除かなくてはいけないという形が出てきてしまう、こんなことがあるものですから、実をいいますと少し慎重にならざるを得ないということで、先ほどの答弁でやれるところがあるかどうかの話を少し詰めなければいかぬと、こんな答弁をさせていただいたわけでございまして、我々としてもEM菌で大変な努力をされている方がおられるということ、特に関宿の方の北の方で酪農やっておるところの周辺でそういう取り組みを一生懸命個人レベルでやっておられるという方の点についてもお聞きもしておるのでございますけれども、そんなことで行政がかかわってくるというのが非常に難しいと、そんな点があるのだということで先ほどの答弁にとどめさせていただいたということでございます。
  以上でございます。

  • 最終更新:2014-05-31 05:03:51

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