鈴鹿市

鈴鹿市議会とEM

平成12年 6月定例会
市長(加藤栄君)

 鈴鹿川に限らず,各家庭からの雑排水が河川の汚濁に大きく影響していることから,公共下水道の普及促進をはじめといたしまして,農業集落排水の整備,並びに合併処理浄化槽の普及などによりまして,今後,ますます河川の水質浄化が図られていくものと考えております。
 次に,通告のございました河川の浄化に関連しまして,2点目の,有用微生物群を活用して,浪瀬川流域の環境浄化対策を試してはどうかとのご質問にお答えを申し上げます。
 文献等を見ますと,EMとは,日本語で有用微生物群と訳されております。英語の頭文字を取った略語でございまして,自然の中に存在する光合成細菌,乳酸菌,酵母菌といった,環境や人の役に立つ微生物を組み合わせたものでございまして,沖縄で開発研究されたと伺っております。
 EMの働きを一言で言いますと,抗酸化作用ということでありまして,酸化を防ぐ作用を持った微生物群で,物を酸化させない,物を腐らせないといった抗酸化物質をつくり出すとともに,有害微生物を抑える働きを持っております。これを利用いたしまして,田畑の土の環境をよくしたり,コンクリートの老朽化を防いだり,生ごみを醗酵させて質のよい有機肥料にしたり,活性酸素の働きを抑えるといった効能がございます。いろいろな面で効果が出ているようであります。
 特に脱臭効果といった面からも注目を浴びているようでございまして,畜産農家におきまして,EM菌を混入させた飼料で育成した豚のふん尿のにおいが消えたとか,畜舎内にEM液をまくと,においがしなくなる上に,牛や豚など,家畜の健康状態もよくなり,優良で健全な畜産業を営めるとの報告も文献で紹介をされていることは承知をいたしておるのであります。
 本市におきましても,あくまでも個人の段階ではございますが,畜産関係者の中には,試行的に有用微生物群を脱臭剤として利用をし,平成11年11月より施行されております「家畜排泄物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律」に対応すべく,臭気改善の一つの方策として活用し始めているとのことでございます。
 農業や畜産関係に対しましての効果をはじめといたしまして,生ごみの処理や,トイレ,雑排水などの生活排水に対する効果など,さまざまな活用方法が紹介をされております。もちろん効果効能などメリットに着目すべきではありますが,EMは微生物であることから,生き物であり,また,幾つかの種類もございまして,その活用方法や利用の実態等を正しく理解する必要があると考えておるのであります。今後,時間をかけまして,文献や報告書等の資料をもとにしまして,EMに対する調査研究をしてまいりたいと存じておりますので,ご理解を賜りますように,よろしくお願いを申し上げます。

伊藤壽一君

 そこで,私は,河川の汚れや,それに伴う悪臭対策として,先ほど市長が先におっしゃられましたですが,EMによる環境浄化策を提案したいと思います。
 EMについては,何年か前に先輩議員が質問されたようなことを聞いておりますが,ちょっと市長の答弁とダブるかもわかりませんが,もう一つ詳しくいきたいと思います。琉球大学の比嘉教授によりますと,EMとは,「エフェクティブ・マイクロオーガニズムスの略語で,日本語では有用微生物群と呼んでいます。無用ではなく,有用な微生物の集団のことです。自然界から有用な微生物を多数集め,共存状態にした液状のものが,すなわちEMです。例えば光合成細菌,酵母菌,乳酸菌,麹菌などで,これらを集めたEMが土の中で増殖すると,抗酸化物質のレベルが高くなるため,エネルギーの立体的な集約化,すなわち蘇生の構造となり,土中の空気や水も浄化され,植物が生き生きとしてきます。また,これら蘇生型の微生物のつくり出す分泌物の中には,アミノ酸や有機酸,多糖類,ビタミンなどの動植物の栄養になるものがたくさん含まれています。そのため,EMを農業に応用しますと,農薬や化学肥料を使わずに,それを使った以上の成果が得られるようになるのです。また,畜産農家の悪臭と汚水の垂れ流しによる環境汚染も,EM希釈液を家畜に飲ませたり,畜舎に散布するだけで簡単に解決します。EMを流
しやトイレ,ふろ場の排水口に流すと,管の内部にこびりついた汚れを分解し,きれいにしてくれる上に,嫌なにおいもなくなります。その上,家庭用排水として,下水道に入った汚水にはEMが含まれていますので,結果的には下水道もきれいになり,河川の汚れを浄化するのにも役立ちます」と言っています。
 私も,沖縄でのEMサミットに高橋議員とともに参加したり,また,5月末には岐阜県大野郡丹生川村の肉牛の畜産農家を視察してきましたが,あの牛の排せつ物のにおいも全くせず,牛も健康体になり,いい肉質が得られ,飼育する人間も健康になり,牛ふん堆肥もよく売れているという,いいことづくめの現状をつぶさに見てまいりました。ほかにも,岐阜県可児市,沖縄県具志川市,香川県高松市,奈良市や,世界各国でもEMを採用して,あらゆる面で成功をおさめています。
 EMの説明が長くなりましたが,私が提案したいのは,当市の一部地域に当たるこの浪瀬川流域の団地や中小企業,一般農家,畜産農家等々のご協力を得て,このEMを使った環境浄化の対策を行政の指導,援助のもとに,あのコミュニティバスのように,試行的に実施してはどうかと考えます。浪瀬川を特定する理由は,汚染の現状もさることながら,先ほど市長がおっしゃられました,他市町村とは交わっていない,そういう流域でありますし,短い流域に多種の業種が点在していて,それぞれの事業所等がEMで改善されてきた場合に,浪瀬川の汚染の程度がどう変わっていくかが,判断しやすい環境にあるからであります。いっときには無理かもしれませんが,徐々に拡大し,河川の流域の環境浄化を進めてほしいと思います。もちろんEMについての調査研究を十分することが先決ではありますが,試行的実施に向けての取り組みを前向きに検討していただきたいと思いますが,いかがでしょうか。

平成13年 6月定例会
大西克美君
 次に,海を美しくするための河川のEM菌浄化についてでございます。EM菌は,皆様方御存じのように,エフェクティブ・マイクロオーガニズムの略で,有用微生物群のことでございます。沖縄の琉球大学の比嘉教授の開発によるもので,近年特に脚光を浴び,近郊都道府県でも成果が上げられていると聞き及んでおります。環境対策の一環で河川の水質浄化によいと思われますが,鈴鹿市の取り組みについて伺いたいと思います。 次に,財政改革に基づく維持管理についてお尋ねをいたします。

市長(加藤栄君)
 続きまして,2番目の海を美しくするための河川のEM浄化についてのご質問にご答弁を申し上げます。
 平成12年6月定例会におきまして,伊藤議員より同様のご質問をいただいており,答弁の重複する部分もあるかと存じますが,ご了承を賜りますようお願いを申し上げます。 まず,EM菌は,有用微生物群と訳されておりまして,自然の中に存在する光合成細菌,乳酸菌,酵母菌といった,環境や人の役に立つ微生物を組み合わせたものでございまして,おっしゃったように,沖縄で開発研究がなされたと,そのように伺っております。
 酸化を防ぐ作用を持った微生物群で,酸化させない,腐らせないといった抗酸化物質をつくり出すとともに,有害微生物を抑える働きを持っております。これを利用して田畑の土の環境をよくしたり,コンクリートの劣化を防いだり,生ごみを発酵させて,質のよい有機肥料にしたり,いろいろな面で効果が出ていると紹介もされておりますことは存じております。
 また,脱臭効果といった面でも注目されているようで,畜産農家などにおきまして,EM菌を混入させた希釈液を畜舎内にまいて,ふん尿のにおいを消すのに活用されたり,EM菌を入れた飼料でふん尿自体のにおいがしなくなったとの報告なども文献等で紹介されているようであります。
 さて,環境に対する関心が高まる中で,県内外におきましても,あちらこちらでEM菌をはじめとします微生物を用いた河川の水質浄化や生ごみの堆肥化など環境保全の取り組みが行われております。三重県におきましては,本年度より県の科学技術の研究施設におきまして,EM菌などの微生物を使って実証実験し,汚泥の分解や水質の改善等に関する試験研究を行って環境浄化に及ぼす効果について検証していく計画がございます。また,四日市市におきましても,阿瀬知川をはじめとして幾つかの河川にてEM菌を使っての水質浄化にボランティア団体が取り組んでいるとのお話も伺っております。
 本市におきましては,市民団体のボランティア活動として,悪臭がひどく,汚れの目立つ大池二丁目と住吉一丁目の境を流れる新川におきまして,実験的にEM菌を使っての浄化に取り組み始めていただいているところでございます。その効能効果等について大きな期待を持って経過を観察してまいりたいと,そのように考えております。
 河川の浄化は,海洋汚染の問題解決に大きなウエートを占めているところであります。ただ,河川の汚濁も,工場や事業所といった水質汚濁防止法上の特定事業場だけの問題ではなしに,家庭からの生活雑排水の河川への流入による汚染が深刻な問題となっているのも事実でございます。しかし,近年,環境に対する関心も高まり,法律による規制もさることながら,下水道事業の普及や啓蒙啓発等による水質浄化への地道な取り組みにより,魚が戻ってきたり,ホタルが飛び交うところも少しずつではありますが,見られるようになってまいっておるのであります。
 先ほども申し上げましたが,三重県では,県議会での質問に対しまして,知事が答弁されておりますように,専門の研究機関におきまして,今後,EM菌について研究実験を進めて,全庁的なプロジェクト体制のもとに,環境浄化に及ぼす効果について検証されていくようであります。
 本市におきましては,EM菌について独自で研究することはなかなか困難でありますことから,県や既に取り組んでおられる他の自治体,または専門家などから情報を収集し,動向を見定めた上で,市民団体等の協力を得ながら,EM菌をはじめとした有用微生物群の活用に取り組んでまいりたいと,そのように存じますので,ご理解を賜りますようにお願いをいたします。

平成13年 9月定例会
まず,環境問題,EMによる河川浄化についてお尋ねいたします。EMにつきましては,昨年6月伊藤議員,本年6月大西議員が質問しておりますが,重複する点があるかと思いますが,私もEMについて少しお話をさせていただきます。
 近年,注目される環境問題,地球温暖化,オゾン層の破壊,酸性雨と,地球が今,危機的な状況にあります。解決には多方面からの取り組みが必要でありますが,生活者の立場から取り組めるものとして,私たち一人一人が生活排水やごみなどの身近なところから環境問題を考えていくことが,最も大切だと思います。
 中でも,EMによる河川浄化が注目を集めています。EMとは,有用微生物群という意味の造語で,自然の中に存在する光合成細菌,乳酸菌,酵母菌など,環境や人の役に立つ微生物を組み合わせたものです。
 お隣の四日市市では,市民団体が市の中心部を流れる阿瀬知川にEMを投入してから,半年が経過。ヘドロで埋もれていた約40年前に撤去された橋脚跡が見えるようになった。EMを投入する前の河口域にはヘドロが大量に堆積し,干潮時には外気に触れて大変な悪臭を放ち,周辺住民の悩みの種だったそうです。市では,何年かおきにヘドロのしゅんせつなど多額の経費をかけてもヘドロも減らず,悪臭も一向に解決されませんでした。ところが,EM投入5カ月でヘドロが減り,悪臭もなくなり,住民が大変喜んでいるとの新聞報道がされました。
 本市におきましても,住吉,大池を流れる新川が,毎年,特に夏になると川の悪臭がひどく,窓もあけられないので何とかしてほしいとの相談を受け,公明党市議団として,ボランティアグループの「環境わさびの会」の協力を得て,新川の浄化に取り組むことにし,EM研究機構や四日市ボランティアの代表の方に来ていただき説明会を開き,6月4日よりスタートいたしました。行政の河川課や生活環境課にも相談し,経過を見ていただきながら,また,EM投入前の水質検査も行い,現状も写真等で確認してから取り組みを開始いたしました。
 ペットボトルに,家庭で毎日出る米のとぎ汁にEMと糖蜜を入れて発酵させたEM発酵液をつくり,EM研究機構の指示,協力をいただきながら,6月4日1時半より150リットルのEMを投入開始。参加・協力してくれるボランティアの人たちも最初は少なかったのですが,日本のあちこちで河川に投入するだけで悪臭が消えた,汚泥がなくなった,水質改善され,魚,貝,鳥が戻ってきたなどの声を聞き,自分の住んでいる川もきれいにしたいと,回を増すごとにふえてきました。
 6月より月2回,600リットルから700リットルのEM発酵液を投入してきた結果,トンボがふえ,蛍が飛び,蚊が減り,悪臭も消え,きれいな水辺にしか姿を見せないカワセミまで飛んできたのです。ボランティアの人たちや地元自治会の方たちも,それはもう大変な驚きと喜びようで,さらに,一番水がよどんで,全く流れなかったところが,砂地が見え,何とフナが何千匹も黒く群れをつくって遡上してきました。一度,皆さん,視察してください。
 このように,私たちの家庭からほぼ毎日流れるお米のとぎ汁が,海や川にとって深刻な汚染源になっています。それを逆に,浄化のもととするEMの活用は,もう見ているだけではもったいないと思います。鈴鹿市しあわせ環境基本計画の中で,水をきれいにして,暮らしの環境をよくするとあります。EMによる河川浄化を,いよいよ実施するときではないかと考えます。多くの市民の方にEMを利用していただいて河川浄化をするためには,EMを培養する機械が必要です。そこで,市の今後の取り組みについてお伺いいたします。また,EMを培養する機械の導入活用についてお伺いいたします。
 EMを多くの方に利用していただくためには,EM拡大活性液を製造する装置を利用して,その培養タンクに水を入れ,EMの原液と糖蜜を各2リットル入れます。5日から10日間熟成させると,良質の拡大活性液200リットルができるというものです。設置場所につきましては,多くの市民の方が利用できる場所,例えば公民館,出張所,授産施設等を利用して,少なくとも鈴鹿市の全世帯1割の人が取り組むことができれば,河川は間違いなくきれいになると確信いたします。このEM拡大装置の導入を検討していただきたいと思いますが,いかがでしょうか。
 私も沖縄県具志川市に視察に行ってまいりました。具志川市では,農業環境,健康等の課題も解決できる有用な方法として,EMをまちづくりに活用しています。市立図書館では,建設後8年を経ても,余剰汚泥の抜き取りの必要がないほか,水質源の乏しい沖縄では,ほぼ完全な水のリサイクルに成功しています。年間120万円を計上していた水道料金が,何と年間6万円で済むようになったそうです。また,ほかにも各所でEMを,市を挙げて取り組んでいることを,この目で見てまいりました。
 このように,EMは取り扱いも簡単で,安全,財政負担も少なく,EMの抗酸化作用によってコンクリートの腐敗を抑えたり,EMを土に定着させたり,幅広く利用できます。
 それから,もう一つ大切なことですが,具志川市はEMによるまちづくり推進プロジェクトチームを立ち上げ,産業・市民班,環境・福祉班,教育班,広報班の各分野へ4つの班を設置し,各班8名の体制で,リーダーを中心に市職員43名のメンバーが兼務で,環境に優しい,いやしのまちづくり業務に取り組んでいます。EMの応用範囲の広さを考えると,今後,本市の全庁挙げてのプロジェクトチームを立ち上げることが必要になってくると思いますが,この点いかがでしょうか。

 EMにつきましては,過去に伊藤議員,大西議員より一般質問をいただきました際に,ご答弁をさせていただいておりますので,詳細につきましては省略させていただきますが,一口で言えば,EMとは,酸化を防ぐ作用を持った有用微生物群でありまして,いろいろな効果や効能があり,各方面から注目をされている,そういうことは存じております。
 三重県の科学技術の研究施設におきましては,EMなどの微生物を使い,汚泥の分解や水質の改善等に関して試験研究を行いまして,環境浄化に及ぼす効果について検証を続けております。また,四日市市におきましては,阿瀬知川を初めとして,幾つかの河川で,EMを使っての水質浄化に,ボランティアの団体の方々が取り組んでみえるようであります。
 本市におきましても,ボランティアの方々により市内の一部地域の河川において,以前より悪臭がひどく,汚れも目立つといったことから,試験的にEMを使って河川浄化に取り組んでいただいております。私どもも大きな期待を持っておりまして,定期的に職員が現地に出向いて,経過を観察してまいりましたが,実際に,においはなくなり,川の汚れ自体も解消して,眺めた限りきれいな状態になっていることを確認いたしております。
 さて,河川の汚濁につきましては,議員もご指摘のとおり,各家庭からの生活雑排水の河川への流入による汚染が深刻な問題となっているのが実情でございます。本市におきましては,第4次鈴鹿市総合計画の中で「安全と利便性を備えた快適で魅力的なまちづくり」を大きな基本目標として掲げてまいりまして,快適な生活基盤の整備に取り組んでいるところでございます。
 その計画の中でも明記をされておりますとおり,公共下水道事業と農業集落排水事業の推進,そして合併処理浄化槽の普及促進という3つの事業によりまして,地域の実情に合わせた適正な生活排水の処理を推進するための計画に基づき,今後も生活排水対策を進めていく所存でございます。この計画に基づき,生活排水対策を完了することができましたら,河川に流れ込む家庭からの生活雑排水はなくなり,河川の汚染に関しましては必ず解決の方法に向かうものと,このように考えます。
 しかしながら,今後,それぞれの事業を推進していくに当たりまして,長期の歳月と多額の資金を要するため,今,直面をいたしております問題の解決に向けた取り組みが急務であるということは,認識いたしております。
 一方,環境に対する世間一般の関心も年々高まりつつあります。法律による規制もさることながら,下水道事業及び集落排水事業の普及や水質の浄化に向けた啓発などの地道な取り組みによって,市内の河川においても魚が戻ってきたり,ホタルが飛び交うところも少しずつではありますが,見受けられるようになってまいりました。
 EMの効果,効能につきましては,他市でのEM使ったいろいろな取り組みの結果から,河川の浄化を初め,多くの方面での効果,効能が認められた旨の報告や,三重県等で行われておりますEMの調査研究の成果も,今後,参考にさせていただきたいと思っておるのであります。
 ご質問のEMを培養するための機械の導入,活用につきましては,試験的に培養機を購入いたしまして,今後,どこにその機械を置くのか,どのような内容,方法で市民に周知をさせていただくか,また,配布するのか,販売するのかといったことを検討してまいりたいと考えております。
 また,全庁挙げてプロジェクトチームを立ち上げてはと,具志川市の例を挙げてご質問いただきましたが,田畑の土壌改良,コンクリート等の防腐及び脱臭効果といった面でEMの多岐にわたる効果が認められておりますので,本市といたしましても,活用のための調査・研究を実施してまいりたいと考えております。ご理解を賜りますように,またよろしくご指導もいただきたいと存じます。

平成13年 12月定例会
市民部長(團野隆治君)
 それぞれの団体や企業におきましては,目的や規模の相違はあるにせよ,各方面でボランティア活動を展開しているところでございます。特に,清掃や環境といった方面では,海岸の清掃作業や植栽事業,また花づくりや花壇づくり,あるいは有用微生物群を用いた河川の浄化など,あらゆる方面での活動が行われてきているところでございます。
 昨年度に策定いたしました鈴鹿市しあわせ環境基本計画にも,施策の中に,三者協働による取り組みの必要性や,市民レベルでの自主的な活動の支援,そして環境市民ネットワークの構築など,環境に関連する施策を進める上でグラウンドワークやパートナーシップといった言葉がキーワードとなる,いわゆる協働の理念で取り組んでいくことの重要性がうたわれておりますことから,これらの具体的な施策の内容の実現に取りかかっているところでございます。
 市民の方々の環境に対する意識は,年々高まりを見せておりまして,その高揚とともに多様性が求められてきておるところでございます。
 そこで,市民の方々に対して環境全般に関することはもちろんのこと,市民ネットワークの構築に関する意識調査を実施して,今後,環境の保全形成に関して,どういった活動形態や活動内容が求められていくのかといったものを広く意見を聴取したいと考えております。
 また,彦坂議員よりご提案いただきましたアダプトプログラムに関しましても,グラウンドワークの手法の1つであると考えます。そこで,私どもが把握いたしております全国55カ所の先進地の事例を参考に,そのうちの幾つかの自治体に視察に出向きまして,それぞれどのような取り組みを実施しているかを調べまして,その中で,本市で具体的に取り入れられるものがありましたならば,できるものから積極的に取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。
 例えば,事例といたしまして,しあわせ環境基本計画の実施計画が,現在,取り組まれておりますが,5年スパンで,今,考えておるところでございます。事例といたしましては,平成7年度より,商工団体が毎年,卒業の時期に,白子周辺で松林の復元のための活動をしてもらっている事例だとか,自然公園内の貴重な自然環境が残された地域においてのフィールドマナーの向上ということで,自然公園のマナー向上の啓発推進事業だとか,それから,三重県漁業協同組合連合会において,漁業を守るために源流の山林に植樹をする活動,漁師さんがそういう活動をしたいということで,魚をふやすために山に木を植える活動だとか,それからEM菌を活用することによって,それぞれの排水をきれいにしてく活動だとか,そして河川美化の推進,河川をきれいにしていくための取り組みというふうなことも考えておりますし,例えば,方向性は変わりますが,歴史的な考古学資源の活用ということでの,いわゆる市民の活動を進めていくといった多くの事例も取り組んでおりますし,議員ご存じのクリーンシティSUZUKAについても同じような考え方でございます。そのほか,毎年ご協力いただいております若松海岸通りの美化
ボランティア推進委員会なども,非常にご協力いただいているということでございます。


平成14年 3月定例会
市長(加藤栄君)
 EMを使った環境の浄化につきましては,以前も定例会におきまして,他の議員からご質問をいただいておりますので,重複する部分もあろうかと存じますが,ご了承を賜りたいと存じます。
 さて,EMにつきましては,詳しい説明は省かさせていただきますが,酸化を防ぐ作用を持った有用微生物群でありまして,いろいろな効果や効能があり,多様な用途で使われているようでございます。三重県におきましても,EMなどの微生物を使った汚泥の分解や水質の改善などに関して試験研究を行っているようでございます。また,四日市市の阿瀬知川を初め,県内の幾つかの河川で水質浄化にボランティア団体が取り組んでおられます。自治体におきましては,志摩町がEMの増殖装置の機械を購入して,海の水質浄化を図り,漁業の活性化につなげようとしている積極的な事例もございます。
 本市におきましても,市民ボランティアの方々により,一部地域の河川におきまして,昨年より,試験的にEMを使った河川浄化に取り組んでいただいております。その成果につきましては,職員が出向いて,定期的に観察を行っている限りでは,においもなくなり,川の汚れ自体も解消して,見た目からもきれいな状態になっている旨の報告を受けております。
 そこで,本市では,来年度にEMを培養する機械,これを百倍利器と申しますが,この機械を試験的に購入することにいたしました。今後,どこに設置するのか,また,どういった方法で市民の方々に周知をするのか,また,どのような形で配布,あるいは販売をしていくのかといったことを検討してまいりたいと存じます。
 いずれにいたしましても,三重県でのEMに対する調査研究の成果等を参考にしたいと考えておりますが,まずは,第一歩といたしまして,このEMの培養機を試験導入いたしまして,市民の多くの方に積極的に活用していただきますよう啓発に努めてまいりたいと考えております。
 今のところ市民ボランティアの活動が中心ではございますが,河川の水質浄化への取り組みを初めとして,一部,畜産農家の方において脱臭効果の面から排せつ物へ散布を行っており,それぞれの分野での取り組みが,少しずつとはいえ,広がりを見せつつあります。当面は,関係します部局での調査研究を引き続き行っていく所存でございます。ご理解を賜りますようよろしくお願いを申し上げます。


平成14年 9月定例会
市長(加藤栄君)
 2点目の,悪臭への対策としてどんな施策があり,実施しているのか,についてでございますが,畜産農家と耕種農家が連携して組合を組織し実施しております畜産環境施設整備事業がございます。
 この事業は,ふん尿の野積みなどによる環境汚染の防止と,家畜排せつ物からの良質な堆肥づくり,堆肥還元を目的に行うものでございます。ふん尿の乾燥・堆肥化処理施設の整備やふん尿処理に使用する機械施設の整備に対しまして,畜産農家等を支援をするため,市費単独事業として継続的に実施しておりまして,事業費の10分の2を補助いたしております。平成13年度には,ふん尿の堆肥化施設1カ所,機械施設3カ所を対象に補助をしております。
 また,継続的ではございませんが,県費単独補助事業として,家畜ふん尿リサイクル推進事業も実施しております。市費単独事業と同じく,ふん尿の堆肥化処理施設やふん尿処理に使用する機械施設の整備に対しての支援事業でございまして,県が10分の3,市が10分の1を補助しております。平成13年度は,ふん尿の堆肥化処理施設1カ所を補助いたしております。
 このほか,畜産農家の臭気対策の一環として,畜産臭気改善モデル事業を,鈴鹿市酪農農業協同組合や鈴鹿市養鶏協議会等を通して,補助事業として実施しております。EM,いわゆる有用微生物群の畜舎及び周辺への散布,また,EMの飼料への配合など実証を行い,普及推進を図っております。
 次に,3点目の,その結果と今後の対策についてでございますが,畜産農家の環境汚染に対する意識はかなり高く,周辺地域に及ぼす影響を考え鋭意努力をされておりますが,畜産経営の現状は,かなり厳しい状況にございますので,環境対策への設備投資は,負担も大きく,なかなか進まないのが現実でございます。
 しかしながら,徐々にではございますが,ふん尿の堆肥化施設や機械施設の整備が行われまして,実施地域では,ふん尿の野積みや素掘りが解消され,悪臭も減少していると,そのように聞いております。
 また,畜産臭気改善モデル事業によるEM散布,EMの飼料への配合につきましても,実証した農家からは,悪臭の減少や家畜の飼料消化・吸収がよくなったことなども報告がされておるのであります。
 今後も,畜産環境施設整備事業や畜産臭気改善モデル事業を継続的に実施をしていきたいと存じます。
 4点目のEMを利用した補助対策制度及び指導援助体制についてでございますが,EMにつきましては,過去に議員から質問をいただいておりまして,河川や池の水質浄化,下水の悪臭解消など各地で実証されている効果につきましては認識をいたしております。
 また,畜産農家におきましても,畜舎周辺へのEMの散布,EMの飼料への配合など臭気対策に効果があることは,認識をされておるのであります。一部ではありますが,脱臭効果の面から排せつ物へ散布を行っており,少しずつとはいえ広がりを見せております。
 こうしたことからEMの利用につきましては,鈴鹿市酪農農業協同組合や鈴鹿市養鶏協議会等にも働きかけるとともに,畜産臭気改善モデル事業の推進を図るためにもその支援を検討してまいります。どうぞ,そのように考えておりますので,ご理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます。


平成15年 3月定例会
伊藤壽一君
 これは対策の一例ですが,先ほど市長がおっしゃいました成長抑制剤みたいなもんなんですけれども,東大阪市の長瀬川で,毎年,ユスリカが大量発生するということで,土地改良区や防疫事務所による薬剤散布とか,川の清掃,しゅんせつ作業,そういうものを行っておりましたけど,なかなか余り効果がなく,状況は年々悪化していたという,そういう状態であったと聞いております。
 そこで,専門業者に依頼して,平成14年5月に,まずユスリカ類生息調査を行い,その結果を踏まえて,6月に生物の影響の少ないユスリカの成長阻害剤というのを投入して,7月に効果判定をしたところ,ユスリカの成虫,幼虫類が大幅に減少したとのことであります。ほかの生物への影響も見られず,住民からの苦情や陳情も減少して,9月ごろには皆無となったという結果を聞いております。
 こういうユスリカの被害は,石垣池公園について,高橋議員も森議員も数多くの人から苦情を聞いております。大量発生と悪臭についての苦情を聞いております。石垣池と,その下水路のような川とは一緒にはできないとは思います。先ほどおっしゃいましたように,後ろで,下の方で田んぼに使っているということですので,一緒にはいかないと思いますが,このような実施成功例も参考にしていただいて,また,私どもがいつも言っております,EM(有用微生物)などのような,そういう環境に無害で,有益なものの使用も含めて対策の道筋をつけていただきたいと思います。

平成15年 6月定例会
高橋亨君
 それは,生活環境創造圏事業の一環であります,EMを活用して,河川浄化を推進しております。生活環境課の指導のもとで,シルバー人材センターが,昨年,EM活性液を無料配布を開始いたしました。このことにより,個人やボランティア,学校,自治会など,一層活発に取り組んでもらうようになりました。小さな経費で最大の効果とはこのことではないかと思いますが,悪臭が消え,水質が改善されたことは大変うれしいことであります。河川浄化にとどまらず,御家庭の中で掃除,洗濯,側溝などに投入することにより,蚊,ダニの発生を防ぎ,家庭菜園に使っていただきますと,食べ物からEMが採取できることで,健康になります。つまり,EMという有用微生物群が生活の周りにいっぱいいる環境をつくることで,アレルギー症予防に効果があるということでございます。
 公明党会派が視察した折に,福井県の宮崎村長さんは,財政力が一番低かった村が,EMを使うことによって健康になり,全国町村会で全国一の健康村になり,財政力がトップになったということで,引っ越してきた人も健康になりますと事例を述べていただいたことは大変印象に残っております。

平成16年 3月定例会
伊藤寿一君
 次に,2点目として,河川浄化や悪臭対策のために,一昨年よりEM拡大器の設置を行い,有用微生物群EMの配布をしておりますが,その活用についてお伺いします。
 一つ目は,基本的なもので申しわけございませんが,なぜこの有用微生物群EMを活用しようとしたのか,その目的を再確認したいと思いますので,お答えをいただきたいと思います。
 二つ目は,EMの配布方法であります。現在,シルバー人材センターで毎週火曜日の午後1時から3時までの間に氏名等を登録した個人やボランティア団体に無料で配布しております。また,糖蜜は1リットル600円の有料で配布しております。この配布方法で,本来の目的に近づけるとお思いでしょうか。または,より進めた方法を考えておられるのかをお伺いいたします。
 三つ目は,EMの配布を受ける個人やボランティア団体の方々が取り組んでいるEM活用法なり,環境浄化活動の具体的な中身を掌握しているのかどうか。また,その現場へ出かけて確かめてみたことはあるのかどうか,お伺いいたします。
 四つ目は,平成14年度の7月から実施してきて,はや2年近くになろうとしているが,今どのようなことがわかったのかお尋ねします。
 五つ目は,市で採用したこのEMを,河川浄化やいろいろな悪臭対策において,どのように活用しようとしているのか。将来の効果を想定した上での計画を持っているのか,お伺いいたします。
 六つ目は,EM活性液をつくる拡大器は現在1台でありますが,この1台で足りているのか。現状と今後啓発を進めていく上で,1台で十分と思っているのかどうかをお伺いいたします。
 次に,3点目は,畜産による悪臭対策についてであります。この点は,平成11年6月の議会で,私が議員になって初めての一般質問でも取り上げさせていただき,その後も何度か訴えてきた問題であります。しかし,あれから5年になろうとしておりますが,私の周りでは改善された様子が感じられません。当時の加藤市長は「機器による測定と人間の嗅覚を利用した測定方法で実施し,すべて規制値以下である」との答弁でしたが,私にはその検査をされた方の鼻はどんな鼻だったのか,いまだに不思議でなりません。ある一瞬の数値と,現実とは大きな違いがあることを認めようとしませんでした。悪臭被害を感じているある住民の方は,「一遍私のうちに泊まってみてくれ」と私に訴えておられました。私は「泊まらせてもらわんでも,自分の家でいやというほど体験させてもらってます」と答えましたが,私は今,「川岸市長,私の家に一晩お泊まりください」と言いたいところでございます。何度か質問しておりますので詳細は省きますが,とにかく臭気対策について,もっと強力に真剣に畜産農家の支援をしていただきたい。なぜ農家との協力体制が,がしっとかみ合わないのか,なぜ皆が進んで取り組めないのかを考えま
すと,まずは費用的なところが第一でしょう。第二に,対策方法の知識収集不足だと思います。身近になってきて,そして安価で取り組める有用微生物群EMに対する認識不足だと思っております。そこでお伺いしますが,風評をうのみにせず,生活環境課,16年度からは環境部はもちろん,農林水産課,そのほか関係課も含めて,もっと勉強をしてもらうために,さらには畜産農家の皆さんや,漁業関係の皆さんを対象にしたEM講習会を,専門家を招いて開催することを提案させていただきます。この点についてお考えをお聞かせください。
 次に,4点目の環境教育についてですが,この件も平成13年3月と9月に一般質問をしております。学校の体験学習は,各校ともいろいろなテーマで取り組み,今や軌道に乗ってきているところであろうかと思います。その中で,環境についての体験学習の内容にはどのようなものがあるのかをお伺いいたします。また,体験学習については,保護者や地域の方たちと一緒に取り組んでいる内容も多いと伺っておりますが,そこで,その内容によっては,保護者や地域の皆様や先生たちの勉強会というか研修会のようなものを,そのテーマの専門家を招いて,環境教育の指導者の育成を図ることも必要ではないかと思いますが,いかがでしょうか。


平成17年 6月定例会
高橋亨君
 松くい虫の対策につきましては,専門家の研究が進められておりますが,松くい虫そのものよりも,松くい虫にかかり始めた木には,共通して言えることは,松脂が乏しいという状況がわかってまいりました。驚いたことに,水分や栄養分を運ぶ導管が1ミリ足らずのセンチュウでぎっしり詰まっており,周りの組織が壊されていることがわかってまいりました。すなわち,水を通す管を食ってしまう,このセンチュウは人間に例えるならば,血液を食うがん細胞と同じようなものであります。5日間で卵から成虫になってしまうという恐ろしいものであります。
 そこで提案でございますが,EM――いわゆる有用微生物分のことでありますが――これを散布したり,パウダー状にして根元に扱布いたしますと,かなりの効果が上がっているという事例が出てきております。この方法でやりますと,消毒の被害などもなくなるわけでございますので,EM研究家の専門家と連携をとっていただきまして,進めていただきたいと提案をするところでございます。執行部の方で収集されております情報などがありましたら,御答弁願いたいと思います。

平成17年 12月定例会
伊藤寿一君
 先月,私たち公明党の議員が四日市と津の両市で行われましたEM活用交流会というEM有用微生物分を開発した沖縄の琉球大学の比嘉教授の講演会に出席をいたしました。四日市市では,井上市長と比嘉教授の対談もありまして,井上市長みずからも,EMによる環境浄化運動に率先して取り組んでいる様子も報告されておりました。
 その中で,四日市の阿瀬知川の河口部分のヘドロがほとんど消えまして,多くの魚が戻ってきた,生物が戻ってきたという,そういう報告もありました。
 また,今回,磯津漁港が,ヘドロとか――そういう海の浄化のため,ヘドロ対策とか,そういう海の浄化のために漁協の組合員さんたちと,それからNPOの人たちが協力して,EMによる港の浄化に,本格的に取り組んでいる様子がビデオで紹介され,説明もされておりました。
 もうちょっと実に衝撃的でありましたですが,今回,津市で行われましたEM活性交流会というのに私どもがお誘いをしたんでありますが,当市の市長と助役と教育長にも参加していただきまして,EMというのが,一体どういうもんかというのを一面でしょうけれども,御理解をいただいたんではないかなというふうに思っております。
 私は,3月の代表質問で,琉球大学の比嘉教授を当市に招いて,EM講習会を開いて,EMについて市役所・農業産業界の方々,それから自治会・ボランティアの方々,そういう多くの市民に参加をしていただいて,認識を深めていただいて,この環境浄化の活動を,その輪を市民とともどもに大きく広げていっていただくことが,一番の環境対策ではないかなというふうに私は思っております。
 この環境対策について,もう一歩前へ進めていただきたいことを再度,訴えさせていただきます。それについて,もう一歩前へという,そういう点に関して,御答弁をいただきたいと思います。

平成21年 9月定例会
環境部長(高井秀基君)
 それでは,議案第62号 平成20年度鈴鹿市一般会計決算,歳出,第4款衛生費,第1項保健衛生費,第5目公害対策費の委託料及び備品購入費に関するEM活性液,培養等業務委託と,その備品購入費につきまして,御答弁を申し上げます。
 まず,EM活性液,培養等業務委託についてでございますが,有用微生物分EMにつきましては,水質改善や汚泥の除去,悪臭防止等,公共用水域の水質環境の水環境の改善に資するものとして,本市が鈴鹿市シルバー人材センターにEM活性液の培養等についての業務を委託して,環境に関する啓発,水質改善を図るべく,市民の方々に配布しているものでございます。
 平成20年度のこの委託料の決算額は178万5,162円で,EM活性液の培養等配布の業務委託に要する経費でございます。
 委託業務の中の培養の業務に関しまして,シルバー人材センター事務所横に設置してございます製造機によりまして,定期的に10回ほど濃度を測定して培養を行い,おおむね20日間で活性液を仕上げます。こうして活性液の培養作業を月2回のペースで実施して,市民やボランティア団体に配布をいたしました。
 次に,備品購入費の活性液,培養備品購入費1万5,015円につきましては,EM活性液を培養していく中で,適正な濃度をはかるために必要な計測器でございます,ペーハー検知器が故障いたしまして使用できなくなったため,新たに,この計測器を購入した経費でございます。

平成22年 3月定例会
伊藤寿一君
 私は今,小さな農地を借りて家庭菜園をしておりますが,化学肥料を一切使わず,完全無農薬で取り組み,生ごみをEM処理して堆肥化し,私なりにおいしいと思う野菜をつくっております。
 こんな体験をしますと,生ごみを捨てることが本当にもったいないと思うようになってまいりました。生ごみの資源化,堆肥化する取り組みを,もうそろそろ実現化に向け考えてもよいのではないかと思います。
 いろいろと課題や障害があることは十分承知しておりますが,それをどう超えるかを考えていただきたい。他市でも実現させ,成功しているところも数多くあるようですので,当市は,このことをどう考えているのか,実現に向けた考え方をお聞かせ願いたい。

平成22年 9月定例会
伊藤寿一君
それでは,2点目のEMの配布について,質問をさせていただきます。
 現在,シルバー人材センターにおいて,有用微生物群のEMの配布を行っております。月に2回ある配布日には,多くの市民や環境ボランティアの人たちがEMの活性液を受け取りに来ております。EMを受け取り,その後,それぞれの地元へ戻り,その活性液をそのまま薄めたり,米のとぎ汁で拡大して畑にまいたり,近隣の汚れた下水路,川に流していただいて,環境浄化の活動を展開していただいております。
 そこで,現在の,このEMの配布状況はどうなのか,配布開始当初からの経緯と推移をお教え願いたいと。
 配布量はふえたのか,減ったのか,活用する個人団体はふえたのか,減ったのか,個人,団体当たりの配布量と配布回数はふえたのか,減ったのか,そういったところをお伺いしたいと思います。

環境部長(長田孝雄君)
 それでは,私から,伊藤寿一議員の2番目のEMの配布について,御答弁申し上げます。
 EMは,議員御存じのとおり,1982年に,琉球大学の比嘉教授が,農業分野で土壌を改良するために開発した乳酸菌や酵母菌,光合成細菌などの安全で有用な微生物の複合体で,このEMを培養した活性液は農業,畜産,水産,水質浄化など,さまざまな分野で活用されています。
 まず,1点目の配布事業の現況及び経過についてでございますが,本市におきましては,平成14年6月に,EM活性液培養機器を購入し,翌7月より,EM活性液の無料配布を開始いたしました。
 配布件数及び配布量の増加に伴いまして,平成19年度に,培養機器を1基追加しております。
 なお,EM活性液の培養,予約,配布につきましては,シルバー人材センターに委託して実施しております。
 配布量といたしましては,個人の方には,1世帯につき,月2リットル以内,公共用水域の環境浄化に取り組んでいただいておりますボランティア団体の方には,月10リットル以内を配布しております。
 個人の方につきましては,事前に電話,またはファクスで御予約をいただき,その予約量を確保する分のEM活性液の製造を行い,配布日にお渡ししております。
 配布実績の過去7年間の推移を申し上げますと,平成15年度が1,671件で配布量は7,569リットル,平成16年度が1,820件で配布量は8,093リットル,平成17年度が2,529件で配布量は8,793リットル,平成18年度が3,211件で配布量は9,757リットル,平成19年度が3,264件で配布量は1万339リットル,平成20年度が3,595件で配布量は1万93リットル,平成21年度が3,316件で配布量は8,570リットルとなっております。
 平成21年度は,配布件数及び配布量は減少しておりますが,平成22年度は7月末現在で,前年度より配布件数及び配布量とも10%以上増加しております。
 また,環境政策課にボランティア登録をしていただいている団体は,当初,12団体であったのが,現在は30団体となっており,そのうち20団体前後に毎月配布しておりますので,よろしくお願い申し上げます。
環境部次長(伊藤宗宏君)
 それでは,再度の御質問に,御答弁申し上げます。
 EM配布を障害者団体等に委託できないかということでございますが,現在,シルバー人材センターに委託しております業務は,電話やファクスによる予約の受付,EM活性液の培養,容器持参で取りに見える方への配布の各作業でございます。
 配布場所も市役所に近く,大変わかりやすいことから,運営上の問題は特にございませんが,今後,新たな維持管理費や設備投資を伴わず,位置的な問題もなく,現状のサービスが可能であれば,また,現在より安価で委託できるのであれば,シルバー人材センター以外の団体でも,特に問題はないというふうに考えておりますので,御理解をいただきますよう,よろしくお願い申し上げます。

中西大輔君
 その中で,特定のことになってしまいますが,市民活動の動きとしては,私も,それは否定するものではありませんし,意味のあることとは思いますが,EM菌の関係のお金のほうで,投入補助金で,配布事業費のほうで113万7,696円,消防費のほうなんですけども,災害対策費として,白子の漁協のほうに200万円設置したものに対しての補助が出ているということから考えますと,やはり一定の,この効果というふうな部分は認めますし,市民の活動というふうなレベルでも認めるところはありますが,やはりそこのところに,科学的な裏づけというのをやはりきちっと入れていただいて上で,この支出については,考えていただきたい。
 というのは,この一つの考え方に対してだけ,補助金を多額に支給するのではなく,これからいろいろな環境対策,環境問題に対する取り組みについては,さまざまな取り組みが出てくると思います。それについてお金を回していくためには,やはりこの厳しい経済情勢の中,精査をして取り組んでいく,また,実験的に取り組むことも必要と思いますので,この公費支給ということを考える上では,そのあたりの精査を行っていただきたいと思います。

平成23年 9月定例会
中西大輔君
 三つ目につきましては,まず議案書167ページ,何度かお聞きしていることにもなりますが,歳出,第4款衛生費,第1項保健衛生費,第4目環境衛生費中,EM配布事業費及び,261ページ,第9款消防費,第1項消防費,第4目災害対策費中,EM菌投入補助金について,お聞きしたいと思います。
 それでは,まず,EM配布事業費125万5,280円について,平成22年度の利用実績,また,利用者数及び配布料,そして配布,1リットル当たりのコストがわかればお聞かせください。

環境部長(伊藤宗宏君)
 それでは,議案第52号 平成22年度鈴鹿市一般会計決算書の歳出決算書166ページ,167ページの第4款衛生費,第1項保健衛生費,第4目環境衛生費,EM配布事業についての決算額125万5,280円の内訳について,御説明申し上げます。
 消耗品については,消耗品としてEM活性液培養のための原材料EM1号と糖蜜等の購入費としまして39万6,030円,EM活性液の培養,予約の受付,月2回の配布についての業務委託料として鈴鹿市シルバー人材センターに支払った経費,94万5,650円でございます。
 次に,平成22年度の配布実績でございますが,個人,ボランティア団体を含めまして,年間で3,556件,8,727リッターの配布をしております。
 また,培養配布に要した経費,コストでございますが,決算額を年間配布量で割りますと,1リッター当たり約144円となります。
 以上でございます。

環境部次長(宮﨑一美君)
 それでは,2回目の御質問,実績からどのように事業を評価しているのかについて,お答え申し上げます。
 EM配布事業は,EM自体が洗浄や消臭に効果があるだけでなく,河川や排水路の水質浄化に役立つということに着目して,快適な地域環境を目指す環境ボランティア団体や,環境に関心のある市民の自主的な活動を支援するために取り組んでいる事業でございまして,毎月約300件の配布実績があることから,目的に沿った一定の成果を上げているものと評価いたしております。
 以上でございます。

土木部長(長田孝雄君)
 それでは,私から,御質問のEM菌投入補助金240万円について,お答え申し上げます。
 御質問のEM菌投入補助金につきましては,渚排水機場の遊水池へのEM菌投入補助金でございます。
 EM菌を投入することにより,遊水池の浄化及び地域への浄化活動の推進啓発を目的として,鈴鹿市漁業協同組合に対して補助金を交付しております。
 EM菌の投入場所は,堀切川河口左岸にございます渚排水機場の遊水池でございます。
 EM菌投入につきましては,平成18年10月より開始しており,実施内容といたしましては,1回にEM菌活性液を2,000リットルと,EMだんごを当初は約800個投入しておりましたが,現在はEMだんごを約1,400個投入しております。
 投入回数は,平成18年度につきましては,年度途中ということもあり,11回の投入でございましたが,平成19年度以降につきましては,年30回の投入を行っています。
 次に,事業の効果と評価でございますが,遊水池には5カ所の観測点を設け,池底のヘドロの堆積量の変化を年3回測定しております。その数値は,測定当初から見ますと,微増の状況で大きな変化はございません。
 したがいまして,その数値から見ますと,池底に変化はなく,効果のほどはわかりにくい状況であります。
 しかしながら,付近の方々からは,悪臭は減少していると聞き及んでおります。
 また,一部でありますが,汚泥が細菌に変わっている箇所もあります。これは,渚排水機場上流部の下水道整備が大半のエリアを平成14年から平成17年に整備し,残りのエリアにつきましては,19年に整備しておりまして,これにより,集水区域整備は完了しております。
 したがいまして,事業所及び各家庭の下水道への接続件数が増加することによりまして,汚水量は徐々に減少するものと思われます。
 これらのことから,推量しますと,下水道整備と相まって,EM菌の投入により,効果があるのではと考えておりますので御理解賜りますよう,よろしくお願いいたします。

平成25年 3月定例会
南条雄士君
 まずは,環境部所管分の環境美化衛生費のうち,EM活性液の原材料購入費と,シルバー人材センターへの培養業務等の委託料についてであります。EM活性液の河川浄化作用については,科学的根拠に乏しいというのが以前からの鈴鹿市の見解であったようですが,9月の決算審議において,福島県はEM菌は河川の汚濁源となるという見解を発表しているが,鈴鹿市はどうするのかと尋ねたところ,廃止も含めて検討するとの答弁がありました。
 しかしながら,今回の予算にも計上されているので,再度鈴鹿市の見解と計上した理由を尋ねましたが,EM菌が汚濁源になるという認識はあるが,予算は認めてほしいという答弁の一点張りでありました。全く意味がわかりません。せっかく,下水道や合併浄化槽で生活排水の水質改善に努めながら,福島県の調査では,BODやCODが浄化槽からの放流水環境基準の200から600倍になるというEM菌等の培養液を河川に投入するという矛盾に満ちた予算は認めるわけにはいかないので,これを反対理由といたします。

  • 最終更新:2014-10-25 18:43:54

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