高知県


高知県議会とEM

【 平成13年  3月 産業経済委員会-03月14日-01号 】
◆川田委員 もう一点だけ。畜産の牛の堆肥の話なんですけど、もう何年も前から池川から始まって土佐町でもどこがしたとか、それBMWとかEMとか、いろんな形でやったりしよんだけども、何か場当たり的で、いつもいつもこんな研究ばっかりという感じがするんだけども、だから今やっとるのが悪いのか。今、いろいろのをやっとるでしょう。ほんで、何を目指すかって話はどうなのか。今やっとるのが悪いからいいもんを目指すのか、低コストって書いてあるけども、そのあたりは。
◎岸本産業技術振興課長 この問題は、今おっしゃいますように、民間企業を含めましていろんな形の方法が今研究なりされていらっしゃいます。私どもが畜産試験場の方で取り組んでおりますのは、海外で使っております一般家庭ごみを堆肥化する、そういうふうな機械のプラントがございまして、それを輸入をして、それでその輸入したプラントを改造して小型の堆肥化プラントの、現在先ほどご説明させていただきました有機性廃棄物堆肥化等技術この中で現在研究をしております。

【 平成15年  2月 定例会(第271回)-03月19日-07号 】
◆ 産業経済委員長(西岡仁司君)
 また、宇佐のアサリが激減したが、市民運動でEM菌の利用が広がったのと時期が重なる。資源保護にどう取り組むかとの質疑があり、これまでのところ因果関係は確認されてないが、今後鋭意調査を行ってまいりたいとの答弁がありました。
 以上をもって、産業経済委員長報告を終わります。(拍手)

【 平成15年  3月 産業経済委員会-03月13日-01号 】
◎小川畜産課長 実態を申し上げますと、県内で年間約32万トンのふん尿、県内におります家畜家すべてから出てまいります。それを畜産農家あるいは農協あるいは自治体の堆肥センター等で堆肥化をされておりまして、年間約13万トンぐらいの堆肥ができておるんですが、実態としては、そのうち11万トン、約85%が利用されておりますけども、施設園芸農家等での利用が余り伸びてこない。畜産農家みずからが欲しい方にただで上げたり、あるいは自分くの圃場で使ったりという十分に活用にされていない状況があります。資源循環型農業の振興という観点からすれば、近くの圃場で使われればいいんですが、その中で何が課題かと申し上げましたら、やはり散布をする労力がないということと、やっぱり品質に不安があるという2つの課題がございます。利用を促進するために成分検査をするあるいは散布労力に対する助成をする、そういうことで利用促進を図っていこういうねらいでございます。
 それと、お話にありましたように、生産する前のにおいの問題、これはやはりどこでも堆肥を処理する過程でどうしてもガスが発生しますし、においがいたします。いろんな高額な脱臭装置をつけているセンターもあればEM菌であるとかBMW胞子とか、130種類の菌があるようでございますが、センター施設の管理者の責任においていろいろ取り組まれておるようではございますが、全国的な試験研究機関でやった情報によりますと、なかなかそのいろんな菌を使ってみても非常にお金がかかるということと、余りどれを比較してみても実態としては優位さが認められないというふうなことも聞いておりますが、ただ私たちはにおいの問題等解消するために、そういう情報があれば紹介の方は今までもやってきましたし、これからもしていきたいと考えております。

【 平成15年  3月 産業経済委員会-03月14日-01号 】
◆森田委員 水産振興課も絡むき、どっちかでお聞きしたいなと思っておったんですが、漁業集落環境整備事業にも絡む話ですので、漁港課の方でちょっと。宇佐のことなんですけど、実は沿岸漁業者の一部に、アサリは勘定科目やなんかに入ってないみたいですけど、事実上生活者がすごくおるわけです、アサリで生活をしゆう漁師さんが。ところが、アサリが、新聞にもありましたように、激減というか、もうほとんど全然急にいなくなったと。その背景に何があるかといったら、いわゆる市民運動の高まりで宇佐の湾内へ流れ込む川はほとんどEM菌で処理をしてやりよるんですよ。市が補助をしたりしていろいろと河川を横断的にべったりいわゆる浄化のためということですけど、富栄養分も全部殺してバクテリアで食ってしまいゆうと。結局東京湾でアサリがおれるのも結構富栄養の部分でおれる状態で、漁師が言うには、春先から稚貝はしっかりとおりよったと。漁師だとか仲買の人にいっぱい聞くんですけど、おったけど中身が全然太らずに途中で死んでしまいだしたと、去年の夏から。それの時期的な部分がEM菌の市民運動と絶対連動しちゅうと、こういうふうな推測のもとで、琉球大学の先生なんかに相談をしたら、物すごく賛同されたって、そのとおりやと。
 だけど、宇佐の水産試験場にも御相談をするけれど、因果関係はわからんというままほうられるけど、現実問題激減というか、もう宇佐に貝が全然その時期と合わせていなくなったというような話を聞くんですよ。宇佐っていうところは特に水産加工業、いわゆるカツオぶしの煮汁だとか排汁を本来は製造工程の企業、会社がやらないかんですけど、ほとんど水路とか川とかへ放りゆうと。それに狭い土地に人が7,000人ぐらい住んでますんで、それも湾内へ全部排出しゆう小さい水路とか川ですので、実際生活たまらんと思うがですよ、臭いし。だから、市民運動でそれを全部伏せ込んできた、環境が先行して。だけど漁業者のなりわいというのは、その延長線上で非常に首を絞められようという嘆きを聞きましたので、どっちがどうか、因果関係もありますし、何かそんな話は課長のところへは上がっておいでですか。
◎上岡水産振興課長 委員おっしゃられるEM菌のお話はですね、実は昨年度の水産業総合支援事業で市がやるということで、県も支援してるんですよ。時々実施を始めてから、その実行状況とか、効果はありゆうがですかといったような問い合わせはやっておりますけれども、市からは特にそういった今おっしゃられたようなアサリが云々というようなお話は全く報告がありませんので、私今初耳でございます。水産試験場の方からも我々の方へ、あるいは漁業指導所の方からも我々の耳に届いておりませんので、ちょっとこれからですけれども、鋭意調査をいたしまして、また御返事させていただきたいと思いますが。
◆森田委員 ほんならそういうことでね、僕なんか特に選挙の時期になって現場へ出ることが多くなりましたもんですから、漁業者と直接ぱっちり会うんですよ。そしたらそのまま、去年の話ですけど、随分聞きましたもんですから。それから仲買業者も含めて漁師からその稚貝の話やら大きゅうなりゆうのによう栄養とらんずつに死んでいきゆうっていう話なんかを生の声を聞いてみたら、すごく相関があるんじゃないかなと、市民運動、EM菌と。そんなに思いますので、どっちも大事な部分ですけど、ぜひまたいろんな形で支援をしてあげてください。

【 平成17年  3月 産業経済委員会-03月10日-01号 】
◆中西委員 河川浄化っちゅうの、具体的に何をやっているんですか。
◎中村環境農業課長 EM菌を使ってですね、そして浄化をしていくというふうに聞いております。
◆中西委員 土佐市でもね、土佐市が取り組んだのか、土佐市の一部の人たちが取り組んだのか、家庭排水を浄化するいうことでEMを使って、確かにその部分は家庭排水についてはきれいになったけれども、あそこのアサリが大量死したんですかね、そことの関係が問題になってて、EM菌自体は私も八、九年前から、EMを使って農業をやってる人たちに、私自身もいろいろとのめり込んでいろいろやってきましたけどね、ひとつも効果がないと、私の知ってる範囲では。日嘉先生の本文、随分読ませていただいたけれども、あの人は成功事例は幾つか出してるけれども、少なくとも高知県でそういうのが成功したっちゅうことを私の耳には入ってきておりません。それで、EMをやってた方が、その6つの今有機農業に取り組むと、新たに。こういうことでしょう。
 この学校で有機農業はいろいろな種類があって、6つの例があると、6つそれぞれ別々の有機農法でしょう。
◎中村環境農業課長 そうです、はい。

◆中西委員 御承知のようにね、空気を嫌うっていうので、嫌気性ですわね、EMはね。一方、今言われたYMなんていうのは好気性のもんで、私も本当に鹿児島まで見に行って、これはすごいなと。できた果物、果物とか米とか食べて、全く違うんですよね、ほかのところでつくった。ほんで、宿毛でもそれをもらってきて実証しました、1年かけて。で、もっとないのかという声があるんですが、残念ながらそのYMでつくった堆肥がないんですよ。これから、この高知県でもつくろうという動きが現実化してるんですけどもね。だから、そういうのは好気性で全く性質が違うもんなんですわね、同じ微生物でもね。
 それで、微生物を使って堆肥づくりやってる農業者なんかは、今一つのことを係っといたら、なかなかそれと反対のもんには入りにくいと。それは当然ですわ。自分でこれがいいと思ったらね、いくし、随分県内でもやってらっしゃる方がいっぱいいると思うし、また新聞でも何回か取り上げられたことありますわね、その微生物でいろいろやってるのがね。そういうのを幅広く、本当にこのNPO法人ができるのかなという、私は心配が非常にあるんですがね。しかも、これ今度農業技術職員含めて、何人か行くわけですわね、この学校にね。そこんところは、口約束でそりゃEMに特化しないで、土に埋めた、とりあえず6つの事例ですか、成功例を満遍なくやりますよということなんですが、その口頭だけじゃなしに、文書かなんかでそういうことは契約しないんですか、ここのNPO法人とは。
◎中村環境農業課長 覚書という形でもってですね、県とNPOさんできちっとそれの取り組みは交わしております。ただ、まだ正式なやつでなくて、案という段階で、その案自体はですね、運営協議会のもんで、それからNPOさん、それから町村さん、JAさん、県と、お互いが了承したもとに案というのをつくっております。

◆中西委員 この黒潮蘇生交流会っちゅうのが、何だか今聞いただけでは非常に理解しづらい面があってね、それで自民党の中でこの問題がいろんな情報が入ってきましてね、我々のところにもね。で、今検討中なんですが、きっちりとEMに特化しないで公平にいろんなことを実証すると。実証した上で、そこでできた作物についてはいろんな、JAも入ってるから、それはJA中心になってもいいし、公平に販売していくというふうなことをきっちりやっていただきたいなと思いますが、その点は。
◎中村環境農業課長 この覚書にもですね、公平性やですね、地域の要望、それから地域支援策、それから販売対策などについてですね、きちっと運営会議を設置して……。
◎星沢農林水産部長 読んじゃって。
◎中村環境農業課長 はい、覚書というのがございますけど、そこの公平性というのは一つの文ですけども読みますとですね、「交流会は施設運営の公正性や地域要望、地域支援策、販売対策などを協議するため、県、町村、JAなどで構成する運営協議会を設置する。協議会では運営上の課題を協議し、黒潮蘇生交流会は協議結果等について、これを尊重するものとする」というふうなくだりでございます。
◆中西委員 その運営協議会の構成メンバー等、予定人数、ちょっと言ってもらえますか。
◎中村環境農業課長 構成メンバーは、県、それから町村、町村は現状は5町村か4町村、いうのはちょっとどうなるかちょっと今のところわかりませんけども、4町村は確実であります。それから、JA、それからNPOさんというとこでございます。大体、構成メンバーそれぞれの中で担当の、班長クラスから課長の間で人選をしていきたいというふうに思ってますので、この中では10名程度になるんじゃないかというふうに思っております。
 それで、もう一個ありましてですね、これも、「有機農業研修施設はですね、特定の農法に偏ったものとはしない。また、国の有機農産物製作工程管理者の認定を受けるとともに、JAS有機とかですね、検認証の無農薬を目指すものとする」という一項も入っております。
◆中西委員 それ参考に、それコピーしてもらえますか。
◎中村環境農業課長 はい、わかりました。ございますので。委員長、配りますか。
○江渕委員長 はい、配ってください。
 ほかにないですか。

【 平成17年  4月 産業経済委員会-04月14日-01号 】
P.38
◆武石委員 まず、有機農業支援についてお聞きしますけども、この予算審議を行った2月議会で議論があったと思います。ただ、その2月議会私もこの委員会にいなかったし、課長も新しくかわられたんで、ここでお聞きするんですけれども、まずその有機農業支援の学校運営を予定している、その運営主体ですね、NPO、この名称をまず教えてください。
◎奴田原環境農業課長 NPO法人の黒潮蘇生交流会といいます。
◆武石委員 その黒潮蘇生交流会というNPOの具体的な内容も課長御存じだと思うんですけど、有機はやってるけど、EM菌のNPOなんですよね。その有機もまあEMやらいろいろこれも種類はありますわね。その中で、その県がこのEMをやってるNPOに補助金を出してやるということについて、課長どういう御所見をお持ちですか。
◎奴田原環境農業課長 EM菌を確かに主にやっておられますけども、今度取り組みます研修施設につきましては、そのEM菌に特化するものではございませんので、運営協議会というものを設けまして、その運営にいろんな協定書も結んで、それを守ってやっていくということですから、EM菌だけということは考えておりません。アンケートで有機農業で成功しておられる事例があります。そこで成功しておられる事例もあわせて研修してまいりたいと思っております。
◆武石委員 そういう協定書を結んでいるということですけども、これ知事にも話ししたんですけど、そういう覚書の行政はしないということで橋本県政やっておるんじゃないですかということは知事に私も指摘もしてますけど、それとやっぱりこのEMとかYMとかBMW、げんすけ、いろいろそれぞれ言い分もあって、何が本当に有効なのか確立もされてないし、お互いライバル意識を持ってやってる中で、県が幾らその協定書をもってやっとると、EMに特化しない言うても、現場で本当にそういうことができるのかなと思いますので、これはもう指摘ということでいいですけど、その協定書どおりですよね、きちっとやってもらいたいという、これも指摘にしておきます。
 それと、学校運営の運営費がほとんど大半は月謝というのか、そういうものですよね。月5万円で年間60万円、それで最終的には15人の生徒にするけども、当座は10名で発足をすると、だからまあ年間600万円のまあ学費が納入されるということのもとにこの学校運営の計画をされてますよね。まず、その10名を確保するというのが可能だと、学校運営をきちっといけるのかどうか、その辺の御認識はいかがです。
◎奴田原環境農業課長 県が行っております新規就農者、この動向で直近の3年間の平均で毎年約20名のIターンがございます。このうち7名から8名が有機農業等を実践もしくは志望しております。また、農業会議が昨年東京、大阪で就農相談会を開催しました。80人からの相談がありましたけども、そのうち約20名が有機農業を実践試行したいというふうな結果を得ておりますので、こういうことから初年度の研修生10名確保、おおむね確保できるんでないかというふうに考えております。
◆武石委員 確保できればいいですけどね、できない場合に備えて県はそのNPOに対して基金といいますかね、これをつくるようにという指示を出してると思うんですけど、その基金の造成ぐあいは把握されています。
◎奴田原環境農業課長 現在約400万円が集まってると聞いております。
◆武石委員 そのNPOの方がおっしゃるには、1,000万円ぐらいは集めるという御発言もあったらしいですけど、そこまでいかずに400万円ということですかね。その400万円プラスまだこれからも基金をさらに上乗せしていこうとされているのか、その辺は把握されてますか。
◎奴田原環境農業課長 現在400万円ですけども、800万円とかできるだけ多く集めたいというふうに努力をされておると聞いております。
◆武石委員 それと、嶺北の普及所に2名増員して支援するということですけど、これその2名も本当に要るんですかね。2名という数については、何で2名なのか、その辺を。
◎奴田原環境農業課長 あの現在圃場をちょうどその大工の学校というところを借用して発足する予定ですけども、そのすぐ前に隣接地に町有地がありまして、30アールの圃場を予定しております。そこで、10アール程度はハウス、ハウスを3棟ほど建てまして1つは育苗ハウス中心になると思うんですが、露地圃場が20アールありますし、10名の生徒を引き受けるということで、2名は必要でないかというふうに考えております。あくまでもNPOで実践されてる方の圃場も一緒に実習させていただきますけども、そういう点で職員が中心となっていきたいと思っています。
◆武石委員 やるからにはきちっといいものにしてもらいたいんですけど、我々の会派はこの予算認めるべきではないという議論をこの2月議会でしたんですけど、地元のJAにしろ、自治体にしろ、負担金を出すということまで決まってるんで、なかなか認めないというわけにはいかんだろうということで、まあ予算を認めましたけども、今幾つか質問の指摘させていただきましたが、その辺はきちっと県のスタンスを貫いてやってもらわんといかんという指摘をしておきますので、よろしくお願いします。

【 平成18年  3月 産業経済委員会-03月16日-01号 】
P.7 
○ 黒岩[正]委員長
□ ここが大事なことだと思うんで、この学校が運営していくためにはね。そこを、もしあれで、ちょっと触れてもらいたいというのと、それからこれも長うなったらもう別に構いませんけど、やっぱりこれの予算を認める上で条件として出たのは、この運営母体のNPOはEM菌の専門のNPOなんで、EM菌だけを教えるような学校に県費を出したらいかんということで、それも一つの大きな条件として打ち出してますのでね、EM菌だけやない、いろんな多様な有機を教えるということでやる。
 それはそうやりゆうのかと聞いたら、やってますということやったき、その辺もちょっと大事なとこなんで。

□ そらEM菌だけやなしに、やるゆうがは、やるゆうて言うて進めよるけんやね、あれやったら基金のがだけの指摘して。

【 平成18年  4月 産業経済委員会-04月13日-01号 】
◆森田委員 中内委員に関連する部分ですが、大変失礼な、研究者をまとめるスタッフに失礼ですけど、やっぱりね白衣着て、社会のことに遠い人はある意味社会音痴の部分もあるかもわかりませんわね。そういうように本当に実業で生計を立てゆう人と研究で生計を立てゆう人との社会性の違いいうのがあるかもわからんなと思うて直感しましたが、もう一点、そのアサリの件ね、やっぱりね、宇佐で浦ノ内湾でアサリが激減した背景はやっぱりねアサリ漁師がよう知っちゅうんですよ。でね、現場の声も聞くのも研究の大きな要素やと。1つはどうしてかいいますとね、川を浄化しようと、宇佐の川汚い、あるいは魚の汁、加工場の汁がいっぱい流れて臭い、汚い、汚れちゅうということでね、何ですかね、あの……。
○中西委員長 EM、EMでしょう。
◆森田委員 EM菌のだんごをね、培養したのを皆さんがどんどこどんどこほり込んで、川は清澄な水になり、きれいになったんですよ。だけど、アサリっていうのはそういうふうな富栄養の中でうんと育成し生育すると。とにかく川を浄化したら浄化するだけアサリはこうなっていくと。そのバランスの問題も大いにあり、現場の貝漁師が皆言うがですよ。あれをやり出して、もう全然貝がおらんなった、育たんなったと。私が幾ら言っても聞きとどめてくれん。そんな話と別のところで白衣着て研究をしても、まあね、現場にはいろいろシーズが、もっと大事なシーズがありますので、そこも社会音痴にならんようにね、研究者としてもね。現場の産業支援という、やっぱりそこの目線を外したらいかんということを一つ申し添えておきます。
◎西本産業技術担当理事 決意表明じゃないですけど、聞いておって本当に現場の声を大事にするというのは我々の機関の本当一番大事なところだと思っておりますので、研究機関、最近はそれぞれ現場へ出ていくという方向でやっておりますので、まだ不十分な点あろうかと思いますけど、精いっぱいそういう方向での努力はさせていただきたいというふうに思っております。

【 平成21年  1月 経済活性化・雇用対策特別委員会-01月28日-01号 】
◎有機のがっこう「土佐自然塾」(山下塾長) 失言の山下と言われておりますので、失言が出た場合は、軽く聞き流し、無視しておいてください。
(中略)
 現場に行きます。まず、これは、超簡単な土づくりです。これは、化成栽培から、有機農業に転換して、まず、最初に、何年もかかると言われてる有機農業化が、たった半年でできるという事例です。5月に、ソルゴーという緑肥をまいて、そして、7月にすき込んでいるところです。そのまま、すき込んでます。緑肥を、言いかえれば、土のえさとして、緑肥をすき込みます。このときに、僕の場合でしたら、手軽に使える、EM生ごみ堆肥、これは、本山町しゃくなげ荘というところで、毎朝、町内の生ごみを集めて、それを堆肥化して、それで近隣の農家さん、最近では、名前が売れて、県外からも注文が殺到してまして、今、ものが足りん状態になってます。生ごみが堆肥化されておるわけですね。
 こうやって、土づくりの資材としてだけではなくて、生ごみが非常に有効に活用できてます。何が有効かと言いますと、本山町、土佐町、合わせて、年間150トンの生ごみが堆肥化されてるんですけども、これを、焼却場に持っていって処分すると、経費が400万円前後、ひょっとしたら、500万円近い経費が、これで節約できてます。要するに、焼却場に持っていって、重油をたいて、焼却して処分すれば、それぐらいの費用はかかるとこが、節約できているということですね。小さい事例ですけれども。これを全県下的に広めていけば、生ごみを有効活用すれば、生ごみが資源として、活用できるという利益だけでなくて、ごみの焼却費用が節減できるという事実が、ここにあります。詳細は、また、しゃくなげ荘の方に問い合わせてみてください。
 とりあえず、土づくりに戻りますけども、これで、2カ月間、最低、畑で丸ごと熟成させるわけです。見てください。これを、二、三回、夏の間に、浅く耕うんします。そうすると、EM生ごみ堆肥の中に含まれております酵母とか、乳酸菌とか、そういった微生物がこれを分解して、腐植の多い、ふかふかしたこんないい土ができるわけです。5月に種をまいて、7月にすき込んで、9月にはこれです。外から堆肥を持ち込んで、中へ入れるという労力はありません。畑丸ごと堆肥化ですね。それで、こういうふうにつくっていくわけです。そうすると、簡単にできてしまうわけです。秋冬野菜は、非常に簡単です。こういうふうになります。90%以上の秀品率です。有機栽培は、収量が落ちると言われてますけれども、ちゃんとつくれば、そんなことないですね。手を抜けばだめです。手を抜いたらだめです。
(中略)
 これは、ハウスです。いろんなパターンがあります。これは、カヤを敷き詰めてます。夏の栽培中にカヤを敷き詰めて、作が終わったらすき込みます。これで、また土づくりになるわけですね。ここまで一緒です。ナスを収穫しながら、つくりながら、同時進行で、カヤマルチという形で、次の作の仕込みをしてるわけです。
 そのあたり、全部、これに、ムービーで映像で見えるようになってます。これ、割肥ですね。それで、また、消費者の皆さんが、お客さんが植えに来てくれます。もう、信頼関係、抜群ですよね。ここでつくった、手伝ってくれたお客さんは、待ち遠しいわけですね。その野菜が届くと、さらにおいしいと。安全でおいしいという感覚で、とらえてくれるわけです。で、もみ殻を敷く。これを繰り返すわけです。いつまでたっても、土がよくなり続けるわけですから、ナスが自根で、接ぎ木じゃないですよ、自根で連作障害がない。年々できがよくなるという状況が生まれてくる。これは、高知県の園芸農業にも利用できると思うんですけどね。ニームケーキというのは、今のところは特殊肥料ですけれども、肥料として使えば認められてますが、害虫忌避剤として使うと、農薬に登録されてませんから、農薬取締法違反という、変な法律があります。しかし、これは、特殊肥料、初期肥料として振ってますね。そうすると、これ、カビが生えてます。発酵系のこうじカビですけども、回りの微生物層が豊かだと、発酵系のこうじカビが生えます。米ぬかでも油かすでもニームケーキにも生えます。悪いと腐ります。異臭がします。微生物層の状態が悪いと、腐敗します。これは、がっこうでも、そういう結果が、1年目の借りた田んぼで、高須の田んぼで、そういう結果が出ました。そこへ、EM活性液入れて、微生物層を豊かにしていくと、今度は、油かすを入れても発酵すると。要するに、いい畑は、生の有機物入れたら、発酵していくんです。悪い畑は、腐敗していきます。
(中略)
 環境浄化というのは、ポジティブな環境浄化。要するに、微生物。有機の畑は、微生物が豊かですね。そうすると、微生物は汚染を浄化する力があります。えさにします。江ノ口川に、EMをぼんぼんほうり込んだら、ヘドロが消えるということがあるわけですけども、なかなか立ち上がりませんけども、既に日本橋川、東京ではやってます。取り組んでます。瀬戸内側で、そういう成功事例が枚挙にいとまがないですね。瀬戸内がどんどん浄化されて、魚介類が戻ってくるということが。微生物の働きですね。もともと日本は、そういう微生物の働きが強い、いい微生物がたくさんいる国ですから。環境さえ整えれば。例えば、農薬を排除すれば、一気に自然の再生力が高まる。そういうことですね。
(後略)


  • 最終更新:2013-11-24 23:53:32

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